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不動産の新しい動向®アジア太平洋2013年
(Emerging Trends in Real EstateⓇ Asia Pacific 2013)
2013 年 1 月
はじめに
アーバンランド・インスティテュート(ULI)とプライスウォーターハウスクーパース(PwC)は 2012 年 12 月、不動産動向
調査報告書である「不動産の新しい動向®アジア太平洋 2013 年」(Emerging Trends in Real Estate® Asia Pacific 2013)
を発表しました。(日本語版はこちら)(英語版はこちら)
本調査の結果、向こう 12 カ月における東京の不動産業界の見通しが改善しつつあり、回復に伴って外国人投資家も
東京に戻るとの見解が示されました。
本報告書は、アジア太平洋地域における不動産投資と開発のトレンド、不動産金融・資本市場の状況、および不動産
部門別・都市別の動向について、広く共有された見通しを示しています。詳細については報告書をご確認いただければ
とおもいますが、以下概要を紹介します。
概 要
アジア太平洋地域全体については、経済の安定した成長、所得の増加と不動産価格の安定(または上昇)により全般
的に楽観論が見られますが、主要不動産市場におけるプライム資産のオーバープライシングに対する投資家の懸念が
高まっていることから、見通しが幾分弱められています。一例として、アジアのキャップレートは多くの欧米市場に比べ圧
縮されており、北京、香港、シンガポールなどの都市のコア・オフィス資産のリターンはわずか 2%に留まっています。
アジア太平洋地域のプライム不動産市場は高い賃料、高い資本価値、低い利回り、豊富なローカル資金により、多く
の国際投資家が有利な機会を見出すのに苦心しています。その結果、投資家は極めて魅力的な投資機会を求め、投
資対象先を広げつつあります。そのためか、2013 年の調査対象の上位 5 都市は、ジャカルタ、上海、シンガポール、シ
ドニー、クアラルンプールとなっており、このうち、ジャカルタ、クアラルンプールといった昨年から大きく評価を上げたとし
都市が注目されます。
一方、本報告書の調査対象の 22 都市中、東京は投資見通しで第 13 位、開発見通しで第 18 位となりました。順位は
高くないものの、多くの投資家が東京の不動産市況の回復について確信を強めており、外国からの投資が東京に引き
寄せられ、数件のファンドが東京に事務所を開設しスタッフを派遣していると本報告書は指摘しています。コア・ファンド
は総じてオフィス部門に注力しています。
ニッチ部門への志向も増大し、2011 年 3 月の東日本大震災で被災した流通インフラの復興が進展するにつれ、多く
の投資家が物流部門のポテンシャルに着目しています。しかし、東京以外の都市については見通しが芳しくなく、大阪
は主として A クラスオフィスビルの過剰供給により、投資見通しと開発見通しのいずれも最下位となりました。
おわりに
本報告書は投資家、デベロッパー、不動産会社、金融機関、仲介業者、コンサルタントなど、400 名超の国際的に著
名な不動産専門家の見解に基づいて作成されたものです。日本はもちろん他のアジア諸国のプレーヤーのマーケット
の見方を知ることができるため、投資や資金調達を考える際の一助になれば幸いです。
あらた監査法人
第3金融部(資産運用) シニアマネージャー
比田井 猛久
あらた監査法人 第3金融部(資産運用)
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