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谷脇氏のプレゼン資料はこちらをクリックください
超高齢社会と情報通信技術
2013年3月14日
総務省大臣官房審議官(情報流通行政局担当)
谷脇
康彦
情報通信分野における日本の国際競争力
1
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
2
2
2
2
2
2
2
2
2
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
4
4
4
4
4
4
4
4
4
5
5
5
5
5
5
5
5
フィンランド
デンマーク
5 スイス
6
6
6
6
6
6
6
6
6
6
オランダ
7
7
7
7
7
ノルウェー
8
8
8
8
9
9
9
米国
カナダ
10
10
10 英国
11
11
11 台湾
年
0
5
順
位
9
10
12
13
7
8
8
9
9
10
10
12
13
14
15
14
15
15
16
17
17
19
20
20
13
15
15
17
19
19
イノベーション力
第1位
(2012年)
18 日本
20
21
24
25
シンガポール
12 韓国
14
15
16
17
13
7
7
消費者の目が肥えて
8
いて、それに応える商
9
9
10
10
10
品やサービスを生み
11
11
出す力
12
があるはず。。。。
13
13
13
スウェーデン
買い手の洗練度
第1位
(2011年)
出典:世界経済フォーラム(WEF) 「Global Information Technology Report」 横軸は調査公表時の年。
急速に進む少子高齢化
【出典】 国土交通省国土審議会政策部会長期展望委員会 「国土の長期展望」中間とりまとめ概要(2011年2月)
(注)総務省情報通信審議会「東日本復興及び日本再生に向けたICT総合戦略」(2011年7月)所収。
2
高齢化率の推移(他国との比較)
3
■ 日本の高齢者人口の割合は先進国の中で最も高く、2050年には約4割に達する勢いである。
■ 韓国、中国を始めとするアジア諸国でも今後急速に高齢化が進み、2050年までに高齢化率が約
30%に達する見通しである。
<G7:高齢化率の推移>
(%)
< Asia and BRICs : 高齢化率の推移>
(%)
40
40
日本
日本
イタリア
中国
インド
ドイツ
30
30
フランス
カナダ
ブラジル
イギリス
韓国
アメリカ
20
ロシア
シンガポール
20
インドネシア
10
10
0
0
1950
1960
1970
1980
1990
2000
2010
2020
2030
2040
2050
1950
1960
1970
1980
1990
2000
2010
2020
2030
2040
2050
Source : Prepared by MIC based on data culled from “World Population Prospects: The 2012 Revision” by the
United Nations. Note that data for Japan up to 2012 is based on the “2010 National Census” by MIC.
国民医療費の急速な増大
■
■
4
我が国の国民医療費は2008年度において前年度比2.0%増加し、34.8兆円に達した。
2025年度には国民医療費52.3兆円、老人医療費24.1兆円になることが予測されている。
55.0
8.0
国民医療費の対GDP比
50.0
45.0
6.0
40.0
6.3
7.1
6.3
6.4
6.4
6.6
6.5
7.0
6.6
6.0
5.4
52.3
35.0
4.9
4.6
5.0
47.2
30.0
25.0
31.5
30.1
20.0
31.1
10.0
0.0
34.1
4.0
34.8
3.0
国民医療費(兆円)
20.6
24.1
2.0
19.7
16.0
11.2
5.0
(兆円)
33.1
31.0
27.0
15.0
32.1
33.1
4.1
5.9
1985
1990
11.7
11.7
8.9
11.7
11.6
11.6
11.3
11.3
1.0
11.4
後期高齢者(老人)医療費(兆円)
0.0
1995
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2020
2025
(%)
資料:2009年度までは平成23年度「厚生労働白書」、2015年以降は「医療費等の将来見通し及び財政影響試算」厚生労働省保険局(平成22年10月25日)に基づき作成。
かみかつちょう
高齢者による地場産品ビジネスの創造(いろどりProject)-徳島県上勝町
事業概要
5
効果
◆生産者、情報センター、農協の間をネットワークで結び、受発注情報、全国各市場(38
卸売会社)の市況を迅速に把握、共有
◆生産者はそれぞれが日本料理の演出用「つまもの」となる葉っぱを生産・収穫し、注文に
応じて出荷
◆ICTの活用により、少量多品種の品物をタイミング良く全国市場に供給し、個々のニーズ
にきめ細かく対応することが可能に
(売上高が事業実施後、約1.5倍に)
○売上高
149百万円(H10) → 270百万円(H18)
○農協組合員のPC利用者数は、一貫して増加
40組合員(H10) →
98組合員(H18)
地場産品ビジネスへの従事が高齢者の生きがいにつながり、
高齢者医療費の削減や、健康状態の改善(寝たきり解消)を実現
生産者(177名 平均年齢67歳)
情報センター
(株式会社いろどり)
各々の生産者は、
注文や市場の動向
予想に基づいて、
「つまもの」を採
取・収穫
収穫した「つまも
の」を集荷し、集
出荷場へ搬送
インターネット
いろどり専用PC
現在の受発注情
報、市況の共有
サーバー
(情報管理・蓄積)
集出荷場(JA上勝 選果場)
市況の把握、
情報提供
需要に応じた
「つまもの」の
集荷、全国へ出荷
「いろどり」プロジェクト成功の結果、
◆上勝町の高齢者一人当たりの医療費は年間60万円強にまで減少(県内の他市町
村では100万円近くかかっているところも)
◆高齢化率52.4%(2010年10月国勢調査)と高率ながら寝たきり高齢者はゼロ
(2010年4月時点)
遠隔医療(高齢者への遠隔健康指導)-岩手県遠野市
6
事業概要
効果
◆遠隔・地域連動システムを構築し、遠隔地の専門医(循環器等)と地域
のコメディカル(看護師等)が情報共有を実現
◆地区センターなど市内17か所を活動拠点に、高齢者を中心に総数約
400人の住民参加を得て、主に循環器や生活習慣などを対象として、テ
レビ会議の活用等により、検査結果に基づき、遠隔地の医師が助言や健
康指導等を実施
高血圧症群、糖尿病群、高脂血症群、肝機能異常値症群のいずれの症
群についても、検査項目値が改善(最高血圧の有意改善者率は62.7%、
LDLコレステロールの有意改善者率は47.1%)
遠隔医師(東京日本橋・栗原クリニックなど)
医師・コメディカル間及び参
加者との間の対話で利用。
1回目測定時
2回目測定時
改善率(%)
4群重複該当者
6人
1人
83.3
3群重複該当者
17人
6人
64.7
2群重複該当者
36人
19人
47.2
1群該当者
13人
9人
30.8
TV電話端末
サーバ
コメディカル(看護師等)
アドバイス・指導
データ参照用PC
データ伝送
遠隔相談
TV電話端末
データ参照用PC
蓄積した参加者のバイタルデータ
や採血データを参照する。
インターネット
地区センター(遠野市)
測定等のサポート
コメディカル
参加者
TV電話端末
測定器
血圧、心拍数、血糖値などのバイタル
データを伝送し、データを共有。また、
医師との対話にも利用。
情報流通連携基盤の実現
これまでのICT総合戦略
「縦軸」の
情報化
行
政
今後のICT総合戦略
ICT利活用の推進
医
療
教
育
・・・
ICT利用環境の整備
ICT基盤(インフラ)の構築
(
個
別
分
野
)
7
研
究
開
発
等
の
推
進
今
次
震
災
で
の
経
験
「横軸」の
取組強化
行
政
ICT利活用の推進
医
療
教
育
・・・
(
個
別
分
野
)
情報流通連携基盤の実現
(例) APIの公開、データ様式の連携、ID連携、
個人情報の取扱に関するルールの整合性確保等
にブ
おロ
けー
るド
環バ
境ン
変ド
市
化場
ICT利用環境の整備
ICT基盤(インフラ)の構築
研
究
開
発
等
の
推
進
総務省における医療分野等の情報化に向けた取組
健
康
介
護
医
EHR事業
東北地域医療情報連携基盤構築事業
8
療
共通診察券事業(出雲)H23-H24
■ 医療機関・薬局・患者間での情報共有
■ 二次医療圏を超えた情報連携
■ 本事業の成果を活用する形で、県全域ネッ
トワーク(まめネット)を構築開始
ICT超高齢社会構想会議(H24.12より開催)
医薬連携事業(香川)H23-H24
■ 処方せん情報の電子化に関する技術検証
■ 電子版おくすり手帳
■ 超高齢社会の到来に対応したICTの
活用方策について議論。健康・介護・医療は
重要テーマの一つ。
医療・介護連携事業(尾道)H23-H24
■ 医療・介護間の情報共有
■ 実証期間中に二次医療圏を超える形で参加機関が
急速に拡大
■ 本事業終了後も地元医療機関等を中心に継続的に
運用予定
成
果
の
活
用
東北メディカル・メガバンク計画(宮城県、岩手県)H24■ 被災地東北の地域医療の復興、個別化医療・予防の実現
■ 医療機関等での医療情報の連携
■ 災害発生時の医療情報の喪失防止
連
携
在宅医療・訪問介護連携事業
(石巻・東京都内)H24
■ 在宅医療・介護等の多職種間で
タブレット端末を利用した情報共有 (※)香川、尾道については、
H23年度総合特区事業としても選定
日
本
版
E
H
R
事
業
推
進
委
員
会
情
報
共
有
東
I北
C地
T域
連医
絡療
会
9
■
ICTを活用した、災害に強い、医療健康情報連携基盤を整備し、被災県における切れ目のない
医療提供体制の復興を目指す。
■ 具体的には、被災県において、地域医療圏の中核的医療機関、診療所、薬局、介護施設等の
保有する患者・住民の医療・健康情報を、安全かつ円滑に記録・蓄積・閲覧するための医療情
報連携基盤の構築を支援する。
・・・
健診情報
診療情報等
各種情報の記録・蓄積・閲覧
・・・
介護関連情報
地域医療情報連携基盤
ブロードバンドネットワーク
カルテ情報、調剤情報、
介護情報等を蓄積・共有
地域医療連携医療圏
いつでも、どこでも
安全に情報にアクセス
遠隔医療相談
中核的
医療機関
専門医
在宅診療
大学病院等・救急医療
仮設診療所
診療所
遠隔健康相談
避難所・集会所
薬局
診療所・専門医
自治体
介護施設
患者・住民
仮設住宅
保健師・健康指導員
健康指導の実施
県内他地域等(後方支援)
ICT超高齢社会構想会議
ICT利活用の推進
超高齢社会の到来
(%)
(百万人)
150
1億2800万人
1億1700万人
120
9710万人
39%
32%
60
30
2010
ICT
2030
2050年
2050
ICTを核とした新産業創出とグ
ローバル展開
異業種連携
30
超高齢社会に対応した
ICTシステム・サービスの
開発・実用化・利活用の推進
(関係省庁と連携)
10
0
活力ある超高齢社会の実現
オープンイノベーションの実現
50
20
高齢化率
23%
達成すべき政策目標
60
40
90
10
0
老若男女参画社会の実現と
生活の質の向上
出典:富士通総研「超高齢社会に向けたジェントロジー」(平成24年2月)
・高齢化率の上昇、都市部における高齢者急増
・医療費の増大
・労働力人口の減少
・アジア諸国も急速に高齢化が進展
101.3
62.9
2007
2025
出典:みずほコーポレート銀行産業調査部
「日本産業の中期展望」(平成24年5月)
就労・生きがい
・ICT利活用により高齢者の自立・コミュニケーションを支援、
地域コミュニティの活性化を推進
・ICT利活用により元気かつ働く意欲のある
高齢者の就労・社会参加を推進
介護不要
(万人)
■例)ヘルスケアICT市場規模
兆円
兆円
生活支援・コミュニケーション
医療・健康
・ICT利活用により健康意識向上・健康
産業育成・健康寿命延伸を推進
ICTの
利活用による
経済効果
■高齢者向け関連
市場の見通し
■例)介護ロボット市場規模
■高齢者向け生活産業規模
4,000
要介護者
8割は
元気な
高齢者
3,000
2,000
3.5倍
0
血糖計
385
億円
2011
1,000
ヘルスケアICT
血圧計
7.5倍
1,414
億円
パルスオキシ
メータ
体組成形
2020
出典:シード・プランニング
「生体計測機器・技術によるホームヘルスケア市場の将来予測」(平成24年7月)
167
2007
1,239
40.3
億円
兆円
1.3倍 51.1
兆円
億円
2015
出典:経済産業省報道発表資料(平成2
2年4月23日)
2007
2025
高齢者生活支援
2025
出典:みずほコーポレート銀行産業調査部
「日本産業の中期展望」(平成24年5月)
2020
2030
出典:「日本産業の中期展望」みずほコーポレート銀行産業調査部(平成24年5月)
60-65歳,
19%
70-75歳,
36%
76歳以上
3%
いつまでも,
41%
その他
1%
8割は70歳以上まで働く意欲あり
出典:東京大学高齢社会総合研究機構発表資料(平成23年6月)
インターネットの年齢階級別利用状況
11
■ インターネットの年齢階級別利用率は、平成23年末で、65~69歳で6割以上、70~79歳で4
割以上となっており、年々増加傾向にある。
(%)
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
Total
(Age 6
and up)
Age
6-12
Age
13-19
Age
20-29
Age
30-39
Age
40-49
Age
50-59
Age
60-64
Age
65-69
Age
70-79
Age 80
and up
平成20年末(n=12,791)
75.3
68.9
95.5
96.3
95.7
92.0
82.2
63.4
37.6
27.7
14.5
平成21年末(n=13,928)
78.0
68.6
96.3
97.2
96.3
95.4
86.1
71.6
58.0
32.9
18.5
平成22年末(n=59,346)
78.2
65.5
95.6
97.4
95.1
94.2
86.6
70.1
57.0
39.2
20.3
平成23年末(n=41,900)
79.1
61.6
96.4
97.7
95.8
94.9
86.1
73.9
60.9
42.6
14.3
【出典】 総務省「平成23年通信利用動向調査」
年齢階層別インターネット利用率の推移
12
100.0
90.0
80.0
70.0
60.9%
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
21.9%
10.0
0.0
6~12歳
13~19歳
20~29歳
平成15年(10,711)
30~39歳
平成17年(11,956)
40~49歳
50~59歳
平成19年(11,834)
60~64歳
平成21年(13,928)
65~69歳
70~79歳
平成23年(41,900)
80歳以上
ICT利活用の海外展開に関する動向の例 (モバイルヘルス)
13
2012年10月、ITUとWHOが非感染症疾患(NCDs)の予防に向け、連携して取り組むことを発表。
 世界的に非感染症疾患(がん、心疾患、糖尿病、呼吸器疾患)が重要な問題となっており、この予防対策に
向けて、モバイルヘルス(m-Health)の活用が期待。
 モバイルを活用することは、特に、発展途上国等においてはコスト的にも必要であり、医療のほか、教育等の
分野においても利用が進んでいるところ。
 海外企業(Orange Africa & Middle East、Etisalat(UAE)、Verizon等)からも積極的に協力する意思表示あ
り。
 我が国の企業にとっても、モバイル技術を活かしたICTシステムの海外展開の可能性。
パーソナルデータの利用・流通に関する研究会
14
ICTの普及発達
・新ビジネス・利便性の増大
(Exabytes)
・多種多様な大量の情報の利用が可能に
・ネットワークを通じた国境を越える情報の利用・流通の拡大
海外でも活発な議論
○EU:個人データ保護規則案の提案
その一方で
個人情報の保護
への不安!
71.6%
66.6%
・2012年1月
・急速なICTの進歩とグローバル化の進展,
個人データ保護に対するリスクの拡大, 等
・域内の規制の単一化・簡素化,
より強固な個人データ保護ルールの整備, 等
・本年内の合意、2年後の発効を目指す
○米国:プライバシー権利章典の公表
(出典)総務省「通信利用動向調査」より
・2012年2月
・プライバシー保護は、デジタル経済をドライブ
する上での基本要件
・消費者が自身のプライバシー情報をコントロー
ルできること, 同情報の取り扱いの透明性確保,
同情報のセキュアな取り扱い, 等
パーソナルデータ(個人に関する情報)の保護に配慮しつつ
様々なデータのネットワーク上での利用・流通を促進する新たなルールについて検討
@ytaniwaki
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