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1 公立学校におけるIT教育

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1 公立学校におけるIT教育
第6節 人材の育成
1 公立学校におけるIT教育
ほぼすべての公立学校がインターネットに接続し、その半数がホームページを開設
平成12年度の31.3%から14年度には58.0%と増加して
1 公立学校におけるIT利用環境の整備
公立学校における教育用コンピュータの整備は、平
成14年度には児童生徒9.7人に1台となっており、着実
に整備が進んでいる(図表①)
。また、平成14年度にお
いる(図表②、③)
。
2 教員のIT指導力
子供たちに、IT教育を実施していくためには、教員
ける公立学校のインターネット接続率は99.5%に達し、 がITを活用して指導ができる能力を修得することが不
ほぼすべての公立学校がインターネットに接続してい
可欠である。公立学校におけるコンピュータの操作が
る。回線速度400kbps以上での高速インターネット接
可能な教員の割合は、平成11年度の66.1%が、14年度
続校は、公立学校全体の56.8%となり、容量の大きい
には87.6%となっている。また、コンピュータを利用
動画像のスムーズな送受信が可能となっているほか、 して教科指導を行うことが可能な教員は、平成11年度
普通教室のLAN整備率は、平成12年度の8.3%から14年
の31.8%が、14年度には52.8%になっている(図表④)
。
度には29.2%に、ホームページを開設している学校は、
図表① 公立学校におけるコンピュータ1台当たりの
児童生徒数の推移
図表② 公立学校におけるインターネット整備率の
推移
(人/台)
0
(%)
100
97.9
81.1
2
60
6
40
9.7
10
ホームページの開設率
58.0
20
12
13
14(年度)
図表③ 公立学校におけるインターネット接続内訳
(平成14年度)
中学校
高等学校
8.3
普通教室のLAN整備率
0
平成11
小学校
29.2
13.3
14.6
0
31.3
21.1
11.1
12
16
57.4
44.7
8
14
インターネット接続率
80
4
99.5
20
40
52.4
60
80
100
(%)
46.9
57.8
75.6
平成11
12
0.2
24.3
0.1
図表④ 公立学校におけるコンピュータを操作・指導
可能な教員の比率の推移
(%)
100
79.7
80
66.1
84.9
合計
70.1
56.8
29.7
42.8
0.2
31.8
0.5
0
インターネット未接続率
52.8
40.9
40
コンピュータで指導可能な教員
20
高速インターネット接続率
インターネット接続率(高速以外)
87.6
コンピュータを操作可能な教員
60
47.4
特殊教育学校
14(年度)
※ 平成11年度の普通教室のLAN整備率及びホームページ開設率は未公表
0.6
42.0
13
平成11
12
13
14(年度)
図表①∼④ 文部科学省「学校における情報教育の実態等に関する調査結果」により作成
関連サイト:文部科学省(http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/main18_a2.htm)
平成16年版 情報通信白書 185
第
2
章
情
報
通
信
の
現
況
第6節 人材の育成
2 IT人材の育成
4割の企業で、情報通信ネットワークの運用・管理者が不足
ており、内容については、
「社内のIT関連教育・研修
1 企業における実務家育成の必要性
電子商取引や業務の効率化に係る各種情報システム
第
2
章
情
報
通
信
の
現
況
プログラム」及び「外部のIT関連教育・研修プログラ
の導入など、企業活動においてITの利用が普及・拡大
ムへの参加」が20.0%と最も多くなっている(図表②)
。
する中で、新たなサービスの創出など企業活動におけ
2 大学等における研究者の育成
る競争力の強化や、不正アクセスやウイルスの脅威へ
我が国の国際競争力を維持・強化していくために
の対応のために、実務に精通したIT人材の育成及び確
は、大学等において優れた研究者を育成していくこと
保の重要性が高まっている。
が重要である。文部科学省の調査によると、IT関連の
企業における情報通信ネットワークの利用上の問題
修士・博士課程修了者数は、平成14年度において、修
点として、43.4%の企業が従業員の意識を、40.2%の
士課程15,318人、博士課程1,790人となっている(図表
企業が運用・管理者の人材不足を挙げている(図表①)
。 ③)
。
企業における従業員のIT教育は53.2%の企業が実施し
図表① 企業における情報通信ネットワーク利用上の
問題点
0
20
40
60
図表② 企業における従業員のIT教育の実施状況
0
80(%)
66.3
セキュリティ対策の確立が困難
43.4
従業員の意識
40.2
運用・管理の人材が不足
20
社内のIT関連教育・
研修プログラム
20.0
外部のIT関連教育・
研修プログラムへの参加
20.0
62.9
ウイルス感染に不安
10
30(%)
34.6
運用・管理の費用が増大
導入成果の定量的把握が困難
23.1
通信料金が高い
22.6
14.2
その他の教育訓練
30.2
障害時の復旧作業が困難
社員の自主的なIT関連
学習活動への金銭支援
11.2
17.1
通信速度が遅い
社員の自主的なIT関連
学習活動への時間面での支援
11.8
導入成果を得ることが困難
認証技術の信頼性に不安
8.2
電子的決済の信頼性に不安
7.5
著作権等知的財産の保護に不安
6.4
8.3
IT関連資格の取得
に対する報奨金の支給
その他 1.4
IT関連技能・能力テストの実施
7.5
1.8
特に問題点なし 3.3
図表①、② (出典)総務省「平成15年通信利用動向調査」
図表③
IT関連の修士・博士課程修了者数の推移
(人)
平成11年度
12年度
13年度
14年度
IT関連修士課程修了者数
12,650
13,509
14,808
15,318
IT関連博士課程修了者数
1,568
1,637
1,663
1,790
文部科学省資料により作成
人材の育成については、3-6-2(P.252)参照
186 平成16年版 情報通信白書
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