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[専門気象情報] 地球気

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[専門気象情報] 地球気
全般季節予報支援資料 1か月予報 2016年12月29日
予報期間:12月31日~1月30日 気象庁地球環境・海洋部
(1) 特に注意を要する事項
西日本と沖縄・奄美では、期間の前半は気温がかなり高くなる見込みです。
(2)出現の可能性が最も大きい天候
北日本日本海側では、平年に比べ曇りや雪の日が少ないでしょう。北日本太平洋側では、平年と同様
に晴れの日が多いでしょう。東・西日本日本海側では、平年に比べ曇りや雪または雨の日が少ないでし
ょう。東・西日本太平洋側では、平年に比べ晴れの日が少ないでしょう。沖縄・奄美では、平年に比べ
曇りや雨の日が少ないでしょう。
(3) 確率
気温(%)
1か月
降水量(%)
日照時間(%)
降雪量(%)
少 並 多
少 並 多
少 並 多
1か月
低 並 高
北日本
20:40:40
北日本日本海側
北日本太平洋側
40:40:20
30:40:30
20:40:40
30:40:30
40:40:20
東日本
20:30:50
東日本日本海側
東日本太平洋側
40:40:20
20:40:40
20:40:40
40:40:20
50:30:20
西日本
10:30:60
西日本日本海側
西日本太平洋側
20:40:40
20:30:50
20:40:40
40:40:20
50:30:20
沖縄・奄美
10:30:60
沖縄・奄美
30:40:30
20:40:40
1 週目(%)
2 週目(%)
3~4 週目(%)
低 並 高
低 並 高
低 並 高
北日本
20:40:40
20:40:40
30:40:30
東日本
20:30:50
20:40:40
30:40:30
西日本
10:20:70
20:40:40
30:40:30
沖縄・奄美
10:10:80
20:30:50
30:40:30
気温
最近1週間の天候経過
最近1週間(12/22~12/28)は、冬型の気圧配置は長続きせず、高気圧と低気圧が周期的に日本
付近を通過した。日本の東海上で高気圧の勢力が強く、高気圧の西縁を回って南から暖かい空気が
日本付近に流れ込んだため、顕著に気温が上昇した。特に22日から23日にかけては前線を伴った低
気圧が日本海から北日本へと進み、南風が強まったため、12月としては記録的な高温となった所が
多かった。一方、北海道では、発達した低気圧の影響で23日に札幌で積雪が96cmとなるなど大雪と
なり、交通機関に大きな影響があった。
気温は、東・西日本でかなり高く、沖縄・奄美で高かった。北日本では平年並だった。降水量は、
北・西日本と東日本太平洋側でかなり多く、東日本日本海側で多かった。沖縄・奄美では少なかっ
た。日照時間は北・西日本太平洋側でかなり少なく、東日本と西日本日本海側で少なかった。北日
本日本海側と沖縄・奄美では平年並だった。
全般季節予報支援資料 1か月予報 1 / 3
頁
予報資料の解釈
●1か月(12/31~1/27)
・ 500hPa高度はジェット気流沿いに波列がみられ、ロシア西部~中央アジアが負偏差、中国東北区~
東シナ海付近が正偏差、日本の東が弱い正偏差(相対的なトラフ)となる偏差パターンとなってい
る。また、アラスカの南には顕著なリッジがみられ、ブロッキング高気圧が発達している。なお、
予報期間内は、AO指数、EU指数、WP指数はほぼ0の予測。
・ 850hPa気温は、オホーツク海から日本のはるか東にかけて平年より低く、北日本では偏差が小さい。
その他は平年より高く、西日本や沖縄・奄美付近には+2℃程度の正偏差がみられる。
・ 海面気圧では、大陸では弱い負偏差が広がり、日本の東は概ね正偏差。シベリア高気圧は弱く、冬
型の気圧配置は弱い。また、東シナ海から本州の南にかけては気圧の谷がみられ、この付近を低気
圧や前線が通過しやすい見込み。
・ 熱帯の対流活動は、期間の前半を中心にMJOの東進がみられるものの、予報期間内は、太平洋西部で
活発、日付変更線付近から太平洋東部にかけて不活発というラニーニャ現象的なパターンが卓越。
●1週目(12/31~1/6)
・ 500hPa 高度は、北日本を中心にやや東谷の傾向が残るものの、西日本~沖縄・奄美付近は概ねリッ
ジの圏内。亜熱帯ジェット気流沿いの波列と寒帯前線ジェット気流沿いの波列の位相が重なり、朝
鮮半島付近を中心に+120m 以上の正偏差がみられる。ジェット気流が弱まるアラスカの南でブロッ
キング高気圧が発達しつつある。
・ 850hPa 気温は、500hPa 高度場に対応して、日本付近は日本の東で低く、西ほど高い予測。長江下流
には+7℃程度の顕著な正偏差がみられる。
・ 海面気圧は、日本付近から日本の東で気圧が高い。一方、大陸ではシベリア高気圧の勢力が弱く、
大陸からの寒気の影響は小さい。日本付近は冬型の気圧配置が弱く、移動性高気圧に覆われる時期
もある見込み。
・ 以上と週間予報資料から、天候は、西日本日本海側と沖縄・奄美では少雨・多照傾向。その他の地
方はほぼ平年並。気温は北日本で平年並か高く、その他の地方は高い。西日本と沖縄・奄美ではか
なり高くなる見込み。
 想定される天候
・
・
・
・
・
北日本日本海側では、平年と同様に曇りや雪の日が多い。
東日本日本海側では、平年と同様に曇りや雪または雨の日が多い。
西日本日本海側では、冬型の気圧配置が弱く、平年に比べ曇りや雪または雨の日が少ない。
北・東・西日本太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多い。
沖縄・奄美では、大陸からの寒気の影響が小さく、平年に比べ曇りや雨の日が少ない。
●2週目(1/7~1/13)
・ 500hPa 高度は、日本付近はほぼゾーナルだが、寒帯前線ジェット気流、亜熱帯ジェット気流の波列
に対応して、沿海州付近と華南~沖縄付近に正偏差の極大がみられ、その間が前線帯に対応(降水
量分布も参照)。また、ユーラシア大陸では、1週目に西シベリアにある極うずの南下と大西洋方
面からの波束伝播の影響で、ヨーロッパから中央シベリアが負偏差となっている。この付近では寒
帯前線ジェット気流の南下とともに、北からの寒気が大陸に南下しており、3~4週目のシベリア高
気圧の強まりに寄与しているとみられる。一方、アラスカ付近では、ブロッキング高気圧が勢力を
強めながらゆっくり西進する傾向がみられ、今後、日本付近に寒気が南下しやすくなったり、シベ
リア高気圧の発達につながったりする可能性がある。また、これまでの資料に比べると2週目や3~4
週目で正の高偏差確率の領域が北半球全体として少なくなり、全体的な高温傾向が弱まっている。
・ 850hPa 気温は、日本付近は正偏差。T850時系列では、西日本~沖縄・奄美で特にばらつきが大きく、
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アンサンブル平均よりも急な傾きで平年程度に気温が低下するメンバーも多いことから、気温の予
報は幅を持たせて考える。
・ 海面気圧は日本付近で低く、日本付近は気圧の谷の影響を受けやすい。特に、西日本から本州南岸
にかけて気圧の谷がみられ、この付近を低気圧や前線が通過しやすい。
・ 以上から、天候は、東・西日本太平洋側では多雨・寡照傾向。西日本日本海側(九州北部が中心)
では多雨傾向。北・東日本日本海側でも低気圧の影響は受けるが、平年の天候と比べると、少雨・
多照傾向。沖縄・奄美は亜熱帯高気圧の勢力が強く、前線の南側となることが多いイメージで、多
雨・多照傾向。北日本太平洋側はほぼ平年並。気温は、北・東・西日本で平年並か高く、沖縄・奄
美では高い見込み。
 想定される天候
・
・
・
・
・
・
北日本日本海側では、冬型の気圧配置が弱く、平年に比べ曇りや雪の日が少ない。
北日本太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多い。
東日本日本海側では、冬型の気圧配置が弱く、平年に比べ曇りや雪または雨の日が少ない。
西日本日本海側では、平年と同様に曇りや雪または雨の日が多い。
東・西日本太平洋側では、低気圧や湿った気流の影響で、平年に比べ晴れの日が少ない。
沖縄・奄美では、大陸からの寒気の影響が小さく、平年に比べ曇りや雨の日が少ない。
●3~4週目(1/14~1/27)
・ 500hPa 高度は、日本付近はほぼゾーナルだが、北半球全体にスプレッドの大きい領域が広がってお
り、ジェット気流沿いの波長の短い波列パターンは採用しない。
・ 850hPa 気温は、大陸で寒気が蓄積する予測。日本付近は、北日本が負偏差で、南ほど高い傾向とな
っているが、2週目以降、大陸で寒気が蓄積する傾向がみられることや、熱帯の対流活動が太平洋
西部で活発な状況が続くことから、日本付近に寒気が流れ込みやすくなる可能性があり、気温ガイ
ダンスの高温傾向は割り引いて考える。
・ 以上から、全国的に天候・気温ともほぼ平年並。
 想定される天候
・
・
・
・
北日本日本海側では、平年と同様に曇りや雪の日が多い。
東・西日本日本海側では、平年と同様に曇りや雪または雨の日が多い。
北・東・西日本太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多い。
沖縄・奄美では、平年と同様に曇りや雨の日が多い。
気象庁ホームページ
○季節予報 http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/001_00.html
○向こう1か月の天候の見通し(1か月予報の解説)」 http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/pdf/pdf1/001.pdf
も参照してください。
この資料は、気象事業者等が気象庁の提供する季節予報の根拠を理解するための補助資料であり、
そのままの形で一般に提供することを想定して作成したものではありません。
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