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アクセスコントロール回避に関する規律強化について
アクセスコントロール回避に関する規律強化について −不正競争防止法の改正 (参考)アクセスコントロールとは 1.アクセスコントロール回避による被害 デジタル化・情報通信技術の著しい進展を背景に、アクセスコントロール等を 利用したコンテンツ提供事業が展開。 しかし、アクセスコントロール等を回避するための装置等の提供行為が横行。 例えば、ゲームの被害額は日本だけで約1590億円に上がるとの試算も。 例:有料放送 非契約チューナー:視聴できない ※ニンテンドーDSのアクセス コントロールを回避して違法 ゲームソフトを動作させる機器 例:携帯ゲーム ソフト等に信号を付し、 正規ソフト以外の可動を制限。 2.知的財産戦略本部での議論 アクセスコントロール回避規制の在り方について、知的財産戦略本部で議論 がなされ、本年5月、「知的財産推進計画2010」において、アクセスコントロー ル回避規制の強化を行うこととされた。 「知的財産推進計画2010 」 アクセスコントロール回避規制の強化 契約チューナー:視聴できる 放送波にスクランブルを施し、 契約者以外の視聴を制限。 マジックコンピュータ (マジコン) 違法チューナー 参考資料1 正規ソフト:可動する (c)2006 Nintendo 違法ソフト:可動しない (c)2008 Nintendo 製品開発や研究開発の萎縮を招かないよう適切な除外規定を整備しつつ、著作物を保護するアクセスコントロールの一定の回避行為に関する規制を導 入するとともに、アクセスコントロール回避機器について、対象行為の拡大(製造及び回避サービスの提供)、対象機器の拡大(「のみ」要件の緩和)、刑 事罰化及びこれらを踏まえた水際規制の導入によって規制を強化する。 このため、法技術的観点を踏まえた具体的な制度改革案を2010年度中にま とめる (担当省庁 文部科学省 経済産業省 財務省) とめる。(担当省庁:文部科学省、経済産業省、財務省) 3.不正競争防止法改正の具体的検討 主に「知的財産推進計画2010」において規制強化が求められている以下につき、不正競争防止法(不競法)による早期対応の検討を行う。 (1)規制対象機器等の拡大(「のみ要件の緩和」) (2)規制対象機器等の提供行為への刑事罰の導入 アクセスコントロール等を回避する機器等の提供行為は、不競法上、民事請求 不競法の規制対象機器等については、営業上用いられるアクセスコントロール 等を回避する機能「のみ」を有する機器等が規制対象となっている(「のみ」要件)。 (差止請求、損害賠償請求等)の対象。今般問題となっているマジコン等の機器 今般問題となっているマジコン等の機器等がアクセスコントロール回避以外の機 等を販売・提供する事業者が小規模零細であり、民事請求による抑止力が働か 能を有しているとの主張がなされている実態に鑑み、「のみ」要件の緩和について ないとの指摘を踏まえ、刑事罰の導入について検討する。 4 ※水際規制の導入も財務省と調整しつつ、検討を行う。 検討する。