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オンライン申請等手続システム評価ワーキンググループ(第2回)
オンライン申請等手続システム評価ワーキンググループ(第2回) 1.開催日時:平成21年10月2日(金)15:00~17:00 2.場 所:内閣府本府第3特別会議室 3.出席構成員 秋山構成員、浜口構成員、村上構成員、森田構成員(主査) (議事次第) 1.開会 2.オンライン申請等手続システムの利用状況について 3.各府省等に対するヒアリング 4.今後の評価の進め方について 5.閉会 〈配布資料〉 資料1 調査対象64システムの平成20年度利用率、経費等の状況(非公表) 資料2 「国税庁電子開示請求システム」について(国税庁提出資料) 資料3 「財務省電子申請システム」について(財務省提出資料) 資料4 内閣府汎用受付等システムについて(内閣府提出資料) 資料5 オンライン申請等手続システムの評価に当たっての論点整理 1 (会議概要) 1. 開会 森田主査より、挨拶が行われた。 2.オンライン申請等手続システムの利用状況について 資料1に基づき、事務局より、オンライン申請等手続システムの利用状況について説明 が行われた。これについて構成員より以下の発言があった。 ○ 1番目の総務省の政治資金・政党助成申請・届出オンラインシステムについては、今 後法律により努力義務化され、また現行システムも新システムに移行することから、今回 のヒアリングの対象にはしなくてよいと思われるが、オンライン化されることによってど のくらい作業量が減ったかや、システム投資に対してどれだけ効果があったかという点に ついて、モデルケースとして検討してはどうか。 ○事務局 ○ 今後検討させていただきたい。 農林水産省電子申請システムについて、ヒアリングの際で結構だが、オンライン利用 件数130件がどういった手続なのかをご説明いただきたい。例えば、これが一つの手続で 集中的に使われているということであれば、今後、システムの見直しを行い、そういった 部分だけを残すという考え方もあると思われる。 ○事務局 ○森田主査 了解した。 資料1については、数値等について精査中であることから、席上配付資料と して非公開とさせていただきたい。 3.各府省等に対するヒアリングについて 資料2に基づき、国税庁より説明が行われた。これについて構成員より以下の発言があ った。 ○ 資料6ページで、個人情報保護法関係で6万4千件、6万2千件との数字があるが、 その9割が確定申告書の写しを求めているという理解でよいか。 ○国税庁 ○ 正確に申し上げると、94.4%である。 手続としては開示請求、実施申出等に分かれているが、利用者からみると、同じ人が 一連の手続として行っているという理解でよいか。 ○国税庁 ○ 手続としては分かれているが、実際には同じ人である。 確定申告書の写しには、何らかの公印のようなものが押されているのか。 ○国税庁 押されていない。単なる申告書の写しであるため、何の証明にもならないが、 金融機関や市役所等ではそういったものを求めるところもあると聴いている。 ○ 紙で確定申告をする場合、自分用に控えをとっておくと思うが、それではだめなのか。 2 ○国税庁 我々としてはそれを推奨したいが、どうしても提出したものの写しを求めると ころがあったり、必ずしも控えを持ち帰らない方もおられる。 ○ e-Taxで申請した場合は、写しはどのように入手できるのか。 ○国税庁 e-Taxの場合は、送信した段階で本人に対しこういうデータを受け付けたとい う返信を行うので、それが写しという形になっている。先ほど説明したとおり公的な証明 ではないため、我々としては、納税証明やその他の措置でお願いしている状況である。 ○ このシステムでは、個人認証として住基ネットの公的個人認証を使っているのか。 ○国税庁 ○ そうである。 手数料の納付は、クレジットカードで行えるのか。 ○国税庁 インターネットバンキングやATMからPay-easyを利用するといった形であり、 クレジットカードは使えるようになっていない。 ○ 電子認証は難しく、一つのハードルになっていると思われる。 ○森田主査 17年度に多くの申請がされているのは、大半は高額納税者の公示に関する ものということであるが、その申請者の方々は、電子申請をすることについてほとんど抵 抗がなかったのか。 ○国税庁 どういう方が電子申請をしていたのかは把握していないが、例えば、名簿業者 やマスコミといった業者の方が多かったのではないか。定期的に公表されるものについて 繰り返し申請するのであれば、電子で行う方が便利であったのかもしれない。今は公開自 体をしておらず、そもそも請求自体ができなくなってしまっているので、そういう方々の 請求がなくなったということである。 ○ このシステムは大きく個人情報保護法と情報公開法の2つの手続を扱っているという ことであったが、個人情報保護法の関係は電子署名の部分などで難しい点もあると思われ るが、情報公開法については電子署名が不要であるため、例えば、来年の更改時期に情報 公開関係の手続のみ残したり、あるいは他省庁との連携やシステムの統合により効率化を 図るという可能性はあるのか。 ○国税庁 他省庁のシステムとの統合については、国税庁の場合、納税者の方の情報がた くさん保有されているので、情報管理という点で難しい。また、行政文書を特定するため に、どうしても窓口や電話で確認した上で郵送で申請するという方が多く、この傾向は今 後も変わらないと考えている。 ○ 個人情報保護法に基づいて確定申告書の写しを窓口で請求する場合、本人確認はどの ような方法で行っているのか。 ○国税庁 ○ 申請書には認印を押せばよいのか。 ○国税庁 ○ 免許証やパスポートなどで行っている。 印鑑証明書の添付までは求めていない。 確定申告書の写しについて、6万件のうち9割の方が金融機関等から求められ、わざ わざ窓口に行っているということを踏まえると、そういう方々を不便にしたままシステム 3 を停止するということには反対である。 ○国税庁 多くの方は、毎年繰り返し請求するのではなく、急に金融機関などから求めら れ、窓口に来るという場合が多く、それを断って電子でやってくださいというわけにはい かない。次にまた必要となったときに、電子的に請求しようと思うかどうかも、なかなか 難しいのではないか。 なお、補足させていただくが、確定申告書の写しに係る開示請求の全てが金融機関から の求めによるものではない。税務署及び国税局の担当者から聴取したところ、金融機関か らの求めにより開示請求を行うケースが多く見受けられるとのことから申し上げたもので ある。 ○ 6万人の人について窓口に来ればよいと考えるのはどうかと思う。いろいろ方法はあ ると思うが、先ほど説明のあった納税証明書に代替してもらうとか、なるべくe-Taxのほ うに誘導したり、金融機関等に提出する書類を一本化するといった措置をとった上で、不 便な人があまり増えないということであれば、停止でもよいと思うが。 ○国税庁 了解した。なお、金融機関に対しては、確定申告書の控えや納税証明書で対応 いただくようお願いをしている。 ○ 私も、確定申告書の控えやコピーで対応できるようにしてもらうというのが、一番よ いと思う。 ○森田主査 確定申告書の写しについては、電子申請の問題というよりも行政改革という 観点から解決した方が早いのではないか。 続いて、資料3に基づき、財務省より説明が行われた。これについて構成員より以下の 発言があった。 ○ 資料10ページで、仮に利用が見込めない手続を対象外とした場合であっても、システ ム経費の縮減効果は見込めないとあるが、これは全ての手続についてオンラインを停止す るのでなければ、経費は変わらないという趣旨か。 ○財務省 ○ そういう趣旨である。 紙で申請する場合は、JTの窓口に直接持って行くのか、郵送でもよいのか。また本 人確認はどのようにしているのか。 ○財務省 郵送でも可能である。個人であれば住民票の抄本、法人であれば登記事項証明 書を添付してもらい、本人確認を行っている。 ○ 添付書類はほかにどのようなものが必要か。 ○財務省 たばこ小売販売業の許可申請の例で言うと、たばこ事業法上の不許可要件に該 当しない旨の誓約書、住民票の写し、法人の登記事項証明書、破産していない旨の証明書、 予定営業所の所有者の同意書や賃貸契約書の写しなどがある。そのほか、未成年者の喫煙 の防止に取り組む旨の誓約書などをお願いしている。 4 ○ 提出先がJTとなっているが、受付窓口は全国で何カ所くらいあるのか。 ○財務省 ○ 都道府県単位で存在する。 システム概要図に歳入金連係機能が書かれているが、システム毎の件数はどのように なっているのか。 ○財務省 歳入金連携システムのシステム毎の件数としては、税関手続申請システムが約 270件、財政融資資金事務オンラインシステムが約200件程度である。 ○ それほど多くないと思うが、仮に電子申請システムを停止するとすれば、歳入金連携 機能についてもシステム的な解決方法を検討する必要があるのではないか。 ○財務省 ○ 残さなければならないと考えている。 歳入金連携システムについては、他のシステムに影響を及ぼすためすぐに停止できな いと思うが、歳入金連携システムのみを運用した場合の経費の見込みについて、現状より は削減できると考えているのか。 ○財務省 今回、システム停止した場合の費用削減効果について若干試算したが、歳入金 連携サーバは結構機器がかかっているため、例えば、21年度末に停止した場合でも機器の 費用として8,000万円くらいの費用はかかる見込みである。 ○森田主査 たばこ事業法関係の処理をするために、電子申請以外にはどのくらいの人が かかわっているのか。そうしたコスト面の評価は行っているのか。 ○財務省 従事人員については、手元に資料がないので分からない。そういった評価はし たことはない。 ○森田主査 オンライン化の目的の一つは行政の効率化だと思うが、その効果と有効性に ついては、既存の紙の業務とのコストの比較がないと、適正な評価ができないのではない かという観点からの質問である。データがなければ結構である。 ○ JTに対して業務委託をしているのか。 ○財務省 たばこ事業法の中に事務の一部委任に関する規定があり、これに基づいて業務 を行っている。専売公社の時代から行っていた知見を生かすという整理であると思われる。 ○ オンラインで申請を受け付けた場合でも、JTの方がいったん処理するということか。 ○財務省 そのとおりである。たばこ店とたばこ店の間に距離基準というものがあり、そ れを実測したり、必要書類が整っているかという点についてJTがある程度調査した上で、 財務局で事業法に基づき審査し、許可・不許可の判断を行っている。 ○ 委任にかかる費用はいくらくらいか。 ○財務省 株式会社であるため分からない。なお、事業法において経費はJTの負担にで きると規定されている。 ○ 歳入金連携のところに書かれている国有財産電子入札システムなどについては、64シ ステムの対象外なのか。その基準は何か。 ○事務局 電子申請・届出を扱っているシステムを対象としており、入札関係については、 申請届出を扱っているシステムではないため除外されている。 5 ○ 財政融資資金事務オンラインシステムは、また全く違うシステムということか。 ○財務省 財政融資資金事務オンラインシステムの歳入金連携については、地方自治体や 団体に対して貸し付けたものを回収する際に使う連携機能であり、一般の国民用向けのサ ービスではない。 ○ 歳入金連携機能については、それぞれのシステムの方で持つという方法もあるのでは ないかと思うが。 ○財務省 もともと、各システムで持つという発想もあったが、むしろ無駄になってしま うということで、各省一つずつを原則としている。 ○ たばこの小売販売業については、例えばコンビニエンスストアがどこかに店を出して たばこを扱う場合にも、その都度届出をするということか。 ○財務省 そのとおりである。人と場所に対して許可が下りるため、コンビニの営業拠点 ごとに許可を申請していくことになる。 ○ 手続にあまり反復性がないとのことであったが、コンビニなどの場合は、反復性がか なりあるのではないか。利用者の内訳はどうなっているのか。 ○財務省 内訳は分からないが、コンビニの場合でも本部が申請される場合と、オーナー が申請される場合など、いろいろなケースがある。 ○ 歳入金連携システムについては、国税の電子開示請求システムでも使用しているとの ことだが、どういうふうに費用を配分したのか。 ○財務省 財務省の場合には、財務省電子申請システムの中に歳入金連携システムの費用 分を含めて計算している。 続いて、資料4に基づき、内閣府より説明が行われた。これについて構成員より以下の 発言があった。 ○ 資料の参考3で、Webコンテンツによる簡易な方法とあるが、最初にID・パスワ ードを取得するときは、オンライン上ですぐにとれると考えてよいのか。 ○内閣府 オンライン上で自動的に取得はできず、郵送等によって事務局に連絡した上で、 ID・パスワードを発行するというシステムになっている。基本的には紙ベースである。 4.今後の評価の進め方について 資料5に基づき、事務局より、今後の評価の進め方について説明が行われた。これにつ いて構成員より以下の発言があった。 ○ 今日の説明ではシステムの説明が中心になっていたが、本来は手続ごとに見ていくこ とが重要だと思われるので、今後は、利用数の多い手続だけで結構なので、誰がいつどの ような目的でその手続をするかという点と、紙でやる場合はどのように処理しているのか、 6 オンライン化した場合、それがどのように変わるのか、オンライン化することによって利 用者側及び行政側にどういうメリットがあるのかといった点について、必ず資料を用意し ていただきたい。 ○ 今の点は非常に重要だと思われる。 ○森田主査 ○ 私としても、今の点をお願いしたい 今後の方向性についての意見であるが、本来利用者が少しでも便利になることを目的 としてオンライン化を始めたが、オンライン化が目的化してしまっているところもある。 先ほどの確定申告書の写しについて、オンライン化ではなく他の書類で代替できるように したり、たばこ事業法の場合も住民票の添付に代えて住基ネットで確認できるようにする など、利用者を中心に今後どうすべきかを考えていく必要があると思われる。 ○森田主査 同感である。そもそも手続として要るのか、廃止できる手続はないのかを検 討する必要がある。また、理想的な形でオンライン化が進められると、かなりの効率化が 進むはずであるが、必ずしもオンラインの利用が進まない場合、紙と電子という二重のコ ストが発生することをどう考えるか。システムの経費と利用率だけで停止の判断をするの は少し視野が狭いとも思われるので、その辺りについて少し掘り下げて議論を進めていき たい。 ○内閣参事官 ヒアリング対象について、事務局案としては網掛けをした10個であるが、 米印の3つについてご意見を賜りたい。1番の政治資金・政党助成申請・届出オンライン システムについては、来年1月から新システムに移行し、法改正により制度も変わるため、 その状況を見てからでよいのではないかと考えている。11番の予防接種・衛生検査等申 請システムについては、現在システムを一時停止中であること等から、今後様子を見てい くことでどうか。40番の警察庁の申請・届出システムについては、疑わしい取引の届出 を除くと利用件数が非常に少ないが、どうすべきか。 ○ 最初の2つについてはヒアリングしなくてよいのではないか。40番については、疑 わしい取引の届出を除くとオンライン申請のニーズはあるのか。ほかに大きい問題を抱え ているシステムがあるという意味では、今回の対象にしなくてもよいと思うが、その辺り の判断材料が必要である。 ○森田主査 事務局でご検討いただきたい。 ○内閣参事官 了解した。 5.閉会 ○森田主査 次回の具体的なヒアリング先については、事務局と相談し、私の方で決めさ せて頂きたい。 次回日程の詳細については別途事務局から御連絡をさせていただく。 以上 7