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物質の性質

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物質の性質
実験名
(実験 1) 固体の性質
目
見た目は似ている物質でも、性質のちがいを調べることによって物質が区別できることを確か
的
める。
準
備
ガスバーナー
ピンセット
砂糖
マッチ
ビーカー200ml
塩
燃えがら入れ
集気びん
小麦粉
燃焼さじ
石灰水
重曹(じゅうそう)
アルミニウムはく
方
法
片栗粉
固体を加熱させて、加熱したときの変化を調べる。
加熱したときに、火がついたら、さらに、石灰水に対する変化も調べる。
1.
加熱したときの様子を観察する。
調べる固体(薬さじ大 1 杯)をとり、アルミニ
ウムはくをまいた燃焼さじにのせ、加熱をする。
加熱後 3 分を経過しても変化がない場合は、過
熱を終了する。
変化の観察が終了し、次の固体をのせる際には、
薬さじが熱いので、アルミニウムはくの除去は
ピンセットを用いる。
2.
1.で火がついた物質について、石灰水に対してどのような変化をするか観察をする。
火がついたら、燃焼さじを集
気びんに入れる。
火が消えたら、燃焼さじを取
り出し、ふたを閉める。
集気びんに石灰水を入れて、
ふたをしてよくる。
結
果
材料
色では区別できない
ガスバーナーの最高
温度は 800℃
小麦粉
片栗粉
砂糖
塩化ナトリイウム
炭酸水素ナトリウム
デンプン
デンプン
ショ糖
白
白
白
白
白
801℃
分 270℃
分 200℃
分 200℃
185℃
塩
色
変化する温度
じゅうそう
重 曹
調べること
水に対しての変化
溶ける
溶ける
溶けない
溶けない
溶ける
加熱したときの変化
変化なし
ほとんど変化
燃えた後
燃えた後
燃えた後
なし
黒くこげて
黒くこげて
黒くこげて
炭になる
炭になる
炭になる
こげた部分はコンスターチ(とうもろこしデンプン)
石灰水の変化
燃えなかっ
燃えなかった
白くにごっ
白くにごっ
白くにごっ
たので確認
ので確認せず
た
た
た
せず
物質の種類
考
察
二酸化炭素発生の証拠
無機物
有機物
1. 有機物(燃える性質がある物質)
① 小麦粉・片栗粉・砂糖
② 燃えた後、黒くこげて炭になる
③ 燃えて、二酸化炭素を出す(石灰水が白くにごる)
2. 無機物(燃えない性質がある物質)
① 塩・重曹
② 燃えない
③ 燃えないので、二酸化炭素も出さない
3. 色など見た目は似ている物質でも、加熱による変化の違いにより物質を区別することが
できる。
実験名 (実験 2)
固体(金属)の性質
目
的 金属の性質を調べることによって、他の固体と区別できることを確かめる。
準
備 豆電球
磁石
くぎ
スライドガラス
電池
金づち
アルミニウムの棒
シャープペンのしん
導線
かなとこ
つりのおもり
銅線
クリップ
その他身の回りの物
紙やすり
方
法 1.
電気が流れるかどうか調べる。
銅線
その他、身のまわりの物質
2. 磁石につくかどうか調べる。
3. みがいてみる。(紙やすりを使う)
4. たたいてみる。(金づち と かなとこを使う)
結
果
調べること
材料
くぎ
アルミニウム
おもり
クリップ
銅線
ガラス
しん
鉄
アルミニウム
亜鉛
鉄
銅
ケイ素
炭素
電気
流れる
流れる
流れる
流れる
流れる
流れない
流れる
磁石
つく
つかない
つかない
つく
つかない
つかない
つかない
みがく
光る
光る
光る
光る
光る
光らない
光らない
たたく
広がる
広がる
広がる
広がる
広がる
われる
われる
身近な物質
電気
磁石
みがく
たたく
考
察 1. 金属(共通の金属の性質を持つ物質)
①. 電気を通す
②. 展性
③. 延性
④. 金属光沢
2. 非金属(金属の性質を持たない)
3. 金属の性質を利用して他の固体と区別できる。
4. 金属中でも、鉄にだけ見られる磁石に対する固有の性質がある。
実験名
(実験 3)
目
的
密度を調べることによって、物質が区別できることを確かめる。
準
備
メスシリンダー
銅
エタノール
酸素ボンベ(1 リットル)
電子てんびん
アルミニウム
水
二酸化炭素ボンベ(1 リットル)
方
法
物質の性質(密度)
5. 固体の密度を調べる。(20℃)
①. 固体の質量を電子天びんで量る。
鉄
②. 固体の体積を量る。
増えた分が鉄の体積
③. 計算をする。
密度=
質量
体積
6. 液体の密度を調べる。(20℃)
①. 液体の質量を電子天びんで量る。
②. 液体の体積を量る。
③. 計算をする。
密度=
質量
体積
読んだ目盛り分が
水の体積
7. 気体の密度を調べる。
① 気体の質量を電子天びんで量る。(20℃)
新品
中身は空
差の分が酸素の質量
② 気体の体積をボンベの表示から知る。
③ 計算をする。
密度=
質量
体積
結
果
身近な物質
固体(20℃)
銅
察
エタノール
気体(20℃)
水
酸素
二酸化炭素
質量
26.88g
8.07g
7.9g
10g
1.3g
1.8g
体積
3 cm3
3 cm3
10 cm3
10 cm3
1000 cm3
1000 cm3
密度
8.96
0.79
1.00
(単位)
考
アルミニウム
液体(20℃)
2.69
g/ cm3
5. 物質ごとに決まった密度を持っている。
6. 密度は物質を区別する手がかりとなる。
0.0013
(グラム毎立方センチメートル)
0.0018
実験
名
(実験 4)
物質の性質(状態変化)
目
•
物質は温度によって固体・液体・気体と状態変化をすることを知る。
的
•
状態変化は物質の状態が変わるだけで、物質の種類は変わらないことを知る。
•
物質が状態変化するときは物質固有の温度(融点・沸点)があり、物質が区別できることを
確かめる。
•
状態変化を利用して蒸留により、混合物から純物質を取り出すことができることを確かめる。
準
ガスバーナー
電子天びん
試験管(大)
混合液(水・エタノール)
備
三脚(さんきゃく)
ビーカー(50ml)
試験管(小)
試験管 4 本
金網
パルミチン酸
割りばし(5cm 位)
ガラス管・ゴム管・ゴム栓
マッチ
ビーカー(500ml)
温度計・時計
ピンセット
もえがらいれ
ビニール袋
水・ふっとう石
脱脂綿
アセトン
スタンド
だっしめん
薬さじ
方
法
8. 固体から液体へ、液体から固体への変化を調べる。
④. 固体(パルミチン酸)の質量を電子天びんで量る。
⑤. 固体を加熱して液体にする。
液体
水面に目印を
つける
⑥. 液体(パルミチン酸)の質量を電子天びんで量る。
⑦. 液体(パルミチン酸)を室温に放置し、温度が下がり固体(パルミチン酸)に変化し、
体積の減少を観察する。
⑧. 固体(パルミチン酸)の質量を電子天びんで量る。
9. 液体から気体へ、気体から液体への変化を調べる。
① 液体(アセトン)の質量を電子天びんで量る。
② 液体を加温して気体にする。
80℃位のお湯
③ 気体(アセトン)の質量を電子天びんで量る。
10. 融点の測定をする。
① 装置を組み立て、固体を加熱し、液体になるまで温度を測定する。
11. 沸点を利用して蒸留をする。
① 装置を組み立て、液体を加熱する。
② 沸騰を初めたら、ガラス管の口から出る気体を 3 回に分けて集める。
③ 集めた気体を調べる。
•
皮膚につける。
•
匂いを調べる。
•
脱脂綿にその液体をつけ、火をつける。
結
[結果 1]パルミチン酸
果
[結果 2]アセトン
固体
液体
液体
気体
固体
液体
[結果 3]
固体
液体
融点(固体から液体へ変
57
0
51
0
45
0
39
0
33
0
27
0
21
0
15
0
化している)
90
30
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
[結果 4]
試験管 C
試験管 B
試験管 A
液体
気体
沸点(液体から気体へ変
57
0
51
0
45
0
39
0
33
0
27
0
21
0
15
0
化している)
90
30
180
160
140
120
100
80
60
40
20
0
調べること
試験管 A
試験管 B
試験管 C
皮膚につける
におい
火をつける
蒸留
混合物
純物質
考
1.
物質は温度によって固体・液体・気体と状態変化をする。
察
2.
状態変化は物質の状態が変わるだけで、物質の種類は変わらない。
3.
物質が状態変化するときは物質固有の温度(融点・沸点)があり、物質が区別できる。
4.
状態変化を利用して蒸留により、混合物から純物質を取り出すことができる。
実験名
(実験 5)
目
的
溶媒の温度と溶ける物質の量は物質によって異なることを確かめる。
準
備
ビーカー
温度計
ミョウバン
ガラス棒
ホウ酸
ロート
食塩
ルーペ・顕微鏡
液体の性質(溶解度・再結晶)
マッチ・かす入れ
方 法
1. 温度を変えてそれぞれの物質の溶ける限界の量を調べる。
物質を少しずつ加えて、三角フラスコをふって溶
かす。溶けなくなったら温度を上げて 60
度まで繰り返す。
各種の物質の各温度の溶解度を調べて、その温度での
限界の量を知った上で予想を立てて加える。
少量の意味を臆病に捉えると時間が足りない。
100g
物質
ミョウバン
ホウ酸
食塩
20℃
40℃
60℃
11.4g
23.8g
57.3g
4.9g
8.9g
14.9g
35.8g
36.3g
37.1g
2. ろ過をして結晶を取り出す。
ろ過をして、ろ紙ごとシャーレに取り出して乾燥する。
結晶の質量を測定する。
3. 結晶の形を観察する。
結
果
物質
20℃
40℃
60℃
ミョウバン
11.4g
23.8g
57.3g
ホウ酸
4.9g
8.9g
14.9g
食塩
35.8g
36.3g
37.1g
再結晶
20℃で再結晶
溶かした量
85g
結晶の量
65g
溶媒に溶けている量
20g
蒸発 により
結晶が取れる
考
察
1. 溶媒の温度と溶ける物質の量(溶解度)は物質によって異なる。
2. 再結晶により溶液から溶質を取り出すことが出来る。
3. 塩化ナトリウムのように再結晶として取り出しにくい物質は蒸発により、溶液から溶質を取り出す
ことが出来る。
4. 結晶には物質固有の形がある。
5. 溶解度、結晶の形は物質を区別する手がかりになる。
【用語】
溶質、溶媒、溶液、溶解度、飽和水溶液、結晶、再結晶、蒸発
溶ける定義
実験名
(実験 6)
目
1. 酸性とアルカリ性の性質を確かめる。
的
2.
準
備
方
法
液体の性質
中和の仕組みを理解する。
1. 液体の性質を調べる。
① リトマス紙を使って、色の変化によって液性を調べ
る。
② BTB を加えて、色の変化によって液性を調べる。
③ フェノールフタレイン液を加えて、色の変化によって液性を調べ
る。
④ 金属(マグネシウム)を入れて、気体の発生によって液性
を確認する。
2. 中和を行う。
① 塩酸 5cm3 に BTB 液を数滴加えて、酸性の黄色にし
ておく。
② 水酸化ナトリウム水溶液に加えて、酸性からアルカリ
性にする。①のビーカーに水酸化ナトリウム水溶液を
液の色が緑色になるまで、一滴ずつ加えて中和する。
③ 緑色にならずに青色になった場合、②とは逆に液体が
緑色になるまで、塩酸を一滴ずつ加えて中和する。
④ 中和した緑色の液体をスライドガラスに少量とって
乾燥させる。乾いてからルーペ(顕微鏡)で観察して、
塩化ナトリウム固有の結晶形を確認する。
結
果
液性
リトマス紙
BTB 液
フェノールーフタレイン液
金属
塩酸
水酸化
ナトリウム
考
①
②
③
④
察
酸、アルカリにはそれぞれ共通の性質があり、物質を区別する手がかりになる。
酸とアルカリを混ぜ合わせると、お互いの性質を打ち消しあう中和反応が起こる。
中和によってできる物質を塩という。
塩酸と水酸化ナトリウムの中和では、塩化ナトリウムという塩ができる。これは、結晶の
形の観察により確認できる。
⑤ 酸性の川(草津温泉)を中和工場で石灰を投入して中和することで下流の川の水を汚染し
ないように工夫している。・・・身近なこと
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