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【四日市市立保々中学校】 「自分を知り、自分の生き方を確立する」

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【四日市市立保々中学校】 「自分を知り、自分の生き方を確立する」
【四日市市立保々中学校】
1.プラザ学習のねらいとつけたい力
差別をなくそうと行動できる人の育成=生活力を高める
プラザ学習のねらい
「自分を知り、自分の生き方を確立する」
心
仲間
生きる力
地域、家庭、学校、プラ
ザが連携し、部落差別を
はじめとするさまざま
な人権問題に向き合い、
課題解決に向けて取り
組む子どもを育てる。
子ども同士が、おたがいの思
いを共有できる仲間づくり
を育てる。
将来の確かな就労のために
必要な基本的な力(基礎学
力・コミュニケーション
力・忍耐力)を育み、自分
を振り返り、目標を立て、
その達成に向けて行動でき
る子どもを育てる。
みんなが幸せに過ごせるために
2.ねらいを達成するために行う内容
(1)心 ・学校での人権学習に加え、地域の人からの聴き取り、青年会との交流により、身の回り
の人権問題について、プラザ学習でさらに人権学習を深める。
・保護者や地域の方とともに、現存する差別から学ぶ活動を行う。(夏休みフィールドワーク)
(2)仲間 部落問題をはじめとする数々の人権問題の解決のために、自分たちにできることを探り、
仲間を広げ、人権劇を自分たちの手で創作し、発表する。
<人権劇創作のそれぞれの場面でつけたい力>
①テーマ選び
…追求したい差別問題について考え、自分の意見を発表する力。
②シナリオ作り
…みんなの思いをまとめ、差別解消のための筋道をたてる力。
③演技練習・舞台作り
…人(プラザ学習の仲間、人権サークル、青年会、地域の人、フィ
ールドワーク)と関わり協力する力。自分の役割をやりきる力。
④舞台発表
…達成感・自己肯定感。
差別解消への自分の生き方をうったえる力。
⑤発表後、学校での人権学習 …さらに多くの相手に伝え、発信する力。
※人権劇発表は、「終着点」ではなく、人権学習の「出発点」と考え、そこからの学校で
の人権学習につなげることが大切であり、プラザ学習がその発信地となっていきたい。
(3)生きる力 ・将来の確かな就労のための基礎学力習得に向け、プラザでの学習支援はもちろんのこ
と、家庭訪問で、保護者の思いを聞かせてもらうとともに、一人ひとりの状況に応じ
た学び方のアドバイスをおくる。
・将来つまずいた時、はいあがれる力(忍耐力・コミュニケーション能力)を「生き
る力」と考え、つけるための活動をしくみ、それを支えるまわりの力を「人権尊重」
と考える。さらに、それを下支えする保護者への協力もお願いをしていく。
3.今までの取り組みとねらいについて
活動内容
心
・身の回りにある人権問題
について考える。
・人権問題について自分の
思いを出したり、他の人
人権劇の取り組み
の意見を聞きくことで自
分の人権意識を見つめ直
す。
プラザ学習の仲間の意見
を取り入れ、
身の回りにあ
人権劇シナリオ作成 る差別や人として大切に
したいことについて考え
る。
部落問題をはじめとする
人権問題について、
他の中
人権フィールドワーク
中学校の生徒とともに考
える。
高校の様子や人権学習に
ついて知る。
高校見学会
わからないところがわか
る喜びや達成感を持つ。
勉強会
仲間
生きる力
・プラザ学習への参加を全
校生徒へ呼びかけ、
反差別
の思いをもつ仲間を広げ
る。
・人権劇について話し合
い、
それぞれの思いを出し
合える仲間になる。
他のシナリオ委員ととも
にシナリオを作っていく
中で、
お互いの差別をなく
そうという思いを知る。
・自分の思いを出せるよう
になる。
・他の人の考えを聞き、自
分と違った考えを受け入
れ、自分の視野を広げる。
保々中学校だけでなく、
柘
植中学校・磯部中学校の生
徒と交流し、
同じ思いを共
有できる仲間をつくる。
自分の進路について、
お互
いの考えを出し合い、
仲間
と語り合う。
他中学生の考えを聞き、
自
分と違った考えを受け入
れ、自分の視野を広げる。
・試行錯誤を繰り返し、よ
りよい劇にしようとする。
・完成するまであきらめ
ず、最後まで作り上げる。
高校を見学することで、
自
分の将来を見据え、
進路選
択に向けて、
考える機会と
する。
仲間とともに勉強し、
教え ・繰り返し学習すること
合うことができる。
で、基礎学力をつける。
・わからないところは先生
や他の子に聞けるように
なる。
4.人権劇発表に向けて
(1)今までの取り組みについて
・京都の弥栄中学校、昨年の保々中学校の人権劇を鑑賞した。
・人権劇はどんな劇なのか、何のためにやるのかなどについて考えた。
・人権劇をどんな内容にしていくかを学年別で話し合った。
・シナリオ委員を選出した。(3年生7名が立候補)
・夏休みにシナリオ委員が集まり、話し合ってきた意見や自分達の学校生活の中で大切だと思う
ことをもとにシナリオを作成した。(現在も作成中である)
(2)今後の取り組みについて
人権劇に参加しようという生徒は30名ほどいる。昨年までと同様、自分が望む役割での参加
ができるようにした。その結果、人権劇には携わりたいが役者として演じることに抵抗があって
も、道具や音響などの役割については積極的に参加することができるという生徒もいる。やらさ
れるものではなく自分の意思で参加し、自分達の力で作り上げていく劇とさせていきたい。
人権劇を作り上げていく中で、差別をなくそうという思いをもった仲間をつくっていくという
ことを大切にしたい。また、自分の役割で他の人と協力することや最後まであきらめずに取り組
むことなどの力をつけさせられるような視点をもって、全職員で取り組んでいきたい。
そして、人権劇発表がゴールではなく、人権劇をもとに学校での人権学習につなげていきたい。
(3)人権劇の内容
・題名(仮)「YELLOW ROSE ~変わらない友情~」
・テーマ「仲間の大切さ」
・ストーリー
同級生には心を開くことができる友達がいないA、中学校3年生になり学校に行かなくなった。
仲良くしている先輩達と話す中で学校に行くことをすすめられ、行こうと決心した。学校に行っ
てみると同級生達は好き勝手に行動し、クラスは荒れていた。それはおかしいと思い、クラスを
変えようとする。AはB、Cに自分の思いを伝え、つながり、3人でクラスを変えようと立ち上
がる。初めはなかなか耳を傾けなかった同級生もやっと耳を傾け、クラスでの話し合いになる。
そこで、A、B、Cは本当の仲間とは何なのかを訴え、自分の思いや自分自身が抱えている課題、
過去を語る。そして、他のクラスメイトたちも自分自身の課題や過去を語り始める。同級生達は
今まで本当の自分を隠して生活し、好き勝手行動することによって自分が抱えている課題や過去
から目を背けてきたことに気づく。この話し合いの中で、本当の自分をさらけ出し、本当の仲間
の大切さに気づき、仲間になっていく。そして、仲間となったみんなと卒業式を迎える。
5.成果と課題
・ 生徒がプラザ学習への参加を全校に呼びかけをして、プラザ学習の毎月の予定も全校生徒に配
付することによって、他地区の生徒のプラザ学習への参加が増えてきた。
・ プラザ学習の時間が、自分の思いを出せる場になってきている。
・ 人権フィールドワークは昨年度に引き続き、同じ思いを共有する中学生(伊賀市立柘植中学校・
志摩市立磯部中学校)との交流をした。部落問題を中心とする話し合いによって、自信へとつ
ながったという生徒もいた。また、教師も部落問題について話し合うきっかけともなった。
・ 生徒達の声かけなどによって人権劇に参加しようという生徒が増えた。
・ 家庭訪問を通して、プラザ学習に参加していない生徒や劇への参加を躊躇している地区生に教
師の劇への思いを伝えたり、参加の呼びかけなどのはたらきかけをしている。
・ 高校見学会については、1・2年生全員に呼びかけをしたが参加が少なかった。見学会の意図
をきちんと伝えることが必要である。また、普段から自分の将来に向けて考えさせる機会をも
つ必要があると感じた。
・ 地域の方からの聞き取りを7月に予定していたが、実施できなかった。人権劇までに実施でき
るようにしていきたい。
【参考 プラザ学習内容】
5/12 プラザ学習について
5/19 1年生を迎えて 仲間広げについて 中間テスト勉強会
5/23 青年会との交流会
5/26 弥栄中学校の人権劇鑑賞
6/ 2 昨年の保々中学校の人権劇鑑賞
6/ 9 人権劇について考える
6/16 人権劇について学年別での話し合い
6/23 期末テスト勉強会
6/30 人権劇について学年別の話し合い 人権劇の内容のまとめ
7/ 7 シナリオ委員選出 フィールドワークについて
7/14 フィールドワークについて 高校見学会について
7/30 朝明高校見学会
8/ 6 四日市高校見学会
8/ 7 いなべ総合学園高校見学会
8/26 人権フィールドワーク(柘植中学校・磯部中学校との交流)
9/ 1 実力テスト勉強会
9/ 8 シナリオ検討
9/22 シナリオ読み合わせ
9/29 中間テスト勉強会
シナリオ作成 7/31 8/ 6 8/11 8/18 8/19 9/16
9/17 9/18 9/19 9/22 9/24 9/26
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