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生体消毒薬の細胞毒性:in vitro, in vivo における強酸性電解水

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生体消毒薬の細胞毒性:in vitro, in vivo における強酸性電解水
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生体消毒薬の細胞毒性:in vitro, in vivo における強酸性電解水,
ポビドンヨード製剤,グルコン酸クロルヘキシジン製剤,
塩化ベンザルコニウム製剤の比較検討
昭和大学藤が丘病院臨床病理科
岩沢 篤郎
中村 良子
(平成 14 年 12 月 2 日受付)
(平成 15 年 1 月 21 日受理)
Key words:
Cytotoxic effect, Strong oxidized water, povidone-iodine,
chlorhexidine, benzalkonium chloride
要
旨
強酸性電解水とポビドンヨード製剤,グルコン酸クロルヘキシジン製剤,塩化ベンザルコニウム製剤
を細胞毒性とモルモット創治癒過程の影響,感染創での膿生成有無で比較検討し,以下の結果を得た.
1)細胞毒性試験系では,強酸性電解水の毒性は認められなかったのに対し,ポビドンヨード製剤で
0.1%∼0.01%,グルコン酸クロルヘキシジン製剤では 0.0002∼0.0004%,塩化ベンザルコニウムで 10∼0.1
µg!
ml の範囲まで,毒性が認められた.
2)モルモット創治癒過程では,表皮細胞の遊走には各製剤間で有意な差は認められなかったが,ポビ
ドンヨード製剤・グルコン酸クロルヘキシジン製剤・塩化ベンザルコニウム製剤で,炎症部位面積は未
処理群と比較し有意に大きかった.
3)Pseudomonas aeruginosa 感染創の膿形成は,強酸性電解水で 12.1%,ポビドンヨード製剤で 20.6%,
グルコン酸クロルヘキシジン製剤で 27.3%,生理食塩水で 38.2% の割合で認められた.
以上の結果から,強酸性電解水の創傷治癒過程における障害は認められず,汚染部位に菌の感染像が
ある場合は,生理食塩水ではなく強酸性電解水を流しながら使用することで,殺菌効果を期待できるこ
とが判明した.消毒薬使用の場合には細胞毒性を示すが,強酸性電解水はほとんど細胞毒性を示さない
ため,創傷治癒に対して促進的な作用ではないが,有効性が認められたものと考えられた.
〔感染症誌
序
文
77:316∼322,2003〕
剤,グルコン酸クロルヘキシジン製剤,塩化ベン
生体消毒薬は,医療従事者は主に手洗いに,ま
ザルコニウム製剤等であるが,それらは優れた殺
た,患者の注射部位,カテーテル注入部位,さら
菌効果を示すものの生体細胞に対しても障害を与
に損傷皮膚,粘膜等の消毒に使用されている.消
え,皮膚炎や角膜障害等の副作用がまれに報告さ
毒剤として汎用されているのはポビドンヨード製
れている1).
別刷請求先:(〒227―8501)横浜市青葉区藤が丘 1―30
昭和大学藤が丘病院臨床病理科
岩沢 篤郎
強酸性電解水の殺菌機構は,多くの研究によっ
て解明が進み,低濃度高活性次亜塩素酸水として
認知されつつある2)∼4).強酸性電解水は,即効的か
感染症学雑誌
第77巻
第5号
生体消毒薬の細胞毒性の比較検討
つ広範な抗菌スペクトル,低毒性,ランニングコ
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検定は,student t-test を用いた.
ストが安いことの特徴から,医療機器の認可を受
3.モルモット創治癒試験
けた手洗い,内視鏡洗浄消毒に対する使用ばかり
モルモットは,Jla:Hartley(7 週齢,♀)を使
でなく,褥瘡,潰瘍,創傷部等生体に使用される
用した.麻酔後背部を脱毛し,真皮層に達するま
ようになってきた.しかし,細胞毒性試験等の基
で 1cm×3mm の傷を作成した.創傷部に強酸性
礎的な実験を始め,まだ十分とはいえない.
電解水,イソジン(原液,10%),ヒビテン(滅菌
今回,強酸性電解水とポビドンヨード製剤,グ
蒸留水で 100 倍希釈,0.05%),オスバン(滅菌蒸
ルコン酸クロルヘキシジン製剤,塩化ベンザルコ
留水で 500 倍希釈,0.02%)を 40µl 塗布した.翌
ニウム製剤を,細胞毒性,モルモット創治癒にお
日,2 日後同部位に同量塗布した.創傷作成 5 日
ける影響および感染創での膿生成有無について比
後,創傷部を採取固定後,HE 染色した.創傷部中
較検討したので報告する.
心部で 2 標本作成した HE 染色像の解析は,顕微
材料と方法
鏡に接続した微小計測用タブレットメジャユニッ
1.使用消毒薬
ト(オリンパス)を用い,創傷部における表皮細
強酸性電解水と,市販消毒薬として,ポビドン
胞間距離,炎症部位の面積を測定した.各標本は
ヨード製剤,グルコン酸クロルヘキシジン製剤,
3 回測定し,細胞間距離は kruskal-Wallis 検定,炎
塩化ベンザルコニウム製剤を用いた.強酸性電解
症部位面積は一元配置分散分析後,非処置群を対
水(以下 AcEW)はオキシライザー OXM-01A(三
照に多重比較(Dunnett,両側)を行った.
浦電子)より生成直後のもの(pH2.60±0.09,
酸化
4.創感染実験
還元電位(ORP)1126±25mV,有効塩素量 45±9
接種菌種は,膿より分離された臨床分離株 Sta-
mg!
L)
を使用した.ポビドンヨード製剤はイソジ
phylococcus aureus,Pseudomonas aeruginosa を使用
ン液(明治製菓,以下イソジン)を,グルコン酸
した.モルモット(Jla:Hartley 7 週齢,♀)を麻
クロルヘキシジン製剤は 5% ヒビテン液(住友製
酔後,背面部を脱毛し,筋膜に達するように,約
薬,以下ヒビテン)を,塩化ベンザルコニウム製
1cm の長さに切開した.この創傷部に,約 108 CFU
剤はオスバン液(日本製薬,以下オスバン)を使
の菌液を接種 15 分放置した.放置後,20ml の強酸
用した.
性電解水と,対照消毒薬として同量のヒビテン
(0.05%)とイソジン(10%)を,シリンジにチュー
2.細胞毒性試験
添加試薬として,AcEW と次亜塩素酸ナトリウ
ブを取り付け洗い流した.判定は,1 週間後創傷部
ム溶液(ミルトン,杏林製薬,1%,以下 NaOCl)
,
を切開し,膿形成の有無で感染の程度を判定した.
成
塩酸(5N,容量分析用,和光純薬,以下 HCl)
,対
照消毒薬として,イソジン,グルコン酸クロルヘ
績
1.細胞毒性試験結果
キシジン溶液(ヒビテン・グルコネート液 20%,
AcEW と NaOCl,HCl の 場 合 を Fig. 1 に 示 し
住友製薬,以下 CHG)
,塩化ベンザルコニウム粉末
た.AcEW は使用した SIRC,Chang conjunctiva,
(ナカライテスク,以下 BAC)を使用した.
FRSK 細胞いずれに対しても毒性を示さなかっ
細胞は,SIRC 細胞(ウサギ角膜由来)
,Chang
た.NaOCl では,SIRC,Chang conjunctiva 細胞
Conjunctiva 細 胞(ヒ ト 成 人 結 膜 由 来)
,FRSK
で 0.05%,FRSK 細胞で 0.1% 以上の添加時で有
細胞(ラット表皮由来)を用いた.定法に従って
意な毒性を示した.HCl は,SIRC 細胞で 0.1N,
4
100µl ず つ 接 種
細 胞 を 96 well plate に 10 cells!
Chang conjunctiva,FRSK 細胞で 0.5N 以上で有
し,CO2 インキュベータ内で培養した.2 日後,添
意な毒性を示した.
加試薬を蒸留水で希釈した溶液を所定の well に
Fig. 2 に対照に用いたイソ ジ ン,CHG,BAC
10µl ずつ添加,更に 2 日培養後 MTT assay5)で吸
の結果を示した.イソジンは,FRSK 細胞は 1%,
光度を測定(各濃度 n=16)した.測定値の有意差
SIRC 細胞は 0.1% まで毒性を 示 し,Chang con-
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岩沢
篤郎 他
Fig. 1 Cytotoxicity of strong acidic electrolyzed water, sodium hypochorite, hydrochloric acid
(A)
:SIRC-cell(B)
:Chang conjunctiva- cell(C):FRSK-cell
Deta maen±SEM.(*)indicates statistically-significant(P<0.01)compared with
corresponding controls
junctiva 細胞は 0.01% でも優位な毒性を示した.
を示した.BAC は SIRC,Chang conjunctiva 細胞
CHG は SIRC 細 胞 で 0.0002%,Chang conjunc-
は 10µg!
ml, FRSK 細胞は 0.1µg!
ml 添加でも有意
tiva,FRSK 細胞で 0.0004% 添加まで優位な毒性
な毒性が認められた.
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Fig. 2 Cytotoxicity of povidone-iodine(A)
, chlorhexidine(B)and benzalkonium chloride(C)
Deta maen±SEM.(*)indicates statistically-significant(P<0.01)compared with
corresponding controls
2.モルモット創治癒試験結果
3.創感染実験結果
Fig. 3 にモルモットに創を作成し,創傷部の HE
Table 1 に結果を示した.S. aureus では,感染が
染色標本の表皮細胞間距離と炎症部位面積を示し
成立せず膿形成は認められなかった.P. aeruginosa
た.表皮細胞間距離は非処理群との優位な差は,
の場合は, AcEW で 12.1%, イソジンで 20.6%,
いずれの処理群でも認められなかった.炎症部位
ヒビテンで 27.3%,生食で 38.2% の割合で膿形成
面積では,イソジン,ヒビテン,オスバン処理群
が認められた.
で有意に大きかった.
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篤郎 他
Fig. 3 Cytotoxity for antiseptics in a guinea pig
(A):epidermal cell migration,(B)
:inflamation locus area
AcEW : strong acidic electrolyzed water , PVP-I : povidone-iodine , CHG : cholorhexidine, BAC:benzalkonium chloride
Table 1 The pyopoiesis of S. aureus and P. aeruginosa infected wound
S. aureus
ロ ロ イ ソ シ ア ヌ ル 酸 ナ ト リ ウ ム 製 剤 を,主 に
HBV,HIV 等の血液媒介ウイルス感染症対策のた
P. aeruginosa
め物品等に使用している.また,低濃度ではプー
AcEW
0/35
4/33(12.1%)
ル・浴場等の消毒,上水消毒に汎用している.従
PVP-¿
CHG
physiological saline
0/35
0/35
0/35
7/34(20.6%)
9/33(27.3%)
13/34(38.2%)
来,我々はこれらの製剤を,中性から弱アルカリ
AcEW: strong acidic electrolyzed water, PVP-¿: povidone-iodine, CHG: chlorhexidine
性の pH 領域で高濃度使用していたが,殺菌因子
は次亜塩素酸である.
AcEW の殺菌因子は,野村6),西本7)らの物理化
学・分析化学的解析で食塩の電気分解で生じる次
考
察
亜塩素酸の作用が主因との報告がある.我々は有
医療現場では,ミルトンやピューラックス等の
効塩素量の殺菌効果に対する pH の影響は,pH
次亜塩素酸ナトリウム製剤やプリセプト等のジク
2.7∼3.5 が最少有効塩素量で幅広い微生物に対し
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生体消毒薬の細胞毒性の比較検討
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て効果的であることを明確にした8)9).これらの報
と FRSK 細胞,BAC では FRSK 細胞が消毒薬の
告から,AcEW は食塩の電解によって生成される
毒性に感受性が高いことが上げられる.特に,イ
低濃度高活性な次亜塩素酸を使用する新しい殺菌
ソジン 0.1%,CHG 0.002%,BAC 1µg!
ml で顕著に
システムと捉えることができる.
認められた.ウイルスでの細胞感受性と同様に消
AcEW 生成機器は,手指消毒や内視鏡の洗浄消
毒に医療機器として認可され,2002 年 6 月には食
毒薬に対する細胞の感受性が違うのかもしれな
い.今後の検討課題としたい.
品添加物の殺菌料として認可を受けた.これ以外
モルモット創治癒過程では,表皮細胞間距離は
の使用は,血液透析機器の洗浄消毒10)や厨房内の
各製剤間で有意な差は認められなかった.しかし,
消毒11),生体への臨床応用として,腹腔内膿瘍の
炎症部位面積ではイソジン・ヒビテン・オスバン
12)
13)
洗浄 ,感染性皮膚欠損・潰瘍 ,心臓血管手術
で未処理群と比較し有意に大きかった.In vitro
後の縦隔炎洗浄14)等に試みられ,AcEW の使用は
での細胞毒性試験結果と考え合わせると消毒薬の
有効との報告が多い.しかし,生体使用において,
残留効果が関与していると推測できる.培養細胞
創に明確な汚染がない場合は生理食塩水による洗
では消毒薬の作用時間は 2 日間,モルモットでは
浄が第 1 選択であり,消毒薬の使用は細胞毒とし
1 日 1 回 3 日間作用である.我々は,イソジン添加
て働き,かえって治癒を遅らせる可能性があるか
培養 3 日以降の細胞毒性の出現は添加界面活性剤
ら注意が必要であるといわれている.さらに,創
の影響であることを明確にした15)が,これは細胞
治癒過程は,様々な因子が複雑に絡み合っている.
培地中に安定して存在することに起因する毒性が
本検討の目的は,AcEW が生体使用において有
細胞に影響すると考えられた.同様に,モルモッ
効との報告が,従来の消毒薬における細胞毒性が
トにおいても創部位に残留する消毒薬成分が,炎
創治癒過程に影響を与えたからか,AcEW が創治
症の持続に関与していると考えられた.現在,in
癒に有効的に関与しているのか,この点を明確化
vitro 系でより詳細に検討中である.
することにある.まず,眼由来細胞株 2 株,表皮
創感染実験では S. aureus の感染が成立せず膿
由来細胞株 1 株を用いた細胞毒性試験を行い,さ
形成は認められなかったが,P. aeruginosa の場合
らにモルモットを使用した創治癒への影響,感染
は,生食,ヒビテン,イソジン,AcEW の順に膿
創の場合の膿形成を,強酸性電解水と従来汎用し
形成が抑制された.また,ラット熱傷モデルでの
てきた市販消毒薬と比較した.
P. aeruginosa 感染実験で,有意に未処理,生食処理
今回検討した細胞毒性試験系では,AcEW の毒
群より AcEW 処理で感染が抑制された報告16)が
性は認められなかった.これは,AcEW の物性値
ある.これらの結果は,明確な菌汚染がある場合
に由来する.AcEW の有効塩素量は 40∼50mg!
は,生食や消毒薬より AcEW が優れていることを
L,0.002N HCl 程度であるためで,対照に用いた次
示唆している.
亜塩素酸ナト リ ウ ム で 100mg!
l 添 加 時,0.05N
これらの結果より,創に対する処置は,汚染部
HCl 添加時に毒性が消失したことと関係してい
位に明確な菌の感染像の有無,宿主の易感染性に
る.これに対して市販消毒薬は細胞株によって異
よっても異なると考えられるが,生食で良い場合,
な り,イ ソ ジ ン で 0.1%∼0.01%,CHG で は
AcEW が良い場合があると考えられる.殺菌効果
0.0002∼0.0004%,BAC で 10∼0.1µg!
ml の範囲で
を期待して使用する際は,生食ではなく AcEW
毒性の消失が認められた.したがって,市販消毒
を流しながら使用することで,殺菌効果を期待で
薬は常用濃度から 100 倍以上希釈しなければ毒性
きる.残留する細胞毒性は少ないため,治癒過程
が消失しなかったのに対し,AcEW は原液の常用
での障害はほとんど考えられない.生食は,感染
濃度で毒性を示さないことが明確になった.さら
がない場合の洗浄を目的とする使用となる.
に,興味深い点として,イソジンでは Chang Con-
以上,消毒薬が細胞毒性を示すのに比べ,AcEW
junctiva 細胞,CHG では Chang Conjunctiva 細胞
は創治癒に対して促進的な作用ではないが細胞毒
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岩沢
性が低いため,生体使用での有効性が認められた
ものと考えられた.
文
献
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の 殺 菌 効 果・細 胞 毒 性 へ の 影 響.環 境 感 染
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water irrigation in a burn-wound infection model.
J Trauma 2000;49:511―4.
Cytotoxic Effect of Antiseptics:Comparison In vitro, In vivo Examination of Strong Acidic
Electrolyzed Water, Povidone-iodine, Chlorhexidine and Benzalkonium Chloride
Atsuo IWASAWA & Yoshiko NAKAMURA
Showa University Fujigaoka Hospital, Department of Clinical Pathology
Cytotoxic effect and guinea pig wound cure stage, pus fabrication presence in infected wound
were compared with strong acidic electrolyzed water(AcEW)and povidone-iodine solution(PVPI)
, chlorhexidine(CHG)and benzalkonium chloride(BAC).It gave the following results :
In a cytotoxic test, the toxicity was recognized in 0.1%∼0.01% PVP-I, in 0.0002∼0.0004% CHG,
in 10∼0.1µg!
ml BAC, but there was no toxicity in AcEW.
By a guinea pig wound cure process, no significance was recognized between each pharmaceutical agent in epidermal cell migration, but by an inflammation locus area, the significance was considerable in comparison with no-treatment.
The pyopoiesis of P. aeruginosa infected wound was recognized in a ratio of 38.2% physiological
saline, 27.3% CHG, 20.6% PVP-I and 12.1% AcEW.
When pollution locus includes an infection image of bacteria, while draining AcEW instead of
physiological saline, disinfection, indication was expected, and, as for the disorder in cure stage, I do
not agree with that mentioned above. As for AcEW, availability by organism use was recognized for
the cytotoxic effect of antiseptic instead of action of acceleration for wound cure.
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