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JBICの業務内容 - JBIC 国際協力銀行

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JBICの業務内容 - JBIC 国際協力銀行
JBIC 2011
JBIC の業務内容
1
2
3
4
5
6
7
8
9
業務の概要
50
出融資の原資
51
業務運営上の特色
52
総合的なアプローチ
53
JBICのスキーム
54
JBICの沿革
59
役員一覧
60
JBICの組織図
61
JBICの海外駐在員事務所一覧
62
※ JBIC は、国際協力銀行業務のほかに、駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法に基づき、駐留
軍再編促進事業( 駐留軍等の再編に伴う、アメリカにおける家族住宅およびインフラ整備の民活事業 )に
かかる資金 の 貸付等 の 業務を担当しております。なお、2010 年度は資金 の 貸付等は行っておりません。
上記 1∼5 に関しては国際協力銀行業務の内容です。
4
日本政策金融公庫 2011 国際協力銀行 > JBICの業務内容
49
1 業務の概要
日本政策金融公庫およびJ BICの概要
CEOメッセージ
■ 目的・業務内容
JBIC は、日本公庫の国際部門として日本および国際経済社会の健全な発展ならびに国民生活の向上を図るべく以下の
分野において業務を行っています。
● 日本にとって重要な資源の海外における開発および取得の促進
● 日本の産業の国際競争力の維持および向上
● 地球温暖化の防止等の地球環境の保全を目的とする海外における事業の促進
● 国際金融秩序の混乱への対処
多様化するニーズに応じた金融支援を有機的に組み合わせながら、日本と国際金融社会の発展を多面的に支援してい
ます。
国際協力銀行業務の概要
2010年度の業務概況
輸出金融
日本企業が、発電・通信設
備、船舶等の機械・設備や
技術を輸出する際に必要
な資金の貸付等。
調査
JBICの業務に必要な調査。
地域別業務概況
国際協力銀行業務
出資
日本の資源確保、輸出入もしく
業務運営と管理体制
海外において事業を行う法
人や日 本 企 業 が 参 加 する
ファンド等に対する出資。
は海外における経済活動の促
進、または国際金融秩序の安
定および地球環境の保全に寄
投資金融
日本企業が、海外において、
現地生産・販売、資源開発等
の事業を行う際に必要な資
金の貸付等。
与することが主目的です。
事業開発等金融
ブリッジローン
J BICの業務内容
国際収支上の困難を抱えた
開発途上国政府の対外取引
に対し、外貨資金繰りを手当
するために必要な短期資
金の貸付。
資料編
50
輸入金融
石油、LNG、鉄鉱石等の重
要物資を輸入する際に必要
な資金の貸付等。なお、資源
関係以外については航空機
輸入等、真に必要なもの
については、保証制度
を活用。
日本の貿易、投資等、海外
経済活動のための事業環境
整 備や、開 発 途 上 国 等が行
う構造調整等に資する、日
保証
本 からの 資 機 材 の 調 達
を条件としない資金
民間金融機関等の融資、開
支援。
発途上国政府等の公債発
行および現 地日系 企 業に
よる社債発行等に対する
保証。
原資
財政融資資金・債券発行・自己資金等
日本政策金融公庫 2011 国際協力銀行 > JBIC の業務内容 > 業務の概要
2 出融資の原資
JBIC の 収入支出予算は、国 の 予算 の 一環として国会に
金、政府保証外債、財投機関債、政府出資金等の多様な手
提出され国会の承認を得ています。
段によって調達しています。
JBIC の資金調達構造
財政融資
資金勘定
融資
融資・出資
地域別業務概況
業務運営と管理体制
財投機関債
J BIC
金融市場
政府保証外債
2010年度の業務概況
出資金
日本の企業・外国の企業・外国の金融機関・外国政府・外国の政府機関・国際機関等
財政投融資特別会計
財投債
投資勘定
日本政策金融公庫およびJ BICの概要
CEOメッセージ
JBIC は、出融資所要資金 の 原資 を 財政融資資金借入
J BICの業務内容
(注)
自己資金
(注)回収金等
資料編
日本政策金融公庫 2011 国際協力銀行 > JBICの業務内容 > 出融資の原資
51
3 業務運営上の特色
日本政策金融公庫およびJ BICの概要
CEOメッセージ
■ 政策金融機関としての業務運営
■ リスク管理体制の整備
JBIC は、日本および相互依存の進む国際経済社会の健
信用リスク管理 の 一環として 金融検査 マニュアルに準
全な発展ならびに国民生活 の 向上 のため、日本 の 対外経
拠し、監査法人とも協議しつつ資産自己査定を実施してい
済政策を担う政策金融機関として、財務大臣 の 監督 のも
るほか、コンプライアンス(法令等遵守)への対応も含め、
と、株式会社日本政策金融公庫法をはじめとする関連諸
政策金融機関として適切なリスク管理を進めていくことに
法令等および国会の議決を経た各事業年度の予算に基づ
努めています(詳細は P.44参照)。
き、健全で効率的な業務運営を行っています。なお、財務
大臣 の 有 する監督権限 のうち、業務にかかる損失 の 危険
■ 評価制度の実施
の 管理( リスク管理 )に関するものについては、他 の 政策
日本公庫は、日本政府の決定に基づき、政策目的に沿っ
金融機関と同様、同大臣 から金融庁長官に委任 すること
た 事業 が 効率的に行 われているかどうかという観点 から
ができることとされています。
業務の評価・監視を行うため、外部有識者による評価・審
査委員会を設置しています。評価・審査委員会では、JBIC
2010年度の業務概況
■ 民間金融の補完
を含 む日本公庫全体 の 業務 の 評価・監視を行 い、評価結
株式会社日本政策金融公庫法では、日本公庫の業務の
果については、原則として、外部に公表します(詳細は P.48
目的として、一般の金融機関が行う金融を補完する旨規定
参照)。
しています。
■ 財務の健全性の確保
国際協力銀行業務においては、償還確実性 および収支
相償 の 原則をふまえ、政策金融機関として健全 かつ 効率
地域別業務概況
的な運営に努めています。
出融資保証業務の重点推移(承諾額)
(単位 :億円)
1955年度
業務運営と管理体制
1970年度
613
4,028
(74%)
(昭和45年度)
1985年度
3,564
(40%)
(昭和60年度)
2000年度
J BICの業務内容
資料編
52
603
(98%)
(昭和30年度)
(平成12年度)
10
(2%)
1,740
(14%)
2010年度 1,512
(平成22年度) (9%)
333
(6%)
2,335
(26%)
3,214
(27%)
1,695
(10%)
1,824
(21%)
5,237
(43%)
74
(1%)
685
311
(13%) (6%)
142
(2%)
1,014
(11%)
保証 5
(0%)
674
1,183
(6%) (10%)
6,381
(36%)
7,103
(40%)
20
40
60
8,884
12,047
17,659
198
(1%)
768
(4%)
0
5,430
80
100 (%)
輸出 輸入 投資 事業開発等金融 政府ベース借款 保証 出資
平成21年度
25%
8,510
5%
1,754
3%
1,026
15%
5,183
1%
257
(億円)
30%
10,075
アジア 大洋州 ヨーロッパ 中東 アフリカ 米州 その他
日本政策金融公庫 2011 国際協力銀行 > JBIC の業務内容 > 業務運営上の特色
20%
6,842
33,651
4 総合的なアプローチ
向上 」、
「 地球温暖化の防止等の地球環境の保全を目的とする海外における事業の促進 」、
「 国際金融秩序の混乱への対
処 」の 4 つの分野において、相手国政府との政策対話や国際金融機関および民間金融機関とも連携しつつ、業務における
各種機能を総合的に活用し、日本および国際経済社会の健全な発展ならびに国民生活の向上に貢献します。
相手国
政府
日本政府
日本企業
日本政策金融公庫およびJ BICの概要
CEOメッセージ
JBIC は、
「 日本にとって重要な資源の海外における開発および取得の促進 」、
「 日本の産業の国際競争力の維持および
多様なプレーヤーとの
政策とのマッチング、ソリューション提案
民間
金融機関
国際
金融機関
JBIC
地域別業務概況
● 輸出金融
● 輸入金融
● 投資金融
● 事業開発等金融
● 保証
● ブリッジローン
● 出資
2010年度の業務概況
ネットワークを駆使した、ニーズ把握、
JBIC の 4 つの業務分野
● 日本にとって重要な資源の海外における開発および取得の促進
業務運営と管理体制
さまざまな業務ツールを用いた金融ソリューションの提供
● 日本の産業の国際競争力の維持および向上
● 国際金融秩序の混乱への対処
日本政策金融公庫 2011 国際協力銀行 > JBICの業務内容 > 総合的なアプローチ
資料編
日本および国際経済社会の健全な発展
国民生活の向上に寄与
J BICの業務内容
● 地球温暖化の防止等の地球環境の保全を目的とする海外における事業の促進
53
5 JBIC のスキーム
日本政策金融公庫およびJ BICの概要
CEOメッセージ
日本および国際経済社会の健全な発展ならびに国民生活の向上に寄与するために
JBIC では、さまざまな金融手法を活用して、
「日本にとっ
財源 は、財政投融資特別会計等 からの 借入金、国内外
て重要な資源の海外における開発および取得の促進」
「日
で債券を発行して調達した資金 および回収金等 の自己資
本の産業の国際競争力の維持および向上 」
「 地球温暖化
金等から構成されています。JBIC においては財務 の 健全
の防止等の地球環境の保全を目的とする海外における事
性の維持が重視され、設立根拠法により、出融資または保
業の促進」
「国際金融秩序の混乱への対処」の 4 つの分野
証した資金の返済が確実と認められること(償還確実性)、
において、日本 および国際経済社会 の 健全 な 発展 ならび
収入が支出を下回らないよう貸付利率等を定めること(収
に国民生活の向上に貢献しています。
支相償)が定められています。
2010年度の業務概況
JBIC の主な機能
( 1 )輸出金融
輸出金融
日本企業 の 機械・設備や技術等 の 輸出を対象とした融
資で、
外国の輸入者または外国の金融機関等に対するもの
(バイヤーズクレジット:B/C(注)、バンクローン:B/L)です。
機械・設備、とりわけ発電設備をはじめとするプラントに
貸付(B/L)
JBIC
外国の
金融機関等
は 多くの 高度 な 技術 が 駆使されており、その 輸出 は日本
の産業の高度化に貢献しています。また、日本国内のプラ
貸付
地域別業務概況
貸付(B/C)
ント関連業界は、部品製造に携わる中堅・中小企業等関連
企業の数も多く、機械・設備等の輸出への支援はこうした
国内企業への幅広い支援にもつながります。
一方、特に多くの 開発途上国にとって、プラントの 受入
れは、産業基盤の整備、雇用機会の増大、操業指導による
日本の
輸出者
技術 の 修得等 の 経済効果をもたらし、経済的自立を促 す
プラント等
の輸出
外国の
輸入者
業務運営と管理体制
効果があります。
しかしながら、開発途上国等への長期金融は、相手国の
J BICの業務内容
国内情勢 の 変動によって 生じるカントリーリスクや 金利・
■ 先進国向け輸出金融の支援対象分野(2011 年7月末時点)
為替変動等 のリスクも 大きく、民間金融機関 だけでは 対
◆ インフラ輸出案件
応 が 困難 な 場合 も 少 なからずあり、他 の 多くの 先進国 も
鉄道( 都市間高速、都市内 )、水事業、バイオマス燃料製
JBIC と同様の公的輸出信用制度を有しています。 [例:
造、再生可能エネルギー源発電、原子力発電、変電・送配
米国輸出入銀行(米国)、輸出信用保証局(英国)、復興金
電、高効率石炭発電、石炭ガス化、二酸化炭素の回収・貯
融公庫(ドイツ)、貿易保険会社(フランス)、輸出開発公社
蔵(CCS)、高効率ガス発電、スマートグリッド
(カナダ )等]
なお、2011 年5月に株式会社国際協力銀行法(新JBIC
◆ その他輸出案件
法 )が公布・施行されたこと等により、特定 の 分野につい
船舶、人工衛星、航空機、陽子線等を用いる医療機器
て、先進国向けの輸出金融が可能となりました。
資料編
54
(注)バイヤーズクレジット:B/C とは、外国の輸入者が日本企業から機械設備等を輸入するための資金を、JBIC より外国の輸入者に直接融資する形態をいいます。
日本政策金融公庫 2011 国際協力銀行 > JBIC の業務内容 > JBIC のスキーム
業体制の構築等につながっている面もあります。他方、海
日本企業による資源等、重要物資 の 輸入に対する融資
外投資は進出先国の政策変更リスクや、経済混乱等、国内
で、日本の輸入者に対するもの、外国の輸出者に対するも
投資では考えられないリスクを伴う側面もあり、JBIC は諸
のがあります。
外国 の 投資環境に関 する情報提供やアドバイスを行うと
天然資源に乏しい 日本にとって、資源 を 長期安定的に
ともに、公的性格を有するファイナンス主体としての 立場
確保 することは 経済活動 の 大切 な 基盤 の 一 つで あり、
から相手国政府、政府機関との協議を通じたリスク緩和へ
輸入金融は石油・天然ガス等のエネルギー資源や鉄鉱石
の努力等も行っています。
等の鉱物資源の輸入のために用いられています。
投資金融
輸入金融
貸付
JBIC
貸付
貸付
貸付
貸付
日本企業
日本の
輸入者
貸付・出資
日系
現地法人等
貸付
貸付
出資
海外で
行う事業
( 3 )投資金融
日本企業 の 海外投資に対 する融資で、日本企業( 投資
合弁
パートナー
貸付
地域別業務概況
資源の輸入
外国の
輸出者
貸付
2010年度の業務概況
JBIC
外国の銀行
外国政府等
日本の銀行
日本政策金融公庫およびJ BICの概要
CEOメッセージ
( 2 )輸入金融
者 )に対するもの、日系現地法人またはこれに貸付・出資
■ 先進国向け投資金融の支援対象分野(2011 年7月末時点)
要な資源の海外における開発および取得の促進のために
鉄道( 都市間高速、都市内 )、水事業、再生可能エネル
行う案件 ならびに当該企業が中堅・中小企業である場合
ギー源発電、原子力発電、変電・送配電、高効率石炭発電、
に限られていましたが、新 JBIC 法の公布・施行等に伴い、
石炭ガス化、二酸化炭素 の 回収・貯蔵(CCS)、スマート
M&A 等 への 支援を目的とした大企業を含 む 国内企業向
グリッド、高度情報通信ネットワーク整備、バイオマス燃料
けの 融資が可能となりました。また、中堅・中小企業を含
製造、高効率ガス発電、航空機 の 整備・販売等、M&A 等
む日本企業 の 積極的な海外事業展開支援 のためのツー・
支援
ステップ・ローン(TSL)や、国内企業による M&A 等への
支援を目的とした TSL も対応が可能となりました。併せて、
長期資金 の 融資を行うまでの「 つなぎ資金 」が必要な場
( 4 )事業開発等金融
事業開発等金融とは、その 資金使途が日本からの 資機
材の購入を条件としない開発途上国に対する資金協力で、
能となるとともに、先進国向 け 投資金融 の 対象分野 の 拡
● 日本との貿易・投資関係の維持・拡大
大も行われています。
● 日本のエネルギー・鉱物資源の安定的確保
グローバリゼーションが進む経営環境 のもと、さまざま
● 日本企業の事業活動の促進
な日本企業が海外 への 事業展開を志向しています。日本
● 高い地球環境保全効果を有する案件への融資
企業による海外投資は、海外の旺盛な需要の取り込みや、
● 国際金融秩序の維持
国内 の 産業構造 の 高度化、さらにはより効率的 な 国際分
等に用いられます。
日本政策金融公庫 2011 国際協力銀行 > JBICの業務内容 > JBICのスキーム
資料編
合に限り、海外 で 事業を行うための 短期資金 の 供与 も 可
J BICの業務内容
た、従来日本国内の 企業に対するものは、日本にとって重
業務運営と管理体制
を 行う外国 の 銀行・政府等に 対 するものがあります。ま
55
日本政策金融公庫およびJ BICの概要
CEOメッセージ
資金供与 の 形態としては、開発途上国政府等 が 電力、
通信、運輸等の経済インフラ整備や資源開発プロジェクト
( 5 )保証
民間金融機関等 の 融資 および 開発途上国政府 や 現
を 遂行 するために必要 な 資金 を 支援 するプロジェクト融
地日系企業等 の 発行 する公社債 に 対 する保証等 を 行 い
資と、一国 の 経済構造調整やセクター 別 の 構造調整等 の
ます。
経済運営自体を支援する政策調整融資があり、また、プロ
(イ)製品輸入保証
ジェクト融資の一環として、開発途上国の政府系金融機関
航空機等、日本にとって重要な製品の輸入について、日
等を通じ輸出振興や裾野産業育成等 の 支援を目的とした
本の法人が必要な資金を借り入れた場合に当該債務を保
TSL を供与しています。世界銀行、国際通貨基金(IMF)、
証します。
アジア開発銀行(ADB)
、米州開発銀行(IDB)、欧州復興
開発銀行(EBRD)等 の 国際機関との 協調融資 の 形で供
製品輸入保証
与されるケースも多く、これら国際機関とは緊密な協力関
係を有しています。さらには、事業開発等金融の供与等に
2010年度の業務概況
よる開発途上国との 関係強化を通じ、開発途上国と日本
JBIC
企業との間で発生するトラブルの解決にも寄与するなど、
日本企業の開発途上国における事業活動を側面的に支援
保証
することにもつながっています。
事業開発等金融の供与にあたっては、
● 資源安定確保の観点からの資源開発プロジェクト( 周辺
インフラ整備を含む )や資源産出国との関係強化に資す
民間
金融機関等
るプロジェクト
地域別業務概況
事業環境整備となるインフラ事業や裾野産業育成
● 温室効果ガス排出量削減効果 が大きいなど、地球環境
保全効果が高いプロジェクト
等を重点的に支援しています。
日本の
輸入者
製品の輸入
外国の
輸出者
業務運営と管理体制
事業開発等金融
(ロ)現地日系企業が発行する社債への保証
現地日系企業 が 海外市場 において 発行 する社債 に対
JBIC
し、保証制度を活用して支援を行います。
現地日系企業が発行する社債への保証
貸付
J BICの業務内容
資料編
56
貸付
● 開発途上国において事業展開を行っている日本企業 の
外国政府等
外国の銀行
外国の法人
当該国等
海外で
行う事業
JBIC
裏保証
直接保証
投資家
副保証
社債発行
当該国の
輸入者
設備の輸入
技術の受入れ
輸出者
日本政策金融公庫 2011 国際協力銀行 > JBIC の業務内容 > JBIC のスキーム
日本の法人
(親会社や民
間金融機関)
保証
日系
現地法人
(発行体)
開発途上国等に融資を行う場合には、外貨送金・交換
( 7 )出資
海外において事業を行う日本企業 の 出資法人や、日本
リスク、カントリーリスク等が伴います。JBIC がこのような
企業等が中核的役割を果たすファンド等に対して、当該事
リスクを保証することにより、日本の民間金融機関の開発
業に必要な資金を出資するものです。
途上国に対 する中長期融資を可能とし、開発途上国 の 民
間資金導入および民間企業による海外ビジネスの 拡大に
出資
貢献します。
海外シンジケートローン保証/ 公債保証
日本企業
JBIC
出資
JBIC
保証
投資家
出資
出資
中核的
役割
公債等の発行
民間
金融機関等
貸付
日本企業の
出資法人等
ファンド
外国政府等
( 6 )ブリッジローン
国際収支上 の 困難を抱 えた 開発途上国政府 の 対外取
引に対し、外貨資金繰りを手当 するために必要 な 短期資
金の貸付を行うものです。
国際金融分野における民間金融機関による融
資や、日本企業等 の資本市場からの資金調達を
促進するなどの観点から、輸出金融・輸入金融・
地域別業務概況
貸付債権の譲受け・公社債等の取得
2010年度の業務概況
出資
保証
日本政策金融公庫およびJ BICの概要
CEOメッセージ
(ハ)海外シンジケートローン保証 / 公債保証
投資金融 および 事業開発等金融 の 各業務を遂
に加えて、JBIC は、借入人に対 する貸付債権 の
譲受けや、借入人の 資金調達 のために発行され
る公社債等( 注 )の取得を通じて与信を行うことも
JBIC
できます。
業務運営と管理体制
行する場合には、資金 の 貸付または債務 の 保証
ブリッジローン
貸付
J BICの業務内容
外国政府等
外国の銀行
輸入その他
の対外取引
(要件)
資料編
IMF、
世界銀行等
からの融資
(注)公債、社債もしくはこれに準ずる債券または信託の受益権が対象となります。
日本政策金融公庫 2011 国際協力銀行 > JBICの業務内容 > JBICのスキーム
57
日本政策金融公庫およびJ BICの概要
CEOメッセージ
その他の新規業務
2011 年 5 月に新 JBIC 法 が 公布・施行 されたこと等に
伴い、前述の先進国向け輸出金融、M&A等への支援のた
売掛金
債権等
めのバックファイナンス、短期 のつなぎ融資、日本 の 民間
金融機関向け TSL( 以上は 2011 年 7月から業務開始 )に
加え、2012年4月より以下の業務が追加される予定です。
日系
現地法人
債権
譲渡
( 1 )スワップ保証(通貨スワップ等)
スワップ取引に対する保証を行えるようにし、日本企業
による海外インフラプロジェクト等に対する現地通貨建て
融資等をサポートします。
保証
代金
振込
2010年度の業務概況
日本企業
運営
海外
インフラ
プロジェクト
等
地域別業務概況
民間
金融機関
JBIC
JBIC
保証
通貨スワップ保証のケース
投資
現地企業
資産
担保
証券
現地通貨
建て融資
民間
金融機関
SPC
または
信託
投資家
金銭払込
( 3 )輸出金融における再保証
日本企業が他国 の 企業と共に設備等を輸出 する場合、
JBIC が他国の輸出信用機関が行う保証等に対して再保証
を行えるようにすることで、多国間の相互保証スキームに
参加します。
保証
業務運営と管理体制
J BICの業務内容
通貨スワップ契約
海外スワップ
カウンター
パーティー
輸出金融における再保証
他国企業
輸出
日本企業
日系現地法人が持つ売掛金債権等について、保証を付
けることで、銀行による買取り
(流動化)を促進します。
特定目的会社や 信託会社 が日本企業 の 現地子会社等
他国
輸出信用
機関
の 有する金銭債権を担保とする債券を発行した場合にお
いて、当該債券に対する保証も可能になります。
再保証
JBIC
日本政策金融公庫 2011 国際協力銀行 > JBIC の業務内容 > JBIC のスキーム
海外
輸入者
融資
( 2 )売掛債権の流動化・証券化支援
資料編
58
売掛債権の流動化・証券化支援
保証
民間
金融機関
6 JBIC の沿革
日本輸出入銀行にかかる事項
年月
海外経済協力基金にかかる事項
1950年12月 日本輸出銀行設立
1952 年 4月 日本輸出銀行から日本輸出入銀行へ名称を変更
1960年12月 「海外経済協力基金法」公布
1961年 3月 政府出資を受けて日本輸出入銀行が別勘定にて
運営を委託されていた東南アジア開発協力基金
を承継し、海外経済協力基金を設立
1999年 4月 「国際協力銀行法」公布
1999 年 4月 「国際協力銀行法」公布
9月 「 国際協力銀行法施行令 」公布、「 国際協力銀行
法施行規則」官報掲載
国際協力銀行にかかる事項
1999年10月 国際協力銀行設立
(日本輸出入銀行と海外経済協力基金のすべての事業を承継)
2001年 1月 「 国際協力銀行法 」の改正法施行(中央省庁再編に伴い、主務大臣が経済企画庁長官および大蔵大臣から財務大臣お
よび外務大臣へ変更)
4月 「国際協力銀行法」の改正法施行(財政投融資改革に伴い、余裕金の運用先が資金運用部から財政融資資金へ変更)
2010年度の業務概況
年月
9月 「 国際協力銀行法施行令 」公布、「 国際協力銀行
法施行規則」官報掲載
日本政策金融公庫およびJ BICの概要
CEOメッセージ
年月
2003 年 4月 「国際協力銀行法」の改正法施行(金融庁検査導入に伴い、主務大臣の立入検査権限の一部を金融庁に委任)
10月 「環境社会配慮確認のための国際協力銀行ガイドライン」および「同ガイドラインに基づく異議申立手続要綱」施行
2006 年 5月 「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」成立
6月 「政策金融改革に係る制度設計」が政策金融改革推進本部にて決定
地域別業務概況
2005年12月 「行政改革の重要方針」閣議決定
11月 「独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律」が成立
2007年 5月 「株式会社日本政策金融公庫法」が成立
年月
株式会社日本政策金融公庫(国際協力銀行)にかかる事項
2008年10月 「株式会社日本政策金融公庫法」により、株式会社日本政策金融公庫設立
2010年 3月 「株式会社日本政策金融公庫法 」の改正法施行(国際協力銀行業務範囲に地球環境の保全を目的とする海外における
事業を促進する業務を追加)
2011年 4月 「 株式会社国際協力銀行法 」が成立( 同年 5月公布・施行、先進国向け輸出金融の開始等、機能の拡充のほか、2012
年4月1日に国際協力銀行が日本政策金融公庫から分離すること等を規定)
J BICの業務内容
4月 駐留軍再編促進金融勘定を設置
業務運営と管理体制
9月 「 国際協力銀行法 」の改正法施行( 駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の施行に伴い、特例業務として
駐留軍再編促進金融業務を規定)
資料編
日本政策金融公庫 2011 国際協力銀行 > JBICの業務内容 > JBICの沿革
59
7 役員一覧
(日本政策金融公庫役員一覧)
(2011 年6月22日現在)
日本政策金融公庫およびJ BICの概要
CEOメッセージ
2010年度の業務概況
代表取締役総裁
安居 祥策
取締役
宮原 正治
代表取締役副総裁
細川 興一
取締役
茂木 博夫
代表取締役副総裁
渡辺 博史
取締役
吉田 正己
代表取締役専務取締役
勝野 龍平
取締役
中西 孝平
代表取締役専務取締役
坂野 雅敏
取締役
光増 安弘
代表取締役専務取締役
村瀬 吉彦
取締役
山崎 康史
専務取締役
板東 一彦
取締役
山本 雅史
代表取締役常務取締役
星 文雄
社外取締役
早川 祥子
常務取締役
飛田 康隆
社外取締役
三木 啓史
常務取締役
中村 吉夫
常勤監査役
野村 克文
常務取締役
原 雅彦
常勤監査役
金森 潤
常務取締役
皆川 博美
社外監査役
池田 敏夫
常務取締役
山本 耕三
社外監査役
髙橋 伸子
地域別業務概況
業務運営と管理体制
J BICの業務内容
資料編
60
日本政策金融公庫 2011 国際協力銀行 > JBIC の業務内容 > 役員一覧
8 JBIC の組織図
(2011 年7月15日現在)
体制から、ミッション・分野別の 3 部門(資源・環境ファイナンス部門、インフラ・ファイナンス部門および産業ファイナンス
部門 )に再編するとともに、審査部門と企画・管理部門を加えた計5 部門を設置しました。これにより、各分野・セクターに
おけるノウハウや専門性を集約化することで案件形成能力を高めるとともに、日本の政策に直結する JBIC のミッションを
機動的、戦略的に遂行できる体制を整備することを企図しています。また、海外駐在員事務所 の 体制についても、シンガ
ポール、ロンドンおよびニューヨークをアジア大洋州、欧阿中東 および米州 のそれぞれの 地域統括事務所と位置づけ、管
轄地域における案件形成を支援していきます。
企画・管理部門
(部門長 取締役 中西 孝平)
国際経営企画部
国際業務企画室
金融業務支援部
HRM室
国際財務部
国際管理室
国際事務統括部
資源・環境ファイナンス部門
(部門長 特別参与 矢島 浩一)
石油・天然ガス部
2010年度の業務概況
国際業務リスク管理部
日本政策金融公庫およびJ BICの概要
CEOメッセージ
JBIC は、2012 年 4月の 新組織移行に先立ち、2011 年 7月1日付で部門制を導入し、営業部門を従来 の 地域別主体 の
鉱物資源部
インフラ・ファイナンス部門
(部門長 特別参与 内藤 貴也)
地域別業務概況
原子力・新エネルギー部
電力・水事業部
運輸・通信事業部
グローバル製造業部
西日本総代表
新技術・産業ファイナンス部
審査部門
審査部
(井本 裕)
(部門長 常務取締役 原 雅彦)
環境審査室
外国審査部
※駐留軍等 の 再編 の 円滑 な 実施に関 する特別措置法
に基づく「駐留軍再編促進金融業務」を担当。
海外駐在員事務所
(アジア大洋州地域拠点長 加賀 隆一)
(欧阿中東地域拠点長 小杉 俊行)
(米州地域拠点長 藤田 豊明)
資料編
日本政策金融公庫 2011 国際協力銀行 > JBICの業務内容 > JBICの組織図
J BICの業務内容
駐留軍再編促進金融部※
北京
香港
バンコク
ハノイ
ジャカルタ
マニラ
シンガポール(アジア・大洋州地域統括)
ニューデリー
シドニー
モスクワ
フランクフルト
ロンドン(欧阿中東地域統括)
パリ
ドバイ
ニューヨーク(米州地域統括)
ワシントン
ブエノスアイレス
メキシコシティー
リオデジャネイロ
業務運営と管理体制
産業ファイナンス部門
(部門長 特別参与 柚原 一夫)
61
9 JBIC の海外駐在員事務所一覧
(2011 年7月1日現在)
日本政策金融公庫およびJ BICの概要
CEOメッセージ
モスクワ
ロンドン◉
フランクフルト
パリ
◉ニューヨーク
北京
ニューデリー
ワシントン
香港
ドバイ
ハノイ
マニラ
バンコク
メキシコシティー
シンガポール ◉
ジャカルタ
2010年度の業務概況
リオデジャネイロ
シドニー
◉ 地域統括事務所
地域別業務概況
● 北京駐在員事務所
2102, Tower C Office Building,
YINTAI Center, No.2 Jianguomenwai
Avenue, Chaoyang District, Beijing
100022, P.R.C.
Tel. 86-10-6505-8989
Fax.86-10-6505-3829
● 香港駐在員事務所
Suite 3111-3112, Level 31,
One Pacific Place, 88 Queensway,
Hong Kong
Tel. 852-2869-8505∼7
Fax.852-2869-8712
業務運営と管理体制
● バンコク駐在員事務所
14th Floor, Nantawan Bldg.,
161 Rajdamri Road, Bangkok, 10330,
Thailand
Tel. 66-2-252-5050
Fax.66-2-252-5514
● ハノイ駐在員事務所
3rd Floor, Sun City,
13 Hai Ba Trung Street,
Hoan Kiem District, Hanoi, Viet Nam
Tel. 84-4-3824-8934∼6
Fax.84-4-3824-8937
J BICの業務内容
● ジャカルタ駐在員事務所
Summitmas II 5th Floor,
Jl. Jenderal Sudirman, Kav. 61-62,
Jakarta Selatan, Indonesia
Tel. 62-21-5220693
Fax.62-21-5200975
資料編
◉ シンガポール駐在員事務所
( アジア・大洋州地域統括)
9 Raffles Place, #53-01 Republic
Plaza, Singapore 048619
Tel. 65-6557-2806
Fax.65-6557-2807
62
ブエノスアイレス
● マニラ駐在員事務所
11/F, Tower 1, The Enterprise Center,
6766 Ayala Avenue corner Paseo de
Roxas, Makati City, Philippines
Tel. 63-2-856-7711∼4
Fax.63-2-856-7715∼6
● ニューデリー駐在員事務所
1st floor, The Metropolitan Hotel New
Delhi, Bangla Sahib Road,
New Delhi, 110001, India
Tel. 91-11-4352-2900
Fax.91-11-4352-2950
◉ ニューヨーク駐在員事務所
(米州地域統括)
712 Fifth Avenue 26th Floor
New York, NY 10019 U.S.A.
Tel. 1-212-888-9500
Fax.1-212-888-9503
● シドニー駐在員事務所
Suite 2501, Level 25, Gateway,
1Macquarie Place, Sydney,
N.S.W.2000, Australia
Tel. 61-2-9241-1388
Fax.61-2-9231-1053
● ワシントン駐在員事務所
1627 Eye Street, N.W., Suite 500,
Washington,D.C., 20006, U.S.A.
Tel. 1-202-785-1785
Fax.1-202-785-1787
● モスクワ駐在員事務所
123610 Moscow,
Krasnopresnenskaya Nab.12,
World Trade Center, Office No.905,
Russian Federation
Tel. 7-495-258-1832,1835,1836
Fax.7-495-258-1858
● フランクフルト駐在員事務所
Taunustor 2, 60311
Frankfurt am Main, Germany
Tel. 49-69-2385770
Fax.49-69-23857710
◉ ロンドン駐在員事務所
(欧阿中東地域統括)
4th Floor, River Plate House,
7-11 Finsbury Circus, London,
EC2M 7EX, U.K.
Tel. 44-20-7638-0175
Fax.44-20-7638-2401
● パリ駐在員事務所
21, Boulevard de la Madeleine,
75038 Paris Cedex 01, France
Tel. 33-1-4703-6190
Fax.33-1-4703-3236
●ドバイ駐在員事務所
9th floor, West, The Gate Dubai
International Financial Center,
P.O. Box 121300, Dubai, U.A.E.
Tel. 971-4-363-7091
Fax.971-4-363-7090
日本政策金融公庫 2011 国際協力銀行 > JBIC の業務内容 > JBIC の海外駐在員事務所一覧
● ブエノスアイレス駐在員事務所
Av.Del Libertador No.498, Piso19,
1001 Capital Federal, Buenos Aires,
Argentina
Tel. 54-11-4394-1379,1803
Fax.54-11-4394-1763
● メキシコシティー駐在員事務所
Paseo de la Reforma 222-900B,
Col. Juárez, Del. Cuauhtémoc,
México D.F., C.P. 06600, México
Tel. 52-55-5525-6790
Fax.52-55-5525-3473
● リオデジャネイロ駐在員事務所
Praia de Botafogo, 228- 801B(Setor A),
Botafogo, CEP 22359-900,
Rio de Janeiro, RJ, Brazil
Tel. 55-21-2554-2305
Fax.55-21-2554-8798
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