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「音楽のしくみ」平成27年2月13日(金)

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「音楽のしくみ」平成27年2月13日(金)
学 年
教科等
題材名
第5学年
音楽科
音楽のしくみ
本時の
主張
日
時
平成 27 年2月 13 日(金)公開研究会
旋律の音の動きや曲想の変化,各旋律のつなぎ方等の視点から助言や範奏を行い,表現のよさや高まりを称賛
していくことで,試行錯誤する楽しさを感じながら自分たちの思いや意図を音楽で表現していきます。
学びの実感を伴う音源提示の在り方
まとまりのある音楽とはどのような音楽かということをつかませるために,教師がつくった2つの曲を聴き比べ
る活動を取り入れました。
Aの曲の方が終わった感じがして
すっきりする!(楽譜を確認して)や
っぱり,最後が「ド」で終わってるね。
A曲とB曲では,どちらが
いい音楽だと思うか考えな
がら聴きましょう。
どうしてA曲
の方がまとまっ
ているように感
じるのでしょう。
…よく見ると,BはAの旋律を入れ
替えただけだね!同じ旋律でもAの方
がまとまっているように感じるなあ。
1回目…音源のみ
2回目…楽譜を示して
1回目は音源のみで,2回目は楽譜を示しながら聴き比べさせたことで,感じ取ったことを楽譜で確認すること
ができました。また,前時までに感じ取った音楽を形づくっている要素を意識した音源を提示したことで,実感を
伴った学習の見通しをもつことができました。導入の音源提示では,他にも次のような意見が出されました。
○ 始まる感じ,続く感じ,終わる感じがはっきりしている方が,すっきりしてよい。
○ はじめの音がシから始まっていると,ハ長調の始まる感じがしない。
「ドミソ」から始まるのがよい。
○ 反復が連続していると,つまらない。変化を途中で入れた方がよい。
学びの実感を伴う音楽科ならではの言葉かけの在り方
目的
本時で行った言葉かけ(抜粋)
工夫
「1小節におさめるには,
“♪シーレードー(2分音符)”の旋律を,
どのように変化させればよいですか。
」
→ 他の子どもがリズムを変化させてアドバイスしました。
「○○くんがつくった旋律を生かして前半2小節は反復する方法も
ありますよ。
“陽気な船長”みたいに,最後だけ音を変化させてみ
たらどうですか。」
→ 同じ班の友達がつくった旋律を少し変化させてつくることにな
りました。
「
(終わる感じで試行錯誤し,納得のいく旋律ができた子どもに)今,
終わった感じがしたね!“ド”で終わるとすっきりするね。
」
工夫
称賛
子どもがつくりたいと思っている旋律に合わせて具体的な助言をしたこと
で,子どもは新たな方法に気付いたり,いくつかの選択肢の中から自分たちの
思いに合うものを選んだりしながら旋律をつくっていくことができました。
音楽で感じ取らせることを大切にしたことで,音楽に主体的にかかわろうとする姿が見られま
した。また,子どもの思いに合わせて具体的に助言したことで,これまで以上に試行錯誤しながら
より自分にとって価値ある音楽をつくる姿が見られました。しかし,音楽づくりでは,みんながつ
くり上げる喜びを感じられるよう,発想を引き出す約束ごとを示したり,題材構成の組み方をスモ
ールステップにしたりするなどの工夫が必要であるという新たな課題も明らかになりました。
御意見・御質問はこちら(研究部アドレス)
[email protected]
授業実践計画
○
指導計画(4時間)
⑴
⑵
⑶
⑷
○
既習曲を聴き比べたり楽譜を調べたりして,旋律の特徴を探る。
音の動き,リズム,終わり方等を生かし,旋律づくりをする。
グループで,全体のまとまりを考えながら音楽をつくる。
つくった音楽を互いに聴き合い,表現のよさや面白さを味わう。
1時間【関】
【鑑】
1時間【創】
1時間(本時)
【創】
1時間【関】
【技】
本時の目標
全体としてまとまりのある音楽にするための思いや意図をもち,始まる感じ,続く感じ,終わる感じ,反復,
変化等を生かして音楽づくりをすることができる。
○
指導過程
「◎」は研究内容にかかわる手立て
学習活動及び学習内容
1
本時学習内容をつかむ。
2つの音楽の聴き比べ
・ バラバラに並べた旋律
・ 順序を考えて並べた旋律
○ 本時のめあて
教師のかかわり
◎
○
並び方を変えた2種類の旋律を聴き比べる活動を
取り入れ,音楽としてまとまっているのはどちらか
問うことで,全体のまとまりを考えながら音楽をつ
くるよさを感じることができるようにする。
まとまりを考えながら,友達と協力して音楽をつくろう。
2
学習の見通しをもつ。
○ 第1時で調べた旋律の特徴を図や言葉にしてふり
○ 「旋律づくりの約束」
かえるようにすることで,みんなで設定した「旋律
・ 4小節×4段,4拍子,ハ長調
づくりの約束」を基にして音楽づくりをするという
・ つくりたい旋律線,リズム,全体のまとまり
見通しをもつことができるようにする。
【旋律線の例】
・ 始まる感じ,続く感じ,終わる感じ
陽気な船長
~ シグザグ
・ 反復,変化
とんび
3
つくりたい旋律線と全体のまとまりについて考
え,旋律づくりに取り組む。
○ 自分の思いや意図(旋律線)
○
音が上がっていくように,ジグザグに,なだらかになるように 等
○
グループの思いや意図(全体のまとまり)
旋律線はなだらかな山型にして,盛り上がりを
つくっていきたいです。
う~ん…途中で他の旋律線を入れるともっと面白く
なるかもなあ。
「静かにねむれ」も3段目の旋律によって曲の感じが
変わっていましたね。○○くんの考えのように,どこかの
旋律に変化をもたせると,もっと面白くなりそうですね。
○
4
旋律づくり
グループで旋律をつなげ,4小節×4段のまとま
りのある音楽をつくる。
○ 聴き合い
○ まとめ(各旋律のつなぎ方,休符の入れ方等)
1段目と4段目の最後に休符がありますね。全体のまと
まりを考えると3段目にも休符を入れる方法もあります
よ。…(範奏)…どちらがみんなの考えに近いですか。
5
○
試しの発表を行い,学習のふりかえりをする。
○ 互いの音楽のよさや面白さ
○ 次時の見通し
・ 発表会
~ 山型
既習曲「静かにねむれ」の3段目の変化がない音
源を提示し,曲想について問うことで,旋律の変化
があるよさを生かした音楽をつくることができるよ
うにする。
1,2,4段目
3段目
~~
○
自分の思いや意図をもつ段階で,意見を伝えるこ
とを苦手としている子ども中心に考えを価値付けて
いくことで,グループ活動で自信をもって伝え合う
ことができるようにする。
○ 考えた旋律を演奏して確かめさせることで,常に
自分たちの思いや意図が音楽となっているかふりか
えりながら試行錯誤することができるようにする。
○ まとめ方について悩んでいるグループを取り上
げ,全体に解決策を問うことで,よりよい旋律にす
るために互いに助言し合いながら表現を高めていく
ことができるようにする。
◎ グループの思いや意図に寄り添いながら全体のま
とまりを意識した具体的な助言や範奏を行い,称賛
していくことで,友達と1つの音楽へとまとめてい
く過程を楽しみながら活動できるようにする。
○ グループの思いや意図がどのように音楽となって
表れているか,
「旋律づくりの約束」で示した視点に
沿って具体的に称賛することで,音楽づくりの楽し
さや面白さを共有できるようにする。
本時でめざす子どもの姿
「旋律づくりの約束」を基にして友達と試しながら音楽づくりをしていったら,だんだん
音楽が1つにまとまってきたよ。
~
【音楽表現の創意工夫】
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