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高知商業高等学校における国際交流の取り組み ~ラオスと高知を結ぶ
高知商業高等学校における国際交流の取り組み ~ラオスと高知を結ぶ「海援隊型国際交流」~ 2011年10月 高知商業高等学校 1.18年で6校の建設に協力 高知商業高校は,高知市の西に位置する生徒数840名の高知市唯一の市立高等学校で す。本年度で創立113年を迎え,「報本反始」を校訓に,創立以来生徒の自主性を重んじた 教育を歴史的に実践してきています。 本校生徒会は,1994年から県内のNGO組織「高知ラオス会」が行っているラオス学校建 設活動に参加しており,これまでに,建設費用一校あたり約400万円の学校が6校建設さ れ,のべ1000人を超える子どもたちが新しい校舎で学んでいます。1995年からは毎年代 表生徒をラオスに派遣し,建設された小学校で運動会や体力検査を実施するなど,交流も ますます盛んになってきています。 これまでに建設に協力した学校 ■バン・ワンキー小学校 ■ポングン小学校 ■シンマノウ中高校 ■ポンミータイ小学校 ■バン・カーム小学校 ■サンニャイ小学校 ■ラオスのこどもたちとの交流 2.資金調達は(模擬)「株式会社」を設立 ~海援隊型国際交流~ 1996年から毎年,生徒と教職員・保護者が株主となった「株式会社」を校内に設立し,そ の出資金をもとに生徒がラオスで直接民芸品等を仕入れ,学校や地域の様々なイベントで 販売活動を行い,その利益を建設資金に充てるという方式をとっています。このシステムを 作ることによって,この活動が18年間継続できています。株式会社を設立し,貿易によって 国際交流活動を行っているということで「海援隊型国際交流」とも呼ばれています。 ■株式会社説明会 ■ラオスでの商品買い付け風景 3.街と人をつなぐ「はりまやストリートフェスティバル」 「ラオス学校建設活動」の一環として,高知商業高校・はりまや橋 商店街振興組合共催による「はりまやストリートフェスティバル」を毎 年11月に2日間開催しています。今年で第12 回目を迎えます。 このフェスティバルは,はりまや橋商店街でラオス商品等の販売 実習や各種イベントの開催を通して,地域振興活動について考えを 深めるとともに,フェスティバルの収益は全てラオス学校建設活動の 資金に充てることで国際協力活動を推進するというもので,ラオスと 高知の両方の発展を願って開催しています。 当日は,本校生徒がラオスで直接買い付けてきた織物,民芸品, 銀製品の販売,また,本校評議員会による出店販売,さらに,本校 卒業生や専門学校生の協力によるライブショーやファッションショー, マジックショーなどたくさんのイベントを実施し,ご来場いただいた多 くの県民の皆様方に,国際協力活動と地域振興活動の両面で理解 と協力をしていただいています。(今年は11月12日13日に開催) 4.「商品開発」に挑戦!!! 生徒たちはラオスと高知を結ぶ「商品開発」にも挑戦しています。ラオスの伝統織物を加 工し,高知に帰り国内の企業とコラボし,環境にやさしいエコ商品として売り出しています。こ れもラオスと高知を結ぶ新しい取り組みとして注目されています。 ■エコバック ■はりまや箸 ■扇子 5.「継続は力なり」 活動も20周年を再来年迎えることとなり,また新しい活動にもチ ャレンジしています。その一つが卒業生の聞き取り調査です。建設 された小学校を卒業したラオスの子どもたちも20歳を超えました。 昨年からその卒業生たちの追跡調査をしています。「学校」とは何 か。先輩から受け継いだこの長期に渡る活動の意味を後輩たちが 明らかにしてくれることでしょう。 そして,新たに,私たちが協力した小学校の敷地 内に保育所を建設することについて現在検討を進 めています。「継続は力なり」。今後ともご支援とご 協力をよろしくお願いいたします。 (本校HP:http//www.kochinet.ed.jp/kochisho-h/) ■現地工場にて ■聞き取り調査中