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飛騨農林事務所の普及活動状況
飛騨農林事務所の普及活動状況 平 成 28 年 8 月 31 日 現 在 今 月 の 重 点 活動 ■モモ 県オリジナル品種「飛騨おとめ試食PR会」開催 8 月 11 日、高山市内量販店 2 店舗において、JAひだ果実 出荷組合協議会(組合員 115 名)が主催する「飛騨おとめ試 食PR会」が開催された。 当日は、生産者、飛騨高山高校山田キャンパスの生徒及び 先生、農業普及課職員、JAひだ並びに 各関係機関担当者が、 来店者に対し「飛騨おとめ」試食PR及びアンケート調査を 実施した。 試 食 P R に あ わ せ て 店 頭 販 売 も 行 わ れ 、試 食 し た 買 い 【 試 食 及び ア ンケ ー トを 物客が早速購入するなど、当日用意した「飛騨おとめ」 実 施 す る普 及 指導 員 】 65kgは 大 好 評 の う ち に 完 売 し た 。 農 業 普 及 課 で は 、次 年 度 以 降 の 生 産 量 及 び 販 売 量 の 拡 大 に 向 け て 、指 導 助 言 を 継 続 す る。 活 力 あ る 新 産地 づく り ■宿儺かぼちゃ 圃場審査会を開催 飛騨地域の特産物である「宿儺かぼちゃ」の出荷期を迎え、 栽 培 管 理 の 優 れ た 生 産 者 の ほ 場 に つ い て 、 8月 18日 に ほ 場 審 査 会(宿儺かぼちゃ研究会主催)を開催した。 当 日 は 、 予 備 審 査 を 経 た 7圃 場 に つ い て 、 農 業 普 及 課 職 員 と 関 係 者 が 、着 果 、圃 場 管 理 、生 育 揃 い 等 の 観 点 で 審 査 し た 。い ず れ の ほ 場 も 仕 立 て 等 十 分 に 手 入 れ さ れ て お り 、採 点 に つ い て 審査員を悩ませた。 農業普及課では今後、生産者へ栽培管理の手本として情報 提供を行い、栽培技術のレベルアップを図っていく。 ■大豆 今年の出来具合を確認 ~現地検討会を開催~ 古 川 町大 豆生 産組合 は 、 生 育状 況の 確 認と 栽 培技 術の 向上 を 図るため、8月10日に現地研修会を開催した。 今回の研修会では、各生産者の栽培ほ場を巡回し、大豆の生育 や管理の状況について検討した。今年は出芽が良好で、順調に生 育していることが確認できたが、帰化アサガオ類など雑草が増加 しており、雑草対策について出席者の間で議論がかわされた。 農業普及課からは、帰化アサガオ類の対策について情報提供す るとともに、高温・干ばつ対策等 の栽培管理について 指導を行 った。 【 圃 場 審査 会 の様 子 】 【 大 豆 ほ場 で 熱心 に 討議 】 多 様 な 担 い 手づ くり ■新規就農者 飛騨地域トマト研修所 ~苦労が実り 、収穫真っ盛り ~ JAひだが運営する「飛騨地域トマト研修所」では、新規就 農に向けて研修生 3 名(1 期生 1 名、2 期生 2 名)が日々、トマ ト栽培の実習を中心とした研修を行っている。 研修生は、1人約 12aの栽培ハウスを管理しており、4 月に 接ぎ木、育苗ポットへの仮植を行い、約 40 日間の育苗管理の後、 5 月 24~26 日に定植した。その後、除芽、摘葉、誘引等初めて の作業ばかりで、栽培管理の対応に苦慮したが、ほぼ順調に生 育し、7 月 5 日に初収穫をすることができた。 【トマトをトラックに 8 月 18 日には、育苗後のハウスで栽培している後期作型の収穫 積み込む研修生】 も始まり、現在、収穫の真っ盛りとなっている。研修生は、 「毎日 忙しくも充実した日々を過ごしている」と語っている。 飛騨農林事務所では、担当の普及指導員を配置し、研修指導に当たるとともに、就農に 向けた情報提供、相談などの支援を行っている。 ■担い手 青年就農給付金対象者の就農状況確認を実施 飛 騨 市 、高 山 市 で は 、青 年 就 農 給 付 金 の 給 付 対 象 者 に 対 し て 就 農 状 況 の 確 認 調 査 を 行 っ た 。対 象 者 は 飛 騨 市 5 名 、高 山 市 2 9 名 で あ り 、各 市 の 担 当 者 、飛 騨 農 林 事 務 所( 農 業 振 興 課 、農 業 普 及 課 )、J A と 協 力 し て 、本 人 か ら 経 営 開 始 計 画 に 対 す る 現 在 の 経 営 規 模 、生 産 量 、売 上 高 、ほ 場 の 現 状 、帳 簿の管理状況等を聞き取り今後の課題も確認した。 計画以上の生産量や売上を伸ばしている就農者も多いが、 計画通りに進んでいない就農者に対しては、今後生産技術、 【 就 農 者か ら 聞き 取 り確認 】 経営管理の改善に向けた支援を継続する。 ■夏秋トマト 研究班ほ場巡回による現地検討会を開催 丹生川トマト部会栽培研究班では「適正な施肥体系の確 立」「摘花・摘花房による出荷期間の分散」「台木選択に よる土壌病害対策」などの試験に各研究班員のほ場で取り 組んでいる。 今 回 8 月 23 日 に は 、 種 苗 メ ー カ ー 担 当 者 を 交 え 、 現 地 試 験ほ場を研究班員とともに巡回し、現在の生育状況、試験 内容や今後の調査の進め方等を検討した。巡回の中で研究 班員は各自で問題意識を持ち、課題内容を理解し、積極的 【 ほ 場 巡回 の 様子 】 に問題解決に取り組む姿勢が見られた。 今 後 、農 業 普 及 課 で は 各 試 験 の 調 査 や デ ー タ と り ま と め な ど の 支 援 を 継 続 、地 域 の 栽培技術、生産性向上をめざす。 売 れ る ブ ラ ンド づく り ■メロン 飛騨メロン共進会開催 飛騨メロン研究会では、更なる飛騨メロンブランドの躍進の ため、毎年「飛騨メロン共進会」を開催して品質向上を図って いる。 今年度は 8 月 5 日に開催し、飛騨農林事務所長を審査委員長 に審査が行われ、いずれ劣らぬ多数の出品の中から、最優秀賞 1 名、優秀賞 4 名が選ばれた。 飛騨メロンは、贈答用として需要の高いお盆前から出荷を行 うことや、冷涼な飛騨の気候で生育するため高糖度で良食味の 【厳正な審査の様子】 メロンであることから、市場評価が高く高単価で取り扱いされ ており、農業普及課では今後も品質向上に向けた飛騨メロン研究会の取り組みを支援する。 ■スナップエンドウ 飛騨地域での特産化を目指して( 9月出荷の取り組み) 8 月 24 日、飛騨市古川町のスナップエンドウ秋作試作ほ場(標 高 900m・標高 500m)において、現地検討会を開催し、生産者、 農業普及課、JAひだ、種苗メーカーの 5 名が出席した。 9 月出荷を目指した作型は先進事例がなく、手探りで栽培を 行っており、現地検討会では生育状況を確認して、液肥の施用 等の管理について検討した。 参 加 者 か ら は 「 秋 作 の 栽 培 体 系 に つ い て 手 応 え を 感 じ た 」、 「産地として春作から秋作へのリレー栽培が可能になるのでは 【 試 験 ほ場 で の ないか」との意見が出された。 現 地 検 討会 の 様子 】 8 月 24 日からは、標高 900mの試作ほ場で収穫が始まり、当 初 3,000 円/kg の値段がつけられるなど、秋作に対する関係者の期待は大きい。 農業普及課では、試験ほ場の結果について、問題点と課題点を取りまとめ、今後栽培マ ニュアルを見直し、スナップエンドウを飛騨地域の特産として普及拡大していく計画であ る。 ■にんにく 次年度の栽培に向けて(目揃え研修会開催) 8月 18日 、 丹 生 川 蔬 菜 出 荷 組 合 野 菜 部 会 で は 「 に ん に く 」 の目揃え研修会を開催し、生産者が市場出荷に向けた規格 等の確認を行った。 飛騨地域では、管理や収穫等の作業が軽作業中心である 「にんにく」栽培への関心が高まっており、丹生川地区を 中心に徐々に栽培面積も増加している。 農 業 普 及 課 で は 、 10 月 か ら 始 ま る 次 年 度 作 付 に 向 け て 、 栽培管理の主なポイントについて説明し、今後も現地研修 会等を通じて指導を行う。 【 目 揃 え研 修 会の 様 子 】 ■水稲 水稲採種ほ場審査を実施 丹 生 川 採 種 組 合 で は 、約 25haで「 た か や ま も ち 」「 ひ だ ほ ま れ 」な ど 5 品 種 の 水 稲 種 子 を 生 産 し 、飛 騨 地 域 を 中 心 に 県 内 の 水稲生産者に供給している。 水 稲 採 種 ほ で は 、決 め ら れ た 時 期 の ほ 場 審 査 実 施 が 義 務 付 け ら れ て お り 、主 要 農 産 物 種 子 審 査 員 に 任 命 さ れ た 農 業 普 及 課 職 員 が 、 8月 8日 と 12日( 乳 熟 期 )お よ び 30日( 糊 熟 期 )に 、採 種 組 合 員 が 作 付 し て い る 全 て の 指 定 採 種 ほ 場 に お い て 、ほ 場 審 査 を実施した。 【 審 査 員に よ る結 果 報告 】 各審査員は、ほ場ごとに生育状況を確認するとともに、異 品種や変異株の有無、雑草や病害虫の発生状況について基準を満たしているか審査を行 い、水稲種子に求められる純粋性や健全性が保たれているか確認を行った。 農業普及課では、今後も関係機関と連携しながら、優良水稲種子の安定生産に向けた 指導を継続する。 ■酪農 飛騨酪農乳用牛群検定組合研修会 8月 17日( 水 )飛 騨 酪 農 農 業 協 同 組 合 乳 用 牛 群 検 定 組 合( 組合長:馬瀬口弘志)通常総会と研修会が開催され酪農家 等 約 20名 が 参 加 し た 。 研修会では、農業経営課の革新支援専門員が「牛群検定 でわかる第一胃微生物の住み心地」と題して牛群検定の検 査数値(乳脂肪、乳タンパク質、無脂乳固形等)と飼料給 与の関係等をわかりやすく説明した。 (一社)家畜改良事業団が行う牛群検定事業は、農家が 飼育する 乳牛個 体別 に 、毎月 牛乳の 品質 を検査し 効率的 で 【 乳 用 牛 群検 定 組合 研 修 】 品 質 の 高 い 牛 乳 生 産 を 目 指 す 事 業 で 、飛 騨 酪 農 は 牛 群 検 定 事 業 の 参 加 率 が 日 本 一( 全 戸 参 加 )と な っ て い る 。全 国 的 な 酪 農 家 減 少 に よ り 育 成 牛 価格が高止まりする中、牛群検定を活用して乳牛の病気や事故を防止するとともに、 飼 料 給 与 の 改 善 に よ り 収 益 性 の 高 い 酪 農 経 営 の 実 現 を 可 能 と す る た め 、同 組 合 で は 今 後も継続して技術研修会を開催する計画としている。 ■水稲 水稲の斑点米カメムシ調査・出穂期調査 を実施 今夏は斑点米カメムシ類の多発が予測されていたので、 高 山 市 南 大 野 地 区 、清 見・荘 川 地 区 に お い て は 、週 1 回 の 斑 点 米 カ メ ム シ 類 の 調 査 と 、水 稲 品 種 別 出 穂 期 調 査 を 実 施 した。 今 年 は 天 候 に も 恵 ま れ 、品 種 別 出 穂 期 は 朝 日 町 で 5 月 15 日植えの「ひとめぼれ」が 7 月末に出穂期を迎えるなど、 現地でも出穂期の前進傾向が見られた。 一 方 で 、斑 点 米 カ メ ム シ 類 は 7 月 中 旬 か ら 増 加 の 一 途 【 7/31 に出穂したひとめぼれ】 をたどったものの、2 回防除を実施したほ場では掬い取 り調査でもほとんど姿は見られなかった。 農業普及課では、これらの調査結果を農家・農協に情報提供し、良質米生産に向 けた適期防除・適期収穫を指導した。