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事 業 報 告 書

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事 業 報 告 書
第 42 期
事 業 報告書
平成 22 年 4 月 1 日∼平成 23 年 3 月 31 日
株主の皆様へ
株主の皆さまにおかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
当社第 42 期事業のご報告を行うにあたり、ご挨拶申し上げます。
本年 3 月 11 日の東日本大震災では、株主の皆様の中にも被災された方がおられるかと存じます。あまりにも甚大な被害の
規模で、お見舞の言葉も見つかりません。今後、長期間にわたって全国民を挙げての復興努力がなされていくかと存じます。当
社と致しましても、何が可能なのかを考え、最大限の支援を続ける所存でおります。一刻も早く皆様が生活基盤を再建されるこ
とを強く願っております。
東日本大震災は、地震・津波による被害のみならず、その後の原子力発電所における事故により、これまでの我々の生活が脆
弱な基盤の上に成り立っていたことを顕在化させました。当社グループの中で、遺伝子検査試薬を担っている G&G サイエンス
株式会社は福島市にあり、福島第一原子力発電所から約 60km の距離に位置しております。若い人たちによって支えられてい
る企業であり、原発事故の今後の推移によっては会社の一時移転などを検討する可能性があります。東日本大震災の影響はさ
らに多方面に及ぶことが想定され、その解決は容易ではありませんが、産学官が協力して迅速な対処が望まれるところです。当
社も、改めてリスク対策を強化し、不測の事態に対しても事業基盤を損なうことがないよう研究・開発拠点、製造拠点など柔構
造を準備する考えであります。
一方、世界経済では、先進諸国は、とりわけ日本経済が復調のきっかけをつかめず、隣国、中国の GDP が日本を追い越して世
界第二位となる等、これまでのような先進国を中心とする世界経済秩序が大きく変化しております。当社にあっては、日欧米の
先進諸国を中心とした枠組みのみならず、視野を世界に広げた企業活動、従来とは区別された企業活動が求められていると考
えております。
このような状況の中、第 42 期の当社単体売上は 54 億 58 百万円となり、前期に比して 2 億 50 百万円、4.8%増の業績となり、
営業利益 3 億 25 百万円を計上致しました。第 40 期に発売中止となった細胞診試薬の自社開発製品の投入、不妊治療関連検査
である AMH 測定試薬等婦人科領域での売上増、新たに保険適用された血中免疫グロブリン IgG4 測定試薬や腫瘍マーカーの
抗 p53 抗体測定試薬の売上増が貢献致しました。また、期中には、5 項目の体外診断薬が新規承認を得て発売を開始しました。
特にグループ企業である G&G サイエンス株式会社が開発した MEBGEN KRAS 遺伝子検出キットは大腸がんを対象とした
治療薬投与を決めるコンパニオン検査薬で、日本で初めて保険適用を受けたものです。当社といたしまして、今後の売上を牽引
するものと期待している製品です。
連結売上においては、グループ企業の成長の結果、売上 62 億 50 百万円、前年比 2.6%増となり、営業利益 3 億 95 百万円と
なりました。
一方、当社グループでは、自社で定めたルールに従って関連会社について将来の収益性を考慮した財務面や貸付金、在庫の評
価を実施しております。当期は、米国子会社 MBL International Corporation における事業再編損(2 億 3 百万円)及び為替差
損(1 億 1 百万円)があり、また、研究開発型のグループ企業においても財務面では引き続き厳しい状況下にあることから、特別
損失を計上することに致しました。これらを合算しました結果、当期純損失は 1 億 12 百万円となりました。株主の皆様には多
大なご迷惑をおかけ致しますこと深くお詫び申し上げます。
特別損失を計上する一方で、当期の当社グループは、グループ企業の高度な技
術が、受託事業として大きく成長しましたことに加え、グループ企業が開発した
製品が先端的な検査薬として臨床の場への応用が開始されました。グループ企
業としての成果が確実に表現されつつあります。
平成 24 年 3 月期は東日本大震災の影響を受け、市場環境が不透明であるこ
とから保守的な売上計画としておりますが、市場の動きを注視しつつ売上の最
大化を目指します。また、リスクを機会ととらえて、リスクに耐えうる企業体質
の構築を進めると共に、当社グループの技術を結集し、これまでに構築してきた
海外拠点を軸にして、新たな体制でグローバル市場を拓く所存であります。
株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご指導を賜りますようお願い
申し上げます。
平成 23 年 6 月
代表取締役社長
佐々木 淳
TOPICS
○臨床検査
コンパニオン診断薬
抗 EGFR 抗体
KRAS遺伝子変異検出試薬 「MEBGEN KRAS 遺伝子変異検出キット」 2011年4月新発売
EGFR
大腸がん組織から KRAS 遺伝子変異の有無を検出する「MEBGEN KRAS 遺伝子変異検出
キット」が 2011 年 2 月体外診断用医薬品として承認され、また 3 月 30 日付けで保険収載
されました。大腸がんの治療に用いられているセツキシマブやパニツムマブ等の分子標的薬(抗
野生型
KRAS
EGFR 抗体薬)は、KRAS 遺伝子に変異があると期待した効果が得られにくいため、投与前に
KRAS 遺伝子変異検査をすることが求められています。
「MEBGEN KRAS 遺伝子変異検出キット」は KRAS 遺伝子のコドン 12 及び 13 のアミノ
酸置換をともなう 1 塩基変異 12 種のすべてを検出対象とし、変異の有無を PCR−rSSO 法
(Luminex 法)を用いて迅速かつ客観的に検出します。96 検体を約 4 時間半で測定すること
変異型
KRAS
核
生存
生存
増殖
増殖
血管新生
血管新生
転移
転移
®
が可能であり、大腸がん治療において抗体医薬の効果予測が、事前に迅速に測定できるように
なったことは、大腸がんの診療にとって大きな意味があると考えております。
野生型 KRAS の場合
変異型 KRAS の場合
抗 EGFR 抗体の結合によってシ
抗 EGFR 抗体が結合しても恒常
グナル伝達が阻害される。腫瘍
的に下流へとシグナルが伝達さ
の増殖が阻害される。
れる。腫瘍は増殖し続ける。
関節リウマチマーカーの抗CCP抗体検査試薬の顧客ニーズに合わせた製品群
「MESACUP® -2 テストCCP」「MEBChrom CCPテスト」
● 判定結果が20分で得られます。
抗 CCP 抗体(シトルリン化抗原に対する抗体)は関節リウマチ患者の血液中に検出され、
● 全血で検査ができ、検体の遠心操作が不要で、簡便です。
● 全血のほか、血清、血漿でも検査ができます。
近年では ACR/EULAR の関節リウマチの分類基準にも採用されるなど、関節リウマチの診断
において重要な役割を果たしています。2010 年 10 月に従来の ELISA 法による抗 CCP 抗体
測定キットの測定レンジを拡大し、再現性を向上させた「MESACUP®-2 テスト CCP」を発
売いたしました。
● 測定レンジ拡大により、高値検体の測定精度が向上しました。
-
● 同時再現性が従来品以上に向上し、より安定した結果が得られます。
H-N
H
-
アルギニン
NH2
H-C-(CH2)3-N-C
NH2
O=C
-
12 月に発売しました。血清、血漿のほか、遠心分離操作が不要な全血を検体として用いるこ
+
- =
関節リウマチ
-
また簡便なイムノクロマト法を原理とする「MEBChrom CCP テスト」を開発し 2010 年
-
PADI
-
H
O
シトルリン H-N
H-C-(CH2)3-N-C
NH2
O=C
-
骨
- =
シトルリン化抗原
関節包
-
とが可能で、専門の検査設備のない医療機関でも容易使用することができます。約 20 分で
パンヌス
(肉芽組織)
ELISA 法と一致性の高い結果が得られます。
シトルリン化抗原に対する
RA特異的な抗体 (抗CCP抗体)
軟骨
関節腔
自動機器対応の化学発光を原理とする抗 CCP 抗体測定キットも製造販売承認を取得してお
炎症を
起こした
滑膜
り、顧客のニーズにあわせた抗 CCP 抗体検査を製品群をラインアップしてまいります。
日本発新しい疾患概念 全身性IgG4関連疾患 IgG4測定試薬 ∼IgG サブクラスBS-NIA IgG4∼ 2010年5月保険適用
全身性IgG4関連疾患 IgG4 高値と病変部への著明な IgG4 陽性形質細胞浸潤を特徴とする IgG4 関連疾患は、自
己免疫性膵炎における報告から始まり、日本発の新しい疾患概念となっています。自己免疫性
下垂体炎
ミクリッツ病
キュットナー腫瘍
膵炎における血清 IgG4 高値と IgG4 同様の所見が硬化性胆管炎、後腹膜線維症、キュツナー
腫瘍、間質性腎炎、下垂体炎およびミクリッツ病などでも認められることが判明しています。
血清中の免疫グロブリンのサブクラスである IgG4 を測定する臨床検査薬「IgG サブクラス
BS-NIA IgG4」が、2010 年 5 月保険適用になりました。血中 IgG4 濃度の測定は自己免疫
性膵炎の診断と、治療の効果判定や再燃の経過観察に極めて有用であり、2006 年から自己免
疫性膵炎の診断基準に採用されています。今回の保険適用によって IgG4 の測定が普及し診断
が容易になることで、患者さんの治療方針の確立に貢献できるものと期待されます。
間質性肺炎
Riedel甲状腺炎
後腹膜線維症
自己免疫性膵炎
間質性腎炎
糸球体腎炎
前立腺炎
組織中へのIgG4陽性形質細胞浸潤と
高IgG4血症を特徴とする病態基盤を共有
多発性骨髄腫の新規マーカー フリーライトチェーン測定 ∼FREELITE κ チェーン(フリーライトκ鎖)∼
∼FREELITE λ チェーン(フリーライトλ鎖)∼ 2010年8月新発売
多発性骨髄腫など単クローン性ガンマグロブリン血症に関連する血清中の免疫グロブリンの遊離軽鎖(フリーライトチェーン)を特異的に
測定する試薬、「FREELITE κ チェーン(フリーライトκ鎖)」及び、「FREELITE λ チェーン(フリーライトλ鎖)」が 2010 年 7 月に製
造販売承認を取得し、同年 8 月に発売になりました。血清中の遊離軽鎖を特異的かつ高感度で迅速に定量測定することができます。既に欧
米では診断目的のみならず、治療効果判定を含む疾患のモニタリングに利用されており、日本においても「日本骨髄腫患者の会」をはじめと
して体外診断用医薬品の認可が強く望まれていました。国際骨髄腫ワーキンググループの提唱した完全寛解の判定基準には遊離軽鎖(κ鎖、
λ鎖)の比率(FLC 比)が正常であることが含まれており、本試薬はこの測定に有用です。
○基礎研究
細胞の染色体を傷つけないiPS細胞誘導キット
CytoTune™-iPS ディナベック株式会社 * が開発した iPS 細胞誘導用ベクターキット「CytoTune™-iPS」の国内販売を 2010 年 6 月より開始いたしました。
「CytoTune™-iPS」は、効率的な核初期化に必要な山中 4 遺伝子(OCT3/4、SOX2、KLF4、c‐MYC)をひとつずつセンダイウイルスベクター
(SeV ベクター)に搭載した製品でヒトなどの体細胞から人工多能性幹細胞(iPS 細胞)を誘導できることが示されています。SeV ベクターの
特性により、本製品で誘導された iPS 細胞は染色体に傷害がなく、ベクターや導入した核初期化遺伝子を取り除くことができます。本製品で
使用されている SeV ベクターは、遺伝子導入細胞から感染性ウイルス粒子を産生、放出しないなど、環境と安全性への影響について工夫が施
されています。本製品は、センダイウイルスベクターに関するディナベック株式会社の特許上の独占的技術と、核初期化遺伝子に関する iPS
アカデミアジャパン株式会社の独占的技術から構成されています。 *(本社:茨城県つくば市、社長:長谷川護)
Oct3/4
Sox2
Klf4
c-Myc
赤血球
初期化
iPS 細胞
肝臓
膵臓
神経細胞
エピゲノム解析ツール RiboCluster Profiler ニューラインアップ
RIP-Assay Kit for microRNA
RiboTrap Kit RiboChip
SDS-PAGE
RNA 結合タンパク質 (RBP) は、mRNA のスプライシング、核外輸送、
タンパク質同定
細胞質内局在、安定性及び翻訳効率の調節などの転写後遺伝子発現制
御において重要な働きをしています。MBL では RBP に対する抗体で
RNA 結合タンパク質 X
RBP と mRNA の複合体 (mRNP) を免疫沈降 (RIP) し、機能的に関連
BrU 標識 RNA
する mRNA を網羅的に解析するキットと抗体:RIP-Assay Kit と
RIP-Certified Antibody を 2009 年 4 月に発売いたしました。さら
に今期 mRNA と miRNA を同定することが可能な RIP-Assay Kit for
microRNA と興味ある遺伝子の転写後制御に関連するタンパク質を同
Ribonomic
Discovery Cycle
RiboTrap
RiboTrap Kit
RIP-Chip
RIP-Assay Kit
RIP-Assay Kit for microRNA
RIP-Certified Antibody
興味ある RNA
定するキット RiboTrap をそれぞれ 2010 年 8 月と 12 月に発売し、
ラインアップを充実させています。これらのキットは従来の遺伝子発
Reference
Dale L. Beach and Jack D. Keene,
Methods Mol. Biol., 419: 69-91 (2008)
現解析、あるいはタンパク質発現解析では困難であった遺伝子の転写
mRNA/miRNA の同定
後調節機構を研究する有用なツールとして注目されています。
総合受託サービス拡充
人工遺伝子、メチル化解析、遺伝子発現解析、データマイニング、タンパク質同定、糖鎖構造解析、抗体作製
2008年10月から、独自の技術や高度な専門性を持つMBLネットワーク企業や業務提携
企業の13社と連携し、
「遺伝子」から「糖鎖」まで、研究サポートを行う総合受託サービスを
行っております。今期は従来のサービスに加えメチル化解析、遺伝子発現解析、タンパク質
質量分析でユニークなサービスを追加し事業を伸長させることができました。新技術の開
発により実験から得られるデータ量が飛躍的に増大しています。MBLは先進的な企業と提
携し、最新の技術を基にしたデータマイニングサービスを提供できるように取り組んでおり
ます。
濾胞関連上皮
高品質のユニークな抗体 粘膜免疫関連抗体
腸の管腔側に散在する M 細胞は、腸から様々な物を取り込み粘膜直下に存在する免疫細胞に渡しま
す。理化学研究所 RCAI の大野博司先生らは、M 細胞のマーカーとして GP2 を発見しました。MBL
は M 細胞を介した粘膜免疫の研究に注目し、大野先生のグループと共同で GP2 に対する特異抗体を
作製しました。M 細胞の抗原輸送機構を応用することで、腸の免疫反応を人工的に制御し、将来的に
は感染症やがんに対する経口ワクチンの開発、炎症性腸疾患の治療への貢献が期待されます。 MBL
ではヒト、マウスの M 細胞特異的に染色できる抗体を販売しています。
抗原提示細胞
GP2
リンパ球
病原体
Anti-Myc-Tag
HRP-DirecT 間接法
ウェスタンブロットを迅速,きれいに 「HRP-DirecT」シリーズ
210
140
95
ウエスタンブロットは、タンパク質の研究には欠かせない技術です。HRP-DirecT シリーズは 1 次抗
体に HRP を直接標識した製品で、2 次抗体を必要としないため、検出時間が半分になります。今まで
M cell
70
IP-Western Blot
55
IgG Heavy Chain
43
にも1次抗体に HRP を直接標識した製品はありましたが、従来の標識法ではシグナルが不足したり、バッ
36.5
Myc
28
クグランドが高くなるといった問題がありました。MBL では標識方法を改良し、MBL の定評のある抗
19.3
体にすぐれた標識法で標識した HRP-DirecT シリーズを発売いたしました。
16.2
綺麗な結果
HRP-DirecT で IP 抗体や二次抗体
由来の非特異反応をカットします。
オートファジー抗体ラインアップ
オートファジーは細胞内に蓄積した異常なタンパク質や古くなった細胞内小器官を丸ごと分解・除去す
抗 p62 抗体による細胞染色
るシステムで、アポトーシス、発生、老化、疾患の発症などに関わる事が報告されています。抗 LC3 抗
体はオートファジーのモニタリングツールとし て多くの研究室で高い評価をいただいています。また、
肝細胞癌やグリオーマなどの悪性腫瘍においては p62 が過剰に蓄積・凝集し、オートファジーが不活
化することでがん細胞を生存させている可能性が示唆されています。MBL が開発した抗 p62 抗体は、
肝細胞がんに蓄積した p62 を検出することができ、発売以来需要が増大しています。p62 の機能解明
は新たな抗がん剤開発につながると考えられます。今期も抗 Rubicon 抗体、抗 Atg-13 抗体などオート
ファジーの機構解明に重要な抗体を発売いたしました。
MEF細胞
○開発
抗体イメージング
日本人の死因の約3割を占める脳梗塞や心筋梗塞などの重篤な循環器疾患の主因である動脈硬化は
自覚症状が無い状態で進行し、血管の著しい狭窄が起きて痛みを伴うことで初めて自覚しますが、その
動脈硬化巣を
認識する抗体
時はすでに手遅れの場合も少なくありません。このような状況であるにも関わらず、動脈硬化を早期にし
かも非侵襲的に確定診断する方法は存在していません。MBLは国立大学法人岡山大学・松浦教授との共
同研究において、動脈硬化の一因である動脈硬化巣を形成する原因と考えられている酸化LDL/β2グリ
コプロテインⅠ複合体を認識する抗体の取得に成功しました。蛍光標識した本抗体を動脈硬化モデルマ
ウスに投与すると心臓付近に点在する蛍光シグナルとして体外から検出できました。蛍光シグナルとして
放射性同位元素で
標識した抗体
検出された箇所を病理解析したところ、大動脈弁および大動脈に形成された動脈硬化巣であることが明
らかとなり、本抗体は動脈硬化の画像診断用の抗体プローブ(イメージング診断用抗体)として応用でき
る可能性が示されました。MBLでは、動脈硬化の早期確定診断法として、本抗体を用いた体内診断用イ
メージング試薬の開発を製薬企業と共同で行いたいと考えております。
動脈硬化の
イメージング診断
抗体医薬
MBLは近年、抗体医薬候補の開発にも力を注いでおり、がん、感染症、炎症性疾患などを標的とした開発を行っています。
その中でも、EGFRリガンドの一つで、がんのオートクライン増殖因子としての機能や、がんの成長を助ける間質を発達させる役割を持つター
ゲット分子に対して、既存の中和抗体やEGFRブロック抗体であるセツキシマブよりもEGFRリン酸化シグナルの阻害活性が強い抗体の開発に成
功しています。この抗体医薬候補は、セツキシマブが効かないKRAS変異癌に対しても強い治療効果を示すという極めて有用性の高い結果が得ら
れています。すでに特許出願を行い、海外を含めた製薬企業への導出活動を行っています。
また、関連会社のオンコミクスが見出した標的蛋白質に対しても、抗体医薬候補の開発に成功しています。この抗体は特許出願に加えてヒト型化
も完了し、製薬企業と共同開発の準備をしています。
ウイルスを中和する抗体候補も国内外の機関との共同開発を推進しています。その他にも、興味深い活性を持つ抗体医薬候補が多数単離できて
おり、現在、知財化を進めているところです。
売上高(分類別、連結/単体)
基礎研究用試薬
自己免疫疾患検査試薬
連結キャッシュフロー推移
その他臨床検査、受託製造など
(百万円)
7000
41期
6518
6250
6093
5885
42期
営業活動によるキャッシュ・フロー
629
599
投資活動によるキャッシュ・フロー
△ 226
△ 394
財務活動によるキャッシュ・フロー
△ 452
△ 160
現金及び現金同等物に係る換算差額
△ 28
△ 65
3000
現金及び現金同等物の増減額
△ 78
△ 20
2000
現金及び現金同等物の期首残高
1,973
1,895
現金及び現金同等物の期末残高
1,895
1,874
6000
5141
5000
5458
5208
5487
4000
1000
0
連結 単体
連結 単体
連結 単体
連結 単体
第40期
第41期
第42期
第43期(予想)
営業利益(連結/単体)
(百万円)
600
経常利益(連結/単体)
(百万円)
連結
500
単体
479
500
445
連結
391
400
395
400
315
322
347
325
300
235
300
213
233
200
174
135
100
100
0
0
第40期
第41期
区分/期別
第42期
第43期(予想)
第40期
第41期
第42期
5.4
7.9
6.3
連結売上高営業利益率(%)
第40期
5.3
(百万円)
500
連結
(百万円)
186
-500
1200
800
-1500
600
3.6
単体
連結売上高研究開発費比率
(%)
906
1142
1201
1104
1089
1020
917
30
970
20
10
200
Δ2761
第40期
第41期
区分/期別
第40期
第42期
第41期
0
第43期(予想)
第42期
一株当たり当期純利益(連結) Δ114.77 15.55
第43期(予想)
Δ6.58
10.90
総資産
自己資本
自己資本比率
8321
8246
(%)
7994
8000
区分/期別
(百万円)
10000
4342
4054
4000
80
8000
60
6000
総資産
第39期
第40期
第41期
第42期
区分/期別
第39期
第40期
第41期
第42期
自己資本比率(%)
67.9
48.7
52.7
52.1
第40期 第41期
第43期(予想)
0
第42期
第43期(予想)
19.2
17.5
18.1
40
4000
20
2000
0
0
自己資本
自己資本比率
(%)
100
8100
7989
7959
80
6918
60
4169
2000
第42期
9654
6204
6000
第41期
総資産/自己資本/自己資本比率(単体-参考)
100
9142
第40期
連結売上高研究開発費比率(%) 18.5
総資産/自己資本/自己資本比率(連結)
(百万円)
第43期(予想)
3.1
400
Δ1982
-2500
-3000
連結
1000
-1000
-2000
第42期
5.3
1400
203
Δ51
Δ112
第41期
2.3
第43期(予想)
研究開発費(連結/単体)
372
0
第42期
第40期
連結売上高経常利益率(%)
単体
266
第41期
区分/期別
第43期(予想)
純利益(連結/単体)
0
268
263
195
200
10000
単体
4429
4014
4312
40
20
第39期
区分/期別
自己資本比率(%)
第40期
第41期
第42期
第39期
第40期
第41期
第42期
71.7
50.3
54.7
54.2
0
注) 第39期/平成20年3月期、 第40期/平成21年3月期、 第41期/平成22年3月期、第42期/平成23年3月期、第43期/平成24年3月期
※業績予想の適切な利用に関する説明
上記に記載した業績の予想数値は、本資料の作成時点において入手可能な情報に基づき判断した見通しであり、不確定な要素を含んでおります。
実際の業績等は、経済情勢・市場動向などの変化により、予想と異なる場合があります。
第42期決算ご報告
連結貸借対照表の要旨(平成23年3月31日現在)
(単位:百万円)
負債の部
資産の部
5,298
流動資産
現金・預金
受取手形・売掛金
有価証券
たな卸資産
その他
買掛金
短期借入金(注)
その他
391
のれん
その他
163
228
投資その他の資産
4,334
2,228
1,952
196
△ 43
その他の包括利益累計額
新株予約権
少数株主持分
純資産合計
負債及び純資産合計
227
985
7,994
資産合計
3,759
資本金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
1,212
投資有価証券
その他
1,696
159
負債合計
純資産の部
株主資本
586
89
53
362
無形固定資産
1,856
長期借入金
その他
1,092
建物・構築物
機械装置・運搬具
土地
その他
営業収益
営業費用
営業利益
営業外収益
営業外費用
経常利益
特別利益
特別損失
税金等調整前当期純利益
法人税、住民税及び事業税
少数株主損益調整前当期純利益
少数株主利益
当期純利益
262
1,290
350
固定負債
2,696
固定資産
有形固定資産
(自 平成22年4月1日 至 平成23年3月31日 単位:百万円)
1,903
流動負債
1,880
1,880
3
1,458
75
連結損益計算書の要旨
△ 165
43
21
4,234
7,994
6,250
5,855
395
28
228
195
17
249
△ 35
73
△ 109
3
△ 112
1株当たりの当期純利益 △6円58銭
(注)1年内返済予定長期借入金を含む
貸借対照表の要旨(単体-参考)(平成23年3月31日現在)
資産の部
流動資産
1,414
250
1,572
3
1,378
104
有形固定資産
建物・構築物
土地
機械装置・その他
長期借入金
その他
527
44
307
投資等
(注1)
3,602
株主資本
4,390
資本金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
評価・換算差額等
新株予約権
純資産合計
715
1,427
7,959
資産合計
(注1)子会社株式を含む
1,690
83
負債合計
純資産の部
2,143
投資有価証券
その他
347
1,185
295
1,774
固定負債
212
無形固定資産
1,828
買掛金
短期借入金(注2)
その他
3,235
879
固定資産
損益計算書の要旨(単体-参考)
(自 平成22年4月1日 至 平成23年3月31日 単位:百万円)
負債の部
流動負債
4,724
現金・預金
受取手形
売掛金
有価証券
たな卸資産
その他
(単位:百万円)
負債及び純資産合計
2,228
1,952
252
△ 43
営業収益
営業費用
営業利益
営業外収益
営業外費用
経常利益
特別利益
特別損失
税引前当期純利益
法人税、住民税及び事業税
当期純利益
5,458
5,133
325
51
108
268
3
310
△ 38
13
△ 51
1株当たりの当期純利益 △3円02銭
△ 77
43
4,356
7,959
(注2)1年内返済予定長期借入金を含む
設備投資の状況
区分/期別
連結設備投資額
(単位:百万円)
第39期
第40期
第41期
第42期
(平成20年3月期)
(平成21年3月期)
(平成22年3月期)
(平成23年3月期)
88
159
202
256
当期(第42期)における設備投資の総額(連結)は、
・販売関連設備
60百万円
256百万円であり、その主な内容は右のとおり
・生産機械装置、工具等
80百万円
であります。
・研究関連設備
90百万円
・その他
24百万円
会社概要
株式事務のご案内
役員(平成23年6月23日現在)
役 位
代表取締役会長
代表取締役社長
常務取締役
取締役
取締役
常勤監査役
常勤監査役
監査役
氏 名
西田 克彦
佐々木 淳
林 通宏
山田 公政
加納 信吾
東 光壮
桜井 博雄
中野 弘文
担当
経営企画本部長
社外取締役
弁護士
社 名 株式会社医学生物学研究所
Medical & Biological Laboratories Co., Ltd.
所在地 〒460-0008 名古屋市中区栄四丁目5番3号 KDX名古屋栄ビル10階 TEL:052-238-1901
設 立 1969年(昭和44年)8月23日 資本金 22億2,860万円
■ 事業年度
4月1日から翌年3月31日まで
■ 定時株主総会開催時期
6月下旬
■ 定時株主総会議決権行使株主確定日 3月31日
■ 期末配当金支払株主確定日
株主名簿管理人
三菱UFJ信託銀行株式会社
同事務取扱場所
3月31日
■ 貸借対照表および損益計算書のウェブアドレス
http://www.mbl.co.jp/ir/stock.html
東京都千代田区丸の内一丁目4番5号
東京都千代田区丸の内一丁目4番5号
三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
同連絡先
〒137−8081 東京都江東区東砂七丁目10番11号
三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
電話0120−232−711(通話料無料)
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