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人権だより「平和の砦を築く」

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人権だより「平和の砦を築く」
人権だより
横浜市立野庭すずかけ小学校
平成 28 年 7 月 22 日
「平和の砦を築く」
~ユネスコの活動~
学
校 長
つい先日、国立西洋美術館本館(東京都台東区)の世界文化
遺産登録が決まったといううれしいニュースがありました。国
立西洋美術館本館を含む7カ国17資産で構成される「ル・コ
ルビュジエの建築作品」は、近代建築運動を世界に広めた点などが評価されて登録されたそうです。世
界遺産というと、神奈川県でも「武家の古都・鎌倉」が世界遺産への登録を目指して活動が行われてい
ることは記憶に新しいところです。
このような世界遺産は、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関、United Nations Educational,
Scientific and Cultural Organization U.N.E.S.C.O.)の中にある世界遺産委員会が決定します。ユ
ネスコとは、世界の教育、科学、文化の協力と交流を通じて、国際平和と人類の福祉の促進を目的とし
ている国際連合の専門機関です。第二次世界大戦後の 1946 年 11 月 4 日、人類が二度と戦争を繰り返さ
ないようにという願いを込めて活動が始まりました。ユネスコ憲章前文の冒頭を飾る「戦争は人の心の
中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない。」という言葉は有名で
すが、この言葉から、ユネスコが教育・科学・文化・マスコミなど、私たちの普段の生活に大きく関わ
る分野を通して「平和の砦」を探し求める活動をし、世界の平和を実現しようとしていることがわかる
と思います。
現在、ユネスコが行っている活動をいくつか紹介すると、次のようなものがあります。
<教育の分野>さまざまな国際機関と協力しながら、世界中のすべての人々に教育の機会が与えられ
るようにする取組
<科学の分野>津波の発生をいち早く海岸の近くの住民に知らせ、大きな被害を防ぐための取組
<文化の分野>人類共通の貴重な財産である遺跡や建造物、自然などの文化・自然遺産や人類共通の
宝である伝統的な音楽、演劇、舞踊、工芸技術などの無形文化遺産について条約のも
とで国際的に守っていく取組
6年生の国語に、どのような未来にしたいか意見文を書く
学習があり、ユネスコ憲章前文の冒頭部分が使われた「平和
のとりでを築く」という文章が教科書に出ています。
夏休みには時間があります。ユネスコがどんな活動を行っ
ているのか、その活動が世界平和にどうつながっていくのか、
自分はどんな未来にしていきたいのかなど、世界遺産の話を
きっかけに、子どもたちが自分なりに調べたり意見をまとめ
たりできる機会を作れるとよいと思いました。私達大人も、
子どもたちと一緒に考えていきたいと思います。
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