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第1回報告 - 東京外国語大学

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第1回報告 - 東京外国語大学
第1回インターンシップ報告書
2016 年 10 月 25 日
International Organization for Migration
(IOM) Hong Kong Office
国際移住機関 香港・オフィス
【内容】
1. インターンシップ概略
2. 派遣機関の概要
3. 事前準備
4. 香港の生活について
5. 今後の目標
6. 一週間を終えて
東京外国語大学
博士前期課程
総合国際学研究科
林キンエイ
1
世界言語社会専攻 1 年
1.インターンシップ概略
派遣機関:International Organization for Migration
国際移住機関(IOM)香港事務所(Hong Kong Office)
派遣部署:Operations (Labor migration and counter trafficking)
派遣期間:2016 年 10 月 18 日―12 月 18 日
2.派遣機関について:
派遣先機関
国際移住機関(IOM
International Organization for
Migration)
設立年月日
1951 年 12 月 5 日
加盟国
165 カ国 (2016 月 9 月現在)
内容
国際機関 IOM は世界的な人口移動(移住)の問題を
専門的に扱う国際機関です。
国際移住機関 IOM の前身は、1951年に主として欧州からラテンアメリカ
諸国への移住を支援するために設立された欧州移住政府間委員会(ICEM)で
ある。この欧州移住政府間委員会はその活動範囲を当時の欧州・ラテンアメ
リカから徐々に世界各国へと拡大させ、1980年には移住政府間委員会(ICM)
への名称変更がなされた。更に1989年11月の憲法改正を経て国際移住機関
(IOM)となり、国連の関連機関となった(IOM 日本のホームページより)。
IOM 駐香港事務所は1952年の2月に開設された。70年代と80年代にはここ
は大量のインドシナ難民を取り扱い、移民の自主帰国、社会復帰支援のプロ
2
グラムに加え定住生活への支援も実施していた。また、アメリカへ移民プロ
グラム(IAAP)を通じて移民申請と書類準備の手助けをすることや、人身取
引の取り締まりも香港事務所の役目である。
現在の IOM の香港での活動内容は人身取引(human trafficking) 被害者の
支援、難民の自主帰国・社会復帰支援(AVRR)、定住外国人の出稼ぎ労働者
支援、第三国定住難民への支援、そして NGO と連携して人身引取りに関す
る支援セミナーを行っている。また香港は難民が第三国へ定住するための
乗り継ぎ地として難民の出入国手続きを行っている。また、難民の渡航手
配、健康診断などの出発前準備への支援も実施している。
3. 事前準備
 ビザ申請
香港へ行くのにはまずビザが必要とされる。ビザに必要な書類を揃え香
港入境事務署へ提出し、ビザの結果が出るまでにはおよそ3ケ月を要した。
※
香港の書類審査は厳しく一般の国より長くかかるため、出発3ケ月前よ
り早めにビザ申請の書類を提出することをお勧めする。
 航空券
航空券は出発の前の 1 ケ月に予約して片道で約 2 万円(直行便)
 宿泊
香港で宿泊地を探すとなると、都市中心部の価格は比較的高額である。家
3
賃 が 安 価 な 場 所を 探 し た と こ ろ 、香 港 の 中 心 地 から 離 れ た 新 界 ( New
Territories)にあるアパートメントを見つけることができた。
宿泊情報について
宿泊先
新界のアパートメント
通勤時間
約 1 時間(電車)
宿泊費
設備
駅の近く
約 6 万円(1 ケ月)光熱費と水道費用込み
1LDK、ベランダ無し、トイレ・シャワー、テレビ、イ
ンターネット接続可能、エアコン、洗濯可能
4.香港の生活について

環境
香港での居住環境は非常に狭く基本的にはベランダがない。ただ電車や
地下鉄、バスといった交通機関は非常に便利である。また、宿泊地の近くが
スーパはあり、外食するよりは自炊のほうが安価である。

交通
香港でかかる交通費は比較的高い。朝と夜の地下鉄は混雑しており、宿
泊地から IOM オフィスから電車で約一時間かかる。
5. 今後の目標
IOM のインターンシップで移民・難民の支援活動に参加し、IOM の知識
を深める。今年の IOM 香港事務所は人身引取りを取り締まる活動を積極
4
的に行い、香港在住のインドネシアとフィリピンからの出稼ぎ労働者と移
民の安全と権利を守るために、移民と難民を対象とした支援活動を行って
いる。
また、自分の修士論文のテーマである『中国の政治難民と経済的移民問
題』と関連した事例、IOM で取り扱っている移民者の事例を参考とする。
また現地香港ではフィールドワーク調査を行い、元移民である高齢者と彼
らの子供を対象としたインタビューを行う。
香港現地の環境に慣れるために地元の職員と深く交流する機会を多く
設けていきたい。また現地のインドネシアとフィリピン出身の出稼ぎ労働
者は非常に人当たりが良いため、国際機関のインターンシップを通じて移
民者の現状と悩みの理解を深めることができる。
6. 一週間を終えて
香港へ入境した後に宿泊先で荷物を片付ける一方、仕事の準備のために
忙しい一週間を過ごした。また日曜日には IOM 香港事務所と香港衛生署、
NGO が連携して香港現地の出稼ぎ労働者と移民への支援活動を行った。そ
れによって当日はおよそ千人以上のインドネシア出身の出稼ぎ労働者た
ちが簡単な健康診断を受けることができた。また AIDS エイズの知識を普
及するために、HIV ウイルスの感染などの知識に関する教育を通じ、移民
たちに対疾病意識を持たせる役割を果たした。一方、IOM 香港は人身取引
のパンフレットをインドネシアの移民たちに配り、彼らに人身取引のケー
スと人身保護の権利を普及させ、また人身取引(Human Trafficking)があ
5
った場合は IOM 香港事務所に支援を求めることができるということを知
らせた。また来月は香港政府労工処(日本の労働基準監督署の相当者)と会
談する予定がある。また IOM 香港は NGO と連携して人身取引を政府に問
題提起することで、香港におけるインドネシア、フィリピン出身の出稼ぎ
労働者と家政婦たちのために安全な雇用環境を作ることを目標にしてい
る。
〈IOM 香港オフィス〉
〈IOM 香港と NGO 連携してインドネシア出身の出稼ぎ労働者を支援する〉
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