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[ロシアCIS月報](2016年3月号)

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[ロシアCIS月報](2016年3月号)
ロシアCIS月報(2016年3月号)
国際業務部
ユーラシア三菱東京UFJ銀行
経済
経済(1/3)
 2015年GDP成長率速報値は▲3.7%と発表(連邦統計局、2月2日 )

名目GDP80.4125兆ルーブル、鉱業+1.1%、農業+3.5%、卸小売業▲10.1%、建設業▲7.5%、製造業▲5.5%。

GDPの構成比は、最終消費71.6%(前年72.2%)、うち家計52.6%(同53.2%)、国家18.8%(同18.8%)、固定資本形成20.4%(同
21.2%)、投資21.5%(同21.5%)。在庫の寄与度▲1.1%(同▲0.3%)、純輸出の寄与度は+8.0%(同+6.6%)。

経済発展省は、12月のGDP成長率は季節調整済みで対前月比ゼロ、11月の▲2%から改善、対前年比▲3.5%と発表(2月10日)。
1月のGDP成長率は▲2.5%、季節調整済みで対前月比▲0.1%と発表(2月29日) 。
 ロシア中央銀行、第1四半期GDP成長率は▲1.7-2.5%と従来見通し▲1-2%から引き下げ(2月3日 )

季節調整済みGDP成長率は第1四半期▲0.3%から▲0.7%、第2四半期0%から▲0.3%に引き下げ、プラス成長は下期からと予測。
通年で▲1-3%と予測(2月29日、ナビウリナ総裁)。

消費は▲5.8-6.2%、投資減少は続き、失業率増大、純資本流出は、従来予想の530億米ドルから300-400億米ドルに縮小を予測。

ルーブル安がインフレに与える影響は、第1四半期+1.3%と予測。2月インフレは8.3%-8.7%予測、年末7-8%、2017年末4%達成は
可能(2月12日、2月20日)。ガソリン物品税引き上げの影響は0.3%(2月20日)。

原油価格35米ドルでベースシナリオ、25米ドルでリスクシナリオを作成し、3月末までに 発表予定(2月12日)。
 経済発展省は、原油価格40米ドルでベースラインシナリオ、25米ドルでリスクシナリオを準備(2月15日 )

インフレは2月末には8.3-8.4%、2016年末には7-7.5%となる。

コメルサント誌は、原油価格40米ドルのベースラインシナリオでGDP▲0.8%、工業▲0.3%、インフレ8-8.5%、投資▲6.0%、実質賃
金▲3.5%、可処分所得▲3.9%、小売▲2.9%、財政赤字対GDP比5.1%と報道。25米ドルのリスクシナリオでは工業▲1.1%、インフ
レ8.8-9.2%、投資▲5.9%。
 Fitch: ロシアのGDP成長率見通しを2016年▲0.5%から▲1.0%に下方修正(2月2日)
 EC: ロシアのGDP成長率見通しを、2016年▲0.5%から▲1.2%に、2017年+1.0%から+0.3%に引き下げ(2月4日)
 Moody’s: ロシアのGDP成長率見通しを2016年▲2.5%に下方修正(2月17日)
1
(出所)ロシア中銀資料からユーラシアBTMU作成、
経済(続き)
経済(2/3)
 1月の鉱工業生産は、前年同月比▲2.7%と12月の▲4.5%と比べ下げ幅減少(連邦統計局)

季節調整済では対前月比+0.4%と4 ヶ月ぶりのプラス。採掘業は、前年同月比+0.4%、 製造業は、同▲5.6%、電気ガス水道は、同
+2.5%となり、引き続き製造業が低下の主要因。製造業は、1月は食料品+2.0%、機械装置+2.2%、化学製品+13.9%となったが、他
は非金属製品▲17.2%、輸送機器▲11.7%、金属製品▲6.5% 等マイナス。

主要品目では、石油ガスコンデンセート+0.8%の45.8百万トン、天然ガス+1.6 %の548億㎥、石炭+0.8%、電力+2.5%、粗鋼
▲10.6%、金▲2.4%、プラチナ+78.7%、パラジウム+75.5%、アルミ▲5.4%、銅▲8.8%、ニッケル▲8.3%、乗用車▲40.4%、農業
+2.5%等となっている。
鉱工業生産・固定資本投資推移
 1月の小売売上高は、対前年同月比▲7.3%と12月の▲15.3%から下げ幅縮小(連邦統計局)

13 ヶ月連続のマイナス。食料品が▲6.3%、非食料品が▲8.2%。実質可処分所得は、1月前年同月比▲6.3%と12月の▲0.7%に
比べ下げ幅は拡大、15ヶ月連続で前年同月を下回った。1月の平均賃金は、32,100ルーブルで、名目で対前年同月比+3.1%、実
質では▲6.1%と15ヶ月連続で前年同月を下回った。失業率は、対前月比横ばいの5.8%。
小売売上高・可処分所得・失業率推移
(出所)ロシア国家統計局資料からユーラシアBTMU作成
2
経済(続き)
経済(3/3)
 1月の消費者物価指数は、対前月比で+1.0%と2015年12月+0.8%に比べ加速、前年同月比では+9.8%と12月+12.9%に比べ上げ幅
は縮小。2月20日時点で対前年比+8.7%(連邦統計局)

食料品は対前月比+1.2%(前年同月比+9.2%)、非食料品は同+0.7%(同+10.9%)、サービス同+1.0%(同+9.0%)。

1月の生産者物価指数は、対前月比▲1.2%、前年同月比では+7.5%。
消費者物価・生産者物価・マネーサプライ推移
 貿易黒字: 2015年は対前年同期比▲23.2%の1,614億米ドル(連邦関税局)

輸出は、▲31.1%の3,459億米ドル、輸入は同▲36.7%の1,845億米ドル。輸出は燃料エネルギーが66.4%(前年同期73.4%)を占
め、輸入は機械設備が48.0%(同50.4%)を占める。相手国はEU44.8%(同48.1%)、APEC諸国28.1%(同26.9%)、EEU諸国7.8%
(同7.1%)、CIS諸国12.5%(同12.3%)。国別貿易高は、CIS除き、中、独、蘭、伊、トルコ、日本、米、韓国、ポーランド、仏の順。

CIS外への燃料エネルギー輸出は、金額ベース▲37.7%であるが数量ベースは+6.3%。数量ベース原油+11.2%の222百万トン
(840億米ドル)、石油製品+4.9%(633億米ドル)、天然ガス+1.5%の1,447億㎥(輸出全体で1,855億㎥、418億米ドル)。機械設備輸
入は金額ベース▲39.4%。

農産物・食料輸出▲25%の150億米ドル(農業省)、食料輸入▲35%(数量▲20.5%)、肉輸入▲27%の25億米ドル、鶏肉▲44%、
魚輸入▲38%の10億米ドル。
 1月貿易黒字▲18.5%の126億米ドル、輸出▲18.1%の227億米ドル、輸入▲17.7%の101億米ドル(経済発展省)

1月のCIS諸国以外からの輸入速報値: ▲17.9%の81.2億米ドル(機械設備▲19.8%の36.4億米ドル、食料・原料▲17.4%の12.5
億米ドル、繊維・靴▲15.3%の6.4億米ドル、化学品▲7.8%の15.2億米ドル(連邦関税局)。
 経常収支黒字速報: 1月対前年同月比▲45.0%の61億米ドル、民間資本流失は▲59.6%の46億米ドル(ロシア中銀)

貿易黒字は、2015年通期で前年比▲22.9%の1,463億米ドル。輸出▲31.6%の3,403億米ドル、輸入▲37.0%の1,941 億米ドル。
12月輸出▲26.0%(対前月比+11.3%)の284億米ドル、輸入▲28.8%(同+6.2%)の174億米ドル。
(出所)ロシア統計局、ロシア中銀資料からユーラシアBTMU作成
3
金融・財政
金融・財政(1/4)
 民間銀行貸出・預金の状況(ロシア中央銀行)

1月法人向け貸出は+2.4%、預金▲1.8%。2015年末個人向け90日以上の延滞率10.5%と11月末10.8%から改善。

1月収益は、310-320億ルーブル。
 外国銀行の状況

2015年初113行から106行に減少。銀行セクター全体に占める割合も、資産13.9%から13.0%、資本17.2%から16.7%、貸出11.6%から10.9%、
個人向け貸出15.7%から12.0%、、個人預金12.0%から11.4%、法人預金13.7%から12.2%に減少。インターバンク市場取引では14.1%から
15.4%、利益では20.2%から44.7%に増大。
 ロシア中央銀行、10銀行のライセンス剥奪

International Joint-Stock Bank, REGNUM BANK, Millenium Bank, INTERCOMMERTZ, Alta-Bank, Kapitalbank, Universalnye
Finance, MILBANK, Raschetny Dom, Bank ZERICH
 ロシア中央銀行: 財政が不安な保険会社130社を調査し、2016年末には300社から200社へ減少を予想。
 プーチン大統領: VTBを戦略企業リストに登録。

2月の金利の動き

翌日物(ON)は、11.25%で取引開始され、若干低下し、11.11%で引けた。1ヶ月物は11.75%で取引が始まり、若干低下し11.71%で引
けた。
Key Rate / Mosprime Rate推移
(出所)ロシア中銀資料から
ユーラシアBTMU作成
4
金融・財政 (続き)
金融・財政(2/4)
 1月末外貨準備高は、前月比+8.6%, +31.6億米ドルの3,716億米ドル(ロシア中央銀行)

2月19日現在3,794億米ドル。

うち金は+5.8%。+28.2億米ドルの514億米ドル。

ロシア中銀は、2015年7月28日から国内為替市場の変動性が高まったため外貨準備増大のための外貨購入を中止。
 2月の為替相場の動き

2016年1月ルーブルは名目で対前月比対ドル8.6%、対ユーロ8.7%の下落。2015年1月比では対ドル19.1%、対ユーロ12.6%の下落。
ウラル原油価格は2016年1月平均は前年同月比▲38%の28.75米ドル。

対ドル75.7台前半、対ユーロ81.5台後半、対円1.60台後半で始まったルーブル相場は、原油価格の下落と共に徐々に下落し、11日に
IEAがOPEC減産に懐疑的な見方を示し、原油価格が27米ルまで下がると、対ドル80.44、対ユーロ91.47、対円1.40割れの安値をつけ
た。その後、16日にサウジアラビア・ロシア・カタール・ベネズエラが増産凍結で合意し、原油価格が徐々に回復し34米ドル台を付け
た26日には、ルーブルも対ドル74.47、対ユーロ81.65、対円1.52の高値を付け、月末は対米ドル75.2近辺、対ユーロ81.8台半ば、対円
1.49台後半で引けた。

2月の外貨レポは合計で107億米ドル成約、残高は1末比▲37億ドルの205億米ドル。中銀は12月から1年物外貨レポ(金利は0.5%引
き上げL+3%以上)を開始し2月は29百万米ドル成約。1年物外貨建てローン担保外貨貸出(同 0.5%引き下げL+2.25%以上)の入札を再
開するも成立せず。
ルーブル安
ルーブル高
(出所)ロシア中銀、ロイター資料からユーラシアBTMU作成
5
金融・財政(続き)
金融・財政(3/4)
 1月連邦財政は、3,902億ルーブルの黒字(対GDP比 7.4%)(財務省)

歳入1.088兆ルーブル、歳出6,971億ルーブル。

連結ベースでは、歳入1.643兆ルーブル、歳出1.107兆ルーブルで、5,365億ルーブルの黒字。
 1月末予備基金残高は3兆7,370億ルーブル(約497億米ドル、前月比+967億ルーブル)、国民福祉基金(NWF)残高は5兆3,490億ルー
ブル(約716億米ドル、前月比+1,215億ルーブル)(財務省)
 2016年予算歳出歳入見直し

原油価格40米ドルでVEBへの支援1,500億ルーブル除き赤字を対GDP比3%に抑えるよう作業中。原油価格30米ドルであれば赤字
は対GDP比4%となる。歳出10%カットで4,900億ルーブル確保(2月26日、シリアノフ財務相)。

国営企業株式売却により8,000億ルーブルの歳入増を検討。ロスネフチ、バシネフチ、アルロサ、ソブコムフロート、VTBを計画(2月19
日、ウリュカーエフ経済発展相)。

国営企業の配当25%から50%への引き上げ支持、利益基準RASベースからIFRSベースへの変更を指示(2月3日、ウリュカーエフ経
済発展相)。配当で2,800億ルーブルを見込む(2月26日、シリアノフ財務相)

年金基金への拠出増大は検討していない、反対(ウリュカーエフ経済発展相)

パーム油への物品税課税7月1日開始(2月9日、農業相)、ガソリン物品税4月1日から1トン7,530ルーブルから10,130ルーブルに引き
上げ、ガソリン価格は6.5-7%上昇し(VAT抜きで1リッター当り2.36ルーブル引き上げ見込み、893億ルーブル増収(2月29日、プーチ
ン大統領が署名)。

2018年ワールドカップ用予算60億ルーブル削減(全体で、6,269億ルーブルから6,209億ルーブル)。
 国営企業の株式売却

プーチン大統領: 戦略的企業のコントロール維持、透明性確保、投資家の戦略の精査が必要と指摘。

ロスネフチは、19%の株式を機関投資家に売却、4,900億ルーブルの歳入増を見込む(2月26日、シリアノフ財務相)。

バシネフチは、連邦政府保有50.08%のうち25%を機関投資家に売却、連邦政府とバシコルスタン共和国で50%+1株を維持。

アルロサは、連邦政府保有43.9%のうち10.9%を売却、連邦政府とヤクーチア共和国で50%+1株を維持。

VTBは10.8%の株式を売却(2月26日、シリアノフ財務相)。

反独占庁は、ロシア鉄道並びに子会社Federal Freight、トランスコンテナの一部株式売却・民営化を提案(2月17日)。

ロステック: ロシアンヘリコプター、ラジオエレクトロニックテクノロジー、オプティカルエレクトロニクスの一部株式売却を計画。

タタールスタン共和国: 12社のリスト作成。タトネフチ4.31%、タネコ9%、ニジュネカメスクネフテヒム22.088%、Ak bar Bank6.31%、
アバロンプロム、ニジュニカムスクシナ(タイヤ)0.196%等。
 技術発展庁を設立: ロシアでの技術移転を担当。内外で技術を発掘しロシア企業へ紹介する。
6
金融・財政(続き)
金融・財政(4/4)
 2016年危機対策プログラム(安定的社会発展アクションプラン)

総額8,800億ルーブル(地方への融資3,100億ルーブル含む)。内、危機対策基金からの歳出は1,850億ルーブル。398億ルーブルは
国民福祉基金から歳出(輸送機器製造業・ロシア鉄道支援)。失業対策100億ルーブル、住宅165億ルーブル、輸出サポート、中小企
業サポート、航空機産業支援等(2月19日、ウリュカエフ経済発展大臣)。

年金引き上げを4%に留保した第2危機対策基金3,422億ルーブルから1,300億ルーブルを危機対策基金へ拠出(2月29日、シリアノフ
財務相)。
 農業省

2016年の投資利子補助金179億ルーブル(穀物生産126億ルーブル・家畜生産53億ルーブル)。

穀物、じゃがいも、砂糖、植物油の自給済み、牛乳、野菜、果物が課題(2月11日、メドベージェフ首相)。

2016年の穀物輸出+3%の22-23百万トン見込み。2015年の民間農場(シェア10%)の生産は+27%、国営+3%。

パーム油・ソフトドリンクへの物品税課税導入支持。
7
企業・産業
自動車(1/2)
 1月新車販売台数(含む軽商用車)は、対前年同月比▲29.1% の81,849台(欧州ビジネス協会)

12月▲45.7%、2015年通期で▲35.7%よりは下げ幅は縮小。

ブランド別売上は、AvtoVAZ:1月▲11.0%(2015年▲31.0%)、ルノー:▲43.0%(▲38.0%)、現代:▲37.0%(▲10.0%)、VWグ
ループ:▲31.0%(▲36.8% )、BMWグループ:▲24.3%(▲22.6% )、KIA:▲20.0%(▲16.0% )、UAZ:▲14.0%(▲2.0%)、GAZ:
+1.0%(▲26.0%)、ベンツ: ▲0.6%(▲16.7%)、GMグループ:▲70.0%(▲64.3%)、フォード:+25.0%(▲41.0%)。日本勢は、日
産:▲51.0%(▲44.0%)、トヨタGr:▲8.8% (▲34.6%)、三菱:▲59.0%(▲55.0%)、マツダ:▲41.0%(▲46.0%)、スズキ:▲25.0%
(▲67.0%)、スバル:▲54.0%(▲61.0%)、ホンダGr:▲48.1%(▲75.4% )、いすゞ:+97 .0%(▲20.0%)。
 PwC、2016年新車販売は原油価格40米ドル、政府の需要喚起策468億ルーブル、自動車メーカーへの補助金902億ルーブル維持の
ベースシナリオで▲14%の110万台を予測、原油価格43米ドルのベストシナリオで115.5万台を予測(2月16日)

ベースラインシナリオで、国内ブランド▲7%の24万台、外国ブランド国内生産分▲14%の61万台、輸入▲20%の25万台。

ベストシナリオで、国内ブランド▲3%の25万台、外国ブランド国内生産分▲10%の64万台、輸入▲15%の26.5万台。
 1月の自動車生産は、対前年比▲40.4%の48,400台、トラック▲11.1%の2,400台、バス▲14.2%の684台

ルノーモスクワは2015年通期で▲33%の143,000台生産。

Autotorは2015年通期で▲50%の92,200台(内KIA60%)で、2016年も前年並み計画。

プジョーシトロエンは、2月~7月まで4日間操業へ移行、2017年までに現地調達率を35%から50%引き上げ。

GM-AvtoVAZは、2月下旬から2シフトから1シフトに移行、生産スピードは1.5倍とする。
 2015年通期の自動車輸入は対前年比▲50.2%の349,900台(64.9億米ドル)、うちCIS外336,400台(63.4億米ドル)(連邦関税局)

トラック輸入は▲63.3%の22,500台(8.8億米ドル)、うちCIS外20,100台(4.8億米ドル)。

自動車輸出は▲23.6%の97,400台(11.1億米ドル)、うちCIS86,100台(8.6億米ドル)。トラック輸出▲9.1%の20,000台(4.5億米ド
ル)、うちCIS14,700台(2.3億米ドル)。
 現代: サンクト工場でSUVクレタの生産開始。投資額は1億米ドル。
 AvtoVAZ: 2015年販売は▲30.5%の269,096台で、IFRS売上▲8%の1,765億ルーブル、粗利で59億ルーブル赤字、純損失3倍の739
億ルーブル、株主は増資・債務株式化を協議開始。 2016年販売はシェア20%の26万台を計画。
 Kamaz

イラン向け輸出6ヶ月以内に再開、組み立ては2017年開始、イラン市場は重量トラック12,000-20,000台で年2,500-3,000台の販売
を目指す。

2015年国内販売は▲30.5%の22,645台、うち14-40トンの大型は22,321台で、市場が▲45.1%の38,700台に縮小する中、シェアは
45.6%から57.6%に拡大。8-14トンの中型は324台で、市場は5,995台から2,400台に縮小する中、シェアは7.7%から13.6%に拡大。
海外は4,900台+947キット輸出(前年比▲3.9%)。2016年は国内25,000台、海外7,000台を目指す。

2015年売上▲12.9%の963億ルーブル、2016年は売上1,121億ルーブル、純利益510億ルーブルを目指す。
8
企業・産業
自動車(2/2)
 チェコ・Brano Gr: ニジニ・ノブゴロドでシート、ペダル、ロックの生産開始。投資額6.5百万ユーロ(建物・倉庫3.5百万ユーロ、生産設備
3百万ユーロ)。日産Tiida、Centra向け米Lear社用シートの枠組み、シュコダ、VW向けブレーキペダル、クラッチ、GAZ向けロック、
フォード向けブレーキペダル、クラッチを生産。日産向けシート年12,000個、VW向けペダル53,000個、フォード向けペダル65,000個、
GAZ向け30,000個。
 フォードソラルスエンジン工場でルクオイルの潤滑油採用
 ノキアンタイヤ: 2015年のロシア向け売上はユーロベース▲34.8%の237百万ユーロ。低価格品嗜好とルーブル安、暖冬による冬タイ
ヤの販売不振が要因。
 オートバイ市場: 2015年は▲37.6%の18,900台。Racer2,700台、Irbis2,500台、BMW1,500台、Stels1,500台、ヤマハ1,200台の順。
鉄鋼・非鉄金属
 鉄鋼: EUはロシア産冷延鋼板にダンピング課税、MMK19.8%、セベルスタール25.4%、NLMK26.2%等(2月12日)

セヴェルスターリ:
・2016年投資は430億ルーブル、鉄鋼部門に256億ルーブル(新設コーティングライン等152億ルーブル、メンテナンスに104億ルーブ
ル)、資源部門に170億ルーブル(うち石炭・鉄鉱石開発に100億ルーブル)。
・2015年IFRS売上▲22.9%の64億米ドル、EBITDA+5.2%の21億米ドル、純益5.6億米ドル、うち第4四半期売上▲16.1%の14億米ド
ル、EBITDA▲23.5%の4億米ドル、純損失1.1億米ドル(内為替評価損2.1億米ドル) 。
・プライメタルズ社に二次精錬設備のツインレードル炉を発注。年480万トンの処理効力で2017年稼動。投資額43百万ユーロ。

MMK:
・2015年IFRS売上▲26.6%の58.4億米ドル、EBITDA+3.8%の16.7億米ドル、純益4.2億米ドル、うち第4四半期売上▲21.4%の11.8億
米ドル、EBITDA▲36%の2.8億米ドル、純損失1.3億米ドル(うち為替評価損53百万米ドル)。
・子会社Belonの石炭リザーブ+40%の104.3百万トン、2015年生産は▲2.1%の3.6百万トン、2017年には4.2百万トン生産見込み。
 ルスアル: アルミ生産は2015年通期で前年並みの3.603百万トン、うち第4四半期は前四半期比▲4%の878千トン。2016年は▲200千ト
ン生産減少見込み。販売は、2015年通期で+3.2%の3.628百万トン、うち第4四半期▲6.7%の876千トン。カンダラクシャ・アルミ精錬所
でビル電気システム用ケーブル・ワイヤ用アルミアロイワイヤーロッド生産開始、欧米に輸出。
 金: 2015年金生産は+0.5%の287.17トン、銀生産は+16.6%の1,246.55トン(財務省)

ポリュスゴールド: Fitchは格付けをBBB-からBB-に引き下げ。

ポリメタル: 2016年から2020年に、1.23百万オンスから1.6百万オンスに徐々に生産の拡大を計画。

ノルドゴールド: 2015年IFRS売上▲7 %の11.3 億米ドル、EBITDA+7%の5.2億米ドル、純益+53%の189百万米ドル。
9
企業・産業(続き)
石油・ガス・エネルギー(1/2)
 石油:

OPECは2016年ロシアの生産は10.8百万バレルから10.74百万バレルに減産を予測(2月2日)

BPはロシアの原油生産は2035年まで11百万bpd維持を予測(2月10日)。

イラン石油相代行は、サウジ、ロシアと原油生産調整について協議の用意あり、原油価格は50-60米ドルが適切で、イラン自身は8ドル
でも採算は可能、オンショアで3-5ドル、オフショアで7ドルがコストであると発言。(2月10日)。

エネルギー省は、ストレスシナリオ(原油価格2016-2017年31-33米ドル、2020年に42米ドルに徐々に上昇)で、石油ガス開発投資は
▲10-15%、2020-25年の生産は460百万トンに減少、税収は▲60-65%、ガス175米ドルで税収は▲20-25%見込みと発表(2月17日)。

ノバクエネルギー相:サウジアラビア、カタール、ベネズエラと、2016年の原油生産を平均で1月の生産水準以内とすることに合意(2月
16日)。3月中旬にOPEC加盟国。非加盟国の閣僚会議が開催され増産凍結が発表される見込み、輸出の75%を占める国が合意して
おり130万bodの供給減少が見込める(2月25日)。

ロスネフチ: 2015年石油生産+1%の254百万トン、ガス生産+10%の625億㎥。
・GEと長期的戦略的協働協定締結。特に、極東ズベズダ造船所での船舶用エンジン、海洋用電気機器の製造企業設立を含む。
・BPと東シベリア・カタンガ油田の共同開発JV設立で協議。
・2016年投資はルーブルベース+30%、主に上流部門へ投資、リフティングコストは2.7ドル。マガダン大陸棚2ヶ所採掘計画。
・日本海のセントラルニー・タタールスキー、バレンツ海のギシンゼメルスキーのライセンス獲得。
・Fright One(83百万トン、255億ルーブル)、Rail Garant(159億ルーブル)、NetleTransSrevice(273億ルーブル)と5年間の石油輸
送契約締結。

ルクオイル: 2015年末SECリザーブは価格下落により▲5.7%の166億バレル(石油126億バレル、ガス23.8億立方フィート)。
・リトアニア、ラトビア、ポーランドのガソリンスタンドをオーストリアのAMICEnegy Managementに売却。
・オランダのガソリンスタンド250箇所買収。
・バルト海のD33地区ライセンス獲得。カスピ海のフィラノフスキー油田は8-9月に生産開始。バシネフチの買収に関心あり。
・2016年予算は30億米ドルで作成、物品税引き上げで600億ルーブルの損失、下流部門への投資は20億米ドルから5億米ドルに縮小。

ガスプロムネフチ: 2015年生産は+20.2%の79.7百万トン。精製は▲1.2%の43百万トン、リザーブは+5.6%、+143百万トンの27億トン。
・既存油田は15米ドルでも採算は取れ、新規案件は30米ドルでも採算取れる。
・2016年投資は▲27%の61億米ドル(3,600億ルーブル)。
・イルクーツク・ヤクーチアのチョンスキー油田の生産開始は2019年から2020年に延期。

タトネフチ: Taneco製油所への2016年投資は+22%の276億ルーブル。

バシネフチ: リザーブは+7%の23億バレル。
10
企業・産業(続き)
石油・ガス・エネルギー(2/2)

CPCパイプライン: 1月石油輸出量+9.5%の3.9百万トン。

スルグトネフチガス: 1月石油生産▲0.1%の5.2百万トン、ガス+1%の8.3億㎥。2016年生産は▲0.3%の61.6百万トン計画。
 ガス: BPは、ロシアのガス生産は2035年で2014年比+30%の7,550億㎥を予測、需要は年1.9%から1.8%に増加予測を引き下げ(2月10
日)。

ガスプロム: 2016年予算は、原油価格25米ドル、ガス価格199米ドル/㎥(2015年243米ドル)、ルーブル63.3で作成(ストレスケースは、
原油価格20米ドル、ガス価格169米ドル/㎥、ルーブルレート76.7で作成)。
・伊Edison SpA、DEPA SAと黒海経由ギリシャ・イタリア向けガスパイプライン建設に関するMOU締結。
・東方ガスプログラムへの投資は1,930億ルーブル(2015年594億ルーブル)、Power of Siberiaに1,680億ルーブル、ボヴァネンコヴォ
ガス田開発に2,167億ルーブル、ウクタ・トルジョック・トランクラインに460億ルーブル、天然ガス地価貯蔵施設に800億ルーブル。ウラ
ジオLNGは延期。 バルト海LNGも2021年に延期し、ガスプロムバンクとの排他的MOUをリバイスしフレームワーク的なものに変更。
・ヤクーチア・チャヤンディンスコエ油田の生産開始。
・25億米ドル、5年のシ・ローンを協議中。

ノバテック: 2015年IFRS売上+32.9%の4,753億ルーブル、EBIITDA+14.6%の1,608億ルーブル、純益2倍の744億ルーブル、うち第
4四半期売上+38%の1,320億ルーブル、EBITDA+34%の407億ルーブル、純益144億ルーブル(前年は赤字)。
・2016年の投資は、▲30%の403億ルーブルを計画。
・ヤマルLNGプロジェクトは、既に株主が125億米ドルを投資済。総投資額270億米ドル。
 石炭:

SUEK:10億米ドル、期間5-7年の輸出ファイナンス契約。ING,Uni Credit, Alfa,Commerz, Rabo,Sber,SG,Instesa,Nordeaが参加・
L+3.7%。2016年輸出は2015年並(46.9百万トン)を予想。
 原子力

ロスアトム: 2015年の海外売上+20%の60億米ドル

RosEnergoAtom: 2016年原子力発電所の人員10%、本社20%の人員削減を検討。
 電力: 1月消費は+2.2.%、生産は+2.5%。

Inter RAO: 2015年電力生産▲3.6%の1,408億kWh(ロシア国内▲3.3%の1,272億kWh)、輸出は+24.6%の175億kWh、中国向け
▲2.3%の33億Kwh。
・ 2015年IFRS売上+8.7%の8,053億ルーブル、EBITDA1.3倍の711億ルーブル、純益2.4倍の240億ルーブル。2016年のEBITDAは
750億ルーブルを計画。
11
企業・産業(続き)
運輸・物流
 ロシア鉄道

1月貨物取扱量は▲2.9%の93.8百万トン。穀物▲16.2%の1.3百万トン、非鉄金属+3.1%の1.7百万トン、石炭+2.6%の28.6百万トン、
肥料+5.7%の4.6百万トン、木材▲4.5%の2.9百万トン、鉄鋼石マンガン石▲3%の9百万トン、建設資材+9.3% の7.1百万トン、セメ
ント▲23%の1.1百万トン、コークス▲12%、石油・石油製品▲7.8%の20.9百万トン、化学ソーダ▲3.7%の2.1百万トン、鉄スクラップ
▲32.3%、鉄鋼▲13.3%の5.5百万トン。旅客は長距離▲3.3%の7.8百万人、近距離▲1.3%の62.9百万人。

石油・石油製品に対する輸出サーチャージ撤廃。
 港湾貨物取扱高: 1月は対前年同月比▲2.8%の52.9百万トン(商業港協会)

ドライ▲3.8%の21.7百万トン(石炭▲11.6%の8.5百万トン、コンテナ▲2.6%の3百万トン、鉄鋼▲4.9%の2.2百万トン、穀物▲6.1%
の1.8百万トン、スクラップ▲33.6%の0.2百万トン、フェリー+16.2%の2.6百万トン(肥料+13.08%の1.4百万トン、鉱石2.4倍の0.6百
万トン、木材+12.2%の0.5百万トン、非鉄+19.7%の0.3百万トン)、冷凍コンテナ+26%の0.2百万トン)、タンカー▲2.1%の31.2百万ト
ン(原油+3.3%の18.2百万トン、石油製品▲9.8%の11.4万トン、液化ガス+4.1%の1.2百万トン)。輸出▲3.7%の4.3百万トン、輸入
▲9.2%の2.2百万トン、トランジット+7.1%の4.2百万トン、コースタル+1.8%の3.4百万トン。
 SUMMA GR: 極東ザルビノ港、ポストーチニィ港の石炭ターミナルへの投資でDP World(UAE)と協議。
 航空

1月の航空旅客: ▲6.5%の5.5百万人。アエロフロートGr旅客は+11.6%の3百万人、アエロフロートは2百万人。

ドモジェドボ空港: ウクライナ、エジプト、トルコへの飛行禁止で60億ルーブル以上の空港は損失。トルコ30億ルーブル、エジプト23
億ルーブル、ウクライナ7億ルーブル。

シェレメチェボ空港: 国と民間の資産統合・株主協定締結。

ブヌコボ空港: 国25.1%、民間74.9%の保有比率合意。
データ・通信
 フィンランド・Posti Global: モスクワ・サンクトでクーリエサービスを行っているMaxi Postを100%買収。
 LTEの周波数利用入札: メガフォンはサンクト含む20地方、ヴィンペルコムは17地方、Motivは1地方で落札。
 ヴィンペルコム: 2015年IFRS売上▲1%の2,784億ルーブル、EBITDA▲1,090億ルーブル、うち第4四半期売上▲3%の718億ルーブル、
EBITDA ▲3%の262億ルーブル。2015年投資は▲13%の521億ルーブル。通信用施設をNational Tower companyとして分離。
12
企業・産業(続き)
食品・小売
 食品等

JTI: 2015年ロシア向け出荷▲11.4%、ロシアのタバコ市場は6.3%縮小、シェアは▲1.2%の33.6%(金額ベース34.6%)。

ダノン: Unimilkの株式42%を創業者から追加買取し100%子会社化。ロシアに18企業を有し、昨年までに20億米ドルを投資(昨年
は1億米ドル投資)。2015年売上は金額ベース+4-5%、1,000億ルーブル以上。

サハリン州政府: ズベルバンク並びに投資家とと共にコルサコフ港に魚市場、魚加工、貯蔵、船舶修理のクラスター創設を発表。
 スーパーマーケット

マグニト: 1月売上+15.1%の805億ルーブル、12月の+16.7%から減速。1月はネット64店舗開店。食料品生産ビジネスに5-6年で
520億ルーブル投資(うち2016年50億ルーブル)を計画。クラスノダールで、きのこ、冷凍食品、スナック、家庭用化学品を2017年か
ら生産。(現在、8万ヘクタールの温室でキューリを栽培、その他子会社でシリアル、ドレッシング、冷凍魚、ソフトドリンク生産) 。

ディクシー: 1月売上+15.2%の235億ルーブル、12月+14.5%から減速。1月ネット2店舗開店、売り場面積は+20%

レンタ: 2015年売上+30.3%の2,528億ルーブルEBITDA+31.4%の281億ルーブル、純益+13.4%の103億ルーブル。

フィンランド・Kesko: ハイパーマーケットK-rautaサンクトに開店。サンクト8店舗目、ロシア14店舗目。
 医薬品・医療

スエーデンAstraZeneka: 2015年のロシア売上は+21%の2.3億米ドル、224百万米ドル投資し、カルーガに工場建設し、2016年
第1四半期から生産開始、パッケージングから開始し、2017年からフルサイクル、年40百万パッケージ、850百万タブレットの生産能
力。

MDメディカルグループ(Mother and Child Clinic展開): 2016年は32億ルーブル投資、うち3社吸収に5億ルーブル投資を計画。
機械
 イタリア・Pietro Firentini: カリーニングラードで石油化学用機器製造で国営企業Gazenergostroyと合意。
 トランスマッシュホールディング( アルストム33%出資): エジプト鉄道向けに2年間で700車両輸出、トヴェリのTver Carriageworksで生産。
 MetroWagonMash,Uralvagonzavod:VEBを通じ客車・貨車のハンガリー、イラン、カザフ向け輸出サポート金融承認。14億ルーブル。
 パワーマシーン: 2015年IFRS売上▲14.2%の598億ルーブル、EBITDA▲62.8%の74億ルーブル、IFRS純損失13億ルーブル。2016年
投資+50%の351億ルーブル、クルスク原子力発電所向け、海外受注に注力。黒字化を目指す。
13
企業・産業(続き)、極東、投資ファンド
化学
 フォスアグロ: 2015年生産は+10.4%の6.79百万トン、販売は+8.9%の6.64百万トン。2016年は生産+5%の7百万トン計画。
 ウラルケム: 2015年生産は+4%の5.894百万トン。
 ユーロケム: 2015年IFRS売上は価格下落により▲11%の45.3億米ドル、EBITDA+4%の15.8億米ドル、純益+31%の7.6億米ドル。2016
年はEBITDA▲20%見込む。カリ市場は2-3年で安定を見込み、投資は継続し、Volgakaliは予定通り2017年生産開始を目指す。
 米GTC Technology, Nevilce Chemical: Nizhnekamskneftekhimに合成石油樹脂の生産提案。
 タタールスタン・アモニー工場: 三菱重工業・双日が納給したアンモニア・メタノール工場が稼動。JBICと共に三菱東京UFJ銀行もVEBを通
じて融資。
建設・建設資材
 フィンランド・Rudus(アイルランドCRHグループ): レニングラード州ヴィボォルグに住宅用下水や換気パイプ用パネルの製造工場生産開
始。
極東
 VEB: 極東バイカル開発基金の投資利回り基準を11%から5%に引き下げ。2015年は6プロジェクト640億ルーブルのうち95億ルーブルに
投資。アムール川・中国鉄道橋、沿海州のドライポート・冷凍倉庫、サハリンの廃棄物処理インフラ等。
 先進開発特区にロフトフ州クゴヴォ、ナーベルジュニィ・チェルニー、極東ボリショイ カーメニーを指定。
 ズベズダ造船所: 35万トンのタンカー、ガス輸送船、砕氷船の他、オイルリグ、石油ガス採掘のプラットフォーム製造も計画。

ロスネフチ:GEと長期的戦略的協働協定締結。特に、極東ズベズダ造船所での船舶用エンジン、海洋用電気機器の製造企業設立を含む。
 サハリン州政府:ズベルバンク並びに投資家とと共にコルサコフ港に魚市場、魚加工、貯蔵、船舶修理のクラスター創設を発表。
投資ファンド
 ロシア中国投資基金(RCIF): マグニトから1%以上の纏まった株式の放出があれば購入の用意あり。
 システマ: 2016年投資は+11%の1,500億ルーブル。
 工業団地: 2016年の工業団地からの税収は600億ルーブル。2020年までに49箇所の工業団地、22の工業技術パークを開設し、3,120億
ルーブルの売上、400億ルーブルの税収増を見込む(マントノフ産業貿易省次官)。
14
政治・外交
政治・外交
 ウクライナ情勢(2月)

2015年2月12日、ウクライナ、ロシア、仏独首脳が会談し、ウクライナ、親ロシア派、ロシア、OSCE(コンタクトグループ)は以下の13項
目に合意。
①15日0時停戦、②安全地帯の設置のため停戦から2日後14日以内(3月1日)の重火器50-140Km撤退(ウクライナは現時点の前線から、
新ロシア派は9月のミンスク合意の線から)、③OSCEによる停戦・重火器撤退モニタリング、④ウクライナの法律「ドネツク・ルガンスク州
の地方自治臨時手続」を議会は30日以内に採択。停戦後即日地方選挙実施に関する対話開始。⑤恩赦、赦免の実施、⑥5日以内の捕
虜交換、⑦人道援助アクセス確保、⑧年金など社会的機能復帰、⑨ウクライナによる国境管理回復(地方選挙後2015年末までに完了)、
⑩外国武力勢力撤退、⑪地方分権化の憲法改正及びドネツク・ルハンスク州の特別な地位法を2015年末までに採択、⑫地方選挙実施
要綱はコンタクトグループの枠内で合意。⑬コンタクトグループの作業部会創設、活動強化。
「ドネツク・ルガンスク州の地方自治臨時手続」に含まれるべき内容①処罰・追訴免除、②言語の選択の自由、③検察庁、裁判所長の任
命権、④中央と当該地域の経済・社会・文化的発展に合意、⑤これに対する国家支援、⑥ロシア連邦各地域との協力主権、⑦人民警察
創設、⑧地方選挙で選出された者を中央が任期前に解任できないこと。

2015年10月2日、ロシア、ウクライナ、独仏首脳会談で、2月のミンスク合意を履行することを確認。ドネツク・ルガンスク自治共和国は
独自選挙を延期。(ミンスク合意2)

2016年2月2日、プーチン大統領、独メルケル首相、ウクライナ情勢に関し電話会談し、ミンスク合意履行の実施の重要性を確認。

2月3日、ウクライナ、ポロシェンコ大統領は、ロシア側はミンスク合意の一つも実行していないと批判。

2月12日、ウクライナ反独占委員会はガスプロムに対しパイプラインの使用の独占的地位乱用で32億米ドルの罰金支払いを通知。

2月16日、ポロシェンコ大統領は、ヤニツェク首相の解任を要求、内閣不信任案を提出するも否決された。

2月16日、ウクライナ領内で活動家がロシアのトラックの通行を妨害、ロシアは対抗措置としてウクライナトラックのロシア領内通行を
禁止。25日、両国はトラックの通行制限を解除。

2月18日、ロシアは30億米ドルのユーロ債の返済を求めロンドン高裁に提訴。

2月20日、ドネツク自治共和国ザハルチェンコ元首は、ウクライナが憲法改正を8-9月の会期に延期したことから、地方選挙は2017年
に延期せざるを得ないと発言。
 シリア和平: 米ロ主導の仲介により、2月27日一時的停戦が発効。国連は3月7日から停戦協議を再開する意向。
15
CIS諸国関連情報
CIS諸国関連情報
ウクライナ
 経済指標: 2015年第4四半期GDP成長率は、▲1.2%(対前四半期比+1.5%)、1月鉱工業▲1.7%、農業▲2.5%、
建設▲11.4%、小売+0.1%、インフレ率:前月比+0.9%。
 外貨準備:1月末対前月比+0.1%の134.4億米ドル。2015年通期貿易黒字6億米ドル(輸出▲29.3%の381億米ド
ル、輸入▲31.1%の375億米ドル)。
ベラルーシ
 経済指標 :1月GDP成長率▲4.3%、鉱工業▲6.8%、農業+0.9%、小売▲1.8%、対前月比インフレ率1.9%。
 外貨準備: 1月末対前月比▲3.6%の40.3億米ドル。2015年通期貿易赤字36億米ドル(輸出▲25.6%の267億米
ドル、輸入▲26.0%の303億米ドル)。
カザフスタン
 経済指標: 2015年GDP成長率は+1.2%。2016年1月鉱工業▲0.7%(うち鉱業▲1.4 %)、農業+1.9 %、投資
+2.5%、小売▲7.3%、インフレ率前月比+1.3%。カザフ政府は、2016年GDP成長率見通しを+2.1%(原油価格40
米ドル)ルから+0.5%(同30米ドル)、為替レート1米ドル300テンゲ→360テンゲに引き下げ。インフレターゲットは68%に据え置き。採掘業▲5%、製造業▲0.4%、農業+3.5%を予測(2月25日) 。
 外貨準備: 1月末対前月比▲3.2%の269億米ドル、石油基金同+2.2%の637億米ドル。2015年貿易黒字
▲58.1%の155 億米ドル(輸出▲42.5%の457億米ドル、輸入▲26.9%の302億米ドル)。
 S&P: ソブリン格付けをBBBからBBB-に引き下げ。
 三菱レイヨン・丸紅: アスタナ市向け膜分離活性汚泥処理法(MBR法)による下水道処理技術普及促進事業が
JICAの民間技術促進事業に採択された。MBR法による下水処理施設を設置し、実証、技術者訓練を実施。
アゼルバイジャン
 経済指標 :1月GDP成長率▲3.3%、鉱工業▲3.1%、農業+1.8%、投資▲23.2%、小売+4.3%、インフレ率13.6 %。
 SOCAR:ロスネフチのPolar Lights権益購入に関心。
アルメニア
 イランと鉄道建設で覚書締結(2月24日)
16
ロシア主要経済指標
ロシア主要経済指標
2012年
実質GDP
鉱工業生産
固定資本投資
小売売上高
実質可処分所得
実質賃金
消費者物価
失業率(月末)
貿易収支
輸出
輸入
経常収支
ウラル産原油価格
%
%
%
%
%
%
%
%
十億米ドル
十億米ドル
十億米ドル
十億米ドル
ドル月末
平均為替レート
(対米ドル)
平均為替レート
(対ユーロ)
外貨準備高
貸付金利1ヶ月物
株価指数RTS
十億米ドル
%
2013年
2014年
1Q
2Q
3Q
2015年
4Q
通期
1Q
2Q
2016年
3Q
10月
3,4
2,6
6,7
6,3
4,4
8,4
6,6
5,5
191,7
527,4
335,8
71,3
108,2
1,3
0,3
-0,3
3,9
3,3
5,2
6,8
5,5
179,0
522,2
302,0
33,0
109,1
0,6
1,1
-4,8
3,6
-3,2
4,5
9,9
5,5
50,5
123,0
72,5
25,8
105,5
0,7
1,8
-1,4
1,9
0,9
2,5
7,4
5,0
51,7
132,3
80,6
12,1
109,3
0,9
1,5
-2,5
1,4
2,1
0,6
8,0
4,9
45,3
125,7
80,5
6,2
93.3
0,4
2,1
-3,4
3,1
-3,5
-1,5
9,6
5,2
42,3
116,7
74,4
15,4
68,6
0,6
1,7
-2,5
2,5
-1,0
1,3
7,8
5,3
185,6
493,6
308,0
59,5
54,9
-2,2
-0,4
-3,6
-6,4
-2,0
-8,8
16,1
5,7
44,6
89,6
45,0
29,3
53,2
-4,6
-4,9
-6,5
-9,2
-4,5
-8,5
15,8
5,6
43,1
91,1
48,0
15,9
62,2
-4,1
-4,2
-7,0
-9,6
-4,9
-9,5
15,7
5,3
28,3
78,4
50,1
7,5
46,3
-3,7
-4,0
-3,5
-3,6
-3,5
-4,5
-5,2
-4,9
-8,7
-11,7 -13,1 -15,3
-6,3
-6,5
-0,7
-10,5 -10,4 -10,0
15,6
15,0
12,9
5,5
5,8
5,8
10,1
8,6
10,8
27,2
25,3
27,9
17,2
16,7
17,1
第4四半期13,0
46,3
42,3
34,7
11月
12月
4Q
-3,7
-3,9
-6,3
-13,5
-4,5
-10,3
12,9
5,7
29,5
80,4
51,0
13,0
34,7
通期
-3,7
-3,4
-8,4
-10,0
-4,0
-9,5
15,5
5,6
146,5
339,4
196,0
65,8
51,2
1月
2月
-7,3
-6,3
-6,1
9,8
5,8
12,6
22,7
10,1
6,1
31,7
33,8
30,37
31,83
34,95
34,99
36,18
46,96
37,97
62,16
52,63
62,85
63,07
65,03
69,66
65,86
60,66
75,73
77,33
39,94
42,27
47,91
48,01
47,99
58,71
50,46
70,37
58,19
69,92
70,85
70,04
75,79
72,18
67,43
81,59
85,95
537,6
6,90
509,6
6,81
486,1
8,90
478,2
9,20
454,2
9,50
385,5
22,00
385,5
21,97
356,4
15,30
356,8
12,60
357,6
11,83
369,6
11,75
364,7
11,86
364,8
11,71
364,8
11,71
364,8
11,71
371,6
11,78
11,71
1 527
1 445
1 226
1 366
1 134
791
791
880
940
790
846
847
757
757
757
745
768
-2,5
-2,7
(出所)ロシア統計局、ロシア中銀、ロイター資料からユーラシアBTMU作成
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