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ライフスキル - 茨城大学保健体育教室トップページ

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ライフスキル - 茨城大学保健体育教室トップページ
「ライフスキル」からみた高校
体育授業の成果に関する研究
指導者 三浦 忠雄
吉野 聡
発表者 高橋 毅
緒言
„ 子供達の体力低下やコミュニケーション
能力の低下、規範意識の低下などの問
題が叫ばれている。
社会からの保健体育への期待は増し
ている。
„ 「心と体を一体としてとらえ、健康・安
全や運動についての理解と運動の
合理的な実践を通して生涯にわたっ
て計画的に運動に親しむ資質や能
力を育てるとともに健康の保持増進
のための実践力の育成と体力の向
上を図り、明るく豊かで活力ある生
活を営む態度を育てる。」
生きる力
„ 自分で課題を見つけ、自ら学び、自
ら考え、主体的に判断し、よりよく問
題を解決する能力
„ 自らを律しつつ、他人と協調し、他人
を思いやる心や感動する心など豊か
な人間性
„ たくましく生きるための健康や体力
「学校教育で学ぶことは日々
生きる日常生活において現在
及び将来に何らかの形で役に
立つものでなければならない」
「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」
(中央教育審議会答申)
「ライフスキル」
„ 「日常生活で生じる様々な問題や
欲求に対して、建設的かつ効果
的に対処するために必要な能力」
「ライフスキル教育プログラム」
(川端徹朗 )
1,自己肯定スキル
「自己認識」「共感性」
2,意志決定スキル
「意志決定スキル」「問題解決スキル」
3,コミュニケーションスキル
「効果的コミュニケーション」「対人関係スキル」
4,目標設定スキル
「創造的思考」「批判的思考」
5,ストレスマネジメントスキル
「情動への対処」「ストレスへの対処」
ライフスキルとは
健康の維持・増進、生活
の質(QOL)を向上させた
りするために効果的な心
理社会的能力
ライフスキルとは
「生きる力」と「保健体育の目標」
と同じ観点を含むものである。
ライフスキル尺度とそのカテゴリー
„
„
Test for Every Living(TEL)
買い物スキル
預金スキル
家計スキル
ヘルスケアスキル 家の管理スキル 職探しスキル
仕事関連の行動スキル
読み尺度
Life-skills Development Scale-Adlescent For
m,65-item version (LSDS-B)
対人コミュニケーション・人間関係スキル
問題解決・意志決定スキル
身体フィットネス・健康維持スキル
アイデンティティ発達・人生目的スキル
ライフスキル尺度とそのカテゴリー
„
学校生活スキル尺度
自己学習スキル
進路決定スキル・
集団活動スキル
健康維持スキル・
同輩とのコミュニケーションスキル
部活動ライフスキル尺度
個人的スキル 対人スキル
(部活動に参加している生徒は参加していない生
徒よりもライフスキルが高い)
„
„
体育授業では様々なスポーツを扱い、そのス
ポーツ特有の技能を身につける
„
「友達と協力することやルールを守ること」
「勝敗を素直に認めること」
「団体で行動すること」
「練習方法を工夫すること」
「相手の気持ちを考えること」
「わからないことやできないことに挑戦すること」
„
„
„
„
„
„ 多くの日常場面でも有効に働
くであろうライフスキルを獲得
しているはず。
意義
„ 目指すべき目標としての「生きる力」と同
じ観点から成り立つライフスキルの獲得
状況を調査
„ 体育授業の実践に対する一側面からの
成果としてみることができる
目的
„ 高校体育授業におけるライフスキルの
獲得状況から体育授業の成果を明らか
にするとともにそれらと日常生活場面と
の関係を明らかにすることである。また
その結果から高校体育授業の一側面か
らの成果を検討することである。
研究方法
1、調査方法
高校3年間の体育授業に関して回想での
質問紙調査を予定
„ 2、調査対象
来年度茨城大学に入学し、大学の体育授
業を受けていない新1年生1000人ほどを
予定
„ 3,実施時期
4月に行う予定
„
4,質問紙作成
体育授業場面の質問項目
1,ペアやグループを作る際に、自分から積極的に友
達に話しかけることができた。
2,授業で使った用具や器具を進んで片づけた。
3,自分ができるようになった技に挑戦している友達
を応援することができた。
4,自分ができない技ができている友達をみて良いと
ころを参考にしていた。
5,自分ができない技について友達からのアドバイス
を受け入れていた。
6,決められたルールをきちんと守って運動ができて
いた。
7,作戦や練習方法などを決める際に自分の意見を
主張できていた。
8,先生が説明をしているときには先生の話を静かに
聞いていた。
9,技の習得の際に自分で課題をみつけ、その課題
の克服に取り組んでいた。
10,試合や練習のときプレッシャーがかかる場面で
も平常心で行動できていた。
11,できない技などわからないことやできな
いことは先生や友達に聞いていた。
12,集合の時にはきちんと整列するように
心がけていた。
13,ゲームでの勝敗を素直に認めていた。
14,技や技術の練習方法など、自分なりに
考えて工夫をしていた。
15,自分ができない技にも頑張って挑戦し
ていた。
日常生活場面の質問項目
1,自分から積極的に人に話しかけて、友達を
つくることができる。
2,部屋や教室が汚れていたら、整理・整頓を
し、掃除をする。
3,友達が困っていたら話を聞いたり、応援をし
たり、助けることができる。
4,友達のもっている良いところを自分に取り入
れることができる。
5,友達からの注意を受け入れることができる。
6,社会や学校で決められた規則を守ること
が出来る。
7,人前で話す時でも自分の意見をきちんと
話すことができる。
8,友達が話しをしていたら友達の話をきちん
と聞くことができる。
9,生活の中で何か目標を持って行動できて
いる。
10,人前で発表するときなどの緊張する場面
でも平常心で行動できる。
11,自分の知らないことやわからないことは人
に聞くことができる。
12,チャイムや時間を守って、席についていた。
13,自分の非を素直に認めることが出来る。
14,勉強の仕方など自分に合ったやり方など
工夫をしていた。
15,自分の知らないことやわからないことなど
を理解する努力が出来る。
今後の予定
„
項目の作成を進める。また項目が作成できた
ら項目の精選とカテゴリー化を行う。また分
析方法の検討、調査とその分析を行う。そこ
から体育授業の成果と日常生活場面との関
係を明らかにする。
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