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2-メトキシカルボニルアミノベンゾイミダゾール
名古屋市環境科学研究所 2-メトキシカルボニルアミノベンゾイミダゾール Methyl benzimidazole-2-ylcarbamate (別名:カルベンダジム) 【対象物質の構造】 CAS 番号 10605-21-7 C9H9N3 O2 【物理化学的性状】 分子量 融点(℃) 蒸気圧(kPa) 水溶解度 (mg/L) log P ow 191.2 302~307 ほとんどない (20℃ ) 0.0008g/100mL (24℃ ) *1.49 *国際化学物質安全性カード 【毒性、用途】 毒性情報 : ラット(腹腔内注射、 LD 50 7320 mg/kg、 経皮 LD50 2000 mg/kg、 経口 LD 50 6400 mg/kg) マウス ( 経口 LD 50 11000 mg/kg) 魚 類 の 毒 性 値 ( コ イ 40ppm、 ニ ジ マ ス 0.36ppm) 中程度の毒性を示す。動物実験では催奇性を示す。 ヒト変異原性あり。 用途 : 殺菌剤、防かび剤、防汚剤 §1 分 析 法 (1)分析法の概要 水質試料 200 mL を固相カートリッジ Sep-Pak Plus PS-2 に 20 mL/min の 通 水 速 度 で 通 水 し て 、 脱 水 後 メ タ ノ ー ル 4 mL で 溶 出 し て LC/MS/MS-SRM 法で定量する。 1301 (2) 試薬・器具 【試薬】 カルベンダジム(残留農薬試験用) :和光純薬 カルベンダジム-d 3 (水質試験用) :林純薬 ベノミル :Sigma- Aldrich チオファネートメチル :Sigma- Aldrich メタノール(LC/MS 用) :関東化学 メタノール(脱水) :関東化学 固相カートリッジ Sep-Pak Plus PS-2 :Waters 社製 【器具】 メスシリンダー、メスフラスコ、三角フラスコ、マイクロシリンジ、 目盛付き共栓試験管(5 mL、10 mL)、 注射筒(10 mL) コンセントレーター:Waters 社製 Concentrator Plus (3)分析法 【試料の採取及び保存】 環境省「化学物質環境調査における試料採取にあたっての留意事項」 に従う。カルベンダジムはベノミル、チオファネートメチルが分解して も生成するので、試料水にこれらが含まれていると試料保存中に増加す るので分解抑制(注 1)のため、アスコルビン酸を試料 1 L に対して 1g 添加して保冷する。 【試料の前処理及び試料液の調製】 〔水質〕 メタノール 10 mL、水 10 mL でコンディショニングした Sep Pak Plus PS-2 をコンセントレーターにセットし、水酸化ナトリウムで中和した (注2) 試料 200 mL にカルベンダジム-d3 を 4 ng 添加して 20 mL/min で通水し抽出 する。通水終了後の固相カートリッジに精製水 30 mL を通して洗浄した後、 アスピレータで約1分間空気を吸引し、間隙水を除去する。次いで 4mL の メタノールで溶出し、目盛付試験管に受けて 4 mL に定容する(サロゲー ト濃度 1 ng/mL)。 【空試験液の調製】 試料と同じ量の精製水を用い、【試料の前処理及び試料液の調製】の項に 従って操作し、得られた試料液を空試験液とする。 1302 【標準液の調製】 〔標準原液〕 カルベンダジム 10 mg を正確に秤量して、100mL メスフラスコに入れて、 メタノールで溶解し標準原液とする(100 mg/L)。ベノミルも 10 mg を正確 に秤量して、100 mL メスフラスコに入れて、脱水メタノール(注 3)で溶 解し標準原液とする(100 mg/L)。またチオファネートメチルも同様に 10 mg を正確に秤量して、アスコルビン酸 40 mg(注 4)を加えたメタノールで 溶解し標準原液とする(100 mg/L)。これらの標準原液は冷蔵保存する。尚、 ベノミルとチオファネートメチルは分解するので用時調製を基本とする。 〔サロゲート原液〕 カルベンダジム-d 3 10 mg を正確に秤量して、100mL メスフラスコに入れて、 メタノールで溶解しサロゲート原液とする(100 mg/L)。サロゲート原液は メタノールで 1 mg /L に希釈して用いる。 〔検量線用標準液〕 標準原液をメタノールで順次希釈し、0.1、0.2、0.5、1、5、10、50、100 µ g/L の標準液を作成する。カルベンダジム-d 3 を 1 ng/mL となるように添加 する。 【測定】 〔LC/MS 条件〕(注 5) (LC) LC/MS 機種名 :Waters 社製 Alliance2695 カラム :Shodex Orpak CDBS-453 (昭和電工社製 4.6×150mm、3 µm) 移動相 :A 水 、 B メタノール 021 min A:60 B:40 128 min A:60210 B:40290 linear gradient 8220 min A:10 B:90 20221 min A:10290 B:90210 linear gradient 21226min A:90 B:10 26227 min A:90260 B:10240 linear gradient 27235 min A:60 B:40 流速 : 0.2 mL/min カラム温度 : 25 ℃(注 6) 注入量 : 10 µ L (MS) 機種 : Waters 社製 Quattro Micro API イオン化法 : ESI-Positive 1303 Capillary Voltage: 3.5 kV Cone Voltage : 30 V Source Temp : 100 ℃ Desolvation Temp:450 ℃ Collision Voltage :20 eV モニターイオン: カ ル ベ ン ダ ジ ム 192>160 、 カ ル ベ ン ダ ジ ム -d3 195>160、ベノミル 291>192、チオファネートメチル 343>151 〔検量線〕 検量線用標準溶液は、濃度の有効数字が2桁以上かつ許容差±15%で あることを基本とするメタノール溶液とし、0.1~100 µ g/L の範囲の4種類 以上の濃度で作成する。各濃度の標準溶液には 1 ng/mL の濃度となるよう にサロゲート物質(カルベンダジム-d 3 )を添加する。サロゲート物質のみを 添加したブランク(溶媒と添加したサロゲート物質由来の被検物質をチェ ックするため)を含めて、5種類以上の検量線用標準溶液の 10 µL を LC/MS に注入する。 ブランク試料から被検物質のピークが検出されない事を確認する。標準物 質のピーク面積をサロゲート物質のピーク面積で割って得られる比を計算 して検量線の縦軸とする。分析に用いた検量線用標準溶液に含まれる標準 物質 濃度をサロゲート物質の濃度で割って得られる比を計算して検量線の横軸 とする。重み付けなしで、最小二乗法により、原点を通過する一次の検量線 を作成して、関係式及び寄与率(r2 )を計算する。寄与率が 0.995 以上である ことを確認する。 〔定量〕 試料液 10 µ L を LC/MS に注入して、得られた被検物質のピーク面積をサ ロゲート物質のピーク面積で割った比より、検量線を基にして、被検物質 濃度をサロゲート物質濃度で割った比(R)を求める。 〔濃度の算出〕 水質試料中の濃度 C(ng/L)は次式により算出する。 C=R・Q/V R:検量線から求めた被検物質濃度を内標物質濃度で割った比 Q:試料中に添加したサロゲート物質の量(ng)(=添加するサロゲー ト物質の濃度(ng/ µ L)×添加するサロゲート物質の容量( µ L)) V:試料水量(L) 1304 〔装置検出下限(IDL)〕 本分析に用いた LC/MS/MS の IDL を下表に示す。(注 7) 物質 カルベンダジム IDL (ng/L) 0.019 試料量 (L) 0.2 最終液量 (mL) 4 IDL試料換算値 (ng/L) 0.37 〔測定方法の検出下限(MDL)、定量下限(MQL)〕 本測定方法における検出下限及び定量下限を下表に示す。(注 8) 物質 カルベンダジム 試料量 (L) 0.2 最終液量 (mL) 4 検出下限値 (ng/L) 0.68 定量下限値 (ng/L) 1.8 注解 (注 1) カルベンダジムは現在農薬としての使用実績はないが、合成樹脂、塗料、 紙及び木材等の防カビ剤として使用されている。またベノミルからは短時 間に、チオファネートメチルからは徐々にカルベンダジムに変換する。 従って採水時から分析時までにカルベンダジムが増加する可能性がある ので試料の保存には注意が必要である。特に検出されるカルベンダジムが ベノミル由来の場合にベノミルの分解を止めるのは困難である。しかし、 試料の pH を酸性にして冷蔵することにより、三日間程は ppb レベルのベ ノミルを不十分ではあるが分解抑制できる。またチオファネートメチルは 塩酸で酸性にするよりは、還元力のあるアスコルビン酸で酸性にした方が 分解は抑制できる。従って採水現場での取り扱い等も考慮して、試料を酸 性にするのにはアスコルビン酸を用いることとする。(§2解説で分解挙 動については詳述する) (注 2) アスコルビン酸を添加することにより試料水の pH は 3.2 程度となるので カルベンダジムは pH を NaOH で中性に戻して抽出しないと回収率が悪く なる。 (注 3) ベノミルの加水分解を抑制するために脱水メタノール(水分 50ppm 以 下)を使う。 1305 (注 4) チオファネートメチルの酸化を抑制するために添加する。 “平成 18 年度 化学物質分析法開発調査報告書”のチオファネートメチ ルの項を参考のこと。 (注 5) LC/MS の条件は、本測定に用いた機種(Waters 特有のものである。 Quattro Micro API) (注 6) LC/MS 測定中のベノミルの分解を少しでも抑制するためにオートサン プラーの温度は 5 ℃、カラムオーブンの温度は 25 ℃に設定する。 (注 7) 装置検出下限(IDL)は「化学物質環境実態調査の手引き」(平成 18 年度版) に従って表1のとおり算出した。また、IDL 測定時のクロマトグラムを図 1に示す。 表1 装置検出下限(IDL)の算出(Waters 物質名 試料量(L) 最終液量(mL) 注入液濃度(ng/mL) 装置注入量(µL) 結果1 結果2 結果3 結果4 結果5 結果6 結果7 結果8 結果9 結果10 平均値 標準偏差 IDL(ng/mL) IDL試料換算値(ng/L) S/N CV% カルベンダジム 0.2 4.0 0.1 10.0 0.089 0.097 0.101 0.086 0.101 0.094 0.097 0.098 0.092 0.091 0.0946 0.0051 0.019 0.37 10.9 5.5 *IDL=t(n-1,0.05)×Bn-1×2 1306 Quattro Micro API) 図1 IDL 測定時のクロマトグラム(SRM) (注 8) 測 定 方法の 検出下限 (MDL)及び 定量下 限(MQL)は「化学物質環境実態調 査の手引き」(平成 18 年度版)に従って表2のとおり算出した。 1307 表 2 測定方法の検出下限(MDL)及び定量下限(MQL)の算出 物質名 カルベンダジム 試料 河川水 試料量(L) 0.2 標準添加量(ng) 0 試料換算濃度(ng/L) 2.35 最終液量(mL) 4 注入液濃度(ng/mL) 0.12 装置注入量(µL) 10 操作ブランク平均(ng/L) ① 0 無添加平均値(ng/L) ② 2.35 結果 1(ng/L) 2.33 結果 2(ng/L) 2.65 結果 3(ng/L) 2.56 結果 4(ng/L) 2.08 結果 5(ng/L) 2.29 結果 6(ng/L) 2.28 結果 7(ng/L) 2.26 平均値(ng/L) 2.35 標準偏差(ng/L) 0.18 MDL(ng/L) 0.69 MQL(ng/L) 1.8 S/N 15 CV% 7.5 *MDL=t(n-1 ,0.05)×B n- 1 ×2 *MQL=Bn-1 ×10 ①試料マトリックスのみが無い状態で他は同様の操作を行い 測定した値。 ②河川水にカルベンダジムが含有されているので 標準品を添加しないで測定した値。 1308 §2解説 【分析法】 〔フローチャート〕 分析法のフローチャートを図 2 に示す 固相抽出 → 溶出 → 試料 200mL メタノール4mL (NaOHで中和) Sep Pak Plus PS-2 図2 定容 → LC/MS/MSSRM ESIpositive 内部標準添加 全容を4mL 分析法のフローチャート 〔検量線〕 検量線を図3に示す。 面積比(対象物質/内標準物質) カルベンダジムの検量線 y = 1.0009x R2 = 1 120 100 80 60 40 20 0 0 図3 20 40 60 80 100 濃度比(.対象物質/内標準物質) 120 検量線(濃度範囲 0.1~100 ng/mL、サロゲート濃度 1 ng/mL ) 1309 〔標準液のクロマトグラム、及びマススペクトル〕 標準品のクロマトグラム、マススペクトル、及びプロダクトイオンのス ペクトルを図 4、図 5、図 6 に示す。 図4 標準品のクロマトグラム(SRM) 1310 図5 カルベンダジムとカルベンダジム-d 3 体のマススペクトル 図6 プレカーサイオン:m/z=192 のプロダクトイオンのマスス ペクトル 1311 〔添加回収実験結果〕 河川水(40 ng/L 添加 )と海水(15 ng/L 添加)への標準物質添加回収実験結 果を表3に示す。 表3 添加回収実験結果 試料名 試料量 (mL) 200 200 200 200 河川水 海水 添加量 (ng) 無添加 8 無添加 3 測定回数 検出濃度 (ng/L) 2 34.4 5 66.7 2 11.7 5 25.6 回収率 (%) 変動係数 (%) 81.9 1.6 92.4 1.0 *サロゲートの回収率は 90%以上である。 〔分解性スクリーニング試験結果〕 分解性スクリーニング試験結果を表4に示す。 表4 分解性スクリーニング試験結果 物質名 ベノミル チオファネート メチル カルベンダジム pH 初期濃度 5 7 9 5 7 9 5 7 9 (µg/L) 2.1 2.1 2.1 6.2 6.2 6.2 10 10 10 1312 1時間後の 残存率 (%) 91.6 79.5 25.6 98.3 97.6 90.3 98.9 95.4 95.5 5日後の 残存率 暗所(%) 光照射(%) 0 0 0.0 0 103 99.5 93.0 29.9 101 103 100 105 〔環境試料分析例〕 河川水のクロマトグラムを図7に示す。カルベンダジムが検出された。 図7 河川水のクロマトグラム 1313 〔ベノミルの河川水中の経時分解挙動〕 河川水 100 mL にべノミル 4 µg を添加して経時変化を測定した。試料はア ルミホイルを用いて遮光して室温で保存した。分析用試料調製は試料容器 より 1 mL の検水を分取して、メタノール 3 mL を加え、内標としてカルベ ンダジム-d 3 を 4 ng 添加し、4 mL にメスアップして LC/MS/MS で分析した。 分析結果からベノミルは数時間で初期濃度が半減することが解かった。 (ベノミルの標準は保存中や分析操作中に一部カルベンダジムに分解する ので初期濃度そのものが低くなる。) 12 10 換算ベノミル濃度(µg/L) µg/L 8 ベノミル濃度(µg/L) 6 4 換算+ベノミル濃度(µg/L) 2 0 0.5 1 2 4 6 24 48 hr 図8 ベノミルの河川水中の経時分解挙動 〔ベノミル、チオファネートメチルの河川水中の経日分解挙動〕 河川水 100 mL にアスコルビン酸 0.1 g を添加した試料水と(pH 3.2)、塩 酸で pH 2 に調製した試料水にベノミル 4 µg を加えて遮光下 5 ℃で冷蔵 して、各々の経日変化を測定した。分析方法は経時変化と同様に行った。 チオファネートメチルについても同様の操作を行った。 (1)ベノミル ベノミルの河川水中の経日分解挙動を表5に示す。 表5 ベノミルの河川水中の経日分解挙動 アスコルビン酸添加 試料のpHを 塩酸で2に調整 保存日数 (日) 0 1 2 3 7 0 1 2 3 7 換算ベノミル濃度 (µg/L) 8.1 8.2 8.9 8.7 9.4 8.0 8.6 8.7 9.5 9.6 1314 ベノミル濃度 (µg/L) 2.02 1.41 0.65 0.67 0.18 1.87 1.45 1.29 0.59 0.24 換算+ベノミル濃度 (µg/L) 10.1 9.6 9.6 9.4 9.6 9.9 10.0 10.0 10.1 9.9 (2)チオファネートメチル チオファネートメチルの河川水中の経日分解挙動を表 6 に示す。 表 6 チオファネートメチルの河川水中の経日分解挙動 アスコルビン酸添加 試料のpHを 塩酸で2に調整 保存日数 (日) 0 1 2 3 7 0 1 2 3 7 換算チオファネートメチル濃度 (µg/L) 3.6 3.9 3.6 3.4 4.1 4.5 6.8 7.1 6.7 8.2 チオファネートメチル濃度 換算+チオファネートメチル濃度 (µg/L) (µg/L) 5.75 9.4 5.40 9.3 6.47 10.1 6.34 9.8 6.40 10.5 5.31 9.8 2.78 9.5 2.27 9.4 2.26 9.0 0.83 9.0 表 5 の結果からベノミルはアスコルビン酸添加でも、pH 2 での保存下で も 3 日間の保存期間で濃度が 30%程度に減少するが、ベノミルは残存して いた。また、表6の結果からチオファネートメチルはアスコルビン酸添加 での保存性は良好で、pH 2 での保存性より結果は良かった。よって試料水 は採取後アスコルビン酸を添加して冷蔵することとする。尚、表 5、6中 の換算ベノミル、換算チオファネートメチルの値は分解生成物であるカル ベンダジムから計算した値である。保存7日間でチオファネートメチルは 安定だったが、ベノミルは分解が早いので採水時点のカルベンダジムをよ り正確に定量するには採水後ただちに分析することが望ましい。 【評価】 本法により、水試料中のカルベンダジムを 0.7 ng/L まで検出可能で、2.0 ng/L まで定量可能である。環境水を分析したところ 3.3~86.2 ng/L(平均 46.7 ng/L,n=8)だった。 【担当者氏名・連絡先】 担当 名古屋市環境科学研究所 住所 〒457-0841 名古屋市南区豊田 5-16-8 TEL:052-692-8481 FAX:052-692-8483 担当者 渡辺正敏 長谷川瞳 E-mail:[email protected] [email protected] 1315 Carbendazim An analytical method is developed for the determination of carbendazim in water sample by liquid chromatography-tandem mass spectrometry (LC/MS/MS). Ionization mode is positive ESI. Two hundred milliliters of water sample is adjusted at pH 7~8 with 1M sodium hydroxide, and passed through the solid phase extraction cartridge(Plus PS-2) at flow rate of 20 mL/min. The extract is eluted with 4 mL of methanol. Carbendazim-d 3 4ng is added to the eluate as an internal standard. The analytes are determined by LC/MS/MS-SRM(ESI positive mode as the precursor/product ion pair of m/z 192/160 for carbendazim and m/z 195/160 for the internal standard carbendazim-d3. Methodical detection limit (MDL)of the water sample is 0.69 ng/L, and methodical quantification limit(MQL) of the water sample is 1.8 ng/L. The averaged recoveries of river water and sea water are 81.9% and 92.4% respectively, and the relative standard deviations are 1.6% and 1.0% respectively. No obvious degradation was found in 10 ng/mL of carbendazim added water samples (pH 5,7,9) which were stored over 5 days under natural light or dark. Using this method, the concentration of carbendazim in river water sampled at 8 sites in Nagoya city were determined. The concentration were 3.3- 86.2 ng/L(average value was 46.7 ng/L). Water Sample → 200mL pH7~8 Surrogate Constant Volume 4mL Solid Phase Extraction Sep-Pak Plus PS-2 Cartridges → LC/MS/MS-SRM ESI-positive 1316 → Elution → Methanol 4mL 物質名 カルベ ンダジ ム 分析法フローチャート 水質試料 → Sep-Pak Plus PS-2 Cartridges 200mL NaOHで中和 サロゲート添加 定容 固相抽出 → LC/MS/MS-SRM ESI-positive → 備考 溶出 → メタノール4mL LC/MS/MS -SRM 正イオン カラム Shodex Orpak CDBS-453 長さ 150 mm 内径 4.6 mm 粒経 3 µm 全容を4mL 1317