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都心の不動産市況は底打ち、住宅着工は税制論議
KOBAKANニュース 2012 年 12 月 26 日 VOL.57 株式会社アプレイザル総研 大阪市北区西天満 1-10-16 TEL:06-6315-5111 FAX:06-6315-5125 文書:小林 穂積 この KOBAKAN ニュースは、㈱アプレイザル総研・小林穂積とお名刺交換、ご縁を頂いた方にお送りしています。 1.都心の不動産市況は底打ち、住宅着工は税制論議が争点!! 低迷している不動産市況に薄月が差し始めています。2008 年のリーマンショック以降、悪化し続けている都心 のオフィス容積率が 2012 年後半から改善し、賃料の上場局面に入りました。2009 年以降に新規着工計画が後退し たために 2012 年までに大型開発が一巡して賃料も下げ止まり、回復へと向かっています。一方、住宅業界におい ては先行き不透明感が増しています。 住宅業界が危惧するのは消費増税前の駆け込み需要です。「山が高ければ、谷も深くなる」ためで駆け込み需要 は消費増税後の大幅な需要の減退を意味します。住宅メーカーの経営を不安定にしかねないからです。 焦点となっているのは政府の住宅ローン減税を巡る議論です。需要の偏在化を避けるため、2013 年末で失効す るローン減税の延長や拡充が消費増税を巡る議論の大きな的となっています。ただ、これまでの人口増を前提とし た住宅の新規着工を優遇する規制、税制を背景に国内では、空き家率に上昇も問題視されています。人口が減少す る中で内需だけでは依存できないからです。 (日経ビジネス 1 月号臨時増刊) 2.2013 年マーケット予測(不動産)!! 13 年は「デフレ脱却」の足がかりの年だ。衆院の解散総選挙後の政権与党がデフレ脱却に本格的に取り組むこと ができれば、住宅・不動産への投資資金が 12 年よりも増加しそう。デフレ脱却への期待感が高まることで欧米・ アジアからの投資資金が東京へ流入すると予想する。金融緩和の強化で住宅ローンの金利がすでに低下している(固 定金利、30 年固定 2.4%、変動金利で 0.865%)。13 年にはさらに住宅ローン金利が低下すると予想する。 消費税の引き上げを見越して、13 年に駆け込み需要が発生した場合、住宅着工は 100 万戸程度になるとみられる。 (12 年は年間 85 万戸程度)。駆け込み需要とその後の反動を軽減するために 14 年の住宅ローン減税が拡充される可 能性がある。この場合、13 年の住宅着工は 90 万戸程度になるだろう。いずれにせよ、金利低下で住宅着工は増加 すると予想され、住宅売買が活性化すれば住宅地価の上昇も期待できる。都心 3 区ではすでに成約賃料が上昇し始 めており、オフィスビルの価格は上昇局面に入っている。 (2012.12.25 エコノシスト) 3.地価、4 年半ぶり底打ち感強まる!! 地価の底打ち感が強まってきました。国土交通省が 11 月 22 日発表しました 10 月時点の地価動間調査によると 全国の 150 地区のうち 34 地区の数が下落した地区の数を上回ったのは 2008 年 4 月以来 4 年半ぶりです。 国交省は、全国の住宅地や商業地を対象に四半期ごとに調達しているが、「08 年度の秋のリーマンショック以 来、下落し続けてきた地価に値ごろ感が出てきた」と分析しています。 (2012.11.23 日本経済新聞) 4.最大級の不動産信託、上場相次ぐ!! 投資家から集めた資金で不動産に投資する不動産投資信託(REIT)で、国内最大級の新規上場が相次ぐ。12 月下 旬から来年 1 月にシンガポール政府系や米大手が上場時の物件取得額が 2000 億円規模の上場を予定している。と もにインターネット通販の普及などを背景に需要が高まっている物流施設に投資する大型物件の取得が相次げば 不動産市場の活性化につながる可能性があります。東京都心部でオフィス空室率の悪化に歯止めがかかるなど不 動産市況の底入れ期待が広がり投資マネーが流入しています。不動産市況はまだ本格回復には至ってないが、ネ ット通販重要が投資商品の REIT などを通じて不動産への資金供給拡大につながるという、新しい資金循環が生 まれつつあります。 (2012.12.7 日本経済新聞) ※ このニュースレターのファックス通信を希望されないときは、 お手数ですが、当社宛に FAX にてご一報下さい。 ※ 送信を中止させて頂きます。 希望しない □ (御名前 KOBAKAN ニュース ) VOL.57