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解答例(1)
先週の問題
• 南米の天候不順が、紅茶の価格上昇につな
がることを説明してみましょう。
価格
– 南米はコーヒーの生産地
– コーヒーと紅茶は代替財
均衡価格:上昇
均衡取引量:減少
数量
O
解答例(2)
解答例(3)
価格
均衡価格:上昇
均衡取引量:増加
• 悪天候により、コーヒーの供給が減少(供給
曲線が左上方へシフト)する。その結果価格
が上昇する。コーヒーと紅茶は代替財なので、
コーヒー価格の上昇は、紅茶の需要を増加
(需要曲線を右上方へシフト)させる。した
がって、紅茶の価格は上昇する。
数量
O
ワルラスの調整過程
2.3 均衡の安定性
• ワルラスの調整過程は価格による調整
• 超過需要(Excess demand):
–
–
超過需要=需要量-供給量
超過供給=供給量-需要量=-超過需要
• 超過需要は価格に依存する
• ワルラス的調整過程:
– 超過需要>0
→
– 超過需要<0 (超過供給) →
– 超過需要=0
→
価格は上昇
価格は下落
(均衡)価格は不変
1
均衡価格のワルラス的安定性
ワルラス的安定性
p:価格
x:数量
• ワルラスの調整過程
– p0 → 超過需要 → p1 → 超過需要 → p2
– 価格が均衡価格に近づく
→ 安定
– 価格が均衡価格から遠ざかる → 不安定
傾き=
傾き=
• ワルラス的安定性の条件
– 正の超過需要 → 価格が上昇
– したがって
価格<均衡価格 → 正の超過需要
–
価格>均衡価格 → 負の超過需要(超過供給)
–
x:数量
安定性の条件
p:価格
ワルラス的調整過程
• ワルラス的安定性
p
– 価格>均衡価格 → 超過需要(需要量>供給量)
–
→ 価格上昇
– 価格<均衡価格 → 超過供給(需要量<供給量)
–
→ 価格下落
S
D
p**
負の超過需要=超過供給
• 安定性の条件
p*
1
1
>
供給曲線の傾き 需要曲線の傾き
S’
超過需要
D’
需要の価格弾力性
• 需要の価格弾力性(Price elasticity of demand)
2.4 価格弾力性
–
–
–
–
価格の変化に対して需要量が変化する程度を示す
需要量の価格変化に対する感度
価格や量の単位に影響されない
価格が1%変化したとき、需要量が何%変化するかを示す
需要の価格弾力性  
需要量の変化率 (%)
価格の変化率 (%)
2
広電の値下げ
価格弾力性
• 広電の市内の乗車料金
価格
– 150円 → 120円
– 価格の変化率=マイナス20%
ΔP=P2-P1
ΔX=X2-X1
P1
• 1日の乗車人数
ΔP
– 1万人 → 1万1千人
– 需要の変化率=プラス10%
P2
• 需要の価格弾力性=0.5
ΔX
X1
O
弾力性の計算
•
•
•
•
需要量
X2
弾力的な需要
価格の変化分=120-150=-30=ΔP
価格の変化率=-30÷150=-0.2= ΔP/P1
需要の変化分=11000-10000=1000=ΔX
需要の変化率=1000÷10000=0.1=ΔX/X1
価格
弾力的=弾力性が大きい
価格の変化に対して、
需要量の変化が大きい
ぜいたく品(奢侈品)
x
0 .1
x p
弾力性  
 x 

p
 0.2
p x
p
需要量
非弾力的な需要
価格
図による需要の弾力性
価格
非弾力的=弾力性が小さい
弾力性=− ·
B
=
価格の変化に対して、
需要量の変化が小さい
·
=
A
必需品
需要量
G
C
数量
O
3
企業の収入(売上高)
製品の値上げ
価格
価格
価格上昇 → 単価上昇
収入=価格×販売量(需要量)
需要量減少
収入の変化
収入の変化と弾力性
• 値上げによる効果
– 単価が上昇して増える分
gain  P  X 1
– 需要(販売量)が減少して減る分
loss   X  P1
• 増加分(gain)と減少分(loss)との大小関係で収入が
増加するか減少するかが決まる
– gain > loss → 収入は増加
– gain < loss → 収入は減少
製品の値下げ
価格
•
•
•
•
•
収入の増加
gain > loss
P  X   X  P
X  P
 弾力性
→ 1 
P  X
需要の価格弾力性 < 1
需要の価格弾力性が1より小さいとき、製品を値上
げすると収入は増加する
• 需要の価格弾力性が1より大きいとき、製品を値上
げすると収入は減少する (gain < loss のとき)
弾力性と収入の変化
• 需要の価格弾力性>1
価格下落 → 単価下落
需要量増加
– 製品の値下げ → 収入の増加
• 需要の価格弾力性<1
– 製品の値下げ → 収入の減少
• 広電の需要の価格弾力性は0.5<1
– 広電は料金の値下げで収入が減少
4
弾力性と値上げ・値下げ
弾力性>1
(ぜいたく品)
弾力性=1
弾力性<1
(必需品)
豊作貧乏はなぜ?
• 農産物の需要曲線
値上げ
値下げ
収入減少
収入増加
変化なし
変化なし
収入増加
収入減少
– 一般に農産物の価格弾力性は小さい
–
→ 需要曲線は非弾力的
• 農産物の供給曲線
– 作付けが決定されると供給量は調整できない
– 供給量はほとんど価格に依存しない
–
→ 供給曲線は垂直
豊作貧乏
豊作貧乏の仕組み
価格
• 作物が豊作に → 供給量が増加
• 短期的に超過供給
• 超過供給を解消するために価格が低下
今年の供給曲線
– 需要の弾力性が低いため、供給に見合うだけの
需要を増加させるためには、価格は大幅に低下
しなければならない
去年の供給曲線
需要曲線
• 価格の低下 → 収入の低下
数量
供給の価格弾力性
• 供給の価格弾力性(Price elasticity of supply)
–
–
–
–
価格の変化に対して供給量が変化する程度を示す
供給量の価格変化に対する感度
価格や量の単位に影響されない
価格が1%変化したとき、供給量が何%変化するかを示す
供給量の変化率(%)
供給の価格弾力性  
価格の変化率(%)
価格弾力性
価格
P2
ΔP=P2-P1
ΔX=X2-X1
ΔP
P1
ΔX
O
X1
需要量
X2
5
弾力性の計算
•
•
•
•
価格の変化分=p2-p1=Δp
価格の変化率= Δp÷p= ΔP/P
供給量の変化分=x2-x1=Δx
供給量の変化率= Δx÷x=Δx/x
図による需要の弾力性
価格
弾力性= ·
A
x
x p
弾力性  x 

p p x
p
=
数量
C
物品税の負担
物品税
買い手の負担額 E′F
=
FA
売り手の負担額
p:価格
– 従量税:1単位当たりに一定額を課税
– 従価税:販売価格の%として課税
• 供給曲線のシフト
– 課税前:p円でx単位供給
– 課税後(p+t)円でx単位供給
–
→ 供給曲線が情報にtだけシフト
物品税の負担比率
=
G
O
• 物品税
·
E’
F
E
A
x:数量
今日の問題
• 負担比率
– 税額:E’A
– 買い手の負担額:E’F
– 売り手の負担額:FA
買い手の負担額
需要曲線の傾き 需要の価格弾力性


売り手の負担額
供給曲線の傾き 供給の価格弾力性
6
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