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先天性第 XIII 因子欠乏症患者におけるヒト血漿由来第 XIII 因子濃縮製剤
通:38 [36] C M Y K Abstract: C. Ashley, et al. Abstract(Rare bleeding disorders ) 先天性第 XIII 因子欠乏症患者におけるヒト血漿由来第 XIII 因子濃縮製剤 による定期補充療法の有効性および安全性 Efficacy and safety of prophylactic treatment with plasma- derived factor XIII concentrate( human )in patients with congenital factor XIII deficiency C. Ashley, E. Chang, J . Davis, A. Mangione, V. Frame and D. J. Nugent 先天性第 XIII 因子( FXIII )欠乏症は,きわめて 稀な,生命を脅かす可能性のある出血性疾患であ る。臨床的に FXIII 欠乏症との関連が考えられる患 者には,ルーチンの定期補充療法による管理が推奨 される。このほど前向き,多施設共同,非盲検試験 を実施し,先天性 FXIII 欠乏症患者を対象に,ヒト FXIII 製剤 40 IU/kg 投与による定期補充療法の長期 的な有効性および安全性を評価した。ヒト FXIII 製 剤を 4 週間に 1 回 12 ヵ月間投与した。FXIII 活性 のトラフ値を 5 ∼ 20% に維持するよう用量を調整 した。ロジスティック的および倫理的な制約から, プラセボ対照群の設定は除外した。突発性出血の年 間発生率を従前の発生率と比較し,副次的目的とし て安全性を評価した。患者 41 例が登録され,本試 者 5 例が外科手術を受け,内 1 例のみ術後出血のた 験を終了した。FXIII 製剤の投与を要する突発性出 ( 85% め FXIII 製剤の投与を要した。ほとんどの患者 血エピソードの年間発生率は,患者・年あたり 0.000 以上)では,FXIII 活性のトラフ値が 10% 以上であっ 件( 95% CI:0.000 ∼ 0.097 )であった。本試験は た。有害事象に起因する投与中止例はなかった。血 主要評価項目を満たし,その 95% CI 上限は,患者・ 栓塞栓症,ウイルス感染に関連する有害事象は報 年あたりの出血エピソード 2.5 件という従前の発生 告されなかった。ヒト FXIII 濃縮製剤の定期補充療 率を大幅に下回った。突発性出血エピソード 5 件(患 法には十分な忍容性があり,FXIII 含有製剤の投与 者 3 例,FXIII 製剤の投与を要した例はなし ),お を要する重篤な突発性出血エピソードを予防した。 よび外傷関連の出血エピソード 8 件( FXIII 製剤の 臨 床 試 験 登 録:www.clinicaltrials.gov/ct2/show/ 投与を要したのは 2 例 )が発生した。本試験中,患 NCT00885742 Haemophilia (2015), 21, 102–108 © 2014 The Authors. Haemophilia Published by John Wiley & Sons Ltd. 36 [36] Abstract.indd 36 通:38 1510-0801_Haemophilia 16-2 10/27/2015 2016年 6月 23日 木曜日 4:36:22 PM 3:27:40 PM