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配付資料 [PDFファイル/1.26MB]
空港経営改革について
平成25年7月16日
国土交通省航空局長
田村 明比古
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
三位一体の航空・空港政策
首都圏空港(羽田・成田)の発着枠の増加を背景に、三位一体の取組
枠組み
担い手
LCCなどの
新規企業の参入促進
オープンスカイ
(航空自由化)の推進
効果
航空分野の成長
日本経済の活性化
「民間投資を喚起する成長戦略」の一翼を担う
受け手
空港経営改革
1
空港数の国際比較
○ 人口あたりの空港数は、アメリカの8分の1程度、イギリス、フランスの5分の2程度、ドイツの
3分の2程度。
○ 国土面積あたりの空港数は、アメリカ、ドイツ、フランスと同程度、イギリスの2分の1程度。
日本
空港数(※)
人口(百万人)
人口あたり空港数
(空港数/人口[百万人])
国土面積(万k㎡)
国土面積あたり空港数
(空港数/面積[万k㎡])
大都市圏空港数
アメリカ
イギリス
ドイツ
フランス
98
1,977
124
100
137
(1)
(20.17)
(1.27)
(1.02)
(1.40)
128
309
62
82
65
(1)
(2.41)
(0.48)
(0.64)
(0.51)
0.8
6.4
2.0
1.2
2.1
38
963
24
36
54
(1)
(25.34)
(0.63)
(0.95)
(1.42)
2.6
2.1
5.1
2.8
2.5
東京圏
2
ニューヨーク
4
ロンドン フランクフルト
5
2
パリ
3
※ 外国の空港数については、(財)日本航空機開発協会が、OAG Date(時刻表)から民間航
空機の定期運航で供用されている空港を国ごとに抽出したもの。
・()内の数字は日本を1とした指数
2
地域活性化と空港経営改革
空港を活用して内外の交流人口拡大等による地域活性化を図る必要
現状と課題
国が運営することによる地
元感覚、経営感覚の不足
原則、着陸料等は
全国一律の料金設定
滑走路等
全国28空港の着陸料収入
をプール管理(特別会計)
国が運営
空港ビル等
着陸料等の引下げによる
LCC等の新規就航や
便数の増加が困難
滑走路等(国)と空港ビ
ル等(民間)の運営主
体が分離
民間が運営
地域への来訪者数が増えない
改革の具体的措置
地域特性とニーズに対応
した個別空港ごとの経営
民間の資金・
経営能力の活用
空港と空港関連企業と
の経営一体化
地域の実情に応じた民間による経営の一体化
一方、空港は「安全・安心」の拠点でもある。
3.11後の公共インフラ機能のあり方 → 災害復旧等において国が適切に関与できる仕組みが必要
民活空港運営法の制定
3
民活空港運営法による運営委託制度
航空会社
利用者
利用料金支払
・着陸料等
・旅客取扱施設使用料
(設置管理者)
滑走路等の
所有権
(運営権者)
運営権
事業契約
地域・
民間事業者
国
・安全・利便確保の観点からの監督
→ ・空港の運営(安全・利便の確保)
・利用料金の設定と収受
・有事対応、災害復旧など
・ 「予防保全・長寿命化」の観点から監督・点検・検査→
・長期修繕計画に基づく常時保全の実施
4
様々な空港管理形態
国の管理
独立行政法人化
• 国が設置管理者として施設を所有し運営
• 空港毎に独立行政法人を設立、施設を所有し、運営
• 保守管理等の一部の業務のみを民間に委託
保守管理等の
一部の業務のみの委託 • 国が着陸料を設定し収受し、運営主体に委託料を
(指定管理者)
支払い
民間委託
(運営権の設定)
民営化
(株式を国が所有)
民営化
(株式を民間が所有)
• 国が施設を所有し、民間に運営を委託
• 運営主体が着陸料を設定・収受し、国に運営の対価
を支払い
• 空港毎に株式会社(設置管理者)を設立
• 会社が施設を所有し、着陸料を設定・収受
5
注1
空港毎の収支状況(EBITDA 試算) 合算前
平[成
40億
・新千歳
20億
黒字
黒字:8空港
宮崎
広島
北九州
赤字
年 度:
空港別収支(
試算)の合算前EBITDA ]
22
国管理空港の空港別収支の合算前(平成22年度)
・
百里
・ ・美保
丘珠 ・三沢
・稚内
・
大分
・
・高松
・徳島
・ 高知 ・函館
・
・
釧路
新潟
・小松
・ 鹿児島
長崎・ ・ ・
・
・熊本
・ 仙台
松山
赤字:16空港
△10億
~
~
△30億
・ 那覇
~
~
・福岡
△60億
[乗降客数]
200万人
1,000万人
※注1:「EBITDA:Earnings Before Interest,Taxes,Depreciation and Amortization(利払前税引前償却前営業利益)≒経常利益+支払利息+減価償却費」。各空港が1年間
の営業を通じて得られるキャッシュフロー(実質的な利益水準)を表す指標であり、投資家等が企業分析をする際によく使用されるもののひとつ。平成23年度に開催された
「空港運営のあり方に関する検討会」において経営状態を適切に把握するための資料として提案された指標。
※注2:試算パターン③(空港整備に係る経費を費用に計上するとともに、純粋一般財源も含めた一般会計受入を収益に計上)によるEBITDA。
※注3:八尾空港は、乗降客数がゼロのため記載していない。また、東京国際空港は、P5に示すとおり会計上の処理による特殊要因が伴うため、記載していない。
6
注1
空港毎の収支状況(EBITDA 試算) 合算後
平[成
40億
~
~
・新千歳
~
~
黒字:16空港
20億
北九州
高松 ・函館
新潟
百里
・ ・ ・ ・大分
・ ・美保
・
・丘珠 ・三沢 ・徳島
高知
・
・稚内
釧路
・小松 ・広島
・ ・宮崎 ・鹿児島
松山
・ ・ ・熊本
長崎
仙台
・ ・福岡
那覇
赤字
注2
100億
黒字
年 度:
空港別収支及び空港関連事業の収支(
試算)
を単純合算したEBITDA ]
22
国管理空港の空港別収支及び空港関連事業の収支(試算)の単純合算(平成22年度)
赤字:8空港
△20億
[乗降客数]
200万人
1,000万人
※注1:「EBITDA:Earnings Before Interest,Taxes,Depreciation and Amortization(利払前税引前償却前営業利益)≒経常利益+支払利息+減価償却費」。各空港が1年間
の営業を通じて得られるキャッシュフロー(実質的な利益水準)を表す指標であり、投資家等が企業分析をする際によく使用されるもののひとつ。平成23年度に開催された
「空港運営のあり方に関する検討会」において経営状態を適切に把握するための資料として提案された指標。
※注2:平成22年度空港別収支(パターン③:空港整備に係る経費を費用に計上するとともに、純粋一般財源も含めた一般会計受入を収益に計上)と空港関連事業
(旅客、貨物ターミナルビル事業者及び駐車場事業者)の収支(試算)を単純合算したEBITDA。
7
※注3:八尾空港は、乗降客数がゼロのため記載していない。また、東京国際空港は、P5に示すとおり会計上の処理による特殊要因が伴うため、記載していない。
一体化空港の民間委託事例 豪・ゴールドコースト空港
空港利用者数(百万人)
6
民間委託
約3倍
4
2
0
85
90
95
Before(2000)
00
05
10
After(2012)
7社15路線
3社3路線
A/Lと地元との協働
•A/L営業部門の新設
•A/Lのニーズ把握・実行
•着陸料・施設使用料等
を一体的に交渉
•地元自治体・観光団体
等との連携
8
一体化空港の民間委託事例 豪・ゴールドコースト空港
利用者1人当り収入(豪$)
15
10
非航空系
4.1
航空系
6.2
約2倍
7.7
(9.0)
横ばい
6.3
(7.3)
5
0
03
Before
注) 08年は03年→08年の豪国の
物価上昇率16%考慮後の数値
( )内は考慮前の数値
08
After
利用者満足度の向上
•空港経営のプロの採用
•搭乗導線の単純化
•フードコード化
•混雑度に応じた
駐車料金
9
一体化空港の民間委託事例 英・ルートン空港
発着回数・旅客数
民間委託
→コンセッション開始(1999/11)
ルートン空港●
ロンドン●
ロンドン●
A/Lと地元との協働
•需要に応じた戦略的
な料金体系
•空港会社自身がマー
ケティング
•航空会社に好まれる
空港施設の拡充
○ 2012年度は1,000万人の旅客
数を見込む
(英国で5番目に大きい空港)
○ コンセッション開始時はほぼ
チャーター便のみであったが、現在
は95%が定期便
○ 85%以上がLCC(easyJet,
Wizzair, Ryanair)
10
一体化空港の民間委託事例 英・ルートン空港
収入
非航空系収入増加
航空系収入の増加抑制
After
利用者満足度の向上
•空港経営のプロの採用
•エアサイドに商業施設集
中・配置の工夫
•混雑度に応じた駐車料金
11
エアラインの新規就航が空港経営に与える影響(試算)
試算条件 : LCCが1日2往復就航した場合
使用機材 : A320-200
①到着旅客者数
定員180席/便×搭乗率 79%※1×2便/日×365日×就航率99%※1≒ 約10万人/年
②出発・到着旅客者数
10万人×2≒約20万人/年
③着陸料収入
平均的着陸料単価 6万円/回×2回/日×365日×就航率99%
※1≒
約4千万円/年
④空港関連事業収入 【1人あたり利用額1,000円※2と仮定】
20万人× 1,000円/人≒ 約2億円/年
※1 Peach Aviation㈱の2012年3月~8月の6ヶ月間の搭乗率79%、就航率99%
※2 国管理25空港の空港関連事業者の2012年度旅客者1人あたり収入は591~2,551円/人(平均1,215円/人)
<仙台空港における試算>
【旅客者数】
20万人
185万人
+11%
H23年度実績
LCC就航後
【着陸料収入】
9.2 億円
【空港関連事業収入】
0.4 億円
+4.3%
H22年度実績
LCC就航後
2 億円
21 億円
+9.5%
H22年度実績
LCC就航後
12
民活空港運営法成立後の流れ
運営開始
運営権者の選定プロセス
PFI法に基づく
実施方針の策定・
公表
( /
)
民活空港法に基づく
基本方針の策定・
公表
法律施行
7
25
13
民活空港運営法に基づく基本方針の策定
基本方針の策定
記載事項
○意義・目標
○運営に関する事項(事業範囲・存続期間・施設整備・事業者選定方法 等)
○空港機能施設等との連携(一体化)
○管理の効率化
等
自治体の意見具申
○関係地方公共団体は、基本方針に関し、国土交通大臣に対し、意見を申
し出ることができる。
基本方針の公表
国土交通大臣は、基本方針を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表する
14
PFI法に基づく実施方針の策定
実施方針の策定
PFI法・民活空港運営法の基本方針に基づき、実施方針を定める
記載事項
○ 特定事業の選定
○ 民間事業者の募集・選定方法
○ 運営権に係る公共施設等の運営等の内容(設定範囲を含む)
○ 運営権の存続期間
○ 実施契約において定めようとする事項等
○ 事業の継続が困難となった場合における措置に関する事項
等
協議会の意見聴取
○ 国土交通大臣は、実施方針の策定に際し、空港法に基づく協議会が
組織されているときは、協議会の意見を聴く
実施方針の公表
管理者等は、実施方針を定めた場合、遅滞なく、これを公表するよう努める
15
運営権者の選定プロセス
○ 国管理空港の民間委託における運営権者の選定プロセスは「PFI事業実施プロ
セスに関するガイドライン」(H25.6.6内閣府)に沿って進めることを想定
運営権者の選定プロセスのイメージ
~「PFI事業実施プロセスに関するガイドライン」(H25.6.6内閣府)より抜粋~
運営権の設定
実施契約等の締結
基本協定の締結
提案内容・
契約金額の調整
優先交渉権者・
次点交渉権者の選定
提案書提出
要求水準書等の作成・
調整
1次審査
競争的対話
対話参加者の選定、参加要請
(
3者程度に絞り込み)
・質問
・回答
コンソーシアムによる
参加表明書提出
手続開始の公示
(
募集要項等の公表)
特定事業の選定
実施方針等の公表
・質問/回答
・意見招請
2次審査
16
仙台空港運営委託に際し地域に求めるもの
運営委託開始前
 県内外の幅広い事業者が地域のニーズに
応えつつ自由な提案をしやすい環境整備
 仙台空港の事業価値を高めるための提言
運営委託開始後
 仙台空港周辺のまちづくり・活性化について
運営権者との密接な連携・サポート
 宮城・東北が有する地域資源の更なる情報発信
17
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