Comments
Description
Transcript
文字と式
4章 文字と式 1 文字を使った式 学習時間のめやす 10分 文字を使った式を文字式といいます。ここでは,文字式の表し方や,文字に数をあてはめて計算すること について学習してみましょう。 文字式の表し方のきまり ・積の表し方 ① 乗法の記号×は省略する。 ② 文字と数の積は,数を文字の前に書く。 ③ かっこのついているものの積は,かっこ全体を 1 つの文字と同じようにあつかう。 ④ 1 や − 1 と文字の積は, 1 を省略して書く。 ⑤ 同じ文字の積は指数を使って書く。 ・商の表し方 除法の記号÷の記号を使わずに,分数の形に書く。 代入と式の値 文字式において,文字に数をあてはめることを代入といい,代入して計 a + 10 算した結果を式の値という。 = 5 + 10 代入 = 15 式の値 について,文字と文字の積は,一般的にアルファベット順に書くことが多いので,そのように表すとよ いでしょう。 注意 0.1 × x は 0.1x と表す。これを 0. x などとしてはいけない。 それでは,文字式の×や÷を省略して表す練習をしてみましょう。 1 文字式の表し方 次の式を乗法,除法の記号×,÷を使わないで表しなさい。 ⑴ x × 5 + 2 ⑵ − 1 × b × a × a × a ⑶ 4 ×( n − 3 ) ⑷ a × b ÷ c ⑴ 文字と数との積は,数,文字の順に書く。なお,加法の記号+は省略できない。 ⑵ − 1 の 1 は省略し,a × a × a は a3 と表す。また,文字はアルファベット順に書くとよい。 ⑶ かっこ全体を 1 つの文字と同じようにあつかう。 ⑷ ÷ c の部分が分母になるようにして,分数の形で表す。 ⑴ 5x + 2 (答) ⑵ − a3b (答) ⑶ 4( n − 3 ) (答) ⑷ ab (答) c 次に,文字に値を代入し,式の値を求める練習をしてみましょう。 2 式の値 次の各問いに答えなさい。 ⑴ x = − 4,y = 3 のとき,6x + 5y の値を求めなさい。 ⑵ a = − 2 のとき,a2 + 3 の値を求めなさい。 ⑶ x = − 12 ,y = 3 x のとき, の値を求めなさい。 4 y ⑴ 乗法の記号×を使った式に直しながら x ,y に数を代入する。なお,負の数を代入するとき は,演算記号(×,÷,+,−)と符号が続かないように,かっこをつけて代入する。 ⑵ 累乗に負の数や分数を代入するときは,式の意味が変わらないように,かっこをつける。 ⑶ 分子や分母に分数を代入するときは,除法の記号÷を使った式に直しながら代入する。 ⑴ 6x + 5y = 6 ×( − 4 )+ 5 × 3 = − 9 ◀ 6 × x + 5 × y ×を使った式に直しながら代入する − 9 (答) ⑵ a2 + 3 =( − 2 )2 + 3 = 4 + 3 = 7 累乗に負の数を代入するときはかっこをつける ⑶ 7 (答) x 3 4 =( − 12 )÷ =( − 12 )× = − 16 y 4 3 ◀ − 16 (答) ÷を使った式に直しながら代入する チェック問題 ⑴ 次の式を乗法,除法の記号×,÷を使わないで表しなさい。 ( a + 6 )× 3 ⑵ a = − 5 のとき,− 3a + 1 の値を求めなさい。 x × x ÷( − 6 ) x =x÷y y