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無難にポケモンマスター目指すか ID:100781

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無難にポケモンマスター目指すか ID:100781
無難にポケモンマス
ター目指すか
狭霧 蓮
︻注意事項︼
このPDFファイルは﹁ハーメルン﹂で掲載中の作品を自動的にPDF化したもので
す。
小説の作者、
﹁ハーメルン﹂の運営者に無断でPDFファイル及び作品を引用の範囲を
超える形で転載・改変・再配布・販売することを禁じます。
︻あらすじ︼
ナチュナルにトレーナーを目指す主人公の物語であります。
時系列に関してはオリジナル設定で、かつカントーにいないはずのポケモンが手持ち
にいるとかもあります。
目 次 プロローグ 旅立ちの日 ││││
1
も旅立つ日がこの日であった。
マサラタウン〟にやってきていた。
自然のままにすべてが残るマッサラな町、マサラタウンの一角に住まうひとりの少年
この世界では常識で、現実では考えられないことである。
たちが親元を離れ、旅に出る季節である。
春は旅立ちの季節⋮⋮ポケモントレーナーとなるために10歳を超えた年齢の子供
桜が咲き、散る季節がこの町
夜が過ぎ去り、カントーに朝日が昇る。
存関係にあるのである。
彼らは人の営みの中で掛け替えのないパートナー⋮⋮人間たちの良き隣人として共
りと、協力関係にあった。
時に友として仲間としてポケモントレーナーと共に戦い、労働力としてともに働いた
彼らは﹁ポケットモンスター﹂。 海と陸路に阻まれた広い世界には人間と共存関係にある生物たちがいた。
カントー、ジョウト、ホウエンにシンオウ地方。
プロローグ 旅立ちの日
1
******
朝目が覚めてすぐに旅立ちの用意をした。
俺の名はスバルと言う。 両親はおらず、俺が物心つく前に事故で亡くなったと聞い
ている。
この町の大人⋮⋮と言うか幼馴染のマシロの親御さんに面倒を見てもらっていたの
で家族と言っても差し支えのない存在と感じてはいるが。
︵ガブッ﹂
﹁とうとうこの季節が来たか⋮⋮﹂
カフッ
!
!
平均体重20キロ超えてるフカマルが頭に噛み付いても大丈夫なのかって
マゴが孵りであった俺の始まりのポケモンだ。
え
?
愚問なり、マサラ人に不可能はないのだよ。
?
こいつは2年ほど前に、オーキド博士の元を訪ねてきた金髪の美女が譲ってくれたタ
ない。
シンオウ地方に生息するポケモンなのだが、ここカントーにも生息している⋮⋮訳は
一頭身のこの珍妙な生き物はポケモンの一種、フカマルである。
いだ︶がいつものことなので気にしない。
頭に紫色の何かが飛びつき甘噛みで噛み付いてきた︵つーっと血も出てるのは気のせ
﹁カフッ
プロローグ 旅立ちの日
2
体は頑丈なので問題ないのさ⋮⋮そこの君、俺はマサラ人であって某サトーシくん見
フカマル
たいなスーパーマサラ人ではないのでそこは割愛な
!
﹂
?
サイコキネシスで痛めつけられるぞ
﹂
﹁ヤチル、ありがとな。 それとガブ、別に噛み付くのはいいが調子に乗ったらヤチルの
キ ル リ ア
頭から垂れていた血を拭うと俺はキルリアのほうに向き直り、礼を言う。
ちなみに、ここら近辺にラルトスはいない⋮⋮ホウエン地方のポケモンだからな。
進化させた⋮⋮どうやら色違いの個体らしい。
オーキド博士に去年の誕生日にもらったタマゴが孵って生まれたラルトスを育てて
ている。彼女はもう一体の手持ちポケモンのキルリアだ。
水色の頭部にオレンジ色の2本の角のポケモンがガブに優しく嗜めるよう話しかけ
﹁カフッ⋮⋮カフ﹂
﹁キル、キルル﹂
そしてそっと床に下ろされた。
俺の注意を聞き入れずもう一度深く噛み付こうとしたガブはふわりと宙に浮く。 ﹁キルル⋮⋮﹂
﹁カフッ⋮⋮カフ
﹁こらガブ。いきなり噛み付くなって言ってんだろうが﹂
3
?
﹁ガ⋮⋮ブ
﹂
カフカフカフッ
キルッ
!
﹂
!!
﹂
﹁ふっふーん、私だってやればできるのよ
﹂
﹁⋮⋮パジャマで旅に出るつもりか
﹁そんなわけな⋮⋮ファッ
!?
?
﹂
とまりのない寝癖のボサボサ長髪だけどな。
金色の瞳には自信が溢れ出しているようで、ドヤ顔をしている⋮⋮服装パジャマでま
同年代の女子と比べて、頭ひとつ抜きん出ているであろう身長。
12歳の年齢には不釣り合いな発育の体に端正に整った顔立ち。
そして今、俺はパジャマ姿でベットの上に仁王立ちする幼馴染殿の顔を半眼で見る。
いであろう幼馴染殿を起こしに行くのであった。
そんな賑やかな朝を楽しみながら旅立ちの準備を終わらせた俺は、未だ目覚めていな
に叩きつけられて以来トラウマを抱えてしまったようだ︶。
をヤチルが叩いてくるが痛くはない︵過去にヤチルに挑んだガブはサイコキネシスで地
んなことするわけない﹂と言わんばかりの抗議なのか、てしてしぽこぽこと俺の腰周り
ガブが こうそくいどう〟並みの速度で体を振って﹁もうしない﹂と意志を示すと、﹁そ
﹁キルルル
!? !
!
﹁なんだ、起きてたのかマシロ﹂
プロローグ 旅立ちの日
4
﹁キルル⋮⋮﹂
やれやれとボールからでていたヤチルが首を左右に振ってマシロの部屋を出る⋮⋮
﹂
たまに人間臭い動作をするヤチルに苦笑しつつ下で待ってるぞとマシロに話して彼女
の部屋を後にする。
﹁あら、あの子ったらまだ用意できてなかったの
﹁ごめーん、スバル。 ⋮⋮待った
﹂
与えたポケモンフーズを一心不乱に頬張っている。
ちなみにヤチルは俺の隣で、ボールから飛び出してきたガブは床にておやつがわりに
アヤコ氏とは永遠のライバルらしい。
人である⋮⋮ミスグランドクイーンの二つ名を持つシンオウ地方のコーディネーター、
から参加者が集うグランドフェスティバルにて好成績を納めた経験をお持ちのすごい
おばさんは元ポケモンコーディネーターでカントーからシンオウ地方まで、ぜんこく
ばさんと話していた。
マシロ宅の1階リビングにて俺はテーブルの席についてマシロの母であるミツコお
﹁それもそうですかね⋮⋮あ、お茶いただきます﹂
﹁楽しみにしてたから昨日の晩はあまり良く眠れてなかったんじゃないかしら﹂
﹁パジャマでベットの上に仁王立ちしてた時点で察してくださいな﹂
?
5
?
茶髪の長髪をきれいに解き伸ばし、金色の瞳はこちらを見つめていた。
マシロの服装は白い帽子に紺色のノースリーブの上着、真っ赤なミニスカートに鞄を
さっさとオーキド博士のとこに行こうぜ﹂
下げて、ルーズソックスに白い靴を合わせている。
﹁いつものことだろ
マシロも同じようにカードを見せていた。
れる身分証だ︶を研究所職員に見せる。
研究所にて俺はトレーナーカード︵カントーでは10歳を超える地方民全てに支給さ
おばさんにいってきますと伝えて俺たちはマシロの家を後にした。
くなったモンスターボールを固定できるアクセサリーだ︶にボールを固定する。
ガブとヤチルをモンスターボールに戻し、ベルトにつけたボールギア︵ベルトに小さ
﹁はいはい、二人共渡したいものがあるから後で一旦戻ってきてね﹂
﹁あ、うん⋮⋮お母さん行ってきます﹂
?
が研究所に響く。
緊張感のないマシロの返事を聞いて俺は研究所の奥に進む。コツコツと硬質な足音
﹁はーい﹂
﹁分かりました。 行くぞマシロ﹂
﹁スバルくんとマシロくん。 博士が待っていますよ﹂
プロローグ 旅立ちの日
6
﹂
﹁スバルにマシロくん、よく来たのぉ﹂
﹁こんにちは、オーキド博士
マシロは元気に挨拶を返し、俺は謝罪から入った。
﹂
﹁遅かったじゃねーか、お前ら﹂
﹁おはよーシゲルくん
いっつもわざとらしく名前を忘れやがっててめーは
﹁なんだ、グリーンか﹂
﹁グリーンじゃねぇよ
!!
を誘えよ﹂
﹁∼∼∼っってめぇ⋮⋮そんな度胸ありゃすぐにでもプロポーズしてぇよ
でも彼女
﹁うるせーよ、毎度毎度突っかかってきやがって。 気に入らねーなら自分からマシロ
﹁クソ⋮⋮また引き分けかよ﹂
******
した。
数秒後、俺とシゲルは仲良くクロスカウンターで顎を殴り合ってしまい同時にダウン
!
!
!?
茶髪のツンツン頭が俺に勝負︵リアル物理︶を挑んできた。
﹂
しばらく歩くと、みんなの博士ことオーキド博士が俺たちに声をかけてきた。
﹁すみません、ちょっと遅れてしまいました﹂
!
7
は⋮⋮﹂
﹁⋮⋮はぁ、なら自信を磨け、度胸が足りねぇってんならよ﹂
俺はシゲルを適当にあしらうとオーキド博士のもとに行くと、マシロがなにかをその
﹁ぐぬぬ⋮⋮﹂
﹂
?
胸に抱いていた。
﹂
﹁マシロは何を連れて行くんだ
﹁この子だよ
﹂
!
どうやら、俺とシゲルが伸びてる間にマシロが一足先に選んだようだな。
シギダネ。 カントーの草タイプ御三家の一体だったな。
俺の顔を見ると首をかしげる、緑色の球根っぽいのを背負っているこのポケモンはフ
﹁ダネ
?
﹂
?
俺はオーキド博士からモンスターボールをもらう⋮⋮とそこにシゲルがやってきた。
﹁うむ、ではフカマルとキルリアと共に仲良く育てるのじゃぞ﹂
﹁じゃぁ炎で頼みます﹂
残っておるのは2匹のポケモンじゃの。 炎か水、どっちがいいかの
﹁お前とバカ孫の中の悪さは知っておるが⋮⋮まぁ野暮な事は聞かんわい。 さて、後
﹁なるほどな。 オーキド博士、さっきはすみませんでした﹂
プロローグ 旅立ちの日
8
﹁最後は俺かよ⋮⋮まぁいいや、残り物に福有って言うし﹂
﹂という顔をするマシロを見たオーキド博士はこの機器の説明を俺たちに
?
﹁行方不明になったレッドさんねぇ⋮⋮どこにいるんだろ
﹂
﹁レッドさんについては今はいいんじゃねぇか、じいちゃん﹂
﹁うむ、スバルの言うことも正しい⋮⋮全く、レッドの奴は何をしておるのか⋮⋮﹂
めの調査は必須か﹂
﹁なるほどな⋮⋮カントー地方だけでも130以上の種がいるはずだし全部把握するた
ための道具じゃな詳細はずかんに登録している取り扱い説明書を確認してほしいぞ﹂
せることによって出会ったポケモンと捕獲したポケモンのデータをまとめて登録する
﹁それはポケモンずかんじゃ。 モンスターボール、トレーナーカードと機能リンクさ
始めてくれるようだ。
﹁なにこれ
渡されたのは手に収まるくらいの電子タブレットだった。
について調査の手伝いをしてもらいたいのでこれを渡しておくぞ﹂
﹁さて、他の子供たちはもう旅立って行きよった。 そしてお主らにもポケモンの生態
そんな会話をしながらシゲルはモンスターボールを受け取っていた。
﹁イーブイとゴースだよじいちゃん。 覚えといてくれよ⋮⋮﹂
﹁うむ、シゲルは手持ちに幾体か連れておったの﹂
9
?
﹁風の噂ではシロガネ山にこもっているらしいが﹂
みんなが話してる話題を軽く説明すると現ポケモンリーグのチャンピオンのレッド
氏は行方をくらましている状態らしい⋮⋮金銀、クリスタルでも行方知れずだったのは
確かだけど。
と言うわけで、改めて自己紹介しておこう。
俺の名前はスバル。 前世の記憶と知識を引き継いで転生してしまったひとりのポ
ケモントレーナーの卵である。
﹂
てくれれば助かるのでな⋮⋮もちろん内容に応じて小遣いも渡すぞい﹂
﹁さて、レッドについてはこの辺にしておくぞ。 旅をする上でワシにレポートを送っ
﹁ポケモンずかんのメール機能を使えばいいんですね
?
﹁うむ、その通りじゃマシロくん。 きちっとするも不定期でも良いので頼むぞお主ら﹂
﹄
!!
!
にかを決意したのかシゲルが俺に
﹁さて、お互いにポケモンを手に入れたわけだし⋮⋮スバル、ポケモンバトルだ
﹁別にかまわねけどよ⋮⋮﹂
﹁さっきもらったポケモンで勝負しようぜ﹂
﹂
元気よく返事を返して俺たちはオーキド研究所を後にしてしばらく三人出歩いて、な
﹃はい
プロローグ 旅立ちの日
10
﹁⋮⋮わーったよ、んじゃマシロ、簡易審判頼む﹂
﹂
!
﹂﹂
!
﹂
﹁カゲ
!
!
シゲルのまえにはみずいろのカメに似たポケモンが。
﹁スバルはヒトカゲを選んでたのか⋮⋮この勝負俺がもらったな
﹂
スバルの目前に、オレンジ色の体を持つ小型のとかげに似たポケモンが立っている。
﹂
﹁ゼニ
!
やがて光は晴れて、二匹のポケモンが対峙するように向かい合った。
重力に引かれて地に落ちた光がそれぞれの本来の形を生成していく。
宙に投げ出された2つのモンスターボールが開き、中から白い閃光がほとばしる。
******
こうして旅立ちの日を迎えた最初のバトルの火蓋が切られた⋮⋮はずだった。
﹁﹁いけ、俺のポケモン
これってどういう仕組みなんだろうかとかメタいことは気にしないでおく。
を外し、手のひらの大きさに戻して握る。
マシロの宣言をききおわった俺たちはボールギアからビー玉大のモンスターボール
ンを出してください
﹁うん、じゃぁ1対1のシングルバトル、使用ポケモンは1体ね。 ではお互いにポケモ
11
﹁ハンッ、やる前勝った気か
うちだぜ
﹂
﹂
﹁ゼニガメは水タイプ、炎タイプのヒトカゲからしたら天敵だぞ 降参するなら今の
?
?
なんで、かえんほうしゃ使えんの
﹂
﹂
わざ なきごえ、ひっかく、かえんほうしゃ
特性 もうか
タイプ ほのお
ヒトカゲ レベル6
ニックネーム なし
∼∼∼∼∼∼∼∼∼
が表示された。
すると、ポケモンの詳細データが登録され、現時点での使用できる技ならびにレベル
れたカメラで各々のポケモンをスキャニングした。
そう言いながら二人は目の前のポケモンを取り出したポケモンずかんに備え付けら
﹁確かに相性は大事だよな⋮⋮﹂
!
?
∼∼∼∼∼∼∼∼∼
﹁え
?
﹁カゲ
?
プロローグ 旅立ちの日
12
﹁普通覚えてないだろ
を示した。
﹂
!
顔を焼かれた。
﹂
﹄って顔してるな﹂
当然だが至近距離で炎を吐き出されては避けることなどできず、スバルはもろに炎で
えると次の瞬間に口から炎の塊を吐き出した⋮⋮スバルの顔をめがけて、である。
そんな主人の態度にムッとしたのか、ヒトカゲが抗議するように﹁ガウッ
﹂っとほ
スバルはヒトカゲの予想外に覚えていたかえんほうしゃにおっかなびっくりと反応
!?
﹁よし、貴様そこになおれ﹂
﹁カゲ⋮⋮
!?
最もではあるが、これだけのスバルの数字でも生ける伝説ことオーキド博士の耐久性
ちなみに参考程度にスバルのぼうぎょを数字に表すと480になると言われている。
うが999のカンストしているバグ現象らしい。
これは原理こそ本人にはわからないものだそうなのだが⋮⋮スバル曰く、彼のとくぼ
てとれた。
しかし、彼はというとお顔のあちらこちらに煤を少し被っている程度のダメージと見
ヒトカゲの炎は確かにスバルの顔を焼いた。
﹁うん、﹃なんで無傷なんだ
!?
13
にはとどかないが。
オーキド博士の耐久性はふぶきで凍らされようとも、だいもんじで焼かれようとも、
かみなりで痺れさせようとも⋮⋮不屈の、超常のタフネスでそれらをものともせずポケ
モンとコミュニケーションをとれるからだ。
そのため、スバルはオーキド博士を心のなかで︻伝説のスーパーマサラ人︼とよんで
いるとかいないとか。
この先君と俺は一緒に道を歩むことになるから、いい関係
?
込みと同じ現象が起こると定義つけられてはいるとされている⋮⋮真偽はまだ机上の
例外として、タマゴから孵ったポケモンはトレーナーの指示にキチンと従うが︵刷り
テージに立てるのである。
ポケモンとトレーナーが互いに認めあったそのとき、初めてパートナーとして同じス
ることなのだが、最初からなつくという保証はどこにもないのだ。
親登録がされていないポケモンが新米のポケモントレーナーに渡されるのはよくあ
る訳ではなかった。
どんなに腕のいいポケモントレーナーも最初から手持ちとなるポケモンと絆を結べ
を君と築きたいと俺は思っているんだ。 だから、頼む﹂
示には従ってくれないか
﹁ヒトカゲ。 いきなり俺の言うことを聞けとか言われても戸惑うだけだと思うが、指
プロローグ 旅立ちの日
14
空論でしかないが︶
﹂
﹂
そのため、スバルの手持ちのガブ並びにヤチルはキチンと指示にしたがうのである。
﹁カゲ⋮⋮カゲカゲッ
﹁わかってくれるのか、ヒトカゲ
﹂
﹂
?
マジ切れしたシゲルに関わるとろくなことはないことを知っている幼馴染み二人は
キド研究所に引きずっていった。
言い残したシゲルはそういうと、ゼニガメを甲羅の首根っこをつかむようにしてオー
﹁俺はちょっとこのクソガメをしつけてくる﹂
﹁オーライ、わかったわかった﹂
﹁スバル、今回のバトルはお預けだ﹂
ルを懐から取り出してゼニガメに見せつけていた。
シゲルは黒に黄色のHのラインが描かれた最上級のモンスターボール、ハイパーボー
﹁よーし、クソガメ。 覚悟がいいな
スバルはそーッとマシロをつれてそこを離れることにした。
ちなみにシゲルは水も滴る︵ry な状態にされていた⋮⋮何があったのかを察した
ヒトカゲはスバルにうなずくと、シゲルの前で笑い転げるゼニガメをにらむ。
﹁カゲ
!
?
!
15
﹂
オーキド研究所の方角から聞こえてきたボーマンダの咆哮とゼニガメの悲鳴を耳を塞
続く
二人はまず家にかえることにして、歩き出すのであった。
ンだが。
スバルとマシロには渡されるものに心当たりがあった⋮⋮正確には渡されるポケモ
?
ぎ、聞こえぬふりをすることにした。
なら一旦うちにかえろっか﹂
﹁そういやさ、マシロ。 おばさん、一回帰ってきてほしいっていってなかったか
﹁そうだったっけ
?
﹁そうだな、そうしようか﹂
プロローグ 旅立ちの日
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