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Ⅴ 理数大好きスクール等における実践事例

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Ⅴ 理数大好きスクール等における実践事例
Ⅴ
理数大好きスクール等における実践事例
1
小学校
(1)地域の教育資源の活用···················································· 1132
(2)教材・教具の活用·························································· 1177
2
中学校
(1)地域の教育資源の活用···················································· 1118
(2)教材・教具の活用·························································· 1136
31
(1)地域の教育資源の活用
【理科】
学年
単元名
連携先機関名等
施設・人材・
教材等の別
実践校名
項
第3学年
第4学年
第5学年
第6学年
チョウをそだてよう
広島市森林公園こんちゅう館
施設・人材
三原市立小泉小学校
34
こん虫をさがそう
広島市森林公園こんちゅう館
施設
江田島市立切串小学校
35
こん虫をさがそう
広島県立教育センター
教材等
江田島市立大古小学校
36
こん虫をさがそう
広島県立教育センター
教材等
三原市立久井小学校
37
こん虫をしらべよう
広島市森林公園こんちゅう館
施設
福山市立赤坂小学校
38
こん虫をしらべよう
倉敷市立自然史博物館
施設
福山市立竹尋小学校
39
こん虫をさがそう
庄原市立比和自然科学博物館
施設
府中市立諸田小学校
40
電気のはたらき
豊国工業株式会社
中国電力株式会社エネルギア
総合研究所
施設
三原市立小坂小学校
41
電気のはたらき
中国電力株式会社尾道営業所
人材
三原市立南方小学校
42
電気のはたらき
吉備高原ニューサイエンス館
施設
府中市立諸田小学校
43
月や星
広島市こども文化科学館
施設
江田島市立切串小学校
44
月や星
陀峯山展望観測所
施設
江田島市立大君小学校
45
月や星
三原市宇根山天文台
施設
三原市立久井小学校
46
冬の夜空
元世羅町立西大田小学校長
片山 昭
人材
世羅町立西大田小学校
47
月の動き,星の動き
倉敷科学センター
施設
福山市立竹尋小学校
48
わたしたちの気象台
広島市江波山気象館
施設
江田島市立切串小学校
49
わたしたちの気象台
広島市江波山気象館
施設
江田島市立鹿川小学校
50
天気と気温の変化
広島地方気象台
人材
福山市立高島小学校
51
ものが燃えるとき
広島ガス株式会社
人材
三原市立南方小学校
52
ヒトや動物の体
広島市健康づくりセンター健
康科学館
施設
江田島市立切串小学校
53
生き物のくらしとか
んきょう
中山畜産
施設
福山市立竹尋小学校
54
大地をさぐる
木の葉化石園
教材等
江田島市立大古小学校
55
大地をさぐる
飛渡瀬 秀崎海岸
教材等
江田島市立飛渡瀬小学校
56
大地をさぐる
元安田女子大学講師
菅 孝明
人材
世羅町立西大田小学校
57
32
【生活科】
学年
単元名
連携先機関名等
施設・人材・
教材等の別
実践校名
項
第1学年
第2学年
あそびにいこうよ
広島市森林公園
施設
江田島市立鹿川小学校
58
あそびばへいこう
中央森林公園 公園センター
施設
三原市立南方小学校
59
いきものとなかよく
なりたいな
福山市立動物園
施設
福山市立赤坂小学校
60
あきがいっぱい
庄原市立比和自然科学博物館
施設
府中市立諸田小学校
61
海辺の学習
大柿自然環境体験学習交流館
人材
江田島市立飛渡瀬小学校
62
大きくなあれ(生き物
図鑑づくり)
広島県立教育センター
教材等
三原市立小坂小学校
63
げんきにそだて(ネイ
チャーゲーム)
広島県ネイチャーゲームの会
人材
三原市立小泉小学校
64
もっと まちのこと
しりたいな
地域人材
人材
福山市立赤坂小学校
65
【総合的な学習の時間】
学年
単元名
連携先機関名等
施設・人材・
教材等の別
実践校名
項
第3学年
第4学年
第5学年
虫たちとふれあおう
江田島市古鷹山ビオトープ
教材等
江田島市立切串小学校
66
科学研究をしよう
大柿自然環境体験学習交流館
人材
江田島市立鹿川小学校
67
引島
教材等
江田島市立大君小学校
68
広島市森林公園こんちゅう館
人材
三原市立南方小学校
69
干潟の観察をしよう
宮島水族館
人材
世羅町立伊尾小学校
70
海大好き
飛渡瀬 秀崎海岸
教材等
江田島市立飛渡瀬小学校
71
ダルマガエル減少の
秘密を探ろう
広島市森林公園こんちゅう館
人材
世羅町立伊尾小学校
72
花と虫と人
広島市森林公園こんちゅう館
人材
福山市立高島小学校
73
住みよい加茂
芦田川見る視る館
施設
福山市立加茂小学校
74
環境問題博士になろ
う
公衆衛生協会
(三原市役所環境政策課)
人材
三原市立久井小学校
75
加茂川調査隊
福山市経済環境局環境部環境
保全課
人材
福山市立加茂小学校
76
引島にすんでいる生
き物のひみつを調べ
よう
学校林のドングリの
木に集まる昆虫観察
33
実施活動項目
学校名
教科等名
3 自然観察をしよう
三原市立小泉小学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
第3学年
単元名
チョウをそだてよう
連携先
機関名
広島市森林公園こんちゅう館
住所:広島市東区福田町字藤ヶ丸 173
TEL:(082)899-8964
・身近な昆虫を探したり育てたりして,成長の過程や体のつくりを調べ,それらの体の
つくりや育ちには一定のきまりがあるという見方や考え方を養う。
・こんちゅう館の学習メニュー(チョウ博士コース・カイコのまゆコース・チョウのは
ねコース)に参加させることで,チョウをはじめとする昆虫についての興味・関心を
高める。
・昆虫の体のつくりや育ちには一定のきまりがあることについての理解を深める。
単元導入 チョウをそだてよう
(2時間)
(1)こんちゅう館学習プログラムへの参加〔6月21日(木)
〕
①昆虫にくわしくなろう(午前)
・・・・チョウ博士コース
②つくってみよう(午後)
・・・・カイコのまゆコース,チョウのはねコース
単元目標
連携の
ねらい
連携内容
単元の
指導計画
第1次 チョウのそだち
(3時間)
第2次 チョウの体のつくり
(2時間)
第3次 こん虫のそだち
(2時間)
(2)こんちゅう館からの出前授業〔7月18日(水)
〕
まとめ
(1時間)
1 こんちゅう館の学習プログラム〔6月21日(木)
〕
授業の実際
チョウ博士コース
カイコのまゆコース
チョウのはねコース
からだのしくみ,くらし
のようす,飼い方のポイン
トなど,実際に生きた昆虫
に触れて学習します。
まゆ玉細工づくりを体験
し,カイコの暮らしなどに
ついても知ることができま
す。
本物のチョウのはねを貼
り絵にして,コースターな
どをつくります。
2 こんちゅう館からの出前授業〔7月18日(水)
〕
効
果
備
考
こんちゅう館の先生による講義
クワガタの観察
コノハムシの観察
・こんちゅう館学習プログラムや出前授業の中で,世界のカブトムシについて学ぶとと
もに,実際にいろいろな昆虫にさわるなどの経験をしたことで,昆虫を含めた自然の
生き物についての興味・関心を高めることができた。
・理科の学習と関連させた指導を行ったことで,夏休みの科学研究に発展させるなど,
主体的な学びにつながっていった。
34
実施活動項目
学校名
教科等名
3 施設見学の実施
江田島市立切串小学校
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
第3学年
単元名
こん虫をさがそう
連携先
機関名
広島市森林公園こんちゅう館
住所:広島市東区福田町字藤ヶ丸173
TEL:(082)899-8964
・身の回りのいろいろな昆虫の体のつくりや育ち,昆虫と植物のかかわりについて,チ
ョウで調べたことを基に比較しながら追究することを通して,昆虫の体のつくりや育
ちには一定のきまりがあるという見方や考え方を養う。
・生き物の観察を通して,生き物を愛護する態度を育てる。
・昆虫の生態や観察の方法を学び,身の回りの昆虫に興味をもつとともに,その観察を
通して,食べる物やすみかなどに関心をもち,飼育・観察や調べ学習への意欲を高め
る。
・学習プログラム講座を活用する。
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
第1次 こん虫をさがそう
(4時間)
・秋のこん虫をさがそう
(1時間)
・みつけたこん虫を調べよう
(2時間)2/2
・調べたことをまとめて発表しよう(1時間)
1 こんちゅう館を見学する。
見学目的に合わせて,学習メニューを選ぶ。
3年生では,①や②がよい。
授業の実際
昆虫学習メニュー
①昆虫にくわしくなろう
からだのしくみ,くらしのようす,飼
い方のポイントなどを実際に生きた昆虫
に触れ,観察する中で学習する。
②昆虫をさがしてみよう(野外観察)
③つくってみよう
④相談してみよう
⑤こんちゅう館を探検しよう
2 こんちゅう館で飼育している昆虫のことを聞
く。
<児童の感想>
「見て,見て,木のみつをすいよるよ。」こんな
に近くで見たことないのでうれしかったです。今ま
で知らない虫の名前や住みかがわかりました。
効
果
備
考
・自然の中の虫や展示された虫たちを,観察の方法の具体的な指導を受けながら観察す
ることができた。
・生きた姿を通して体のしくみや動き,えさや食べる様子などを知ることができた。
・育てられている環境なども参考になり,虫たちの住みかや育て方にも関心が向いた。
・こんちゅう館の学習メニューを事前に授業との関連で選び,実施するとよい。
・館内の入場者数が多いと観察しにくいので,事前の打ち合わせを十分行うとよい。
35
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立大古小学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
こん虫をさがそう
連携先
機関名
広島県立教育センター
住所:広島県東広島市八本松南1丁目2-1
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
第3学年
TEL:(082)428-2631
・身近な昆虫や植物を探したり育てたりして,成長の過程や体のつくりを調べ,それ
らの成長のきまりや体のつくり及び昆虫と植物のかかわりについての考えをもつよ
うにする。
・昆虫標本等を観察し,昆虫の体のつくりについて理解を深める。
・昆虫の体のつくりを観察するときに活用するため,昆虫標本を借り受ける。
第1次 こん虫のなかまをさがそう
(3時間)2/3
第2次 トンボとバッタの育ち方を調べよう (2時間)
第3次 こん虫のすみかを調べよう
(3時間)
1 昆虫の特徴について話し合う。
(1)チョウの体のつくりの学習を想起させる。
課題:昆虫の仲間はどれか調べよう。
(2)トンボ・バッタ・カマキリ・クモ・ダンゴムシ
の5種類を取り上げる。昆虫ではない虫も意識的
に取り上げ,比較しながら観察させる。
2 予想しながら,虫を分類する。
授業の実際
3 体の特徴を観察して,ワークシートに記録する。
【児童が捕まえた虫や昆虫標本を活用する。
】
バッタの標本
昆虫かどうか調べるためには何を調べればよい
のかを話し合わせ,観察の視点を明確にさせる。
4 観察したことを発表し,まとめる。
<児童のワークシートの記述から>
「トンボ,バッタ,カマキリは,体が頭,胸,腹の3つに分
かれていて,胸に脚が6本付いているから,昆虫である。
」
「ク
モは,体が2つに分かれていて脚が8本あるので,昆虫では
トンボの標本
ない。
」
効
果
・標本を活用して体のつくりをじっくり観察して記録することで,昆虫の体のつくり
について考えることができた。
備
考
・チョウ,トンボ,バッタ,コオロギ,クワガタ,カブトムシなどの標本は,広島県
立教育センターで借り受けることができる。
36
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
三原市立久井小学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
こん虫をさがそう
連携先
機関名
広島県立教育センター
住所:東広島市八本松南1丁目2-1
第3学年
TEL:(082)428-2631
単元目標
・身の回りのいろいろな昆虫の体のつくりや育ち,昆虫と植物とのかかわりについて,チ
ョウで調べたことを基に比較しながら追究することを通して,昆虫の体のつくりや育ち
には,一定のきまりがあるという見方や考え方を養う。
・生き物の観察を通して,生き物を愛護する態度を育てる。
連携のねらい
及び
連携内容
・昆虫標本は固定してあり体のつくりを観察するのに適しているため,脚や羽を広げた状
態でペットボトルに入れた昆虫標本を活用し,昆虫の体のつくりを細部まで観察させる
ことを通して,昆虫の体のつくりの共通性を捉えさせる。
・昆虫でない虫であるクモやダンゴ虫の標本の作成にも協力していただいた。
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
第4次
第5次
こん虫をさがそう
こん虫の食べ物とすみかを調べよう
トンボやバッタの育ち方を調べよう
こん虫の体のつくりからなかまわけをしよう
まとめよう
(2時間)
(2時間)
(1時間)
(1時間)1/1
(1時間)
1 標本を観察して,昆虫のなかまかどうかを判別する。
①頭・胸・腹の3つの部分からできているか。
②脚は6本あり,胸から出ているか。
2 自分たちの手で昆虫標本を動かしながら体のつくりを観察する。
3 標本を実物投影機で提示しながら発表する。
児童の反応
「うわあ,こんなふ
う に な っ て いた ん
だあ。」「動かんか
らよくわかる。」な
ど,初めて見たり知
っ た り す る 体の つ
く り に 声 を あげ て
い る 児 童 が 見ら れ
た。
授業の実際
ペットボトルに入った昆虫標本
標本を見て体のつくりを確かめている。
効 果
・標本ではあるが本物であるため,昆虫に関する興味・関心が高まり,意欲的に観察する
ことができた。
・透明なペットボトルに入った標本であるので,角度を変えながら観察できた。
・見たい部分がはっきり見えて,昆虫の体のつくりをより詳しく観察することができた。
備 考
・チョウ,トンボ,バッタ,カブトムシ,クワガタ,ハチなどの昆虫標本は広島県立教育
センターで借り受けることができる。
・クモやダンゴムシなどの節足動物についても相談に応じて作成していただけるものもあ
る。
37
実施活動項目
学校名
教科等名
1 科学館・博物館などの見学や施設を活用した学習
福山市立赤坂小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
第3学年
単元名
こん虫をしらべよう
連携先
機関名
広島森林公園こんちゅう館
住所:広島市東区福田町字藤ケ丸 173 番地
TEL:(082)899-8241
・身近な昆虫や植物を探したり育てたりして,成長の過程や体のつくりを調べ,それら
の成長のきまりや体のつくり及び昆虫と植物とのかかわりについての考えをもつよ
うにする。
・広島森林公園こんちゅう館の専門的な情報を得ることで,昆虫の種類や成長の変化に
興味をもち,進んで世話をし,継続的に観察しようとする意欲を高める。
・いろいろな昆虫に触れることで,身近な昆虫に興味をもち,進んで観察して,調べよ
うとする意欲を高める。
単元目標
連携の
ねらい
単元の
指導計画
第1次 こん虫をさがそう
第2次 こん虫のからだをしらべよう
第3次 トンボやバッタのそだちかたをしらべよう
(3時間)
(1時間)1/1
(2時間)
1 広島森林公園こんちゅう館 講座「チョウ博士になろう」
ヒオドシチョ
ウの幼虫はとげ
があるけどさわ
ってもいたくな
いよ。
授業の実際
2 こん虫のからだを調べよう。
次の点について昆虫を観察しまとめる。
○からだの分かれかたはどうかな。
○あしの数はどうかな。
○はねはあるかな。
○チョウと同じところはどこかな。
○チョウとちがうところはどこかな。
3 調べたことをまとめる。
効
備
こん虫の観察
果
・チョウの一生について「チョウ博士になろう」講座を受けたり,多様な種類のチョウ
や昆虫を観察したりすることによって,昆虫に対する興味・関心が一層高まった。
・いろいろな昆虫の育ち方を先に学習したチョウの育ちかたと比較することで,昆虫の
育ち方に対する理解を深めるとともに,学習への意欲を高めることができた。
・いろいろな昆虫のからだのつくりを調べることで,昆虫の体のつくりについての理解
が深まった。
考
広島森林公園
開園時間:午前9時~午後4時30分 (入園は午後4時まで)
休園日:水曜日
入園料:無 料
こんちゅう館
入館料:団体(30人以上)大人420円
小人(小・中・高校生及び 18 歳未満)130円
※小・中学校の児童生徒が教育活動として利用するときの減免制度がある。
38
実施活動項目
学校名
教科等名
1 科学館・博物館などの見学や施設を活用した学習活動
福山市立竹尋小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
第3学年
単元名
こん虫をしらべよう
連携先
機関名
倉敷市立自然史博物館
住所:岡山県倉敷市中央 2 丁目 6 番 1 号
TEL:(086)425-6037
・野外にいる昆虫に興味をもち,いろいろな昆虫をさがして,それらの食べ物とすみか
を調べ,昆虫には植物を食べたり,それをすみかにしたりして生きているものがいる
ことをとらえることができるようにする。
・いろいろな昆虫の体のつくりを調べるとともに,先に学習したチョウの育ち方と比較
して,昆虫には,幼虫から蛹を経ないで成虫になるものがいることをとらえることが
できるようにする。
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
授業の実際
・自然史博物館を活用し,昆虫の生態や形態にかかわる疑問について調べることで,昆
虫についてさらに調べようとする意欲を高める。
第1次
第2次
第3次
第4次
第5次
こん虫をさがそう
こん虫のからだをしらべよう
トンボやバッタのそだちかたをしらべよう
こん虫のぎ問をしらべよう
まとめ
(2時間)
(2時間)
(2時間)
(2時間)1・2/2
(1時間)
1 昆虫標本の見学(1時間)
・いろいろな昆虫標本の見学を通して,
昆虫は
「頭」
「胸」
「はら」に分かれていること,「胸」から足が左右に
3本ずつ出ていること,育ち方には一定の順序がある
ことなどを確認する。
・展示物や模型などから昆虫の食べ物やすみかについて
調べる。
・前足や口,頭の形など種類の違いによる昆虫の体のつくりの特徴について調べる。
2 学芸員の方からの聞き取り(1時間)
・昆虫の体のつくりや生活の仕方などについて質問をす
る。
・学芸員の方に答えてもらう。
効
果
・数多くの標本を基に昆虫の体のつくりや育ち方を調べることで,昆虫に関する理解を
深めることができた。
・学芸員の方から専門的な話を聞き,昆虫に対する自らの疑問が解決できた。
・昆虫の食べ物や習性について新たな疑問をもつことができ,科学研究の研究テーマへ
とつながっていった。
備
考
・学芸員の方の話が聞きたい場合は,事前に連携する必要がある。
・入館料は,減免申請を行うことで無料となる。
(休館日 月曜日)
39
実施活動項目
学校名
教科等名
1 科学館・博物館などの見学や施設を活用した学習活動
府中市立諸田小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
こん虫をさがそう
連携先
機関名
庄原市立比和自然科学博物館
住所:庄原市比和町比和1119-1番地
第3年生
TEL:(0824)-85-3005
単元目標
・身近に見られる動物を比較しながら調べ,見い出した問題を興味・関心をもって追究
する活動を通して,生物を愛護する態度を育てるとともに,生物の成長のきまりや体
のつくりについての見方や考え方を養う。
連携のねらい
及び
連携内容
・教科書や図鑑といった平面のみで体のつくりをとらえるのではなく,博物館にある展
示物を見たり,標本に触れたりして観察を行うことで,昆虫の体のつくりや特徴を理
解させる。
・標本を解体していくことで,発展的な内容として羽や足などのつくりやつき方にも触
れることができ,児童の興味・関心を高める。
単元の
指導計画
第1次 こん虫をさがそう(3時間)
1 既習学習をふり返る。
昆虫の体のつくりを復習する。
2 学習課題を提示する。
自然科学博物館の標本や展示物を活用して,昆
虫の体のつくりや様子について調べよう。
他の昆虫の体のつく
りなども調べました。
3 カブトムシをスケッチする。
授業の実際
4 昆虫の体のつくりを調べる。
・カブトムシの標本を解体する。
・昆虫の体は節からできていることに気付く。
5 ワークシートにまとめる。
・昆虫の体には節がある。
・昆虫の体は,頭,胸,腹の3つの部分からで
きている。
・前胸・中胸・後ろ胸に,左右1本ずつ足があ
る。
・羽も,中胸・後ろ胸に,左右1枚ずつある。
節ごとに解体したカブトムシ
6 疑問に思ったことや聞いてみたいことを質問する。
7 施設を活用してみての感想を全体で交流する。
効
果
備
考
・実際にカブトムシの標本を解体し,節ごとに切り分けたことで,既習していた昆虫の
体は3つの部分からできていることはもとより,羽や足の出ているところなど,詳し
く学習することができ,昆虫の体のつくりについて理解を深めることができた。
・多くの昆虫の標本を観察したり,カブトムシの標本を解体したりすることで児童の意
欲が高まった。
40
実施活動項目
学校名
教科等名
4 施設見学に行こう
三原市立小坂小学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
第4学年
電気のはたらき
豊国工業株式会社
連携先
住所:東広島市西条町御薗宇 6400-3 TEL:(082)493-7000(代)) FAX:(082)423-8325
機関名
中国電力株式会社エネルギア総合研究所
住所:広島県東広島市鏡山 3 丁目 9-1 TEL:(082)420-0700
・光電池や乾電池を使い,回路に流れる電流の強さとモーターの回り方などとを関係付
けて,電気のはたらきについての見方や考え方を養う。
単元目標
・光電池や乾電池を使ったものづくりを通して,電気のはたらきに興味・関心をもち,
追究する態度を育てる。
・施設見学を通じて太陽光発電など新エネルギーについて実体験し,児童の驚きや発見
連携のねらい
により興味・関心を高める。
及び
・太陽光発電や風力発電,燃料電池についての説明を聞き,実際にどのように使われて
連携内容
いるかを見学することにより,自分たちが学習したことと比べながら,これからのエ
ネルギーの利用について考えさせる。
第1次 電気のはたらき
(2時間)
第2次 光電池のはたらき (2時間)
単元の
第3次 かん電池のはたらき(4時間)
指導計画
第4次 まとめ
(1時間)
発 展 理科の広場
(1時間)
施設見学
(学校行事)本時
1 豊国工業株式会社を見学する。
(1)ビデオによる環境保全に対する取組み例の説明
(2)エコオフィス施設の見学
授業の実際
2 中国電力エネルギア総合研究所を見学する。
(1)ビデオによるエネルギーの説明「私たちの宝物」
(2)エネルギーについての講義「やさしい電気教室」
(3)新エネルギー設備の体験「太陽電池・燃料電池」
(4)体験施設での体験学習「エネルギア・サイエンス・スペース」
(5)新エネルギー設備の見学
ソーラーカー・雷インパルス発生装置・太陽光発電システム
風力発電システム
3 見学のまとめ
<児童の感想>
・ 家庭では,中国電力と太陽エネルギーと熱エネルギーの両方の電気を
使っている。曇ったときにはそれらのエネルギーが使えないので,中
国電力の電気を使う。天気のよい日にエネルギーがあまったときには,
中国電力に売るそうだ。とてもいい仕組みになっているなあと思った。
効
果
備
考
中電ソーラーカー
・地球の温暖化や自然エネルギーの利用について,体験を通して学習できるので,児童
は楽しみながら学習をすることができた。
・今まで知らなかった新しい情報を工場や電力会社の人から教えてもらうことができ,
エネルギーの利用について考えるきっかけとなった。
・第6学年の単元「自然とともに生きる」においても実施することができ,クリーンエ
ネルギーについて考えさせることができる。
41
実施活動項目
学校名
教科等名
2 おもしろ理科実験
三原市立南方小学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
第4学年
単元名
電気のはたらき
連携先
機関名
中国電力株式会社 尾道営業所
住所:尾道市栗原町 5908 番地の1 TEL:(0848)25-6112【総務課広報担当】
・光電池や乾電池を使い,回路に流れる電流の強さとモーターの回り方などを関係付け
て,電気のはたらきについての見方や考え方を養う。
・光電池や乾電池を使ったものづくりを通して,電気のはたらきに興味・関心をもち,
追究する意欲や態度を育てる。
・専門知識や最先端機器をもった施設を教育資源として活用し,日常生活に欠かすこと
のできない電気を起こす発電機の模型を見ることや実験を通して,環境・エネルギー
について興味・関心を高める。
単元目標
連携の
ねらい及び
連携内容
単元の
指導計画
単元導入 電気のはたらき
第1次
光電池のはたらき
第2次
乾電池のはたらき
第3次
学習したことをまとめよう
まとめ・確かめ・発展
(2時間)
(2時間)
(4時間)
(1時間)
(1時間)1/1
1 電気の使用法とその歴史について知る。
2 電気が家庭に届くまでを知る。
3 身近なものを使って電池を作る。
・ レモン電池
・ 木炭電池
4 電気自動車に試乗する。
・普通自動車と電気自動車の違いを知る。
・電気自動車とハイブリッド車の特徴を体感する。
【レモン電池の作成】
5 疑問や知りたいことについて質問する。
授業の実際
<児童の反応>
・レモンや木炭を使って電池ができるとは,びっくりし
ました。他にも身近なものを使って電池ができるのか
調べてみたいです。
・電気はわたしたちが生活をしていくのにとっても大切
なんだとわかりました。
・音が静かで,環境にやさしい電気自動車やハイブリッ
【手廻し発電機をまわして
発光ダイオードを点灯させる】
ド車が増えていくといいと思いました。
効
果
備
考
・「くらしと電気」の説明,レモン電池や木炭電池の作製,電気自動車の試乗などを通
して,身近な環境やエネルギーについて興味・関心を高めることができた。
42
実施活動項目
学校名
教科等名
1 科学館・博物館などの見学や施設を活用した学習活動
府中市立諸田小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
第4学年
単元名
電気のはたらき
連携先
機関名
吉備高原ニューサイエンス館
住所:岡山県上房郡賀陽町吉川4124-5
TEL:(0866)56-7833
・乾電池や光電池に豆電球やモーターなどをつなぎ,乾電池や光電池の働きを調べ,電
気の働きについての考えをもつようにする。
単元目標
連携の
ねらい
単元の
指導計画
・施設の光電池及びその他のエネルギーに触れたり見たりすることを通して,電気を含
めたエネルギーの活用について幅広く理解させる。
単元導入 電気のはたらき
第1次
光電池のはたらき
第2次
乾電池のはたらき
まとめ
(2時間)
(2時間)
(4時間)
(1時間)1/1
1 既習学習を振り返る。
○エネルギーについて話し合う
・乾電池 ・光電池
2 学習課題を提示する。
エネルギーにはどんなものがあり,どこで使われているのだろうか。
3 自然エネルギーについて調べる。
・太陽光発電 ・風力発電 ・地熱エネルギー ・水素エネルギー
4 ワークシートにまとめる。
先端技術や未来技術の発達で人間のくらしは便利になり,地球環境を考えた
新しいエネルギーの開発が行われている。
授業の実際
5 体験コーナーで科学の楽しさ,不思議さを味わう。
・習字ロボット ・ギターロボット ・発電自転車 ・ゲームコーナー
6 感想を全体で交流する。
何のエネルギーで動い
ているのだろう?
効
果
備
考
体験コーナー
感想の交流
・展示物の見学を通してさまざまなエネルギーについて調べることができ,電気エネ
ルギーについての理解が深まった。
・先端技術や未来技術の発達で人のくらしは便利になっていることや,地球環境を考え
た新しいエネルギーの開発が行われていることを知ることができた。
43
実施活動項目
学校名
教科等名
3 施設見学の実施
江田島市立切串小学校
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
月や星
連携先
機関名
広島市こども文化科学館
住所:広島市中区千田町三丁目8-6
第4学年
TEL:(082)246-9100
単元目標
・月や星を観察し,月の位置と星の明るさや色及び位置を調べ,月や星の特徴や動きに
ついての考えをもつようにする。
連携のねらい
及び
連携内容
・プラネタリウムで月や星の集まり(星座)の動きを観察し,その動きや並び方の特徴
などを理解させる。
・プラネタリウム学習用投影プログラムの利用により,夜空の月や星の集まりへの関心
を高める。
単元の
指導計画
第1次 月の観察~半月・満月~(3時間)
第2次 星や星座の観察
(2時間)
第3次 まとめよう
(1時間)1/1
1 プラネタリウムで夜空の天体観測を体験する。
・館内配布のプラネタリウム学習ノート(小学生用)
を参考にして話を聞く。
~星の明るさや色,月の動きとかたち,星の動きと
星座のかたち,星と星座等についての理解を深め
る。~
授業の実際
※学習用投影プログラムを事前連絡で依頼しておく。
(投影時間約50分)
2 天文の科学(展示ホール)
・四季の星座や月の動き,太陽望遠鏡や太陽系の惑
星などの展示を見る。
効
果
・実際の観測では,天気などの諸条件により,刻々と移動していく星の動きはとらえに
くい場合があるが,プラネタリウムでじっくりみることができた。
・見学を通して天体への関心が高まり,家庭で天体観測をして科学研究をするなど学習
の発展が見られた。
備
考
・プラネタリウム体験は短時間なので,他の館内の科学体験展示ホールも活用したい。
・月や星を観察する視点を指導し,天体観測を重ねると観察するポイントが分かり,天
体への関心がさらに高まることが期待できる。
44
実施活動項目
学校名
教科等名
2 野外観察の実施
江田島市立大君小学校
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
月や星
連携先
機関名
陀峯山展望観測所
住所:江田島市大柿町
単元目標
連携の
ねらい
及び連携内容
単元の
指導計画
授業の実際
第4学年
TEL:(0823)57-3838【連絡先:桑田モータース 】
・月や星を観察し,月の位置や星の色,明るさなどを調べ,月や星の特徴や動きについ
ての考えをもつようにする。
・
「月や星」の学習をまとめるとともに,月や星,宇宙に関する関心を高める。
・地域にある施設で月や星を観察させたり,専門家の話を聞かせたりする。
第1次 月の動き
(5時間)
第2次 星の動き
(3時間)
発 展 陀峰山での観測会をしよう(1時間)1/1
陀峯山展望観測所
40㎝反射望遠鏡
1 一人一人がそれぞれ一台の天体望遠鏡で月を観察する。
・6台の望遠鏡は大柿自然環境体験学習交流館より借用した。
2 ドーム内に入り,手作りの40㎝反射望遠鏡で観察する。
・普通の望遠鏡では見ることのできないクレーターの美しさなどに感動の声をあげて
いた。
3 観測の後,アマチュア天文家の話を聞く。
・天体の写真などを見ながら話を聞き,疑問に思ったことなどを質問した。
効
果
備
考
・児童は,学校では見ることのできない月や星の美しさにあらためて感動した。
・反射望遠鏡での月の観測やアマチュア天文家の話を聞くことを通して興味・関心を高
めることができた。
45
実施活動項目
学校名
教科等名
4 施設見学に行こう
三原市立久井小学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
月や星
連携先
機関名
三原市宇根山天文台
三原市久井町吉田 370 番地 29
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
第4学年
TEL:(0847)32-9234【三原市教育委員会青少年女性課】
・星を観察して,空には明るさや色が違う星があるという見方や考え方を養うとともに,
星に対して興味・関心をもち,夜空に輝く無数の星に対する豊かな心情を育てる。
・月や星を観察して,月や星の位置の変化を時間と関係付けて調べ,月や星の特徴や動
きについての見方や考え方を養う。
・「夜空を見よう」
「月や星」での学習内容を指導員に伝え,指導内容について連携し,
夏の星座の位置や月,惑星,星座及び宇宙に関する話をお願いした。
単元導入 月や星
第1次 月の動き
第2次 星の動き
学習のまとめ
(1時間)
(2時間)
(2時間)
(2時間)1・2/2
1 外部講師から,天体の観察の仕方や宇宙の不思議についての話を聞く。
2 プラネタリウムや星座板で星座の形を学び,実際に観察する。
3 天体望遠鏡や双眼鏡を使って,月や惑星を観察してスケッチを行う。
授業の実際
大型天体望遠鏡を使って,月・惑
天文台の屋上で星座を観察した。天
星を観察した。
の川,ハクチョウ座,サソリ座を見
つけて歓声を上げていた。
効
果
・施設を利用し,専門家の方から話を聞くことにより,星座や月に関する興味・関心を
高めることができた。
備
考
・雨天の場合など観察が無理なときは,天文台で星座や月に関するプレゼンテーション
やプラネタリウムによる学習をすることができる。
46
実施活動項目
3 自然観察をしよう
学校名
世羅町立西大田小学校
教科等名
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
冬の夜空
連携先
機関名
元世羅町立西大田小学校長
問合せ先:西大田小学校
第4学年
片山 昭
TEL:(0847)27-0004
単元目標
・冬の夜空を観察する活動の中で,星や星座への関心を高めるとともに,それらの特徴
や動きなどについての見方や考え方を養う。
連携の
ねらい
・専門的な話を聞く活動や夜空の観察を通して,天体に対する興味・関心を高めるとと
もに,星の色や明るさ,恒星の動きなどについて理解させる。
単元の
指導計画
第1次 冬の夜空の星や星座を知ろう (1時間)
第2次 冬の夜空を観察しよう
(1時間)1/1
第3次 学習したことをまとめよう
(1時間)
授業の実際
1 星,星座,神話についての講話を聞く。
①金星,火星,アルレバロン,
カペラ,ポルックス,カストル…
②メソポタミアの羊飼い
星座にまつわる伝説(ギリシャ神話) など
【星や星座などの説明】
2 冬の夜空の星を観察する。
(パソコンや自作の図などを使って)
①北極星,冬の大三角
②夏の星との比較 など
3 講師の先生に質問をする。
4 感想を発表する。
【冬の夜空の観察】
<児童の感想>
5時 30 分,理科室に行きました。どんな星座があるのかな。早く見たくてたまりま
せん。
先生のお話を聞きました。初めて知ったのは,アルレバロンとカペラ,ポルックス,
カストルなどです。ライトが消えました。冬の大三角がぼくの方へだんだん近づいてく
るようでした。外へ出て,空を見上げました。冬の大三角や三ツ星がはっきり見えまし
た。写真で見たのとまったく同じでした。
(後略)
効
果
・学習後,家族と星座について話をしたり,進んで夜空を観察したりする児童が増えた。
・冬の星や星座についての理解を深めることができた。
備
考
・当日は保護者も参加した。
47
実施活動項目
学校名
教科等名
1 科学館・博物館などの見学や施設を活用した学習活動
福山市立竹尋小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
第4学年
単元名
月の動き,星の動き
連携先
機関名
倉敷科学センター
住所:岡山県倉敷市福田町古新田940
TEL:(086)454-0300
・月や星の動きに興味をもち,月や星を観察して記録し,星には明るさや色の違う星が
あることや星の位置を時間と関係付けて考え,星は並び方を変えないが位置が変わる
ことなどをとらえることができるようにする。
単元目標
連携のねらい
・プラネタリウムでの映像の視聴を通して,星にはいろいろな明るさや色があることや,
及び
星座の位置は変わるが星の並びかたは変わらないことの理解を深める。
連携内容
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
第4次
第5次
半月の動きを観察して記録しよう
満月の動きを観察して記録しよう
星座の見つけ方を知ろう
星を観察しよう
プラネタリウムで観察しよう
(2時間)
(2時間)
(1時間)
(1時間)
(1時間)1/1
1 月の動き方を確かめよう
・上弦の月を観察して,動き方を予想する。
・半月の動き方を観察し,記録する。
・満月の動き方を観察し,記録する。
・プラネタリウムで月の動き方を確認して,自分の記録と比較することを通して月
の動き方をまとめる。
授業の実際
2 星座の位置を確かめよう
・夏の大三角,北斗七星,カシオペア座,さそり座,はくちょう座
3 星の動き方を確かめよう
・プラネタリウムでそれぞれの星座の動き方を確認する。
・北の空に見える星座の動き方,東の空,西の空,南の空の星の動きをまとめる。
(発展的な内容)
4 星座の形や特徴を知ろう
・星座にまつわる話や神話などについて,学芸員から話を聞く。
効
果
・星の観察はどうしても夜間になるので,子どもたちの共通の観察経験となり難いが,
プラネタリウムを活用することで擬似的ではあるが,子どもたちに共通の体験をさせ
ることができた。
・星座の位置は変わるが星の並びかたは変わらないことなど,理解を深めることができ
た。
・天候に左右されることなく,星や月の動きを短時間で体験することができた。
備
考
・プラネタリウムでは,その時期に合わせた星空を映写してもらえるので,四季を通じ
て天体の動きを観察することができる。
・人体模型もあるので,第6学年「動物のからだのはたらき」の学習にも活用できる。
48
実施活動項目
学校名
教科等名
3 施設見学の実施
江田島市立切串小学校
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
第5学年
単元名
わたしたちの気象台
連携先
機関名
広島市江波山気象館
住所:広島市江波南1-40―1
TEL:(082)231-0177
・観測を通して,天気によって1日の気温の変化の仕方に違いがあることや,天気の変
化は映像等の各種気象情報を用いて予測できることをとらえさせる。
・日々刻々と変化する天気を予報する方法について,具体的な装置の見学や天気予想図
の解説などを通して理解を深める。
・施設を見学することで,天気についての関心・意欲を高める。
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
第1次 天気と気温(4時間)
第2次 天気の変化(3時間)
第3次 天気の予想(3時間)2/3
1 サイエンスショーを見学する。
日頃見ている天気予報図の見方や用語を聞く。
科学実験も体験する。
(気体が液体になる,雲を作るなど)
授業の実際
2 天気予報の作業現場や気象観測装置を見学する。
(1)天気予報の様子や各種気象情報を見る。
(2)自分でインターネットを使って,気象情報を集めて
みる。
(3)日照計や風速計,温湿度計,屋上観測塔など現場で
活躍する装置を見る。
3 体験する。
(1)風を感じる
風カプセルに入って,風速20メートルを体験する。
(2)雲を感じる
タイフーンボックスに入って,人工的につくる雲を体験する。
(3)雷を感じる
フランクリンの実験室で,雷実験を観察する。
(4)気温を感じる
氷点下の気温を体感する。
効
果
・現場で実際に作動している観測装置を見たり,パソコンを使ってのシミュレーション
などを行ったりすることにより,気象予報の仕組みが分かった。
・気象にかかわる現象(台風,氷温など)を身近に体感することができ,自然の現象に
対する関心が高まった。
備
考
・大きな施設ではないので,見学時に他校と重ならないように予約時に確認するとよい。
・単元の学習の導入時に取り入れて,意欲付けや課題づくりに活かすことも可能である。
49
実施活動項目
学校名
教科等名
3 施設見学の実施
江田島市立鹿川小学校
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
わたしたちの気象台
連携先
機関名
広島市江波山気象館
住所:広島市中区江波南 1-40-1
第5学年
TEL:(082)231-0177
単元目標
・晴れや曇り,雨の日に,1日の気温の変化を調べ,天気によって1日の気温の変化
の仕方に違いがあることをとらえさせる。
・天気は気象情報などを使って予想することができるという見方や考え方を養う。
連携のねらい
及び
連携内容
・広島市江波山気象館で,台風や雲,雷などの気象現象を擬似体験したり,空気や水の
性質を利用した実験を見たりすることで,学習内容の理解を深める。
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
第4次
第5次
第6次
わたしたちの気象台
(1時間)
天気による1日の気温の変化(3時間)
このごろの天気の変化
(3時間)
明日の天気を予想しよう
(1時間)
気象館に行こう
(2時間)1・2/2
学習したことをまとめよう (1時間)
1 サイエンスショーを見学する。
空気・水・気圧など気象に関する実験を見
学し,知識を得る。
授業の実際
2 気象現象を体験する。
・タイフーンボックス
台風のできる様子を体感する。
・フランクリンの実験室
雷を人工的に発生させ,観察する。
・突風カプセル
風速5m,15m,20mの風を体験す
る。
3 気象に関することを調べる。
・お天気情報コーナー
インターネットを使い,気象情報を集め
る。
天気予報の様子,各種気象情報を見る。
※教師は,児童に補足説明をする。
タイフーンボックス
突風カプセル
<児童の感想>
・学校で勉強した理科の気象について,本物を見て復習することができたので,とて
もよく見直せました。やはり,本物で見ると教科書よりもよく分りました。
効
果
備
考
・天気の移り変わり,雷のできる仕組み,台風のでき方などについて興味をもって学習
することができ,気象現象に対する関心が高まり,理解が深まった。
50
実施活動項目
学校名
教科等名
2 地域の人材を活用するなどの自然観察や調査,体験学習など
福山市立高島小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
第5学年
単元名
天気と気温の変化
連携先
機関名
広島地方気象台(防災業務課)
住所:広島市中区上八丁堀6-30(広島合同庁舎4号館) TEL:(082)223-3951
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
・天気の変化の様子に興味をもち,天気の変化の仕方の特徴をとらえさせる。
・広島地方気象台の職員からの専門的な講話や演示実験を通して,雲の種類やでき方に
ついての理解を深めるとともに,季節における天気の特徴を雲の動きと関係付けてと
らえさせる。
第1次
第2次
第3次
天気の変化を予想しよう
天気と気温を調べよう
天気と雲の特徴を知ろう
(6時間)
(6時間)
(1時間)1/1
1 プレゼンテーションを使って説明
・春と秋の天気の特徴
・春と秋の雲の特徴
・冬の天気の特徴
・冬の雲の特徴
※低気圧の意味と動き
※雲の種類と形
※雲と天気の関係
広島地方気象台職員の説明
授業の実際
2 高島小学校の上空の様子
・上空 1,000m,1,500m,3,000m,5,500mの
地点における風の向きや強さ及びその理由
・偏西風の意味と雲の動き
3 雲を作る実験
・ペットボトルを使った雲の発生実験
・雲ができるわけ
ペットボトルを使った雲の発生実験
効
果
・自分たちの住んでいる地域の上空の雲や風の様子について知り,何気なく見上げてい
た上空の雲やその動きについての知的好奇心が高まった。
・雲のでき方,種類,形,高さなど詳しく教えてもらい,雲と天気の関係について科学
研究にまとめる子どもがいた。
備
考
・台風の動きを知る資料(雲の衛星写真,風向,雨量)の提供を受けることもできるの
で,
「台風と天気の変化」の単元で活用することも考えられる。
51
実施活動項目
学校名
教科等名
2 おもしろ理科実験
三原市立南方小学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
第6学年
単元名
ものが燃えるとき
連携先
機関名
広島ガス株式会社
住所:広島市南区皆実町2丁目7-1
TEL:(082)252-3000【広報室】
・ものの燃焼と空気の変化とを関係付け,ものの燃焼のしくみについての見方や考え
方を養うとともに,ものの質的変化に興味・関心をもち,その要因を多面的に追究
する能力を育てる。
・専門的・先進的な機器をもった施設を教育資源として活用することにより,科学の
楽しさや環境の大切さを実験を通して体感し,児童の興味・関心を高める。
(燃焼実験,炎色反応実験,冷熱実験などのサイエンスショーによる。
)
単元導入 ものが燃えるとき
(2時間)
第1次
ものの燃え方と空気
(2時間)
第2次
空気の成分と変化
(2時間)
第3次
ものを燃やすはたらき
(2時間)
まとめ
学習したことをまとめよう (1時間)
確しかめ・発展
(1時間)1/1
単元目標
連携の
ねらい及び
連携内容
単元の
指導計画
授業の実際
水の入った折り紙
の器を炎に近づけ
ます。紙の器は燃
花,バナナ,ゴムボール,
えるでしょうか。
風船などを液体窒素に
つけて凍らせ,その変化
1 燃焼実験
を見ていきます。
ガスの炎にい
ろいろな金属
の水溶液を吹
きかけてみま
す。炎の色は
どう変化する
でしょうか。
2 炎色反応
効
果
備
考
3 冷熱実験
・理科の実験に対する興味・関心を高めることができた。
・燃焼実験を通して,ものが燃えるための3つの要素(燃えるものがあること,高い温
度になること,酸素が必要であること)についての理解が深まった。
・冷熱実験を通して,同じ物質でも温度により固さなどの性質が変化したり,温度や圧
力などの条件が変わると固体・液体・気体の3つの状態に変化したりすることが理解
できた。
・冷熱実験については,第4学年 理科「水のすがた」の学習後に発展的に取り扱うこ
ともできる。
52
実施活動項目
学校名
教科等名
3 施設見学の実施
江田島市立切串小学校
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
ヒトや動物の体
連携先
機関名
広島市健康づくりセンター健康科学館
住所:広島市中区千田町三丁目8番6号
第6学年
TEL:(082)246-9100
単元目標
・ヒトや他の動物を観察したり,関係資料等を活用したりして,呼吸,消化,排出及び
環境の働きを調べて,ヒトや他の動物の体の働きについての考えをもつようにする。
連携のねらい
及び
連携内容
・学習ビデオや展示,各種体験及び館員の話を通して,自分たちの体の中の仕組みや働
きについての理解を深める。
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
第4次
ヒトの呼吸
食べ物のゆくえ
血液の循環
まとめよう
(3時間)
(3時間)
(3時間)
(2時間)1/2
1 ビデオ鑑賞「ヒトの体のしくみと働き」
食べ物が口,胃,腸などを通る間に消化,吸収さ
れ,吸収されなかった物は排出されることや血液は
心臓の働きで体内を巡り,養分,酸素および二酸化
炭素を運んでいることなどの理解を深める。
事前に見学のしおりを作成して,記録ができるよ
うにしておく。
授業の実際
2 展示・体験コーナーの見学
AゾーンからFゾーンまでの6ゾーンで展示が行
われているが,学習とのつながりから主に「Aゾー
ン からだの内部を探検して生命の不思議を体験す
る」と「Fゾーン 健康プレイ」を見学し,「ヒトや
動物のからだ」についての理解を深める。
効
備
果
・教科書や自分たちの調べの中で,疑問として残っていたことが解決したり,自分の考
えていた予想が覆されたりして,体のしくみや働きについての理解が深まった。
・細胞の話など教科書には出ていない体の不思議にもふれ,新たにもっと調べてみたい
課題をもつこともできた。
考
・自分たちの体の仕組みや働きがテーマごとにコンパクトにまとまっていて見学しやす
く,置かれている資料・パンフレットも事後学習に役立った。
・展示・体験コーナーには常駐の館員はいないので,必要な場合は打ち合わせの時にビ
デオの内容などについてお願いしておくとよい。
53
実施活動項目
学校名
教科等名
1 科学館・博物館などの見学や施設を活用した学習活動
福山市立竹尋小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
生き物のくらしとかんきょう
連携先
機関名
中山畜産
住所:福山市加茂町北山4369-1
第6学年
TEL:(084)970-2941
単元目標
・生き物と空気,食べ物,水とのかかわりについての問題をもち,これまでの学習や生
活体験などをもとに考え,空気中の酸素は植物が出していること,人や動物の食べ物
のもとは植物であること,生きている植物だけでなく,枯れた植物も動物の食べ物に
なっていること,水は生き物にとって不可欠なものであるということを実験したり,
資料で調べたりして知り,生き物は互いにかかわりあって生きていることをとらえる
ことができるようにする。
連携のねらい
及び
連携内容
・地域にある施設(牧場)を見学し,地域環境に配慮した取組みについて知り,人間と
環境の関わりについてとらえさせる。
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
第4次
第5次
第6次
第7次
第8次
生き物と空気,食べ物,水とのかかわり
空気中に酸素を出しているもの
植物が二酸化炭素を取り入れて酸素を出しているか
ヒトの食べ物の材料は
枯れた植物も動物によって食べられる
生き物と水のかかわり
牧場の見学
調べたことの整理,発表
(1時間)
(1時間)
(1時間)
(1時間)
(1時間)
(1時間)
(2時間)1・2/2
(1時間)
1 牛の飼育の様子を見学する。
2 牛のえさやりを体験する。
授業の実際
3 動物(牛)と植物(枯れ草・トウモロコ
シ)とのかかわりについてとらえる。
(食物連鎖について気付かせる。
)
4 排泄物の利用法を聞き取る。
植物→牛→排泄物→肥料→植物→牛
(物質の循環について気付かせる。
)
効
果
・食物連鎖の学習を体験的に行うことができた。
・排泄物の利用法を聞くことで,物質が食物連鎖により循環していることに気付くこと
ができた。
・人間と環境の関わりについて考えるきっかけとなった。
備
考
・体験を通して食物連鎖について気付くことができる。
・生き物と空気,食べ物,水との関わりについて考えることができる。
54
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立大古小学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
大地をさぐる
連携先
機関名
木の葉化石園
住所:栃木県那須塩原市中塩原472
第6学年
TEL:(0287)32-2052
単元目標
・身の回りの土地やその中に含まれる物を調べ,土地の構成物や地層の広がりやでき方
についての見方や考え方を養う。
・大地のつくりについて,多面的に追究する能力を育てる。
連携のねらい
及び
連携内容
・本物の化石に直接触れる体験を通して,印象的な出会いをさせ,地層や化石に対する
理解を深める。
・購入した化石原石の中から化石を探し出す。
単元の
指導計画
第1次 学校の土を調べよう
第2次 地層をつくろう
第3次 化石を見つけよう
第4次 まとめ
(3時間)
(4時間)
(4時間)2・3/4
(1時間)
課題:本物の化石を見つけ出そう
1 化石を見つけ出す方法と注意を聞く。
化石は砂が積み重なった層の間にあるので,化
石原石の縞模様になっている部分をはがすように
する。
岩石ハンマーで手を打たないように気を付ける。
2 一人一人が,化石原石から化石を見つけ出す。
3 見つけ出した化石をスケッチする。
化石を探す児童の様子
授業の実際
準備物
塩原の化石原石,岩石ハンマー,タガネ,新聞紙
児童の感想から
化石をさがしたのは初めてだった。見つけるのがとて
も楽しみだったし,化石を見つけたときにはうれしかっ
た。石の中に化石があるのは不思議だった。実際に体験
児童が見つけた葉の化石
できてよかった。
効
果
・どの児童もとても意欲的に活動でき,化石や地層により興味・関心をもつことができ
た。
備
考
・郵送してもらうので,早めに予約することが必要である。
55
実施活動項目
学校名
教科等名
2 野外観察の実施
江田島市立飛渡瀬小学校
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
大地をさぐる
連携先
機関名
飛渡瀬 秀崎海岸
住所:江田島市大柿町飛渡瀬
第6学年
単元目標
・土地やその中に含まれる物を観察し,土地のつくりや土地のでき方を調べ,土地のつ
くりと変化についての考えをもつようにする。
連携のねらい
及び
連携内容
・飛渡瀬秀崎海岸の崖には,花崗岩の中に堆積岩が巻き込まれていたり,花崗岩の中に
安山岩の岩脈が入っていたり,江田島市には珍しい現象が見られる。この海岸の崖の
観察を通して,身近な地域の自然に対する関心を高めるとともに,様々な岩石を調べ
ようとする意欲を高める。
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
第4次
第5次
第6次
大地のつくりに関心をもとう
秀崎海岸で崖の観察をしよう
岩石の分析をしよう
水のはたらきでできる岩石
火山のはたらきでできる岩石
学習のまとめ
(1時間)
(2時間)1・2/2
(2時間)
(2時間)
(2時間)
(2時間)
1 海岸へ行き崖の全体をスケッチする。
崖の特徴をよく見てスケッチするように助言す
る。
・斜めに線が入っている。
・割れ目がある。
・ちがう種類の岩がある。 など
【崖の観察】
授業の実際
2 崖に近づき,スケッチをしたり,手で触れたりして詳しく観察する。
3 気付きを発表する。
○割れ目は縦に割れている。
○手触りが岩によってちがう。
○ざらざらしている岩が多い。
○金属がさびたような岩がある。
4 この崖が「水の力でできた」のか「火山の爆発でできた」のか予想する。
効
果
備
考
・子どもたちは,身近な海岸の崖を今までじっくり観察する経験はほとんどなかった。
崖の観察を通じて,身近な自然に対する興味・関心をもつことができた。
・海岸の砂の成分を分析することにより,花崗岩の組成を理解することができた。
56
実施活動項目
3 自然観察をしよう
学校名
世羅町立西大田小学校
教科等名
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
大地をさぐる
連携先
機関名
元安田女子大学講師
菅 孝明
問合せ先:西大田小学校
第6学年
TEL:(0847)27-0004
単元目標
・大地のようすに関心をもち,見い出した問題を多面的に追究する活動を通して,大地
のつくりや変化のきまりについての見方や考え方を養う。
連携の
ねらい
・専門的な話を聞く活動や地層の観察を通して,大地のようすへの興味・関心を高める
とともに,大地は長い年月と大きな空間的な広がりの中でつくられてきたという見方
や考え方を養う。
単元の
指導計画
第1次 大地をさぐる
(5時間)
第2次 地層ができるわけ
(4時間)1・2/4
第3次 わたしたちが住む地面の下 (4時間)
層がいくつもできている。
色や粒の大きさが違うよ。
なぜ,こんな層ができてい
るのだろう…。
1 地層を観察し,大地のつくりや広がり
について考える。
(1)地層を観察する。
(2)記録の仕方の説明を聞く。
(3)地層を記録する。
・それぞれの層の厚さ
・含まれる粒の大きさ など
地層の観察・記録
授業の実際
2 化石を掘り,昔の環境について考える。
(1)化石や化石掘りの仕方の説明を聞く。
(2)化石を掘る。
貝の化石が見つかったよ。
ということは,昔,この辺
り海だったのかな。
掘り出した化石
当日の学習後
化石を掘り出す作業
3 まとめをする。
効
果
・地層を実際に観察したり,化石を掘り出したりする活動の中で,時間的・空間的な大
地の広がりを感じたり考えたりすることができた。
・児童の意欲的な活動の姿が多く見られた。
備
考
・地層観察,化石発掘の場所
世羅町の津田明神山付近(問合せ先:世羅町教育委員会 TEL:(0847)22-0548 )
57
実施活動項目
学校名
教科等名
2 野外観察の実施
江田島市立鹿川小学校
(江田島市サブ地域)
生活科
対 象
単元名
あそびにいこうよ
連携先
機関名
広島市森林公園
住所:広島市東区福田町字藤ヶ丸173番地
単元目標
第1学年
TEL:(082)899-8964
・公園や野原などで散歩したり遊んだりする中で,季節が秋に変化してきたことに気付
かせるとともに,木の葉や木の実などの自然物を使ってみんなで楽しく工夫して遊ぶ
ようにさせる。
連携のねらい ・広島市森林公園には,様々な樹木があり,秋になると紅葉したり落葉したりしており,
及び
広い野原もある。安全にかつある程度自由に秋探しをするために,広島市森林公園で
連携内容
木の葉や木の実を探し,季節の移り変わりを体感させる。
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
第4次
第5次
あそびに いこうよ
(7時間)1~3/7
つくろう あそぼう
(6時間)
やってみよう!!
(2時間)
たのしみだね ふゆやすみ(1時間)
もうすぐ お正月
(1時間)
1 めあてを聞く。
あきさがしをしよう。
2 注意点を確認する。
・決められた範囲の中で探す。
・生き物を探してもよいが,持ち帰れ
ないので,その場で観察する。
授業の実際
3 秋を感じられるものを探し,持って
帰られるものを拾ったり,その場で作
ることができるものを作ったりする。
4 探したものを紹介し合う。
・どんぐり
・落ち葉
5 次時の予告を聞く。
効
果
備
考
・秋を感じられるものが,豊富にあり,児童は意欲的に探すことができた。
・その後の活動(ものづくり)も,森林公園でのことを思い出しながら,進んで活動す
ることができた。
58
実施活動項目
学校名
教科等名
3 自然観察をしよう
三原市立南方小学校
(三原市サブ地域)
生活科
対 象
第1学年
単元名
あそびばへいこう
連携先
機関名
中央森林公園 公園センター
住所:三原市本郷町上北方 1315
TEL:(0848)86-9101
・遊び場や野原へ出かけて行き,人や自然と触れ合うことを通して,自然の不思議さ,
友達と関わることのよさ,ルールの大切さに気付かせる。
・草花や生き物の様子に気付かせ,交流させることで,季節の変化に気付かせる。
・公園内にあるビオトープ(本校の先輩が5年前に作った)には,多様な生き物が生息
していることに気付かせ,昆虫や植物と自然環境のかかわりについての見方・考え方
を養う。
単元目標
連携の
ねらい及び
連携内容
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
第4次
第5次
身近な遊び場を紹介し合う
(1時間)
ビオトープに行く計画を話し合い,準備する
(1時間)
ビオトープで楽しく遊んだり探検したりして自然と触れ合う (2時間)
1・2/2
楽しかったことや,発見したことを発表しあう
(1時間)
楽しかったことや,発見したことをカードや体で表現する
(2時間)
1 活動するときの約束を確かめる。
(安全面,ルール,マナーなど)
2 ビオトープで生き物をみつけたり,つかまえたりして楽しく遊ぶ。
授業の実際
何トンボ
ヤゴがいる
かなあ。
よ。
みんなで活動開始!
さっそく発見!
カナヘビだ
何がいたの?
よ。
見せて。
友達と交流
3 活動を振り返り,後片付けをする。
効
備
果
・学校林とは違う環境(池,川,草原などがある場所)で,多様な植物や生き物と触れ
合うことができた。
・季節ごとにビオトープでの活動を行うことで季節の変化も感じることができた。
・自然に対する興味・関心を高めることができた。
考
・
「あきになったね きもちがいいね」の単元で,秋にもう一度行って,春と比べる学習
を入れる。
・つかまえたものは,大切に育てたり,元気なうちにかえしてやるようにする。
・第2学年の生活科「げんきにそだて」でも活用できる。
59
実施活動項目
学校名
1 科学館・博物館などの見学や施設を活用した学習
福山市立赤坂小学校
(福山市サブ地域)
教科等名
生活科
単元名
いきものとなかよくなりたいな
対 象
連携先
機関名
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
第1学年
福山市立動物園(URL:www.fukuyamazoo.jp)
住所:福山市芦田町福田 276 番地の 1 TEL:(084)958-3200
・動物を飼ったり植物を育てたりして,それらの育つ場所,変化や成長の様子に関心を
持ち,また,それらは生命をもっていることや成長していることに気付き,生き物へ
の親しみを持ち,大切にすることできるようにする。
・動物を観察し普段触れることが少ない野生動物の生態を知ることにより,特徴やくら
しかたについて新しい発見をさせる。
・生きものへの興味・関心を高め自然を愛し自ら調べ,意欲的に表現する子どもの育成
を図る。
第1次 学校探険で見つけた生き物について話し合ったり,飼育小屋の生き物の様子を
観察しよう
(2時間)
第2次 動物についてしらべよう
(2時間) 2/2
第3次 動物とふれあって,気付いたことや思ったことを絵や文で表そう
(2時間)
授業の実際
キリンのくびは
なぜながいので
すか?
授業:動物についてしらべよう
○キリンは何を食べるのかな。
○ダチョウのたまごの大きさはどれく
らいかな。
ダチョウの
たまごは大
きいね。
効
果
○フラミンゴはなぜかたあしで立って
いるの。
・いろいろな動物に関する質問に答えてもらったり,動物園の仕事について教えてもら
ったりすることで動物に対する興味を高め,意欲的に調べることができた。
・福山市立動物園へ事前に質問を知らせておくことで,児童が聞きたかった話をくわし
く話してもらうことができ,動物への親しみが深まり大切にしようとする気持ちが高
まった。
福山市立動物園
備
考
開園時間:午前9時から午後4時30分まで
休園日:毎週火曜日 入園料:15歳未満 無料
60
実施活動項目
学校名
教科等名
1 科学館・博物館などの見学や施設を活用した学習活動
府中市立諸田小学校
(福山市サブ地域)
生活科
対 象
単元名
あきがいっぱい
連携先
機関名
庄原市立比和自然科学博物館
住所:庄原市比和町比和1119-1番地
単元目標
第1学年
TEL:(0824)-85-3005
・自分と身近な動物や植物などの自然との関わりに関心をもち,自然を大切にした
り,自分たちの遊びや生活を工夫したりすることができるようにする。
連携のねらい ・秋に渡ってくる渡り鳥の剥製やどんぐりなどの木の実,枯れ葉を中心に博物館に展示
及び
してあるものから「あきさがし」を行い,興味,関心を高める。
連携内容
・ワークシートを活用して展示物をもとに自分なりの秋みつけをさせる。
単元名「あきがいっぱい」
(12時間)
単元の
第1次 がっこうのあきをみつけよう ( 4時間)
指導計画
第2次 あきさがしにでかけよう
( 4時間)3・4/4
第3次 つくってあそぼう
( 4時間)
1 学習のめあての確認
・館長さんから博物館で学習する意義を聞く。
・比和自然博物館で「あきさがし」をしよう。
2 自分たちが集めた葉を調べよう
・色,形,大きさ,木のようすを観察して絵や文で表現する。
(オオモミジ,アベマキ,ヤマザクラ,ナラガシワ,
イロハカエデ,ノブドウなど)
授業の実際
3 秋にやってくる鳥について調べよう
・図鑑で調べ,剥製で確認しながら館長さんに説明を
受ける。
(ジョウビタキ,ツグミ,コガモ,ヒドリガモなど)
4 どんぐりについて調べよう
・ドングリ図鑑を作り,絵や文章でワークシートに書き込む。
(コナラ,クヌギ,シラカシ,マテバシイなど)
5 標本や展示物からみつけよう
・ワークシートにある動物を展示している剥製の中から見つけ出す。
(ツキノワグマ,シカ,タヌキ,アナグマ,コウベモグラ,カワネズミ,ムササビ,
キジ,ヤマトリ,クマタカ,マガモ,コガモ,ヤマセミなど)
6 博物館長さんの話を聞いて学習を深めよう。
・博物館でみつけた秋をまとめ,文章で書き,発表し,交流する。
効
果
・博物館での展示物の見学や博物館長の話を通して,学校で行った「あきさがし」の学
習で得られた気付きを深めることができた。
・実物標本にふれることで,動物や植物に対する興味・関心が高まった。
備
考
・指導案やワークシートの作成など博物館長と十分連携を行った後に博物館での学習を
行った。
61
実施活動項目
学校名
教科等名
2 野外観察の実施
江田島市立飛渡瀬小学校
(江田島市サブ地域)
生活科
対 象
単元名
海辺の学習
連携先
機関名
大柿自然環境体験学習交流館
住所:江田島市大柿町深江 1073 番地
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
第2学年
TEL:(0823)57-2613
・豊富な自然素材のある海岸で,身近な自然を観察することにより,四季の変化に気付
かせる。
・身近な自然の生き物を観察する活動において,館長から観察の視点(色,形や動きの
ちがいなど)を具体的に教えてもらうことにより,児童の観察に対する興味・関心を
高めるとともに,科学的な見方を養う。
第1次
第2次
第3次
第4次
「海辺の学習」の計画を立てよう
海辺に行こう
楽しかった「海辺の学習」
春の海に行ってみよう
(2時間)
(3時間)1~3/3
(5時間)
(4時間)
1 これからの活動の流れを知らせる
・ゲストティーチャーの紹介
・観察用具の説明
・活動の流れの説明
課題:うみべでたくさんのいきものをみつけて,かんさつしよう
2 砂浜や水辺の観察,生き物の採集をする
じっくり見て,ヤドカリやカニ,小魚などを見つけ
る。その際,ゲストティーチャーより名前や生態など
特徴を教えてもらう。
授業の実際
3 岩場や磯の生き物の観察・採集をする
ウニ,カニ,ヒトデ,ヒザラガイなどが岩の下や岩
と岩の間などにいることを教えてもらい,採集活動を
行う。
【採集活動】
4 活動のまとめをする
「発見したこと」「わかったこと」「採集した生き物」「楽しかったこと」などを発
表しあう。
<児童の感想>
・ヒトデがニョロニョロしていました。
・ウニは大きかったです。うれしかったです。
・またいきたいです。
効
果
備
考
・活動を行った釣附海岸は,生き物の種類が多く,子どもたちは興味・関心をもって生
き物を観察したり,採集することができた。
・子どもたちは,ゲストチィーチャーの専門的な話を興味深く聞くことができた。例え
ば,なぜこのような色をしているのか,なぜこんな場所に住んでいるのか答えていた
だき,理解することができた。
62
実施活動項目
学校名
教科等名
3 自然観察をしよう
三原市立小坂小学校
(三原市サブ地域)
生活科
対 象
単元名
第2学年
大きくなあれ(生き物図鑑づくり)
連携先
機関名
広島県立教育センター
住所:東広島市八本松南一丁目2-1 TEL:(082)428-2631
・教室で飼っている生き物の変化や成長の様子に関心をもたせ,それらは生命をもって
単元目標
いることに気付かせるとともに,大切にしようとする態度や心情を培う。
連携のねらい ・学校では提供できない生き物(カイコ)を提供してもらうことを通して,児童の興味・
及び
関心を高め,継続した観察活動を展開させる。
連携内容
・児童の飼育上の疑問点等を解決するための専門機関としての役割を担ってもらう。
第1次 教室で飼ってきた生き物を紹介する
(3時間)
第2次 紹介の方法を考える(絵本(生き物図鑑)
・劇など) (2時間)
単元の
第3次 絵本(生き物図鑑)
・劇に仕上げる
(1時間)
指導計画
第4次 1年生に紹介する
(2時間)
※飼育については,授業時間以外において児童が自主的に行った。
1 孵化したカイコを飼育しながら,観察カードに記録する。体長と糞の大きさの変
化がわかるようにカードに貼り付ける。
カイコって
新幹線みた
い。
授業の実際
カイコのうん
ちもだんだん大
きくなるね。
2 カードをもとに絵本(生き物図鑑)づくりをしていく。
・観察して発見したことを記入して詳しくする。
3 1年生に分かるようにできたか読み直す。
4 1年生に作品を紹介する会を開く。
5 感想を発表する。
【児童が作った絵本(生き物図鑑)の例】
効
果
備
考
・卵,幼虫,成虫また卵を産むまでのカイコの一生について観察することができた。カ
イコを観察するたびに,糞と幼虫の長さを紙テープで測り,観察カードに貼っていく
と,カイコの育っていく様子がよく分かった。
・飼育することで,観察の機会が増えるとともに愛情も育ち,その他の生き物に対して
も興味をもち始めた。
・観察したことをまとめ,作品に仕上げることができた。
63
実施活動項目
学校名
教科等名
3 自然観察をしよう
三原市立小泉小学校
(三原市サブ地域)
生活科
対 象
単元名
げんきにそだて(ネイチャーゲーム)
連携先
機関名
広島県ネイチャーゲームの会 TEL:(0829)35-0845
広島県緑化センター
住所:広島市東区福田町166-2
TEL:(082)899-2811
単元目標
連携の
ねらい
連携内容
単元の
指導計画
第2学年
・生き物を探したり,育てたりする経験を通して,生き物への愛着を育み,生き物への
適切な接し方やかかわりができるようにするとともに,生き物には生命があり,成長
していることに気付くことができるようにする。
・自然の中で活動する中でさまざまなことを感じ,考えることによって,多くのことに
気付かせるとともに,その後の学習意欲の向上を図る。
・縦割りのグループを使い,楽しくネイチャーゲームを行うことで,身近にある自然を
感じさせ,子どもたちに豊かな感受性を育てる。
第1次 生きものたんけんたい しゅっぱつしんこう (1時間)
第2次 見つけた見つけた
(2時間)
第3次 大きくなあれ
(2時間)
第4次 生き物ランドをつくろうよ
(4時間)
発 展 小泉小の生きもの見つけよう
(1時間)1/1…夏休み
ネイチャーゲーム(縦割り班)
○講師の先生を2名お願いし,植物グループと昆
虫小動物グループの二つのグループに分けて,
指導をお願いした。
授業の実際
(植物グループ)
・学校の校内や学校周辺の植物の名前について,
その名前がつけられた理由について,植物の利
用のされ方について説明を受ける。
・葉っぱを利用したカルタ遊びをする。
・とげとげなもの,まるいものなどを児童が集め
る活動をする。
(昆虫・小動物グループ)
・動物カルタ遊びをする。
・昆虫の名前とその生態についての説明を受け
る。
・自然の中には存在しないものをさがす宝探しゲ
ームをする。
葉っぱを利用したカルタ遊び
宝探しゲームの中で発見したセ
ミの抜け殻
効
果
・ネイチャーゲーム・稲作り・野菜栽培など直接体験の場を多数設けたことにより,
子どもたちの自然体験が広がり,再び自分でもやってみたいという動機付けにな
った。
・自然の小さな変化に気付く視点を学び,自ら自然に関わる楽しさを体験すること
ができた。
備
考
・本活動は,広島県立広島緑化植物公園「緑の学校」事業を活用した。
64
実施活動項目
学校名
教科等名
2 地域の人材を利用するなどの自然観察や調査,体験学習など
福山市立赤坂小学校
(福山市サブ地域)
生活科
対 象
単元名
もっと まちのこと しりたいな
連携先
機関名
地域人材
第2学年
単元目標
・自分たちの生活は地域の人々や様々な場所とかかわっていることが分かり,それらに
親しみをもち,人々と適切に接することや安全に生活することが出来るようにする。
連携のねらい
及び
連携内容
・地域の人とかかわる活動を通して,地域の人々や様々な場所に対する親しみの気持ち
や,愛着を深める。
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
第4次
町探検に出掛け,リサイクル工作をしている方に話を聞く(1時間)1/1
廃材を利用しておもちゃをつくる
(1時間)
廃材を利用して作ったおもちゃの改良をする
(1時間)
リサイクルおもちゃを地域の人に見せに行く
(1時間)
1 町探検に出掛け,地域のリサイクル工作をしている方に話を聞く。
結束テープを使
ってカゴを作るこ
とができます。
授業の実際
作ったカゴを友
だちにプレゼント
します。
2 リサイクル工作を見学し,話を聞いて思ったことや感じたことを発表し,疑問に思
ったことを地域の方に質問する。
<ふり返りの観点>
・地域の人に親しみの気持ちをもち,自分たちの住む地域に愛着を深めることができた
か。
効
果
備
考
・地域のリサイクル工作をしている方とかかわり,地域の人の願いや工夫に気付き,地
域の人々に対する親しみの気持ちをもつことができた。
・地域のリサイクル工作をしている方の話を聞いたり,工作の様子を見ることによりリ
サイクルに興味・関心をもち,地域に捨ててあるゴミをなくしていきたいと考えるな
ど,自分たちの住む地域に愛着をもつことができた。
65
実施活動項目
学校名
2 野外観察の実施
江田島市立切串小学校
(江田島市サブ地域)
教科等名
総合的な学習の時間
単元名
虫たちとふれあおう
連携先
機関名
江田島市古鷹山ビオトープ
住所:江田島市江田島町字長谷 3902 番1 TEL:(0823)40-2211【江田島市役所農林振興課】
単元目標
・ビオトープに住む虫の探検をして,生き物と触れ合い,その生態や特徴を調べること
を通して,ふるさとの自然への愛着を深め,豊かな生き方を創造していく資質の向上
を図る。
連携のねらい
及び
連携内容
・自然の中での虫たちの姿を観察するなど,ふれあい体験を通してビオトープの意味を
理解させるとともに,ふるさとの自然への愛着を深める。
対 象
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
第4次
虫たちのことを調べる計画を立てる
地域に住む虫をさがし,観察する
虫のことを本やインターネットで調べる
調べたことをまとめて,発表会をする
第3学年
( 4時間)
(10時間)9・10/10
( 7時間)
( 5時間)
1 教師からビオトープの話を聞く。
・古鷹山森林公園,切串小中学校林,長谷
川が近くにある自然に恵まれた場所に
ある。
2 ビオトープに住む虫たちを観察する。
・捕獲して具体的観察したり,写真撮影し
たりして記録を残す。
授業の実際
3 学習カードに観察体験をレポートする。
(レポートは掲示板を使い紹介する。
)
※ ビオトープに希少種トンボと紹介され
た「ベニイトトンボ」が発見されたり,
その他にも絶滅危惧植物が見られたり
している。
効
果
・学校から歩いていくと,少し時間がかかるが,到着するまでの周囲の環境にも目が向
き,ビオトープが自然にとけこんでいる様子が分かった。また,多くの生き物たちを
観察することができた。
・
「~を調べてみたい。
」という興味や関心を基に,個人テーマや学年テーマを設定し,
探究していくことができた。
・体験活動を理科の授業と関連付けることができた。
備
考
・ビオトープの生物(昆虫・植物)の記録を一覧表にして残しておくと,回を重ねるご
とに充実した資料となる。
・夏の観察はマムシがでるので注意が必要である。
66
実施活動項目
学校名
教科等名
6 科学研究の充実
江田島市立鹿川小学校
(江田島市サブ地域)
総合的な学習の時間
対 象
第3学年
単元名
科学研究をしよう
連携先
機関名
大柿自然環境体験学習交流館
住所:江田島市大柿町深江1073番地1
TEL:(0823)57-2613
・自分たちが住んでいる町や自然,人とのかかわりを通して地域に愛着を感じ,地域を
良くしていこうとする態度を育成する。
・科学研究を通して,課題解決能力を育成する。
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
・児童を対象に科学研究の進め方,注意事項等について指導を受けることで,研究テー
マの選び方,実験観察方法,考察の仕方等の探究の技法の習得を図る。
第1次
第2次
第3次
第4次
海の生き物にふれよう ( 2時間)1・2/2
海の生き物を調べよう (18時間)
調べたことをまとめよう(15時間)
発表しよう
( 1時間)
1 海の生き物を観察する際の注意事項を聞く。
(研究の対象とさせたい生き物について触れ
ておく。
)
授業の実際
【注意事項】
・岩場があるので,怪我をしないよう気を付
ける。
・人間の動きに反応する生き物がいるので,
気を付けて観察する。
・同じように見える生き物でも違う場合があ
るのでよく観察する。
2 海の生き物を観察する。
3 観察した生き物の中から,研究してみたい生
き物を発表する。
(例)ヒザラガイ,マテガイ,コメツキガニ
4 次時の説明を聞く。
効
果
・身近な自然である海に,より親しみをもつことができた。
・専門家から生き物の生息場所や分布などについて指導してもらうことで,生き物に対
して興味をもつだけでなく,なぜその場所にいるのか,なぜそのような分布をしてい
るのかなど,科学的なものの見方を育て,科学研究につながる視点をもつことができ
た。
備
考
・科学研究の対象としては,「いつでも,簡単に,たくさん」実験・観察できるものを
考えている。
・事前に館長を講師として,科学研究の指導のポイント等について教員研修を行った。
67
実施活動項目
学校名
教科等名
2 野外観察の実施
江田島市立大君小学校
(江田島市サブ地域)
総合的な学習の時間
対象
単元名
引島にすんでいる生き物のひみつを調べよう
連携先
機関名
引島
住所:江田島市大柿町
単元目標
連携の
ねらい
及び連携内容
単元の
指導計画
第3学年
・地域の自然(海)に進んで関わりながら,一人一人が見つけた課題を追究していく力
を育てる。
・課題の追究を通して地域の自然のすばらしさに気付き,地域の海を大切にしようとす
る心情を養う。
・地域にある無人島引島で生き物を観察し,生き物に対する理解を深める。
・引島にすむ生き物を調べさせる。
第1次 海のひみつをさがそう
(1時間)
第2次 学校裏の海の生き物を調べよう
(3時間)
第3次 引島の海を調べよう
(4時間)1~4/4
第4次 学校裏と引島の海の生き物をくらべよう(2時間)
第5次 調べたことをまとめよう
(4時間)
第6次 調べたことを発表しよう
(2時間)
授業の実際
調査中の児童
まとめ
児童は,引島にはどのような種類の生き物がどれくらい住んでいるかを中心に調べ
た。大柿自然環境体験学習交流館の館長さんから生き物の名前や特徴について教えても
らい,児童の疑問にもわかりやすく説明してもらった。
学習の後で,記録に残した。
効
果
・実際に生き物に触れながら課題を追究していくことができた。
・自然の不思議さや良さに気付いた。
備
考
・引島には,大君小学校の保護者の船で搬送してもらった。
68
実施活動項目
1 授業づくり
学校名
三原市立南方小学校
教科等名
総合的な学習の時間
(三原市サブ地域)
対 象
第3学年
単元名
学校林のドングリの木に集まる昆虫観察
連携先
機関名
広島市森林公園こんちゅう館
住所:広島市東区福田町字藤ヶ丸 173
TEL:(082)899-8964
・身の回りの生き物に対する興味・関心を高め,課題の解決や探究活動に向けて主体的・
創造的に取り組む態度を育成する。
・昆虫類の継続的な観察を通して,植物と昆虫の関係を考え,自然・生き物・命に対し
て自分なりの考えをもつようにする。
・専門家による適切な指導・助言により,主体的・創造的に取り組もうとする態度を育
成する。
・昆虫と植物のかかわりにおいて科学的な見方や考え方を養う。
第1次 オリエンテーション
( 1時間)
第2次 こんちゅう館施設見学
( 2時間)
第3次 学校林のドングリの木に集まる昆虫観察 (24時間)5・6/24
(科学画の作成も含む)
第4次 科学レポートの作成
( 8時間)
第5次 発表会に向けて
( 4時間)
第6次 発表会
( 1時間)
単元目標
連携の
ねらい及び
連携内容
単元の
指導計画
1 観察記録と考察について
・観察したことを細かく正確に言葉で書く。
(何が?どこで?どんなことをしていた?)
・観察記録から,論理的・科学的に考察していく。
2 学校林のドングリの木に集まる昆虫の観察(ワークシートに記入)
3 なぜ,その昆虫がそこにいたのか,何のためにいたのか考える。
4 観察したことを交流し,全体で考察する。
授業の実際
5 まとめ
学校林のドングリの木に集まる昆虫観察,考察
効
果
備
考
・専門家による分かりやすい説明,また,適切な指導・助言により,自然事象への関心・
意欲が高まった。
・観察記録の仕方,考察の仕方などを身に付けることができた。
・継続的に観察することで,昆虫の生態や昆虫と植物とのかかわりを考えていくことが
できた。
69
実施活動項目
3 自然観察をしよう
学校名
世羅町立伊尾小学校
教科等名
総合的な学習の時間
(三原市サブ地域)
対 象
第3学年
単元名
干潟の観察をしよう
連携先
機関名
宮島水族館
住所:広島県廿日市市宮島町 10-3 TEL:(0829)44-2010 FAX:(0829)44-0693
・干潟の生き物の観察を通して海の生物の生態を知るとともに,私たちが住んでいる川
と海との関係について理解し,自然の環境を守っていこうとする態度を育てる。
単元目標
連携の
ねらい
・探究活動における実験・観察の手法や,問題解決の過程で生じた疑問などに対する専
門的知識の習得を図る。
単元の
指導計画
第1次 干潟の生き物について,疑問や調べたいことを出し合って,見学について学習
計画を立てる
(1時間)
第2次 干潟の観察を行い,海の生き物の生態を知る
(4時間)1~4/4
第3次 学習したことを観察記録にまとめ,川の生き物と比べ,環境を守る取組みにつ
いて話し合う
(3時間)
<学習課題> 干潟の生き物観察をしよう。
1 課題の確認
・どんな生き物がどんな場所で生息しているか,
他の生き物や環境との関係があるかなど,観
察のめあて,観察の視点を確認する。
・干潟の海をきれいにしている生き物について
話を聞く。
授業の実際
2 グループごとにゲストティーチャーに干潟の
生き物について解説してもらいながら観察をす
る。
3 学習のまとめをする。
○感想
川では見られないた
くさんの生き物が見ら
れて楽しかったです。
効
果
備
考
・専門知識をもったゲストティーチャーに観察の仕方を教わり,生き物の名前や生態を
教えていただくことで,幅広い知識・技能を修得することができた。
・ゲストティーチャーに児童の疑問にすぐ答えてもらえるので,児童は学習意欲を低下
させることなく干潟の生き物について興味をもって調べることができた。
子
70
実施活動項目
学校名
教科等名
2 野外観察の実施
江田島市立飛渡瀬小学校
(江田島市サブ地域)
総合的な学習の時間
対 象
第4学年
単元名
海大好き
連携先
機関名
飛渡瀬 秀崎海岸
住所:江田島市大柿町飛渡瀬
・地域の自然に親しみ,自然の中から疑問を見つけ,疑問を解決しようと追究する能力
を育成する。
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
・秀崎海岸は自然海岸であり,多くの種類の海辺の生き物を見つけることができる。
・海岸で採ったものを食べたり,春と夏の海岸の様子を比べたりすることを通して,地
域の自然に親しみ,地域の自然環境について考えさせる。
第1次
第2次
第3次
第4次
第5次
第6次
飛渡瀬の海に行こう(5月)
見つけたことをまとめよう
朝会で発表しよう
海で採ったものを食べよう
春の海と夏の海を比べてみたいな
夏の海に行こう(7月)
(4時間)1~3/4
(4時間)
(2時間)
(4時間)
(2時間)
(4時間)
1 ネイチャーゲーム「フィールドビンゴ」をみんなで作る。
例)緑色の海藻,茶色の海藻,平たい貝,巻き貝,カニ,ヤドカリ,魚等を2種類
以上見つけよう。
2 「フィールドビンゴ」を行い,
「生き物見つけ」
をする。
授業の実際
3 「生き物見つけ」をしながら,気付いたことを
メモしていく。
※2回の観察で,合計28種類の生き物を確認
できた。
【フィールドビンゴの様子】
<児童の感想>
・飛渡瀬の海にも,たくさんの生き物がいるんだな。
・海にきたない所と,きれいな所がある。
・飛渡瀬の海にも,たくさんの種類の生き物がいるんだな。
・夏や冬の海は,どうなんだろう。
・昔の海とくらべると,どうだろう。
効
果
備
考
・子どもたちは,身近な海岸にたくさんの生き物がいることを知り,きれいな海を守っ
ていきたいという気持ちをもつことができた。
・季節により水温・見つかる生き物の種類などが違い,季節による動植物の活動の変化
について学習することができた。
71
実施活動項目
3 自然観察をしよう
学校名
世羅町立伊尾小学校
教科等名
総合的な学習の時間
(三原市サブ地域)
対 象
第4学年
単元名
ダルマガエル減少の秘密を探ろう
連携先
機関名
広島市森林公園こんちゅう館
住所:広島市東区福田町字藤ヶ丸 173 TEL:(082)899-8964 Fax:(082)899-8491
・地域に生息する絶滅危惧種のダルマガエルについて,課題意識をもって探究活動を行
う中で問題解決能力を養うとともに,ダルマガエル減少の秘密について自分なりに考
え,地域の環境を守ろうとする態度を養う。
単元目標
連携の
ねらい
・探究活動における実験・観察の手法や,問題解決の過程で起きた疑問などに対する専
門的知識の習得を図る。
第1次
単元の
指導計画
カエルに積極的にかかわり,疑問や調べたいことを出し合って,ダルマガエ
ルについての学習計画を立てる
( 5時間)
第2次
ダルマガエル減少の秘密をジャンプ力に視点を当てて考え,仮説を立てて実
験・考察を行う
(15時間)
第3次
学習したことをレポートにまとめる
( 9時間)
専門知識をもったゲストティーチャーに実験の手法やカエルの役割,田んぼに棲む昆
虫についてのくわしい説明を聞く。
<学習課題> ダルマガエルのジャンプ実験をしよう。
1 課題の確認
・実験の確認・結果の予想
授業の実際
2 ダルマガエルのジャンプ実験をする。
・体長と足の長さを測る。
・10匹のカエルを2回ずつ跳ばしてジャンプ距離を
計測する。
3 結果から分かることを話し合う。
4
田んぼでのカエルの役割や田んぼに棲む昆虫について
説明を聞く。
5 学習のまとめをする。
予想どおり,ダルマガエルの
方がトノサマガエルよりジ
ャンプ力が弱かったね。
効
果
備
考
・専門知識をもったゲストティーチャーに実験や観察の手法を教えてもらうことで,
幅広い技能を修得することができ,科学的に事象を見る力や考える力が育成された。
・自然界におけるカエルの役割,田んぼに棲む昆虫の名前や習性などくわしく教えて
いただくことによって,専門的な知識が得られた。
72
実施活動項目
2 地域の人材を活用するなどの自然観察や調査,体験学習など
学校名
福山市立高島小学校
教科等名
総合的な学習の時間
(福山市サブ地域)
対 象
第4学年
単元名
花と虫と人
連携先
機関名
広島市森林公園こんちゅう館
住所:広島市東区福田町字藤ケ丸173番地
TEL:(082)899-8964
・植物と昆虫の関係についての考え方を身に付け,その関係を自ら追究する態度を育て
る。
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
・こんちゅう館技師のもつ知識・技能・能力等の専門性に学ぶとともに,その生き方を
学ばせる。
・花と昆虫と人の関わりを深く追究し,科学的な見方や考え方を養う。
第1次
第2次
第3次
第4次
第5次
アンズの花に来る昆虫の観察をする
(11時間)
ミカンの花に来る昆虫の観察をする
( 6時間)
昆虫の科学画をかく
(10時間)
アンズの実が地域の人々にどのように利用さているかを調べる ( 2時間)
観察したことや調べたことを基に,科学レポートを作成し,発表する
(18時間)
第1次の学習の流れ
1 花と昆虫の関係
2 アンズの花粉媒介者の推理
・事前にビデオにより(カボチャの)受粉について復習する。
・ハチやチョウを花粉媒介者として推理する子が多い。
授業の実際
3 野外観察と記録
・アンズの花に来ている昆虫を探し,様子を観察する。
・標本用に,数匹を採集する。
・標本を作製する。
ニホンミツバチ,セイヨウミツバチ,アカ
タテハ,アブ,ハエなど
4 観察結果の整理,情報の共有化
・花に来ていた昆虫の写真を,プロジェクターで拡大
表示しながら,見つけた昆虫の名前や様子を全員で確認する。
・前日の観察結果と比べながら,疑問に思ったことや新たに発見したことを発表する。
5 標本の作製
6 まとめ
・アンズの花には,たくさんの虫がやってくると考えていたが,実は種類が少なかっ
た。
・セイヨウミツバチとニホンミツバチの2種類がほとんどであった。
効
果
・子どもたちはこんちゅう館技師から10回程度の指導を受けることができ,昆虫への
関心が高まった。
・科学画をかくことにより,細かい部分に着目して観察することなどの観察する力が育
成された。
備
考
・開花時期が限られるので,集中的に観察した。
・こんちゅう館技師から子どもへの直接指導ができない授業については,毎回授業の実
施状況を細かく連携し,継続的な支援を受けることができた。
73
実施活動項目
1 科学館・博物館などの見学や施設を活用した学習活動
学校名
福山市立加茂小学校
教科等名
総合的な学習の時間
(福山市サブ地域)
対 象
第4学年
単元名
住みよい加茂
連携先
機関名
芦田川見る視る館
住所:福山市御幸町中津原字堀内
TEL:(084)955-9038
・自分たちの出すゴミや,ふだん何気なく使っている水に関心をもたせる。
・生活を見直し,ゴミを減らしたり水を大切にしたりするために何ができるのか考え,
行動できるようにさせる。
・河川浄化施設を活用し,いろいろな水のパックテストを通して生活排水についての関
心を高めるとともに,水を浄化する仕組みを実際に見学し,水の浄化の仕組みについ
て学習させる。
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
第4次
第5次
地域のゴミについて調べる
リサイクルプラザの人の話を聞き,まとめる
家庭の水について調べる
施設見学
見学のまとめ
(4時間)
(3時間)
(2時間)
(4時間)1・2/4
(3時間)
1 クリーンセンター(河川浄化施設)見学
芦田川にある取水口を見学し,たくさん
のゴミや汚れがあることを確かめる。
その後,大きなゴミ,中ぐらいのゴミ,
小さいゴミ,さらに目に見えないゴミが濾
過され,きれいになっていく様子を見る。
授業の実際
2 水質に関する実験(パックテスト)
加茂川の水,近くの池の水,近所の溝の水など,自分が
持ってきた水の水質をパックテストで調べる。
また,醤油や果汁などでも実験し,身のまわりの水の
汚れ具合を確かめる。
3 館内見学
芦田川の成り立ちや変遷を,パネルを見ながら学習す
る。水槽内の芦田川に生息している生物を観察すること
で,芦田川がたくさんの生物にとっての大切な生活の場で
あることを学ぶ。
効
果
・社会科や総合的な学習の時間で学んだことを,実際に自分たちの目で見て確かめるこ
とができた。
・身のまわりのゴミや水についての関心が高まり,自分の生活を見つめ直すきっかけと
なた。
備
考
・「芦田川見る視る館」と「クリーンセンター」の2か所を半日で回ったが,内容が盛
りだくさんなので,余裕があればそれぞれに十分な時間をかけたい。
74
実施活動項目
1 授業づくり
学校名
三原市立久井小学校
教科等名
総合的な学習の時間
(三原市サブ地域)
対 象
単元名
環境問題博士になろう
連携先
機関名
公衆衛生協会(三原市役所環境政策課)
住所:三原市港町三丁目5番1号 三原市役所本庁舎 4階
第5学年
TEL:(0847)32-6194
単元目標
・身近な川や生き物を観察して,その環境について知り,自分たちが環境を守るために
すべきことについて考えさせる。
連携のねらい
及び
連携内容
・指標生物の生態や環境に対する適応などの専門的な話を聞くことで,生物に対する興
味・関心を高める。
・地域の公衆衛生協会の方から昔の人と川とのかかわりの話を聞くことで,人と環境に
ついて考えることができるようにする。
単元の
指導計画
第1次 久井町を流れている川を調べよう
第2次 水辺教室に参加して水のよごれを調べよう
第3次 調べた結果をまとめよう
(1時間)
(3時間)1~3/3
(2時間)
1 広島県,三原市の環境保全協会,地域の公衆衛生協会の方を講師に,御調川の水生
生物の採集と環境調査を行う。
2 指標生物を分類し水の汚れを調べる活動を通して,生物に対する知識を深め,環境
を守るために自分たちがやるべきことについて学習する。
授業の実際
タモ網を使って水生生物を採
集した。
効
備
講師の指導のもと,採集した指
標生物を分類した。学校の前の御
調川は,
「少し汚れている」という
結果になり,児童は驚いていた。
果
・地域の川の生き物を採取することで,環境について興味・関心を高めることができた。
考
・芦田川見る視る館内では,パックテストによる水質調べを体験することができる。また,
見学を通して,汚れた川の水を浄化する仕組みを学ぶことができる。
(芦田川見る視る館 住所:福山市御幸町中津原字堀内 TEL:(0849)55-9038)
75
実施活動項目
4 外部講師による出前授業等の教育活動
学校名
福山市立加茂小学校
教科等名
総合的な学習の時間
(福山市サブ地域)
対 象
単元名
加茂川調査隊
連携先
機関名
福山市経済環境局環境部環境保全課
住所:福山市東桜町3-5
第5学年
TEL:(084)928-1072
単元目標
・加茂川の調査を通して,地域の自然や環境に関心をもち,協力して課題を解決するこ
とができるようにする。
連携のねらい
及び
連携内容
・加茂川の水質調査の見通しや課題意識をもたせる。
・パックテストの方法が理解でき,調査結果から水質汚染の問題について深く考えるこ
とができるようにする。
単元の
指導計画
第1次 川の汚れについて考えよう(2時間)
第2次 川の汚れについて調べよう(4時間)3・4/4
第3次 調べたことを発表しよう (2時間)
1 環境保全課の方の話(プレゼンテーション)
・地球上にある水のうち人間が使える水の量を知
る。
・生活に使う水の量を知る。
・水の使い方を考え,発表する。
授業の実際
2 パックテストの実施
・パックテストの方法を知る。
・水道水,醤油一滴入りの水道水,各班で準備し
た川の水を調べる。
・分かったことをワークシートにまとめる。
3 結果の交流
・各班の結果を発表する。
・それぞれの結果を板書し,比較する。
・醤油一滴を入れただけでも汚れは大きいことを
知る。
4 感想を発表
・授業の感想(分かったこと・初めて知ったこと・思ったこと)を発表する。
効
果
備
考
・身近な水を調べることを通して,自分の生活をふり返り,これからの水の使い方につ
いて考えることができた。
・環境保全課の方の指導により,パックテストの方法を知り,川の環境について深く考
えることができた。
76
(2)教材・教具の活用
【算数科】
学年
単元名
教材・教具名
実践校名
項
磁石のついた絵
三原市立小坂小学校
79
たしざん ひきざん
ミニカー10個入りケース
(引き出し整理用の仕切り板の活用)
三原市立小坂小学校
80
第3学年
かさ
デシリットル,リットルます
三原市立小坂小学校
81
第4学年
第1学年
ひきざん
角
ヒトデのうでの角度
江田島市立鹿川小学校
82
【理科】
学年
第3学年
第4学年
第5学年
単元名
教材・教具名
植物のつくりとそだ
ち
あたたかさと太陽の
光
電気であかりをつけ
よう
ダイコン(花のついたもの,種子をつけ
たもの,葉だけをつけているもの)
世羅町立西大田小学校
83
棒温度計つきパネル
江田島市立大古小学校
84
ぴっかりテスター
江田島市立飛渡瀬小学校
85
じしゃくにつけよう
不思議な動きをする玉
福山市立竹尋小学校
86
じしゃくのふしぎを
さぐろう
ジャンプロケット
府中市立諸田小学校
87
電気のはたらき
乾電池のつなぎ方
-電流の強さ早わかりモデル-
江田島市立鹿川小学校
88
電気のはたらき
ひも状磁石を使った回路模型
三原市立久井小学校
89
電気のはたらき
回路ボード
福山市立加茂小学校
90
月や星
簡易高度計
江田島市立大君小学校
91
月や星
月の位置記録用紙
江田島市立大君小学校
92
もののあたたまりか
た
非イオン界面活性剤 約1%水溶液
福山市立竹尋小学校
93
もののあたたまり方
ナイロンの気球
府中市立諸田小学校
94
植物の発芽と成長
ツルグレン装置
世羅町立西大田小学校
95
花から実へ
花粉カード
三原市立小泉小学校
96
花から実へ
カボチャの花 実物モデル
世羅町立伊尾小学校
97
てんびんとてこ
実験用大型てこ
三原市立小泉小学校
98
てこのはたらき
三角形型てこ
福山市立赤坂小学校
99
もののとけかた
もののとけかた観察装置
福山市立加茂小学校
100
おもりが動くとき
のぼりづな振り子
江田島市立飛渡瀬小学校
101
おもりのはたらき
鯛子ちゃん
福山市立高島小学校
102
77
実践校名
項
学年
単元名
教材・教具名
実践校名
項
第6学年
ものが燃えるとき
燃焼実験用ペットボトル
三原市立小泉小学校
103
ものが燃えるとき
固形燃料を使っての消火
世羅町立西大田小学校
104
ヒトや動物の体
灯油ポンプ心臓模型
三原市立久井小学校
105
生物とかんきょう
ホウセンカの色水実験
三原市南方小学校
106
大柿自然環境体験学習交流館
107
大柿自然環境体験学習交流館
108
生物とかんきょう
生物とかんきょう
ヨウ素でんぷん反応 実験系の確立
~季節に応じた植物の利用~
ヨウ素でんぷん反応
~海藻(アナアオサ)の活用~
火山の噴火装置
福山市立赤坂小学校
109
水よう液の性質
ムラサキキャベツ紙
江田島市立大君小学校
110
湯煎用安全ウキ※
大柿自然環境体験学習交流館
111
全学年
大地のつくりと変化
-
※「湯煎用安全ウキ」は,小学校・中学校の区別なく活用することが可能である。
【生活科】
学年
第1学年
第2学年
単元名
教材・教具名
実践校名
項
海辺のたんけんにい
こう
海辺の生き物観察ガイドブック「海辺へ
でかけよう!」【自校作】
江田島市立大古小学校
112
ぐんぐんのびろ
サツマイモの育ち観察箱
世羅町立伊尾小学校
113
ぼくたち わたした
ちの 高浜海岸
Part1
いつでも自由にさわってみよう海の生き
物水族館
福山市立高島小学校
114
うみべ
【総合的な学習の時間】
学年
単元名
教材・教具名
実践校名
項
第3学年
海はぼくらの宝物
海辺の生き物観察ガイドブック「海辺へ
出かけよう!~パート2~」【自校作】
江田島市立大古小学校
115
第5学年
ウバメガシの研究
どんぐり検索表
福山市立高島小学校
116
第6学年
守ろう 伊尾の水を
石の大きさ測定器
世羅町立伊尾小学校
117
うみべ
78
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
三原市立小坂小学校
(三原市サブ地域)
算数科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
ひきざん
磁石のついた絵
・求残,求部分,求差をひき算の式に表すよさを知り,進んで式に表し,差を求めさ
せる。
・求残,求部分,求差の場面を同じひき算と考えさせる。
・求残,求部分,求差の場面を数図ブロックで操作し,ひき算の式に表して答えを求
めさせる。
・ひき算が用いられる場面や,ひき算の記号や式の読み方,かき方,計算の仕方を理
解させる。
・問題場面のイメージ作りをさせる。
・作問した問題の提示を容易にする。
第1次 のこりはいくつ
(3時間)
第2次 ひきざんカード
(1時間)
第3次 おはなしづくり(ひき算の作問) (1時間)1/1
第4次 ちがいはいくつ
(3時間)
まとめ おはなしづくり(ひき算の作問) (1時間)
児童が使った磁石つきの絵
絵を種類ご
とに分けて
(ケーキ屋・
八百屋・昆虫
等)
,ホワイト
ボードに並
べ,子どもた
ちのイメージ
作りをした。
完成した問題①
活用の実際
(使用方法)
友達の作
った問題に
質問をして,
答えた。
作った問題の発表のようす
効
果
備
考
第1学年
完成した問題②
かまきりが
9ひきいま
す。こどもの
かまきりが7
ひきいます。
おとなのかま
きりは,なん
びきですか。
ねこが3
びきねていま
す。1ぴきお
きてあそびに
いきました。
ねこは,なん
びきになった
でしょう。
・児童の生活に密着するような絵の裏に磁石を付けてホワイトボードに並べることで,
興味をもって学習を進めることができた。
・絵を用いることで問題のイメージをもつことができた。
・それぞれの児童の考えで問題を作ることができた。
79
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
三原市立小坂小学校
(三原市サブ地域)
算数科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第 1 学年
たしざん ひきざん
ミニカー10個入りケース(引き出し整理用の仕切り板の活用)
・繰り上がりのあるたし算,繰り下がりのある引き算を理解させる。
・引き出し整理用のプラスチック仕切り板を組んで10の入れ物とし,具体物を入れ
10になるとその上に透明シートをかぶせることにより,10のまとまりを認識さ
せる。
第1次 繰り上がりのあるたし算
1位数+1位数で10のかたまりをつくる。
第2次 繰り下がりのある引き算
2位数-1位数を減々法で行う。
① 「15-7」の計算をする場
合,ミニカーのかごから15個
を取り出し10個はケースの
中に入れる。5個は外に置く。
②10のかたまりになったこ
活用の実際
(使用方法)
とを確認するために,透明シ
ートをかぶせる。
③
外の5個と10のかたまり
の中から2個を取ると残りは
8個になることを確認する。
効
果
・仕切り用の板は物の大きさによって調節できるので,いろいろな物に対応できた。
・10個入れて透明シートをかけることにより10のかたまりを認識しやすくするこ
とができた。
・また,10の位から借りてくるということも,透明シートをとりはずすことで認識す
ることができた。
備
考
・繰り上がりのあるたし算の場合には10個入るとカバーをかけて10のかたまりを
認識させ,外にあと幾つ残っているかを数えて,答えさせる。
80
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
三原市立小坂小学校
(三原市サブ地域)
算数科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第3学年
かさ
デシリットル,リットルます
・普遍単位のよさに気付き,身のまわりの入れものの容積表示を進んで見つけたり,適
切な大きさのますを使ってかさを測定したりさせる。
・かさの普遍単位の必要性について考えるさせる。
・かさを「 ℓ 」
「 dℓ 」
「 mℓ 」の単位を用いて表させたり,ますを使ってかさを測定さ
せたりする。
・ますの使い方やかさの単位「 ℓ 」
「 dℓ 」
「 mℓ 」のよみ方・かき方・相互関係を理解
させる。
・日常生活におけるかさの量感を育てる。
第1次
第2次
第3次
第4次
第5次
大きさの違う水筒のかさを調べる
(1時間)
リットルについて理解する
(1時間)
デシリットルについて理解する
(1時間)
ミリリットルについて理解する
(1時間)
デシリットルマシーン(デシリットルます)を作り,身近なものを測ってみる
(2時間)
第6次 1リットルマシーン(リットルます)を作り,いろいろな入れ物に入る水のか
さを測る
(2時間)1・2/2
1リットルマシーンを作ろう。
1 ペットボトルにデシリットルマシーンで,色水を1デシリットルずつ入れる。
・そのときに,1デシリットルずつ印をつけていく。
・ちょうど1リットルになったところに印をつけ,ふちを切る。
・ペットボトルの切り口をテープで貼る。
活用の実際
(使用方法)
作ったマシーンを使おう。
2 作った1リットルマシーンとデシリットルマシ
ーンで花びんやバケツのかさを測ってみる。
効
果
備
考
・デシリットルますやリットルますを作り,水のかさを調べたことによって,かさの量
感を育てることができた。
・身の回りの物から,かさの単位が使ってあるものを見つけたり,作ったマシーンで花
びんやバケツなどのかさを測るなど,かさに興味をもつ児童が増えた。
81
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立鹿川小学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
算数科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第4学年
角
ヒトデのうでの角度
・回転の大きさを表す量としての角をとらえ,大きさを測定する単位として「度(°)
」
を用いることを知らせる。
・分度器を用いて角の大きさを測定したり,必要な大きさの角を作図したりすること
ができるようにする。
・身の回りにある素材として,身近な海辺にすむ生き物(ヒトデ)を取り上げること
で,角の大きさ比べに興味をもたせ,角についての関心を高めるとともに,進んで
調べようとする態度を育成する。
第1次 角
(1時間)
第2次 角の大きさ (5時間)1/5
第3次 学習のまとめ(2時間)
課題:ヒトデのうでの開きぐあいをくらべよう!
1 数種類のヒトデ標本を活用し,どのヒ
トデの「うでの開きぐあい」が大きいか
予想させ,解決(比べ方)の見通しをもた
せる。
2 解決(比べ方)の見通しをもとに「開き
ぐあい」を比べる。
活用の実際
(使用方法)
※ 標本写真を使ったプリントを用意し,
切り取りや作図などの解決方法も選択
できるようにする。
(標本プリントの併用)
3 比べ方を話し合う。
4 角を作っている辺の開きぐあいを,
「角の大きさ」ということでおさえる。
効
果
・総合的な学習の時間で扱った海の生き物を用いた学習を展開したことで,児童は意
欲的に測定したり,作図したりすることができた。
・具体物やプリントを用意することで多様な比べ方が生まれ,練り合いの場面でも積
極的に自分の考えを発表していた。
備
考
・ヒトデ標本セットや写真は,大柿自然環境体験学習交流館で借りることができる。
82
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
世羅町立西大田小学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第3学年
植物のつくりとそだち
ダイコン(花のついたもの,種子をつけたもの,葉だけをつけているもの)
単元目標
・身近な植物を探したり育てたりして,成長の過程や体のつくりを調べ,それらの成長
のきまりや体のつくりについての考えをもつようにする。
教材使用の
ねらい
・既習内容(ホウセンカの体のつくりやその役割)を根拠に考える(推論する)中で,
科学的思考力を育て,植物の体のつくりについての理解の定着を図る。
単元の
指導計画
第1次 植物のつくりと育ちを調べよう (3時間)
第2次 植物の体のつくりを知ろう
(3時間)3/3
1 課題を把握する。
「植物の体は,根・茎・葉からできている」という考えをつかって,ほかの植
物(ダイコン)を調べてみよう。
・ダイコンでは,どの部分が根や茎や葉でしょうか。
「ホウセンカでは,
茎の下が根で,葉は
茎についていた。
」と
いう根拠をもとに予
想している。
畑から取ってきたダイコン(実物)
活用の実際
(使用方法)
2 設計図に考えをかく。
・どの部分がダイコンの根・茎・葉にあたるか
を根拠に基づいて予想する。
設計図
3 考えを発表する。
他の児童が挙げた根拠(一部)~
設計図への記述,発言より~
4 写真をもとにまとめを行う。
・根はいっぱい栄養を集める
ところだから,土の中にあ
るから。
・葉は太陽の光を浴びるので
上の方にあるから。
花をつけたダイコン(写真)
効
果
備
考
種をつけたダイコン(実物)
・既習事項を根拠に考える学習を展開することができた。こうした思考過程を通して,
植物の体のつくりについての理解をより確かなものにすることができた。
・三つの種類のダイコンを準備することで,茎がどの部分なのか,どこが実(種をつけ
るところ)か理解しやすくなった。
83
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立大古小学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
活用の実際
(使用方法)
第3学年
あたたかさと太陽の光
棒温度計つきパネル
・平面鏡や虫眼鏡を用いたときの光の進み方や,物に日光を当てたときの明るさや暖
かさの変化にかかわる光の性質についての見方や考え方を養う。
・平面鏡や虫眼鏡を利用したものづくりや活動を通して,光の性質について興味・関
心をもって追究する態度を育てる。
・手を当てて暖かさを体感するとともに,温度計を使って温度を測ることで,暖かさ
を数値として表せることを意識付ける。
・鏡で日光をはね返して棒温度計に当て,その部分の明るさや暖かさの違いを調べさ
せる。
第1次 ものに日光を当てよう
(3時間)
第2次 かがみで日光をかさねよう
(2時間)2/2
第3次 虫めがねで日光をあつめよう (1時間)
実験している児童の様子
光を当てたときの様子
鏡で日光をはね返して重ね,その部分の明るさや暖かさの違いを比較して調べるとき
に使う。
一人ずつ鏡を持たせ,5,6人のグループで協力して調べさせる。
作り方
1 縦 45 ㎝,横 76 ㎝,厚さ7㎜のパネルに黒の色
画用紙を貼る。
2 温度計をつるすための穴を3箇所にあける。
3 温度計を専用ケースに入れてモールでパネルに
つるす。
4 温度計の液だめの部分に黒の色画用紙を巻く。
平成18年9月19日(火)15:30
晴れ 気温 29℃
日光を集めたときの温度(5分間)
・鏡1枚のとき・・・・ 33℃
・鏡2枚のとき・・・・ 38℃
・鏡3枚のとき・・・・ 40℃
効
備
果
・一つのパネルで同時に鏡の枚数を変えた実験ができることから,明るさや暖かさの違
いがよく分かった。
考
・温度を測定することは,既習事項の復習となり,実験の技能を身に付けさせること
にもなる。
・時間が経つにつれて太陽の位置が変わるので,はね返した光が棒温度計に当たって
いるか気を付けさせる必要がある。
84
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業改善の取組み
江田島市立飛渡瀬小学校
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第3学年
電気であかりをつけよう
ぴっかりテスター
・乾電池と豆電球と導線を使い,豆電球が点灯するつなぎ方と点灯しないつなぎ方を比
較したり,回路の一部にいろいろなものを入れて点灯するかどうか調べたりさせる。
その中で,見い出した問題を興味・関心をもって追究する活動を通して,電気の回路
のつなぎ方やつなぐものについての見方や考え方を養う。
・
「あかりがつくもの・つかないもの」を調べる実験を行う際,1.5Vの乾電池を使用し
たのでは金属製のものにテスターを当てても,汚れやさびによって豆電球の明かりが
つきにくいことがある。電池や豆電球を9V用にすることにより,より正確に「あか
りがつくもの・つかないもの」を調べさせる。
第1次 あかりがつくとき
(3時間)
第2次 電気を通すもの・通さないもの(4時間)1~3/4
第3次 おもちゃをつくろう
(3時間)
第4次 学習のまとめ
(1時間)
1 離れた回路の間に挟んでみたい物を考え,集
める。
2 どんな素材でできているか考え,あかりがつ
くか予想する。
3 「あかりがつくもの」と「あかりがつかない
もの」に分ける。
活用の実際
(使用方法)
4 素材に注目してどんなものが電気を通すか,
まとめる。
【全体図】
5 空き缶,銀紙・金紙など,塗ってあるものを紙やすりではがし,電気を通すか調べ
る。
6 教師実験として,音(電子ブザー)や動き(モーター)でも電気が通っているか確
かめることができることを紹介する。
<作り方>
1 電池・電池スナップ・ソケット(豆電球)などを配線する。
2 空き箱に3ヶ所穴を開け,豆電球・釘2本を出す。
3 ビニルのひもをつける。
製作時間 約30分
効
果
備
考
・子どもたち一人一人が自分の「ぴっかりテスター」を製作し,使用することを通して,
興味・関心をもって実験することができた。
・1.5Vの乾電池を使用した「ぴっかりテスター」に比べて,より正確に「あかりがつく
もの・つかないもの」を調べることができた。
85
実施活動項目
学校名
教科等名
5 指導法の工夫・改善に向けた実践,研究
福山市立竹尋小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第3学年
じしゃくにつけよう
不思議な動きをする玉
・磁石につくものや磁石の働きを比較しながら調べ,見い出した課題を興味・関心をも
って追究する活動を通して,磁石の性質についての見方や考え方を養う。
・導入として鉄玉・ビー玉・木の玉を教材の上で転がして,その動きの違いから磁石に
つくものとつかないものを調べようとする意欲を高める。
第1次 じしゃくにつくものをさがそう
(3時間)1/3
第2次 じしゃくのきょくのせいしつを調べよう
(5時間)
第3次 じしゃくについた鉄を調べよう
(2時間)
第4次 じしゃくがつかわれているものをさがそう (1時間)
第5次 まとめ
(1時間)
1 ビー玉を転がす
→ まっすぐに転がる
2 木の玉を転がす
→ まっすぐに転がる
3 鉄の玉を転がす
→ 磁石にひきつけられて曲がりながら転がったり,止まったりする
4 仕掛けを考える
転がり方の違いから,どんな仕掛けがしてあるか考えさせる。
活用の実際
(使用方法)
5 アクリル板の上の画用紙をはずす
磁石が付いていることが容易にわかり,材質の違いにより,磁石に引き付けられる
物と引き付けられない物があることに気付かせる。
上:画用紙(取り外しが可能)
下:アクリル板(裏面には磁石がいく
つも貼ってある。
)
アクリル板
画用紙
磁石
効
果
備
考
・玉の動きの違いに驚きをもつことができた。
・磁石に引き付けられる物と引き付けられない物について,玉の材質の違いに着目し,
調べようとする意欲が高まった。
86
実施活動項目
学校名
教科等名
5 指導方法の工夫・改善に向けた実践,研究
府中市立諸田小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第3学年
じしゃくのふしぎをさぐろう
ジャンプロケット
単元目標
・磁石を働かせたときの現象を比較しながら調べ,見い出した問題を興味・関心をもっ
て追究したりものづくりをしたりする活動を通して,磁石の性質についての見方や考
え方を養う。
教材使用の
ねらい
・磁石のしりぞけ合う性質を用いたロケットづくりを通して,磁石の性質の理解を深め
る。
単元の
指導計画
単元導入 じしゃくのふしぎをさぐろう
第1次 じしゃくにつくもの
第2次 じしゃくの力
第3次 じしゃくのきょく
第4次 じしゃくのきょくのせいしつ
まとめ
(2時間)
(1時間)
(1時間)
(2時間)
(2時間)1/2
(1時間)
1 二つの磁石による実験
二つの磁石の極どうしを近づける実験を行い,手応えを感じさせる。
2 演示実験
教師が作ったロケットを飛ばして見せて,どうし
てロケットが飛ぶのか理由を考えさせる。
3 ロケットの作成
磁石を使って,高く飛ぶロケットを作成させる。
活用の実際
(使用方法)
4 ロケット発射発表会
ロケットづくりを通して工夫したこと,感じたことを発表させる。
〈ロケットの作り方〉
・土台となる材料に,棒を立てる。
(土台は,ダンボールや木片でよい)
・筒状にした紙(トイレットペーパーの芯でもよい)に羽を付ける。
・丸磁石を退け合うように,ロケットと土台に貼り付ける。
効
果
備
考
・磁石を使って試行錯誤してロケットを作る活動を通して,磁石の性質を見い出すこと
ができた。
・どのように工夫したら,しりぞけ合う力が強くなるかを考えることができた。
・しりぞけ合う性質を視覚的にとらえることができた。
87
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立鹿川小学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第4学年
電気のはたらき
乾電池のつなぎ方-電流の強さ早わかりモデル-
単元目標
・乾電池や光電池に豆電球やモーターなどをつなぎ,乾電池や光電池の働きを調べ,電
気の働きについての考えをもつようにする。
教材使用の
ねらい
・乾電池のつなぎ方,電流の強さの関係は,今までの指導においては,実験することで
理解を深めていた。電流は,目に見えないので視覚的にイメージすることが難しい。
この教具を使うことで電流の強さを視覚的にイメージさせ,知識・理解の定着を図る。
単元の
指導計画
第1次 光電池を使って,動くおもちゃを作る
第2次 光の当て方を変えて,光電池のはたらきを調べる
第3次 乾電池の数やつなぎ方と,電流の強さとの関係を調べる
おもちゃ作りをする
第4次 まとめ
(2時間)
(2時間)
(4時間)2/4
(1時間)
1 直列つなぎの場合
豆電球の明るさ
を示す。左側が明る
く,右側がふつうの
明るさとする。
活用の実際
(使用方法)
ビー玉を
ころがす。
この三角形の
台1つが乾電池
1個とする。
この場合は縦に並んでい
るので,直列つなぎ。
三角形の台が2段分あるので,ビー玉を転がすと,下にある直方体が遠くまで移
動する。このことから,電流が強く,豆電球が明るくなることが理解できる。
2 並列つなぎの場合
ビー玉を転がすと,三角形の台が1
段分なので,下にある直方体はあまり
遠くまで移動しない。このことから,
電流の強さは普通で,豆電球が明るさ
も普通であることが理解できる。
さらに,三角形の台が2台並んでいるので,2回,転がすことができる。これは,
直列つなぎでは1回しか転がせないことに対して,電池が長く使えることを理解で
きる。
効
果
備
考
・
「なぜ,電池は直列つなぎより並列つなぎの方が長持ちするのか。
」
,
「なぜ,豆電球は
並列つなぎより直列つなぎの方が明るいのか。
」を実験だけでなく,モデルとして示す
ことでより理解が深められた。
・ビー玉がコースからはずれないようガイドを付けておく。
88
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
三原市立久井小学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第4学年
電気のはたらき
ひも状磁石を使った回路模型
単元目標
・光電池や乾電池を使い,回路に流れる電流の強さとモーターの回り方などとを関係付
けて,電気の働きについての見方や考え方を養うとともに,光電池や乾電池を使った
ものづくりを通して,電気の働きに興味・関心をもって追究する態度を育てる。
教材使用の
ねらい
・乾電池のつなぎ方を変えてモーターカーが速く走ったときの回路の共通点(直列つな
ぎ)を見つけやすくする。
単元の
指導計画
導 入 電機のはたらき
第1次 光電池のはたらき
第2次 かん電池のはたらき
まとめ・確かめ・発展
(2時間)
(2時間)
(4時間)2/4
(3時間)
1 スチロール板で作った乾電池とモーターの模型(裏にマグネットシート)をカラー
ひも状ラバー磁石でつなぎ,モーターカーが速く走ったときの回路,変わらなかった
時の回路,走らなかった時の回路を作り説明する。
2 速くなったときの回路を比べさせることで共通点を見つけさせ,「直列つなぎ」と
「並列つなぎ」について指導する。
3 走らなかった原因を全体で考えさせる。
活用の実際
(使用方法)
児童が,乾電池とモーターの模型
をひも状ラバー磁石でつなぎ,モー
ターカーが速く走ったときの回路
を作り説明している。
乾電池のつなぎ方が違っていて
も速く走ったときの特徴(直列つな
ぎ)に気付くことができた。
効
備
果
・自分の予想した回路を模型を使って順序だてて説明することができた。
・ラバー磁石をつなぎかえることで,簡単に配線の修正ができた。
・直列つなぎの回路の共通点を容易に見つけることができた。
考
・カラーひも状ラバー磁石の入手方法
(株)二六製作所 (http://www.26magnet.co.jp/seihin/seihin8.html)
規格と販売価格 Φ2 mm×1000 mm(3 色 1 セット)788 円(税込み)
89
実施活動項目
学校名
教科等名
5 指導方法の工夫・改善に向けた実践,研究
福山市立加茂小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第4学年
電気のはたらき
回路ボード
単元目標
・乾電池2個を使って回路を作り,豆電球を点灯させたり,モーターを回したりできる
ようにする。
・豆電球の点灯の仕方やモーターの回り方を,回路に流れる電流の強さと関係付けて考
えられるようにする。
・光電池は光が当たると回路に電流が流れることを知り,光電池で動くおもちゃを動か
し,乾電池との違いを比較し,それぞれの良さを考えることができるようにする。
教材使用の
ねらい
・児童が自分で考えた回路を実際に試し,体験しながら2通りの電池のつなぎ方(直列
つなぎ・並列つなぎ)について理解させる。
単元の
指導計画
第1次 自動車を走らせよう
(4時間)
第2次 自動車をはやく走らせよう
(3時間)2/3
第3次 光電池のはたらきを調べよう (5時間)
児童につなぎ方を考えさせ,発表させるときに使用する。
○ ボードにある電池の+極及び-極にあたる部分にわに口クリップをはさみ,回路を
作る。
○ それぞれねじ釘が打ってあり,とび出した部分にわに口クリップをはさめるように
なっている。
○ 電池のつなぎ方による流れる電流の強さの違いは,つなぐ豆電球の明るさやモータ
ーの回転速度で確認できる。
【表側】
【裏側】
活用の実際
(使用方法)
※ボード裏には乾電池を取り付けており,
表に通電するようになっている。
効
果
備
考
・具体的な操作が可能なことから,多くの児童が「やってみたい!」と意欲を見せてい
た。
・授業終了後も操作することが可能であり,多くの児童が体験することができた。
・大型であるため,演示実験の際にも効果的であった。
90
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立大君小学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第4学年
月や星
簡易高度計
・月や星を観察し,月の位置や星の色,明るさなどを調べ,月や星の特徴や動きにつ
いての考えをもつようにする。
・月の高度を正確に測ることが難しい。また,夜の観察になるため,児童の意欲を持
続させにくい。そこで,身近な材料を使って,簡易高度計を作成し,意欲的に正確
に高度を測ることができるようにする。
第1次 月の動き
(5時間)5/5
第2次 星の動き
(3時間)
発 展 陀峰山での観測会をしよう (1時間)
観測中の児童
簡易高度計
満月の動きの記録に使う。より正確に記録することができるので,意欲をもって観測
した。次からも使いたいという声が聞かれた。
活用の実際
(使用方法)
☆作り方
CDケースに分度器のコピーを貼り付け,糸をたらしおもりをつける。スト
ローをつけて光よけをつけたらできあがり。
☆使い方
ストローから月や星をのぞき,十字で中心をあわせ,分度器の角度を読み取
る。
☆工夫
・月や星の光が入る部分にたこ糸を通し,中心がはっきりとわかるように十字を
つける。
・のぞく部分のまわりに紙をつけ,外からの光がはいらないようにする。
・おもりが軽い(1~2g)と糸が安定しにくいので,重いおもり(5g)にする。
☆準備物
CDケース,紙,ストロー,たこ糸,ナット(5g)
,分度器をコピーした紙
効
果
・手作りの簡易高度計を活用することで,意欲を高めることができ,家庭での観測活動
に使用することができた。
・ほぼ正確に高度を測ることができ,月の動き方について理解を深めることができた。
備
考
・教具として活用した簡易高度計は,広島県立教育センター(平成 17 年度理科「個に応
じた発展的・補充的な学習の展開」講座)で学んだことをもとに改良を加えたもので
ある。
91
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立大君小学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第4学年
月や星
月の位置記録用紙
単元目標
・月や星を観察し,月の位置や星の色,明るさなどを調べ,月や星の特徴や動きにつ
いての考えをもつようにする。
教材使用の
ねらい
・月の高度や方位を正確に測定し記録することは,難しい。そこで,ワークシートに
校庭から見える風景を写真で入れることで,方位の記録を正確にできるようにした。
単元の
指導計画
第1次 月の動き
(5時間)5/5
第2次 星の動き
(3時間)
まとめ 陀峰山での観測会をしよう (1時間)
活用の実際
(使用方法)
記録中の児童
月の位置記録用紙
月の動きの記録に使う。児童は,写真入のワークシートに興味を示し,
「この上に出て
いるね。
」と写真を参考にしながら方位を確認して記録した。なお,高度計の使用方法は,
日中に観察できる月を測定した際に,事前に学習しておいた。
また,高い高度ほど間隔を大きくすることで,実際に見たのと同じような感覚で記録
できた。
効
果
備
考
・写真入りのワークシートに児童は意欲をもって記録した。
・ほぼ正確に方位を記録することができ,月の動き方について考えやすかった。
92
実施活動項目
学校名
教科等名
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
活用の実際
(使用方法)
効
果
備
考
5 指導法の工夫・改善に向けた実践,研究
福山市立竹尋小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
第4学年
もののあたたまりかた
非イオン界面活性剤 約1%水溶液
・生活場面や簡易実験から,金属の温まり方について問題をもち,金属は熱したところ
からどのように温まっていくかを,見通しをもって調べることができるようにする。
・水や空気の温まり方についての問題をもち,金属の温まり方と比較しながら調べ,水
や空気と金属では温まり方が違うことを,ものの性質と関係付けてとらえることがで
きるようにする。
・「非イオン界面活性剤」の約1%水溶液を用い,溶液を入れた試験管内を熱して,水
の温まり方を調べさせる。
第1次 金属のあたたまり方
(4時間)
第2次 水や空気のあたたまり方
(6時間)2/6
第3次 まとめ
(1時間)
1 ビーカーの水の温まり方を予想する。
2 界面活性剤の性質を知る。
・界面活性剤には一定温度を超えると白濁し,一定温度よりも下がると透明に戻る
性質がある。
3 界面活性剤溶液の入ったビーカーを加熱し,水が温まる様子を観察する。
4 界面活性剤溶液の入った試験管を加熱し,水が温まる様子を観察する。
・加熱する場所を上・中・下の3種類に固定する。
・突沸の危険を考慮して,約30℃で白濁するものを使用する。
5 水はどうして温まると上に行くのか予想する。
6 重いものは沈み,軽いものは浮くのか調べる。
7 試験管に入った約30℃で白濁する界面活性剤溶液を加熱し,
上の部分を白濁させ,
ゴム栓をはめてから逆さまにして観察する。動きが止まったら,また元に戻してみる。
8 水が動かなかったら,どう温まるか予想する。
9 水をゼラチンで固めた「動かない水」を使い,
あたたまり方を調べる。
・この中にも,界面活性剤(約30℃白濁)を
約 1%溶かしておくと,温まったところが目
で見えるので,分かりやすくなる。
10 水と「ゼラチンで固めた水」を同時に温めて,
温まり方を比べる。
・試験管内の溶液の色が変化することで,児童の関心・意欲を高めることに効果的であ
った。
・風呂を沸かしたことがない,といった児童の生活経験の不足を補うために効果的であ
った。
・界面活性剤溶液は,透明⇔白濁を何度でも繰り返すので繰り返しの観察が可能である。
・対流しながら冷えていく様子も観察することができる。
・
「固めた水」を使うと,水はなぜ上から温まるのかを「水は動きながらあたたまる」と
いう根拠にすることができる。この実験は,
「伝導」
「対流」のちがいの学習の場面に
おいて「動く」というキーワードで考えさせていくことができる。
93
実施活動項目
学校名
教科等名
5 指導法の工夫・改善に向けた実践,研究
府中市立諸田小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第4学年
もののあたたまり方
ナイロンの気球
・金属は熱せられた部分から順に温まるが,水や空気は熱せられた部分が移動して全体
が温まることをとらえることができるようにする。
・ものには熱に対する性質の違いがあるという見方や考え方を養うとともに,それらの
性質を確かめる活動を通して,金属・水・空気の温まり方について興味・関心をもっ
て追究する態度を育てる。
・気球の上がる様子から,温められた空気は上に上がっていくことを体感させる。
第1次
第2次
第3次
第4次
金属のあたたまり方
水のあたたまり方
空気のあたたまり方
学習したことをまとめよう
(3時間)
(2時間)
(1時間)
(1時間)1/1
1 ナイロン袋の気球を飛ばそう
〈実験方法〉
①板と竹ひごを組み立てる。
②ロウソクをロウソク立てに立てる。
③ナイロン袋を竹ひごにかぶせる。
④ロウソクに火をつける。
⑤ナイロン袋に温かい空気をためる。
⑥ナイロン袋が浮かび上がる。
2 なぜ,そうなるのだろうか
活用の実際
(使用方法)
【温まったものは軽く,冷やされたものは重く】
気球は飛ぶ。軽いものは浮く。『当たり前だ!』と
思うでしょうが,では,なぜそのようなことになるの
かな?その秘密は,いつもみんなのすぐ近くにある
「分子」というものが関係しています。
空気だけじゃないけど,色々な気体は,一番小さな
「分子」という物から出来ています。
しかし,気体を温めるとその分子が,どんどん”元
気”になってきて,思い切り動き回ります。
つまり,温かい空気は,冷たい空気より同じ範囲の
中にある空気の分子の数が少ないのです。だから温か
い空気は冷たい空気より軽くなります。
効
果
備
考
・しぼんでいたナイロン袋に温まった空気がたまり,しだいにナイロン袋が浮かんでく
る様子を観察することにより,温まった空気は上昇することをとらえさせることがで
きた。
94
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
世羅町立西大田小学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第5学年
植物の発芽と成長
ツルグレン装置
・植物の発芽や成長とそれにかかわる条件に興味をもち,見い出した問題を計画的に追
究する活動を通して,植物の発芽のしくみや発芽や成長の条件をとらえるようにす
る。
・生命の連続性や関連性についての見方や考え方を養うとともに,生命を尊重する態度
を育てる。
・身近な山の土,特に,そこに住む生き物を顕微鏡を使って観察し,その結果をもとに
山の植物(成長)と山の生き物のかかわりについて考える活動を通して,既習内容を
根拠にしながら考える(推論する)力を育てる。
第1次 種子の発芽条件を見つけよう (4時間)
第2次 種子の養分を調べよう
(3時間)
第3次 種子の成長条件を見つけよう (4時間)
第4次 山の土を調べよう
(2時間)2/2
1 課題と予想を確認する。
(何もしていないのに)山の植物がよく育っているのはどうしてだろう。
2 山の土調べをする。
①山の土の観察
②観察結果の記録
活用の実際
(使用方法)
3 結果をもとに話し合う。
① 結果の発表
② 設計図への記入
(考えたこと)
③ 話合い
4 土の中の生き物を観察する。
既習内容を根
拠に推論する。
効
備
果
考
設計図
5 ビデオを見る。
(まとめ)
(
「生物どうしのつながりからみた環境(NHK ビデオ教材)
」一部視聴)
・山の土や土の中の生き物を実際に観察する中で,植物の成長と生き物のかかわりを
既習内容を根拠にしながら考える(推論する)ことができた。
・ツルグレン装置の作り方
①半分に切ったペットボトルを上下反対にして土を入れる。土が落
ちないように,下部に網などを入れておく。
②ダンボール箱の下部に穴を開け,ペットボトルの口を差し込む。
③箱の上部に穴を開け,白熱電球を差し込み,光を当てる。
④エチルアルコールを入れたシャーレを箱の下に置く。
・ペットボトルに土を入れ,太陽光を当てる簡単な方法もある。
ツルグレン装置(自作)
95
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
三原市立小泉小学校
理科
単元名
花から実へ
教材・教具名
花粉カード
単元目標
教具使用の
ねらい
単元の
指導計画
活用の実際
(使用方法)
(三原市サブ地域)
対 象
第5学年
・植物の花のつくりや実のでき方に興味をもち,見出した問題を計画的に追究する活動
を通して,花の役割や受粉と結実との関係をとらえるとともに,生命を尊重する態度
を養い,生命の連続性についての見方や考え方を養う。
・花の写真とその花の花粉の顕微鏡写真をセットにしたカードを作ることで,花粉の分
類が簡単にできるようにする。
・その花粉カードをつかって班対抗の花粉の分類ゲームを行い,花粉についての興味・
関心を高める。
単元導入
花から実へ
(9時間)
第1次
花のつくり
(4時間)
第2次
花粉のはたらき
(4時間)
発 展
いろいろな花の花粉
(1時間)1/1
① 花粉カードの分類の仕方を班で相談
② 自分たち以外の班の分類の視点につ
して机の上に分類する。
い考える。
③ 分類の視点が分かった場合は,その
班の人に伝える。
花粉カードに記入する内容
〔表〕①植物名 ②写真
〔裏〕①雄花・雌花の区別があるか
②虫媒花,風媒花,それ以外
③図鑑,インターネットで調
べた内容
※データは全体で共通化しておく。
効
果
備
考
・花粉や花のつくりのもつ多様な観点を意識し,根拠に基づいた比較・分類をすること
ができた。
・風媒花・虫媒花といった花の違いによって,花粉の形や花粉の数が違うことなど,花
粉カードを使いゲーム的要素を取り入れることで,楽しみながら学習することができ
た。
・植物にも,生命の維持をしていくための工夫があることを,花粉の学習を通して理解
することができた。
・花粉カード作りでは,班で協力しながら分担して調べるようにする。
・花粉カードの写真・資料については,インターネットサイト
http://www.pref.ishikawa.jp/ringyo/pollen/
からデータをダウンロードして利用した。
96
実施活動項目
学校名
教科等名
授業づくり
世羅町立伊尾小学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第5学年
花から実へ
カボチャの花 実物モデル
単元目標
・植物の結実の様子をそれらにかかわる条件に目を向けながら調べ,生命の連続性や植
物の結実とその条件についての見方や考え方を養う。
教材使用の
ねらい
・おしべの花粉がめしべの先につくことにより植物が実をつくるということを,条件を
統一した実験方法を考えることができるようにする。
単元の
指導計画
第1次 花のつくり
第2次 花粉のはたらき
第3次 生命の連続
(3時間)
(4時間)2/4
(1時間)
おしべの花粉がめしべの先につくことにより植物が実をつくるのではないかという仮
説を検証するための実験方法を,
カボチャの花のモデルを使って操作することで考える。
(学習課題)
おしべの花粉がめしべにつくと実ができることを確かめる方法を考えよう。
(展開)
1 花のモデルの花びらを開いたり閉じたりする操作活動を行うことで,雌花が閉
じているときには受粉できないことを確認する。
活用の実際
(使用方法)
2 雌花が開いたときには,既に受粉しているかもしれないことを確認する。
3 受粉すると実ができることを確かめるためには,雌花が閉じているつぼみに袋
をかけるなどして条件を統一する必要があることを理解させる。
T:受粉すると実ができることを確かめる方法を説明して
ください。
C:花が開く前のめ花にビニール袋をかぶせます。開く前
のめ花を使う理由は,もし,開いていたらもう花粉が
付いているかもしれないからです。花粉が付かないと
実ができないはずだからビニール袋をかぶせてめし
べに花粉が付かないようにします。
カボチャの花実物モデル
効
果
備
考
・花のモデルの花びらを開いたり閉じたりする操作活動を行うことで,次の日に咲く
花をビニール袋でおおうという条件を統一することが必要なことを理解させやすか
った。
・「いつ」「どんなことをする」と実ができなくて,「いつ」「どんなことをする」と実
ができるかということを考え,一つだけ条件を変えて,適切な実験方法を考えるこ
とができた。
97
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
三原市立小泉小学校
(三原市サブ地域)
理科
単元名
てんびんとてこ
教材・教具名
実験用大型てこ
対 象
第5学年
単元目標
・てんびん作りやてこのはたらきを利用した道具を使った活動を通して,支点から等距
離に同じ重さのものをつるすとつり合うことや,支点の左右のうでを傾けるはたらき
は,うでにつるすおもりの重さと支点からの距離に関係することなどをとらえるよう
にする。
・日常生活の中で使われているてこのきまりを利用した道具を見直す態度を育てる。
教具使用の
ねらい
・てこのはたらきについて,体を通して体験することで,支点から力点や作用点の距離
を変化させることにより,大きな力が出せることを実感させる。
単元の
指導計画
単元導入 てんびんとてこ
(2時間)
第1次
てんびんのつり合い
(2時間)
第2次
おもりの重さがちがうときのつり合い (3時間)2/3
実験2・・・てこのひみつをさぐろう
第3次
てこの利用
(1時間)
① 予想にしたがって実験方法を確認す
③ 力点の位置をきめて,作用点の位置
る。
を変えながら体重計の数値を記録する。
② 作用点をきめて,力点の位置を変え
ながら体重計の数値を記録する。
④ 支点から力点・作用点の距離とてこ
のはたらきについてまとめる。
活用の実際
(使用方法)
効
果
・てこのはたらきについては,多くの場合,理科の実験装置を使い実験していたが,児
童にとっては,てこのはたらきについて実感できず,てこをどのように使えば大きな
力を生み出すことができるか,理解することがむずかしかった。今回,実験用大型て
こを使い実験したことで,てこのはたらきや規則性の理解がより確かなものになっ
た。
・体重計をのせる台は移動させることができるように工夫し,台はウッドタイル(ウッ
ドデッキ用)を利用した。
・作用点のおもりはポリタンク,ポリタンクを吊り下げるための紐は,犬用のリードを
利用した。
体重計
備
考
移動式ウッドパネル
側面からの図
ポリタンク
98
犬用リード
実施活動項目
学校名
教科等名
5 指導法の工夫・改善に向けた実践,研究
福山市立赤坂小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第5学年
てこのはたらき
三角形型てこ
単元目標
・てこを使い,力の加わる位置や大きさを変えて,てこの仕組みやはたらきを調べ,て
この規則性についての考えをもつようにする。
教材使用の
ねらい
・実験用てこ以外のものを使って水平につり合わせる実験を行うこと通して,てこが水平
につり合うときのきまりがどのようなものでも成り立つことを捉えさせる。
単元の
指導計画
第1次 ぼうで重いものを持ち上げよう
(4時間)
第2次 てこのはたらきのきまりを調べよう (3時間)
第3次 ものの重さをくらべよう
(5時間)5/5
1 導入
てこがつりあうとき,てこの支点と重さの関係はどうだったかな。
2 課題把握
実験用てこ以外でもこのきまりは成り立つのだろうか。
3 追究活動
非常に長いてこではどうだろう?
活用の実際
(使用方法)
演示を見て,自分の予想と比べる。
左右の太さがちがうてこではどうだろう?
右のうで
1×6
左右の太さがちがうてこを調べる。
4 考察,まとめ
左のうで
実験てこ以外のてこでも「てこがつり
2×3
合うときのきまり」が成り立つ。
三角形型てこ実験器
効
備
果
・ものの重さくらべに興味をもち,さまざまな位置に同じ重さのおもりをつるしてつ
り合う位置を調べたり,積極的にてんびんのしくみを調べたりすることができた。
・三角形型のてこでは,「てこがつり合うときのきまり」が成り立たないと思ってい
た子どもが,三角形型のてこでも「てこがつり合うときのきまり」が成り立つこと
に気付くなど,てこのきまりに対する理解をより深めることができた。
考
準備物
実験用てこ,おもり,長いてこ(演示用),おもり,左右で太さのちがうてこ,
スタンド
99
実施活動項目
学校名
教科等名
5 指導方法の工夫・改善に向けた実践,研究
福山市立加茂小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第5学年
もののとけかた
もののとけかた観察装置
単元目標
・物を水に溶かし,水の温度や量による溶け方の違いをそれらに関わる条件に目を向け
ながら調べ,見いだした問題を計画的に追究したりものづくりをしたりする活動を通
して,物の溶け方の規則性についての見方や考え方を養う。
教材使用の
ねらい
・溶質が水に触れてから完全に溶けるまでの様子を観察させる。
・パイプ内の濃度や溶質の大きさによる溶け方の違いに着目させ,問題を見出させる。
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
食塩を水にとかそう
(7時間)1/7
ものによってとけかたはちがうか (4時間)
ホウ酸が出てきた液を調べよう
(4時間)
1 溶質を数粒落とす。
※ 溶質の溶け方(拡散の状況)を観察する場
合,ペットボトルやメスシリンダーなどでは,
完全に溶けずに底まで到達するので,少しず
つ糸を引きながら小さくなっていく様子が観
察できる。
2 溶質をお茶パックに入れ,押し込む。
活用の実際
(使用方法)
※ シュリーレン現象が観察できる。
アクリルパイプ
(長さ1m程度,内径2cm前後)
上端から3cmくらいまで水を満たす。
パイプの内径に合うゴム栓をしっかりしめ
る。ゴム栓が外れないように,スタンドやテ
ーブルで支えるようにする。
効
果
・溶質が水中に完全に拡散するまで観察することができた。
・市販のお茶用パックを用いれば,簡単にシュリーレン現象が観察できた。
・多量に入れると,その後入れた溶質が底まで到達することから,溶質が溶ける量には
限りがあることを予想できた。
備
考
・観察者の反対側に黒い紙をおくと観察しやすい。
100
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業改善の取組み
江田島市立飛渡瀬小学校
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
おもりが動くとき
教材・教具名
のぼりづな振り子
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第5学年
・運動にかかわる条件を制御しながら,規則性を追究する能力を育てる。
・小さな物での導入に比べ,のぼりづなを使って,ダイナミックに振り子の運動を自分
自身の体で体験させることで,おもりの動きや力に興味をもたせ,進んで学習しよう
とする意欲を高める。
第1次 単元導入
〔のぼりづなを使って,振り子の運動の体験をする〕
(1時間)1/1
第2次 おもりをふったとき
(4時間)
第3次 おもりを当てたとき
(4時間)
第4次 まとめ
(2時間)
1 おもりを振ったとき
(1)
「のぼりづな」を使って,振り子の運動を体験する。
(2)2組に分かれ,速く5往復する方法を考える。
・自分たちで実際に「のぼりづな」に乗りながら方
法を考えることにより,「つなの長さ」「振り幅」
「おもりの重さ」に注目しやすいと考えられる。
【速く5往復する方法を考える】
2 おもりを当てたとき
活用の実際
(使用方法)
(1)それぞれの土嚢袋に5㎏・10㎏・15㎏の砂を
入れ,体育館ののぼりづなに取り付ける
(2)一人一人に振らされたのぼりづなの砂袋を受け止
める体験をさせる。
(3)この時,条件をいろいろ変えて比べてみる。
○重さと衝突時の衝撃度の関係
【砂袋を受け止めているところ】
○速さ(ふり幅)と衝突時の衝撃度の関係
(4)どんな時に手ごたえが強かったか発見し,自分なりにその理由も考え,発表する。
・ひもの長さが長く,重い砂もくくりつけることが可能なので,手ごたえのちが
いを実感することができる。
効
果
・体を使って実験することで振り子の動き(振り子の振れ方・おもりの衝突)に興味を
もち,進んで調べようという意欲が高まった。
備
考
・振り子の長さ(のぼりづな+土嚢袋)の微妙な違いにより振り子が1往復する時間に
違いが出るので注意する必要がある。
101
実施活動項目
学校名
教科等名
5 指導法の工夫・改善に向けた実践・研究
福山市立高島小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第5学年
おもりのはたらき
鯛子ちゃん
単元目標
・おもりを使い,おもりの重さや動く速さなどを変えて物の動く様子を調べ,物の運動
の変化とその要因との関係を科学的に捉えるようにする。
教材使用の
ねらい
・導入の際に教材を提示し,おもりの重さや位置によって動く速さが変わるのではない
かという疑問をもたせる。
単元の
指導計画
導 入
第1次 実験
第2次 ものづくり
第3次 まとめ
(1時間)1/1
(2時間)
(2時間)
(1時間)
1 演示実験
・下の部分は,段ボールで隠しておく。
・おもりの位置を変えて,ふりこのふれ方の
速さを変える。
◆「物語」
鯛子ちゃんが,おつかいに行くことに
なりました。
(振り子をゆらす)お母さ
活用の実際
(使用方法)
んに「急いで行きなさい」と言われ,ス
ピードアップ(段ボールの中のおもりの
位置を変える。
)しました。
なぜ鯛子ちゃんは速くなったのか
な?
2 鯛子ちゃんが速くなった理由
・隠していたダンボールをはずす。
・どうやって鯛子ちゃんの歩く速さをかえたのかを考えさせる。
・ワークシートに自分の考えを書かせ,予想した理由を発表させる。
効
果
備
考
・物語風に進めることで,子どもたちは興味をもって学習に取り組むことができた。
・おもりの重さや位置をどうすれば鯛子ちゃんが速くなるかで意見が分かれ,次時の実
験につなげることができた。
102
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
三原市立小泉小学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教具使用の
ねらい
単元の
指導計画
第6学年
ものが燃えるとき
燃焼実験用ペットボトル
・ものの燃焼と空気の変化とを関係付け,ものの燃焼の仕組みついての見方や考え方を
養うとともに,ものの質的変化に興味・関心をもちその要因を多面的に追究する能力
を育てる。
・ペットボトルの中でロウソクの火を燃やし続けるためにはどうすればいいか,火を消
すためにはどうすればいいか考えさせ,この二つの場合を比べることを通して,空気
の入れかわりがあると,ものが燃え続けることに気付かせていく。
・一人一人が仮説を立て,自分の仮説にしたがってペットボトルに穴をあけ実験し確か
めさせる。
単元導入 ものが燃えるとき
(2時間)
第1次 ものの燃え方と空気
(2時間)1・2/2
実験2・・・ろうそくが燃える穴の位置を見つけよう
第2次 空気の成分と変化
(2時間)
第3次 ものを燃やすはたらき (2時間)
1 自分の予想した穴の位置にしたがって半田ごて
を使いペットボトルに穴を開ける。
【児童の予想】
活用の実際
(使用方法)
○火が燃え続ける場合
・燃え続けるためには,燃えるために使われ
た空気が,温められて出る穴と,下から入
ってくる穴が必要ではないか。
・ろうそくの近くに穴を2個あけたほうが,
空気がよく入るのではないか。
○火が消える場合
・2個の穴の距離を近くにすれば,空気が入
らなくなって,火が消えるのではないか。
・ペットボトルの上の方に穴を2個あければ ,
空気が入らなくなって,火が消えるのでは
ないか。
2 ろうそくに火をつけ実験を行う。
効
果
・空気の入れかわりがあると,ものが燃え続けることを見出すことができた。
・一人一実験をさせることで,一人一人が友だちに頼らず,自分の仮説にしたがってペ
ットボトルに穴をあけ実験し確かめることができ,主体的な学習することができた。
備
考
・開けた穴は,セロテープを使ってふさぐことができるので,失敗しても何度でも実験
できる。
103
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
世羅町立西大田小学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第6学年
ものが燃えるとき
固形燃料を使っての消火
単元目標
・ものの燃焼と空気の変化を関係付け,ものの燃焼のしくみについての見方や考え方を
養うとともに,ものの質的変化に興味・関心をもち,その要因を多面的に追究する能
力を育てる。
教材使用の
ねらい
・火を消す活動を通して,火が消えることと既習事項である燃焼の3要素(酸素・温度・
燃えるもの)を関係付けて考える力を育てる。
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
第4次
ものの燃え方と空気の関係を調べよう
空気の成分と変化を調べよう
ものを燃やすはたらきを調べよう
火を消す方法を見つけよう
(4時間)
(4時間)
(4時間)
(2時間)2/2
1 課題と予想を確認する。
なぜ火は消えたのだろうか。
2 固形燃料を使い,グループごとに実験する。
【火を消す方法】
○酸素の遮断
・土・砂をかける
・濡れタオルをかぶせる
・カップをかぶせる
・泡(石鹸)をかける
○温度を下げる
・水をかける
【濡れタオルをかぶせる】
・油をかける
活用の実際
(使用方法)
3 なぜ火が消えたのか,理由を考える。
(設計図,話し合い)
○燃えるものの除去
・二酸化炭素をかける
・あおぐ,風を送る
・待つ(ほおっておく)
【うちわであおぐ】
消火と燃焼の3要素を関係付けて
考えている。
4 演示実験をする。
・スチール缶に固形燃料を入れ,火を燃やす。
・食用油をかけると火が消える。
5 分かったことをまとめる。
【設計図】
効
果
・火を消す活動の中で,火が消えることと燃焼の3要素(酸素・温度・燃えるもの)を
関連付けて考えることができた。
・固形燃料は火の強さ等の条件をそろえることができ,便利で効果的な教具である。
備
考
・固形燃料は 4 分の 1 に切って使う。
104
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
三原市立久井小学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第6学年
ヒトや動物の体
灯油ポンプ心臓模型
・人や他の動物の体を比較しながら調べ,動物の体のつくりやはたらきを多面的に追究
する能力を養う。
・生命活動の学習を通して,生命を尊重する態度を育てるとともに,人と他の動物は相
互に関係し合っているという見方や考え方を養う。
・灯油ポンプを使った心臓模型を活用することで,心臓のはたらきや血液の流れを視覚
的に理解させる。
単元導入 ヒトや動物の体
(1時間)
第1次 呼吸
(2時間)
第2次 食物の呼吸と吸収
(2時間)
第3次 血液のはたらき
(3時間) 2/3
1 心臓の拡大図を提示し,心臓の中を血液が流れる方向を弁の向きや心臓の壁の厚さ
などから予想させる。
2 その後,資料をもとに血液の流れを確かめる。
3 学習のまとめでは,灯油ポンプで作った心臓模型で血液の流れの肺循環,体循環を
まとめる。
心臓模型の作り方
1
灯油ポンプ2個とチューブ2本
(三洋特殊耐寒チューブ,外径15
mm,内径11mm,長さ2mと4
m)を一本になるようにつなぎ組み
活用の実際
(使用方法)
立てる。
2
2mチューブを肺循環(直径20
cmの2つの輪を作り左右の肺にす
る。
)に使い,4mチューブを体循環
(頭部は短く,全身部を長くする。
)
【心臓部と肺の部分】
※本物の心臓のよう
に弁の部分を上にし
て固定する。
に使う。
3
2つの灯油ポンプとチューブを2
台のスタンド(3本柱)に結束バン
ドで固定する。チューブの中は,水
と赤色のアイロンビーズ(直径5m
m)を入れ,血液モデルにする。
【模型全体】
効
果
・模型を観察することにより,心臓から肺へ向かって流れる血液(肺循環)と心臓から
全身へ向かって流れる血液(体循環)を視覚的に理解させることができた。
・チューブの中を流れる血液モデルを見て驚きの声をあげたり,授業後,何度も心臓模
型を操作したりするなど,興味・関心が高まった。
備
考
・耐寒チューブは,ホームセンターなどで販売されている。
105
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
三原市南方小学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第6学年
生物とかんきょう
ホウセンカの色水実験
単元目標
・動物や植物と養分・水・空気などを関係付けながら調べ,見いだした問題を多面的に
追究する活動を通して,生物は周囲の環境と互いにかかわり合って生きていることを
とらえさせる。
教材使用の
ねらい
・根から取り入れた水が植物のからだのどこを通るのかを調べ,植物には,水の通り道
があることを理解させる。
単元の
指導計画
単元導入
第1次
第2次
第3次
まとめ
たしかめ
生物とかんきょう
(1時間)
生物と養分
(4時間)
生物と水
(2時間)1/2
生物と空気
(2時間)
学習したことをまとめよう(1時間)
発展
(1時間)
(準備)事前に食紅を溶かした水に,ホウセンカ(白い花が咲くもの)をつけておく。
1 食紅を溶かした水につけておいたホウセンカを観察し,疑問点や分かった点をまと
め発表する。
2 根・茎・葉を縦・横に切り,顕微鏡でどこがどのように染まっているかを観察する。
3 拡大投影機に写し,確かめる。
活用の実際
(使用方法)
顕微鏡で観察
効
果
備
考
拡大投影機に写して
・色水は食紅を使うことで,植物も傷みにくく,水分の通り道がはっきり赤色に染まるの
で,よく理解できた。
・各自顕微鏡で観察した後,拡大投影機で写しながら説明することで,お互いの考えを知
り,水の通り道を確認できた。
・ホウセンカは水分の吸い上げがよく観察に適していた。
・ホウセンカの白い花は水を吸い上げた時に色が変わり,水の通り道がよくわかるので
よい。
106
実施活動項目
学校名
教科等名
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
1 授業改善の取組み
江田島市教育委員会 大柿自然環境体験学習交流館
理科
対 象
第6学年
生物とかんきょう
ヨウ素でんぷん反応 実験系の確立
~季節に応じた植物の利用~
・日光に当てた葉と,当てていない葉との比較対照実験を行い,でんぷんの存在をとら
えるようにするとともに,植物が自分ででんぷんをつくり出しているということをと
らえるようにする。
・葉に日光が当たるとでんぷんができるかどうかを調べる実験において,はっきりとし
た実験結果が得られない「ヨウ素でんぷん反応」の実験条件を検討し,反応が顕著に
見られる実験系を確立する。また,従来用いられている植物に加え,学校園でよく見
られる植物種を用いて,それぞれの植物種に最も適した実験条件を確立する。
(省略)
【実験系の確立】
活用の実際
(使用方法)
(江田島市サブ地域)
「アルコール脱色法」
例:アサガオ
① 葉を準備(明暗処理)
↓(2日)
② 湯煎
↓(75℃以上,5分)
③ 温めたエタノールで脱色
↓(70%,3分)
④ 湯で洗う
↓(1分)
⑤ 水で洗う
↓(2分)
⑥ ヨウ素溶液で染色
↓(20倍希釈,1分)
⑦ 水で洗う
(1分)
【各種植物と実験結果一覧】
インゲンマメ
アジサイ
サルビア1
サルビア2
アサガオ
サツマイモ
パンジー
時期
6月
5~6月
6~7月
6~7月
8~9月
9月上旬
12~1月
①葉の準備
1日
1日
1日
1日
2日
2日
1日
②湯煎
5分
10分
5分
5分
5分
5分
10分
③エタノール
(1)濃度
99.5%
99.5%
99.5%
70.0%
70.0%
70.0%
70.0%
(2)時間
5分
5~10分
5分
5分
3分
5分
10分
④湯洗
5分
1分
1分
1分
1分
1分
1分
⑤水洗
1分
5分
5分
5分
2~3分
2~3分
2~3分
(1)染色液
ヨウ素溶液
ヨウ素溶液
ヨウ素溶液
ヨウ素溶液
ヨウ素溶液
ヨウ素溶液
ヨウ素溶液
(2)希釈
×10
×10
×20
×10
×20
×20
×10
(3)時間
5分
5分
5分
5分
1分
2分
10分
⑦水洗
1分
1分
1分
1分
1分
1分
1分
⑥染色
〔実験系〕
【実験のポイント】
・遮光時間及び試薬の濃度や処理時間は植物種によって異
なる。
・②の湯煎の際に,エタノールも同時に温めておく。
【実験系確立の視点】
○植物の種類と実験に適し
た時期
○試薬処理の濃度・温度・
時間
○遮光の方法と処理時間
・うまく脱色ができれば,染色もうまくいく。
〔植物〕
・葉が薄く,日当たりを好む種が良い。
・実験に適した時期は,開花時期より前である。
【注意点】 エタノールを直接火で温めない。また,湯煎の際やけどに注意する。
効
果
備
考
・学校園でよく栽培されている植物6種について実験の手順を確立できた。
・時期に応じた植物を用いれば,どの時期でも実験が可能だということが分かった。
・
「たたき染め法」は,
「火を使わないため安全」ということで学校で行われる場合が多
いが,たたく加減などは個人によるところが大きいため,結果に差が出てしまうこと
もある。
・遮光の方法・・・株ごと暗所などに置き,遮光する。株ごと処理できない場合は,葉
が大きい種については半分,葉が小さい種については1枚全部覆い,
明暗処理の結果を比較させる。
・湯煎は,電熱器で行うと効率よく安全に湯煎できる。
・ヨウ素溶液は流しに流さず,廃液処理を行う。
107
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業改善の取組み
江田島市教育委員会 大柿自然環境体験学習交流館
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第6学年
生物とかんきょう
ヨウ素でんぷん反応
~海藻(アナアオサ)の活用~
単元目標
・日光に当てた葉と,当てていない葉との比較対照実験を行い,でんぷんの存在をとら
えるようにするとともに,植物が自分ででんぷんをつくり出しているということをと
らえるようにする。
教材使用の
ねらい
・海岸でほぼ通年,大量に入手でき,細胞の顕微鏡観察も容易であるアナアオサ(アオ
サ目アオサ科)を用いて,葉に日光が当たるとでんぷんができるかどうかを調べる実
験を行うための最適条件を確立する。
単元の
指導計画
(省略)
【実験系の確立】
活用の実際
(使用方法)
「アルコール脱色法」
① 葉を準備(明暗処理)
↓(6日)
② 湯煎
↓(75℃以上,5 分)
③ 温めたエタノールで脱
色
【海岸に打ち上がるアナアオサ】 【葉状体】
↓(99.5%,5分)
④ 湯で洗う
陽
↓(1 分)
⑤ 水で洗う
↓(5分)
⑥ ヨウ素溶液で染色
↓(10倍希釈,1 分)
⑦ 水で洗う
0.01 mm
(1 分)
陰
0.01 mm
【染色した細胞の顕微鏡写真(×400)
】
【実験系確立の視点】
○ 試薬処理の濃度・温度・
時間
○ 湯煎時間
○ 遮光の方法と処理時間
効
備
【実験のポイント】
・遮光期間は,できるだけ長い方がよい。
(5~7日)
・②の湯煎をしっかりしておかないと,③で脱色がうまくいかない。
・染色後の水洗いを丁寧に行い,余分なヨウ素溶液を落とす。
【注意点】エタノールを直接火で温めない。やけどに注意する。
果
・容易に採集できるアナアオサを教材とした実験方法を確立できた。
・顕微鏡観察により,染色結果も細胞レベルで確認できた。
考
・ヨウ素溶液は流しに流さず,廃液処理を行う。
・電熱器で行うと効率よく安全に湯煎できる。
・アナアオサは,細胞が2層に並ぶため,細胞の顕微鏡観察が容易にできる。
・アナアオサは,光合成・呼吸における気体の出入りを確認する実験に使うこともでき
る。
108
実施活動項目
学校名
教科等名
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
5 指導法の工夫・改善に向けた実践,研究
福山市立赤坂小学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
大地のつくりと変化
第6学年
火山の噴火装置
・火山の活動によってできた土地を観察したり,映像や資料などによる情報を活用した
りして,火山活動によって土地が変化してきたことを類推するとともに,将来にも起
こる可能性を考え,土地が変化することをとらえるようにする。
・火山の噴火によってつくられた地層の特徴や地層の成因を考えさせる。
第3次
第4次
第5次
1 導入
大地はどのようなものでできているか
( 1時間)
地層はどのようにしてできるのか
( 4時間)4/4
わたしたちが住む大地はどのようにしてできたのか(10時間)
前時の水のはたらきによってできた地層のでき方と特徴はどうでしたか。
2 課題把握
火山の噴火によってできた地層のでき方や特徴を調べよ
う。
火山実験を見て,噴出物の積もり方の特徴を見つけよう。
3 追究活動
活用の実際
(使用方法)
この地層は火山の噴火によって
できた地層です。どこからそのこ
とが分かりますか。
(地層写真(火
山)から)
送風機
火山噴火装置
湿った砂
重クロム酸
アンモニウム
を入れた鉄製
容器を砂の中
にうめる。
どうすればそのことが,はっき
りと分かるでしょう。
溶岩,軽石,火山灰を調べよう。
金属プレート
4 考察,まとめ
観察結果をもとに火山の噴火によ
ってできた地層の特徴をまとめよう。
効
備
果
考
透明なアクリル板
・風下側に埋める。
緑色の粉が積もってできた地層を観
察する。下の地層を作っておくと,実験
でできた層が元の層をおおうように積
もっていることが分かる。
・火山噴火のモデル実験を取り入れたことで,児童の興味・関心が高まり,多様な考
え方を引き出すことができた。
・噴火モデル実験で観察した積もり方の特徴をもとに,火山の噴火によってできる地
層のでき方や火山灰の積もり方を考えさせることができた。
※噴火の様子については,状態が似ているということで,原理が同じわけではない。
空気中で強熱すると火を噴きながら激しく分解し,生成したガスに乗せて酸化クロム(Ⅲ)の
粉末を吹き上げる。反応が激しいので,予備実験を行うなど十分注意が必要である。
また,重クロム酸アンモニウムには次のような急性中毒と刺激性がある。
○吸入した場合
鼻,のど,気管支等の粘膜が侵され,クロム中毒を起こすことがある。
○皮膚に触れた場合
注意!
皮膚炎又は潰瘍を起こすことがある。
○眼に入った場合
粘膜を刺激して結膜炎を起こす。
109
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立大君小学校
教科等名
単元名
教材・教具名
単元目標
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
第6学年
水よう液の性質
ムラサキキャベツ紙
・いろいろな水溶液を使い,その性質や金属を変化させる様子を調べ,水溶液の性質
や働きについて考えをもつようにする。
・ムラサキキャベツを使い,酸性・中性・アルカリ性という3つの分類だけではなく,
教材使用の
ねらい
水溶液の水素イオン指数のわずかな変化を色の違いで気付かせる。
・身近なものからリトマス紙同様の試験紙が作れることから,児童の興味・関心を高
める。
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
発展①
発展②
水溶液を見分ける
水溶液に溶けているものを調べる
水溶液と金属
身の回りの水溶液を調べる。
水溶液を混ぜ合わせてみよう
(6時間)6/6
(2時間)
(3時間)
(2時間)
(1時間)
酸性 ⇔ 中性 ⇔アルカリ性
ムラサキキャベツ紙
活用の実際
(使用方法)
実験中の児童
ムラサキキャベツから
抽出した液の色の変化紙
第1次の最後に身近な水溶液を持ち寄り水溶液の性質を調べた。水溶液の性質を
予想し,調べる方法の一つとして,ムラサキキャベツ紙を使用して性質を調べた。
☆
①
②
③
④
☆
作り方
ムラサキキャベツをせん切りにする。
お湯につけて煮汁をとる。
煮汁をコーヒーフィルターにつける。
かわかして,使いやすいように切る。
準備物
ムラサキキャベツ コーヒーフィルター 熱湯 ビーカー
・児童は,身近な食べ物で水溶液の性質を調べることに驚きを感じ,意欲的に実験に
効
果
取り組んだ。
・水溶液の水素イオン指数のわずかな変化を色の違いで気付かせることができた。
備
考
110
実施活動項目
学校名
教科等名
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
1 授業改善の取組み
江田島市教育委員会 大柿自然環境体験学習交流館
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
小・中学校
(省略)
湯煎用安全ウキ
(省略)
・理科の実験では,直接火で熱して温めることができない薬品や溶液などを温めて使
用する際,湯煎を行うが,ビーカーなどを固定して,一定温度を保ちながら効率よ
く温めることは難しい。そこで,ビーカーを固定するウキを開発し,効率よく安全
に湯煎を行うことができるようにする。
(省略)
V字
【材料】発泡スチロール(25×40×20mm)×3,
40
輪ゴム(太いものがよい)×1
【作り方】
①
右図aのようにカットした直方体の発泡
スチロールを準備し,カッターで右図bの
12.5
25
20
a
b
切れ込み
ようにV字に切り取り,切れ込みを入れる。
② ①を3つ作る。
※ 詳しくは実物参照。
【使い方】
1
2
3
4
① ビーカーに輪ゴムを巻く。
(写真1)
② ビーカーと輪ゴムの間に,ウキをはめる。
活用の実際
(使用方法)
(写真2)
③ 三つはめたら完成。
(写真3,4)
※巻く位置は,内容量によって変わる。
【使用可能な範囲】
下表は,サイズの違うビーカーに,作製し
たウキをはめ,それぞれ水の量を変えながら,
ウキの使用可能範囲を調べた結果である。
使用している様子
ビーカーの
サイズ
100ml
200ml
300ml
500ml
25ml
○
50ml
○
○
75ml
○
○
ビーカーに入れる水の量
100ml 150ml 200ml 250ml 300ml 400ml 500ml
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
効
果
・安価で容易に作製できるウキを開発することができた。
・ビーカーのサイズに左右されずに使用できるウキを開発することができた。
備
考
・作り方①では,ニクロム線カッターを使うときれいに切ることができる。
111
実施活動項目
学校名
教科等名
2 野外観察の実施
江田島市立大古小学校
(江田島市サブ地域)
生活科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
海辺のたんけんにいこう
うみべ
海辺の生き物観察ガイドブック「海辺へでかけよう!」 【自校作】
・海辺のいろいろな生き物や事象と触れ合う楽しさを味わい,そこからさらに海辺の
自然のおもしろさを感じとらせる。
・興味・関心の対象が分散してしまいがちな野外での活動をねらいに沿って焦点化す
る。
うみべ
・
「海辺へでかけよう!」を使って,海辺に出かける前に海辺の生き物の観察の視点な
どについておさえる。
第3次 海辺の探検に行こう
( 2時間) 2/2
第4次 みつけよう!海辺のふしぎやひみつ大作戦(15時間)
第5次 わかったことをまとめよう
( 4時間)
第4次 まとめたことを発表しよう
海辺に出かけるときの準備,安全対策,海辺
の生き物の観察の視点についておさえる。
きけんなところ
活用の実際
(使用方法)
服そう,用意するもの
表紙
効
― もくじ ―
1 「海辺ってどんなところ?」
2 でかける前のじゅんび
・服そう
・用意するもの
3 こんなことに注意しよう!
・きけんなところ・きけんなとき
・注意がいる生き物
4 こんなところをさがしてみよう!
きけんなとき
どうやって岩にひっついているの?
「でかける前のじゅんび」
「こんなところをさがしてみよう」
果
・海辺に出かけたとき,児童はガイドブックに載っていた方法を試し,ねらいにせま
る活動となった。
考
・
「海辺へでかけよう!」には,地域の海岸やそこに生息する生き物の写真を掲載した。
・カラー印刷したものを児童一人一人に配布した。
・第2学年の生活科「それゆけ!海辺の生き物しらべたい」でも活用した。
うみべ
備
第1学年
112
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
世羅町立伊尾小学校
(三原市サブ地域)
生活科
対 象
単元名
教材・教具名
第2学年
ぐんぐんのびろ
サツマイモの育ち観察箱
単元目標
・身近な植物に興味・関心をもち,それらに生命があることに気付かせるとともに,植
物を大切にすることができるようにする。
教材使用の
ねらい
・根や茎や葉のついた植物全体として見ることができる観察箱を活用することにより,
驚きをもって観察することができ,児童の興味・関心を高める。
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
第4次
種まき・苗植え
世話と観察
野菜の収穫
サツマイモの収穫・調理
(4時間)
(4時間)
(6時間)
(4時間)
(準
備)
・木で造った箱の前面をアクリル板にし,その中
にある程度育ったイモの苗を根ごと掘り起し,
植えかえる。
(途中で観察するように考えたので植えかえた
が,初めから植える方がよい。
)
活用の実際
(使用方法)
(学習課題)
「サツマイモ」はどこにどのようにできるの
だろう。
サツマイモがどこにできるのか予想
(展
開)
1 観察箱を使って観察する時間には,芋ほりの
経験をもとに,紙でサツマイモの形を自分で作
り,どの部分にできるかを予想し,茎や葉の絵
を書いてある図の中に貼り付ける。
2 なぜ,そこにできると考えたかの理由を発表
させる。
アクリル観察箱
3 サツマイモの育ち観察箱を提示し,アクリル
板側のカバーをはずし,観察する。
効
果
備
考
・イモができている様子を実際に観察できたことで,子どもたちの間からは歓声が上が
り,驚きを与えることができた。
・予想する段階で,今まで漠然と土の中にできるだろうと考えていた児童が,実際に観
察した時には,ツルの続きまで見たいという気持ちになり,アクリル板を外して見る
活動にまで広がった。
113
実施活動項目
学校名
教科等名
2 地域の人材を活用するなどの自然観察や調査,体験学習など
福山市立高島小学校
(福山市サブ地域)
生活科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第2学年
ぼくたち わたしたちの 高浜海岸 Part1
いつでも自由にさわってみよう海の生き物水族館
・身近な自然に関する活動の楽しさを味わい,身近な自然とかかわる活動をくり返す中
で,季節によって海の生き物の生活の様子が変わることに気付く。
・高浜海岸の生き物を身近に置き,いつでも自由にさわることができるようにすること
で,海の生き物への関心を高め,その生態に気付かせる。
* 水産教室
第1次 さがしに行こうよ 高浜海岸で見つけよう
(6時間)1/6
第2次 高浜海岸にあるもので作ってみよう
(4時間)
第3次 生き物探しや遊びでの工夫や気付いたことを発表する (6時間)
*水産教室
・高浜海岸で,海の生き物を自由に探す。
・探し方の工夫
潮だまり
石の裏側(石をひっくり返してみる)
岩場(満潮時には,海水につかる場所)
・観察後は,探した生き物を海にもどす。
活用の実際
(使用方法)
1 高浜海岸での生き物探し
・水産教室で見つけた生き物について,いくつかのグループをつくり,グループ毎に
探す。
・
「どこに,何が,どのくらい,何をしている」をポイントにして観察する。
2 いつでも見て触って確かめることができる水槽の作成・設置
・深い水槽にせずに側面を低くすることで,見えやすく触りやすくする。
・空気ポンプからの空気を利用した底面ろ過装置を
自作する。海水の流れができる。
・貝やヤドカリ,カニの動きがいつでも観察できる。
・海水から自分で出てくる貝の様子が分かりやすい。
(大きな石の上にはい上がったり,側面を超えて
外に出たりする。
)
3 生活科での学習
・貝やヤドカリの様子(動き,自ら出る貝など)を見させて,潮だまりで観察したこ
とを具体的に思い出させる。
効
備
果
考
・ガラス越しではないので,見るのも触るのも容易で,観察しやすくなった。
・児童玄関にあるので,生活科の時間に限らず多くの子が見て触れることができた。
・底面ろ過方式,海水の流れがあるので,海水が汚れにくい。
・もう少し大きな入れ物で作成すれば,海水の深さを増して,カニ,ヒトデ,ウニな
どを入れて観察することができると考えられる。
114
実施活動項目
学校名
教科等名
2 野外観察の実施
江田島市立大古小学校
(江田島市サブ地域)
総合的な学習の時間
対 象
単元名
教材・教具名
第3学年
海はぼくらの宝物
うみべ
海辺の生き物観察ガイドブック「海辺へ出かけよう!~パート2~」 【自校作】
単元目標
・地域の自然を見つめることを通して,問題の解決や探究活動に主体的に取り組む態
度を育て,地域の自然について考えさせる。
教材使用の
ねらい
・興味・関心が分散してしまいがちな野外での活動を,ねらいにせまる活動へと焦点
化する。
・
「海辺へ出かけよう!~パート2~」を使って,海辺へ出掛ける前に観察の視点や方
法などについておさえる。
単元の
指導計画
第6次 調べたい海辺の生き物を決めよう
第7次 海辺の生き物について調べよう
第3次 調べたことを紹介しよう
( 7時間)4/7
(12時間)
( 9時間)
注意がいる生き物や海辺の生き物を観察すると
きの視点や方法についておさえる。
― もくじ ―
1 生き物を見つけよう!
2 見つかるかな?こんな生き物
・カニの仲間
・貝の仲間
・ヒトデの仲間
・イソギンチャクの仲間
・ウニの仲間
3 注意がいる生き物
どんな場所にすんでいるの?
場所をかえて観察しよう。
活用の実際
(使用方法)
表紙
効
「生き物を見つけよう」
「見つかるかな?こんな生き物」
果
海辺に出かけたとき,生き物によって岩場や干潟などすみかが違うことに気付き,次
への探究活動へとつながっていった。
考
・
「海辺へ出かけよう!~パート2~」には,地域の海岸やそこに生息する生き物の写真
を掲載した。
・カラー印刷したものを児童一人一人に配布した。
・第4学年の総合的な学習の時間「海辺の生き物調査団」でも活用した。
うみべ
備
どうやって食べているの? エサはなに?
115
実施活動項目
2 地域の人材を活用するなどの自然観察や調査,体験学習など
学校名
福山市立高島小学校
教科等名
総合的な学習の時間
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
(福山市サブ地域)
対 象
第5学年
ウバメガシの研究
どんぐり検索表
・ウバメガシについての課題を見つけ,継続して観察したり,その結果をもとに考察し
たりして,問題を解決する能力を育てる。
・検索表を作ることを通して,数種類あるどんぐりの特徴に気付かせる。
第1次 雌花の観察,科学画
(13時間)
第2次 雌花の観察,水の浄化実験,科学画,検索表 (20時間)10/20
第3次 どんぐりパーティー,科学研究発表会
( 8時間)
1 どんぐりの実の観察
・数種類のどんぐりの実を用意して観察させることで,大きさや形がちがうことに興
味をもたせる。
2 どんぐりの実の詳しい観察及び記録
・どんぐりの実の形や模様などの共通点と差異点を詳しく観察させ,記録させる。
(色や手触りは主観的なものであるから,観察のポイントにはしない。
)
3 「どんぐり検索表」の作成
・観察したことを使ってどんぐりの種類分けを行う「検索表」を作る。
4 どんぐりの実の分類
・作成した検索表を使って,校庭や近くの公園でどんぐりの実を分類する。
どんぐりの検索表
活用の実際
(使用方法)
は い
は い
りょうわきの
丸みがきつい
おしりのかたちがへこん
いいえ
は い
いいえ
頭に輪状の
模様がある
いいえ
マテバシイ
シリブカガシ
は い
輪状模様の外側に境界
線がある
いいえ
アラカシ
シラカシ
は い
コナラ
長さは最大幅の約2倍
いいえ
アベマキ
効
果
・検索表づくりを通して,専門的な用語についての理解を深めることができた。
・どんぐりの実を見て,何の種類のどんぐりかが分かるようになった。
・キーワードを考えることによって,どんぐりの実の特徴について相手に分かりやすい
文章を書くことができた。
・キーワードを構成していくことにより,植物を分類することができることを理解する
ことができた。
備
考
・葉の検索表は,キーワードを見つけるのが簡単であったが,実の検索表は,なかなか
キーワードを考えることができなかった。
116
実施活動項目
1 授業づくり
学校名
世羅町立伊尾小学校
教科等名
総合的な学習の時間
(三原市サブ地域)
対 象
単元名
教材・教具名
第6学年
守ろう 伊尾の水を
石の大きさ測定器
単元目標
・芦田川の水を守るために水生昆虫について問題意識をもって追究し,地域の環境を守
ろうとする態度を育てる。
教材使用の
ねらい
・川底の石の大きさの長径や短径を調べることにより,川の流れの速さや川底の石の状
態を知り,水生昆虫のすみかや行動について考えることができるようにする。
単元の
指導計画
第1次 地図や新聞記事で芦田川について調べ,問題意識をもつ
( 4時間)
第2次 学校前の川や上流・下流での水生昆虫等について調査・観察する
(水生昆虫のすみかや行動について考えるための調査方法の一つとして,石の
大きさ(長径と短径)を調べる。
)
(23時間)
第3次 調べたことをもとに科学研究レポートにまとめる
(10時間)
第4次 発表会をする
( 8時間)
立体的な石の大きさを正確に調べるため,ベニヤと角材を利用したスライド式の測定
器で長さを測る。
(学習課題)
川の流れの速さ,石の大きさや採集した水生昆虫の数から,水生昆虫のすみかや行
動について考えよう。
活用の実際
(使用方法)
(展開)
1 水生昆虫を採集・調査する時に,25cm 四方のコドラードの中の石を全てバットの
中に入れ水洗いをする。
2 水洗いした石の長径と短径を測定し,記録する。
3 石の大きさと,別途測定した川の流れの速さとの関係,および,採集した水生昆
虫の個体数から,水生昆虫の住みかや行動とえさについて考える。
「この道具を使うと,石の大きさを測るが簡単だね。
」
「川岸は小さい石が多いけど,川の中央は大きい石が多い
ね。
」
「川の中央は川の流れが速いね。
」
「川の流れの速さと石の大きさには関係あるんだね。
」
「川の流れが速い,中央と川岸では,すんでいる生き物が
違うのかな。
」
スライド
ス
石の大きさ測定器
効
果
備
考
測定の様子
・石の大きさ調べから,流心(川の中央)の石は,川岸の石の大きさより大きいこと
が明らかになった。
・測定器を使うことで,多くの石の長径・短径容易に測定することができた。
・流速や採集した水生昆虫の個体数の結果を合わせて考察し,水生昆虫は,流心と川
岸とですみ分けをしていることが分かった。
・採集した水生昆虫をスケッチすると,水生昆虫の体のつくりは,流速やそこにある
石の大きさという環境の中でえさをとるために適していることを考えることができ
た。
◎使用材料
写真のように角材の両横のベニ
ヤ板を下に長くすることで,スラ
・ベニヤ板
イドしやすいように工夫してい
・角材
る。
・工作用紙(目盛り用)
117
2 中学校
(1)地域の教育資源の活用
【理科 第1分野】
学年
単元名
連携先機関名等
第1学年
施設・人材・
教材等の別
実践校名
項
第3学年
身近で起こる不思議
マツダスペシャリストバンク
な現象(光・音・力) 事務局
人材
福山市立鞆中学校
119
化学変化とその利用
日新製鋼呉製鉄所
施設
江田島市立大柿中学校
120
科学技術と人間
水島火力発電所
施設
福山市立鞆中学校
121
【理科 第2分野】
学年
単元名
連携先機関名等
第1学年
施設・人材・
教材等の別
実践校名
項
第2学年
第3学年
活きている地球
尾道市因島鏡が浦の海岸
教材等
山中学園如水館中学校
122
活きている地球
倉敷市立自然史博物館
人材
神石高原町立豊松中学校
123
動物のくらしとなか
ま
広島市立安佐動物公園
教材等
神石高原町立豊松中学校
124
生物の細胞と生殖
広島県立福山商業高校
人材
福山市立鞆中学校
125
自然と人間
大柿自然環境体験学習交流館
人材
江田島市立三高中学校
126
【総合的な学習の時間】
学年
単元名
自然科学 プランク
トン
第1学年
ホタル
連携先機関名等
科学わくわくプロジェクト研
究センター
広島大学細谷研究室
広島県環境保健協会
ホタルの里づくり三原
施設・人材・
教材等の別
実践校名
項
施設・人材
三原市立第五中学校
127
人材
三原市立第五中学校
128
第2学年
第3学年
農業体験に学ぶ
株式会社サタケ
施設・人材
山中学園如水館中学校
129
農業体験に学ぶ
地域人材
人材
山中学園如水館中学校
130
農業体験に学ぶ
広島県立総合技術研究所農業
技術センター
施設
山中学園如水館中学校
131
環境学習
大柿自然環境体験学習交流館
人材
江田島市立大柿中学校
132
水素自動車を活用し
た環境学習
マツダ株式会社技術研究所
マツダミュージアム
神石高原町役場環境衛生課(公
衆衛生協議会)
広島県環境保健協会
施設
江田島市立能美中学校
133
人材
神石高原町立豊松中学校
134
自然環境
【理数探究】
学年
単元名
第2学年
昆虫のからだのつく
りと生活
連携先機関名等
びんご昆虫談話会
施設・人材・
教材等の別
人材
118
実践校名
福山市立福山中学校
項
135
実施活動項目
学校名
教科等名
4 外部講師による出前授業等の教育活動
福山市立鞆中学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
身近で起こる不思議な現象(光・音・力)
連携先
機関名
マツダスペシャリストバンク事務局(マツダ株式会社内)
住所:安芸郡府中町新地 3 番 1 号
TEL:
(082)286-5703
第1学年
単元目標
・身近な事物現象についての観察・実験を通して,光や音の規則性,力の性質について
理解させるとともに、これらの事象を日常生活と関連付けて科学的にみる見方や考え
方を養う。
連携のねらい
及び
連携内容
・物体に力が働いた場合の物体の運動を理解することをねらいとして,ロケットの発射
実験を考えた。スペシャリストバンクと連携し,講師からロケットについて,より深
い知識を得て,実験実施についての的確な指導を受ける。
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
1
2
3
4
5
光による不思議な現象
音による不思議な現象
力による不思議な現象
( 9時間)
( 4時間)
(10時間)2・3/10
力と運動の学習,ロケットの飛ぶ原理の理解
モデルロケットについての説明
(実習)モデルロケットの製作
(実験)ロケットの打ち上げ
力と運動の学習のまとめ
授業の実際
(生徒の感想)
・はじめてロケットの仕組み,原理について学び,作っ
て打ち上げることを体験することができた。打ち上げ
は迫力があり,力の働きについてよく理解できた。
・モデルロケットの製作及び打ち上げの活動を通して,力の学習に対する興味・関心が
高まった。
・作用,反作用についての理解が深まった。
・事前・事後のアンケート結果では,「力による不思議な現象についてよくわかる」の
「とてもある」の評価が33%から55%に増えた。
効
果
力による不思議な現象についてよくわかる。
授業前
とてもある
だいたいある
あまりない
授業後
0%
備
考
20%
40%
60%
80%
100%
・打ち上げには,ある程度の広さが必要である。
(今回は,半径20mの円の中心で打ち上げた。
)
・大きなロケットの打ち上げには,ライセンスが必要である。
・本時は,日本モデルロケット協会指導員を講師として招聘した。
119
実施活動項目
学校名
教科等名
2 野外活動の実施
江田島市立大柿中学校
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
化学変化とその利用
連携先
機関名
日新製鋼 呉製鉄所
住所:呉市昭和町11番1号
第3学年
TEL:(0823)25-8200【総務部 総務チーム】
単元目標
・物質と化学反応に関する事象の観察,実験を通して,物質と化学反応の利用について
理解させるとともに,これらの事象を日常生活と関連付けて科学的にみる見方や考え
方を養う。
連携の
ねらい
・製鉄所の見学を通して,実生活との関連を図る。
・工場の現場で鉄の変化を見ることにより,酸化・還元反応をより身近に感じさせ,興
味・関心を高める。
単元の
指導計画
第1次 熱はどんなときに発生するか
(2時間)
第2次 電池のしくみはどのようになっているのか (2時間)
第3次 酸化銅から銅を取り出すには
(5時間)3/5
1 事前指導
・酸化銅をマグネシウムで還元する実験から疑問を整理する。
・自然界の金属は,酸素と結びついた形で存在していることを知らせる。
・酸化鉄から酸素を取り除いて鉄を作る方法について課題意識をもたせる。
授業の実際
2 工場見学
・鉄鉱石(酸化鉄),コークス(炭素),石灰石を高
炉の中に入れる時の,順序と入れ方
→ 一酸化炭素を用いて還元する
・鉄になるまでの過程
→ 高炉・転炉・圧延
・様々な原子と酸素の結びつきの強さの違い
→ 酸化と還元
・真っ赤な鉄の中に見えた黒い部分
3 事後指導
・酸化銅を銅にする方法を考え,実際に行う。
炭素・水素・アルコールなど
(発展的に実験方法を考え実行させる。
)
効
備
圧延
高炉
果
・高炉から出てくる鉄や圧延で真っ赤な鉄が延ばされる時,表面に黒い部分に着目して,
酸化と還元の学習を深めたり,鉄づくりをしている人から直接説明を聞くことで,化
学変化を身近な生活と結びつけることができた。
・酸化鉄以外の物質の還元の方法を考えようとする意欲を高めることができた。
考
・活用時期は,小学校からの見学の申し込みが10月に集中するため,11月・12月
にするとよい。
・事前・事後でしっかり課題をつかませなければ,見学は受け身の学習で終わってしま
い思考を深めることができない。
120
実施活動項目
学校名
教科等名
1 科学館・博物館などの見学や施設を活用した学習活動
福山市立鞆中学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
科学技術と人間
連携先
機関名
水島火力発電所
住所:岡山県倉敷市潮通1-1
第3学年
TEL:(086)455-8121
単元目標
・エネルギー資源の利用と環境保全との関連や科学技術の利用と人間生活とのかかわり
について認識を深めるとともに,日常生活と関連付けて科学的に考える態度を養う。
連携のねらい
及び
連携内容
・火力発電所で技術者から説明を聞き,実際に発電機で発電する様子を見学することを
通して,電力をはじめとするさまざまなエネルギーの利用の状況や課題についての理
解を深めるとともに,エネルギーの有効な利用の大切さの認識を深める。
単元の
指導計画
第1次 生活を支えるのは,どんなエネルギーか
第2次 エネルギー資源の不足を解消するには
第3次 火力発電所での学習
(2時間)
(1時間)
(2時間)1/2
1 講義
(1)水島火力発電所の施設の概要
(2)火力発電について
・発電のしくみ
(3)現在の火力発電の課題
(4)地球環境と世界のエネルギー事情
授業の実際
【講義の様子】
2 発電所の施設
(1)施設の概観
(2)内部の発電機
【見学の様子】
(生徒の感想)
・火力発電所では電気がどのようにしてできるか教えてもらった。蒸気で電気
ができるなんて知らなかったので勉強になった。
・火力発電所の見学をした。すごく高い煙突があって,それにのぼっている人
がありすごいと思った。
・火力発電所で直接技術者からの説明を聞くことにより,電力をはじめとするさまざま
なエネルギーの利用の状況や課題について,より深く考えていくことができるように
なった。また,エネルギーの有効利用の大切さについての認識も深まった。
・事前・事後のアンケート結果では,「火力発電について興味がある」と答えた生徒が
50%から 80%に増えた。
効
果
火力発電について興味があるか。 火力発電の授業ア ンケート
とてもある
だいたいある
あまりない
まったくない
授業を受ける前
授業を受けた後
0%
備
10%
20%
30%
40%
考
121
50%
60%
70%
80%
90%
100%
実施活動項目
3 自然観察をしよう
学校名
山中学園如水館中学校
教科等名
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
活きている地球
連携先
機関名
尾道市因島鏡が浦の海岸
単元目標
第 1 学年
・地学的な事物・現象に関する観察・実験を行い,実験結果とその考察を通して自らの
考えを導きだし,表現する能力を養い,地学的な事象に対する科学的な見方や考え方
を養う。
連携のねらい
及び
・古生層を走る花崗岩脈の見学を通して,地層のでき方や規模を自身の目で確認させる。
連携内容
単元の
指導計画
第4次 大地が火をふく
第5次 大地は語る
第6次 大地がゆれる
第 4 次 大地が変動する
(5時間)
(6時間)5・6/6
(5時間)
(2時間)
1 教科書による学習
・地層はどのようにしてできるのか
・地層を調べてみよう
2 現地訪問
・鏡が浦の海岸に露出した古生層を走る花崗岩脈を直接観察することにより,過去の
できごとや地層形成の規模などを科学的に推測させる。
花崗岩質
授業の実際
複雑に入り組んだ地層
効
果
備
考
大きな花崗岩質の陥入
・砂岩・粘板岩からなる花崗岩脈を,海岸線にそって数百mの規模で観察できる。
・露頭を自分の目で直接見るという体験は,生徒に圧倒的な迫力があり,大きな感動を
与えることができる。
・広範囲に渡って露出しているため,しゅう曲,断層なども観察できる。
122
実施活動項目
学校名
教科等名
2 地域の人材を利用するなどの自然観察や調査,体験学習など
神石高原町立豊松中学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
第1学年
単元名
活きている地球
連携先
機関名
倉敷市立自然史博物館
住所:岡山県倉敷市中央 2-6-1
TEL:(086)425-6037
・地学的な事物・現象に関する観察・実験を行い,実験結果とその考察を通して自らの
考えを導きだし,表現する能力を養い,地学的な事象に対する科学的な見方や考え方
を養う。
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
・地学担当学芸員に授業に参加してもらい,生徒の発表内容に対して専門的な立場での
コメントをもらい,地域の地質史に興味をもたせる。
第7次 大地が火をふく
第8次 大地は語る
第9次 大地がゆれる
第 4 次 大地が変動する
(5時間)
(6時間)5・6/6
(5時間)
(2時間)
1 角礫岩の観察(1時間)
学習課題
この岩石は,豊松でひろったものである。この岩石から分かる豊松の昔の様子
を推理してまとめなさい。
・れきが角ばっている→あまり流されていない
・凝灰岩→火山噴火があった
・石灰岩→熱帯の浅い海だった
・層状にたい積→上下関係
授業の実際
効
果
備
考
2 まとめた内容の発表(1時間)
各グループでの発表後,ゲストティーチャーに地域の地層の特徴や,岩石のできた
時代,広島県東部から岡山県西部の岩石や鉱物について話をしていただいた。
・校区付近にある特徴的な岩石を教材にすることで,関心をもって観察させることがで
きた。
・専門家に発表を見てもらうことで,論理的に考察しようとする意識が見られた。
・講師から専門的な指導を受け,様々な鉱物について実物を通して指導を受けるととも
に,用語の使い方についても具体的な指導を受けることができた。
123
実施活動項目
学校名
教科等名
1 科学館・博物館などの見学や施設を利用した学習活動
神石高原町立豊松中学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
第2学年
単元名
動物のくらしとなかま
連携先
機関名
広島市立安佐動物公園
住所:広島市安佐北区安佐町動物園
TEL:(082)838-1111【管理課企画広報係】
・身近な動物についての観察,実験を通して,動物の体のつくりと働きを理解させると
ともに,動物の種類やその生活についての認識を深める。
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
・肉食動物と草食動物で,生活様式の違いに応じて,頭骨のつくりが異なることを,借
用した動物の頭骨標本の観察により理解する。
第1次 いろいろな動物
(10時間)10/10
第2次 感覚と運動のしくみ
( 6時間)
第3次 生命を維持するはたらき (10時間)
1 動物について調べる(2時間)
生徒一人に1種類の動物を割り当て,どのような動物なのか,調べ学習をする。
この時,コピーやインターネットの内容をそのままプリントさせずに,手書きで図
を写したり,内容をまとめて書かせる。
2 自分の調べた動物の頭骨を断定する(1時間)
頭骨を教卓に並べ,自分の調べた動物の頭骨がどれか,担当の動物名の名札を置か
せる。
そして,なぜその頭骨を選んだが,調べたことをもとに理由を発表させる。
授業の実際
【生徒の感想】
・頭骨標本を見て,普段は見られない歯や骨を見ることができた。草食動物
や肉食動物の区別がつくようになった。
・標本じゃないと分からないことがあった。生きているときは,歯のつくり
がよく分からないけど,標本だと奥の歯まで分かる。
効
果
備
考
・ライオンやウマ,レイヨウなどの典型的な頭骨を観察することができ,肉食動物と草
食動物の特徴をはっきりと捉えることができた。
124
実施活動項目
学校名
教科等名
4 外部講師による出前授業等の教育活動
福山市立鞆中学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
第3学年
単元名
生物の細胞と生殖
連携先
機関名
広島県立福山商業高校
住所:福山市水呑町3535番地
TEL:(084)956-1511
・身近な生物についての観察,実験を通して,細胞のレベルで見た生物の体のつくりと
生殖について理解させる。
・生徒は,受精と生殖については教科書の写真か図でしか見ることができないが,講師
の指導のもと,実際にウニを使って顕微鏡で受精の様子を観察することにより,自然
に対する関心を高め,意欲的に探究する態度の育成や観察・実験技能の習熟を図る。
1 細胞と生物の生殖
(6時間)
2 生物の増え方
(6時間)
(1) 雌と雄でどのようにして子孫を残すのか (2時間)
(2) 親の体から分かれて増える
(1時間)
(3) ウニの受精
(1時間)1/1
(4) 親の特徴はどのようにして子に伝わるのか(2時間)
<事前準備,ムラサキウニ,海水,ビーカー,スポイト>
単元目標
連携の
ねらい
単元の
指導計画
1 有性生殖について復習
(精子・卵子と受精)
2 ウニから精子と卵を採取する
・海水につけたウニに電流を流す。
・精子及びは卵子を放出させ採取する。
3 卵細胞の観察
授業の実際
4 受精卵の観察
・卵細胞のプレパラートの周囲に精子を加えて受精させる。
・卵細胞の中に精子が入っていく様子を観察する。
(卵細胞の周囲を精子が取り巻いている様子についても観察する。
)
5 卵細胞が卵割していく様子の観察
(観察できない場合は,準備していたプレパラートを配布する。
)
<生徒の感想>
・初めてウニの受精を見た。すごく新鮮だった。卵子が受精卵になり,卵割していく
と言う変化はとても不思議な感じがした。
・動物の受精の様子を実際に顕微鏡で観察することができ,意欲的に授業に取り組んだ。
・アンケート結果,
「興味がある」が授業前約62%であったが,授業後約78%に増
えた。
質問:生物の受精について興味がありますか。
効
果
授業前
とてもある
だいたいある
あまりない
授業後
0%
備
考
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
・採取したウニを授業日まで生かしておく生簀(海水槽)が必要。
125
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立三高中学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
自然と人間
連携先
機関名
大柿自然環境体験学習交流館
住所:江田島市大柿町深江1073番地1
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
第3学年
TEL:(0823)57-2613
・学校周辺の身近な自然環境について調べ,自然環境は自然界のつり合いの上に成り立
っていることを理解させるとともに,自然環境を保全する重要性を認識させる。
・大柿自然環境体験学習交流館の館長から専門的な指導を受けることで,自然の見
方や考え方を養う。
・カキの生活環を題材に取り上げ,自然環境との関わりを考えさせる。
・カキの解剖実習を行い,体のつくり(心臓,エラ,消化管の位置)を観察させる。
第10次 環境と生物
(1時間)
第11次 生物どうしのつながり
(2時間)1・2/2
第12次 落ち葉などのゆくえ
(2時間)
第4次 物質の循環
(2時間)
第5次 人間と環境
(3時間)
1 講義
「自然のつながり」
「カキの生活環と自然のつながり」
「広島がカキ養殖に適している理由」
「きれいな海と汚れている海の違い」
「鉄イオンと腐葉土との関係」
「森と水質の変化」
「水温の上昇と養殖業の変化」
2 実習
・アサリの濾過食性について
授業の実際
【講義の様子】
3 解剖実習
・カキの心臓・消化管・繊毛の観察
<学習の様子>
・講義の内容が分かりやすく,専門的な内容から身のまわりの自然について考
えさせることができた。
・普段カキについて考えたことがなく,口から肛門までの消化管やエラの位置
など体のつくりに興味を持ち,意欲的に活動した。
・川の水質や森の環境などが,海の植物プランクトンの発生に影響しているな
ど生物のつながりに興味を抱いた生徒が多かった。
効
果
・身近なカキの生活環を題材に取り上げながら解剖実習を行うことで,その生活と
自然環境との関わりや体のつくり等について,生徒の興味・関心を高めることが
できた。
・専門的な話を聞くことで,自然に対する見方や考え方を養うことができた。
備
考
・解剖実習の時間を1時間としたが時間が短く,2時間扱いで行った方がよかった。
126
実施活動項目
3 自然観察をしよう
学校名
三原市立第五中学校
教科等名
総合的な学習の時間
(三原市サブ地域)
対 象
第1学年
単元名
自然科学 プランクトン
連携先
機関名
科学わくわくプロジェクト研究センター(広島大学内) TEL:(082)424-6134
広島大学細谷研究室(広島大学内)
TEL:(082)424-7443
・大添川のプランクトン研究から,プランクトンの培養方法を学び,自然環境におけ
る微生物の役割を知り,環境保護の大切さを学ばせる。
・小学校でプランクトン出前講座を行うことを通して,表現力を身に付けさせる。
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
・広島大学細谷研究室と連携をすることで,学習を深化させる。
・プランクトン培養の方法を学ばせる。
第1次 大添川のプランクトンを調査研究する
(2時間)
第2次 広島大学サイエンスレクチャーに参加する
(3時間)
第3次 広島大学細谷研究室と連携しプランクトンの培養方法を学ぶ
(1時間)
第4次 小学校出前講座を行う
(2時間)1・2/2
図1 第2次の様子
授業の実際
図2 第3次の様子
図3 第4次の様子
【小学校出前講座(図3)の概要】
スライドを利用しクイズ形式で授業を進める。
1 メダカの種類,メダカの体の構造,メダカの敵についての解説と卵の観察
2 大添川や周辺部の池で発見したプランクトンの解説
3 顕微鏡と簡易なレーウエンフックの顕微鏡を使ったミドリゾウリムシの観察
(自らが培養したもの)
【準備物】
メダカ(クロメダカ,ヒメダカ,アオメダカ,シロメダカ)
,
メダカの卵(産卵後10日前後)
,顕微鏡8台,蛍光灯8台,スライドガラス,
カバーガラス,大型メダカパネル(オス・メス)
,子メダカパネル1枚,
卵の成長パネル4枚,培養したミドリゾウリムシ,
レーウエンフックの顕微鏡クラス全員分,大型ミドリゾウリムシパネル1枚
効
果
備
考
・専門家と交流することで,未知の世界を知り生徒の興味・関心が高まるとともに,
調査研究の方向性を定めることができた。
・自ら実験を行うなど,探求する意欲が高まった。
・三つの小学校で行った出前講座は自信をもって発表することができた。
127
実施活動項目
3 自然観察をしよう
学校名
三原市立第五中学校
教科等名
総合的な学習の時間
(三原市サブ地域)
対 象
単元名
連携先
機関名
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
ホタル
広島県環境保健協会
住所:広島市中区広瀬北町9番1号
TEL:(082) 293-1517
ホタルの里づくり三原
TEL:(0848)66-2752
・大添川にホタルが棲める理由について「水」に焦点をあて,自然環境保護の視点に
基づいた探究活動を行うことで問題解決能力を育成する。
・研究結果をまとめ,一般観覧者に解説することを通して表現力を高めるとともに,
自然に対し,自らができることについて考えさせる。
・ホタル専門家と連携をすることで,学習を深化させる。
・ホタルを含めた水生昆虫の生態学習を行う。
第1次
第2次
第3次
第4次
大添川のホタルについて概略を学ぶ
大添川の水に視点をあてた現地調査を行いまとめる
幼虫を含めた水生昆虫の調査と飼育法を学習する
一般向けホタル出前講座を現地大添川で行う
図1ホタルの生態
授業の実際
第1学年
図2 環境調査
(2時間)
(6時間)
(4時間)
(8時間)
図3 出前講座
1 導入
(1)校区内にホタルが棲息している大添川の水に視点をあて,「ホタルの里作り三
原」の代表者に大添川のホタルの生態についての解説してもらう。
(図1)
(2)解説後,生徒は「本当に水はきれいなのか」と疑問をもつ。
(3)現地に出かけ,大添川の生物の探究活動を開始する。
2 水生昆虫の調査
(1)大添川で生活している他の生物について調査を行う。
広島県環境保健協会の方を招いて水生昆虫教室を開催する。
(図2)
(2)翌日,ホタルの飼育法について,同じ環境保健協会の方から指導を受ける。
効
果
備
考
3 ホタル幼虫の飼育活動後,過去2年間の学習の結果として,大添川のほとりで一
般向けホタル講座を開設する。
(のべ150人の参加)
(図3)
・専門家と交流することで,未知の世界を知り生徒の興味・関心が高まり,調査研究
の方向性も定めることができた。
・自ら実験を行うなど,探求する意欲が高まった。
・ホタルの出前講座を計画し,表現する機会を設けることにより,生徒に企画力,表
現力を培うことができた。
128
実施活動項目
4 施設見学に行こう
学校名
山中学園如水館中学校
教科等名
(三原市サブ地域)
総合的な学習の時間
対 象
第1学年
単元名
農業体験に学ぶ
連携先
機関名
株式会社サタケ
住所:東広島市西条西本町 2-30
TEL:(082)420-8501
・米作りに係る体験活動の中から興味・関心に基づき課題を設定し,地域の人々の協力
を得ながら,体験的に調査活動を行うことを通して,問題解決の能力を育成する。
・自然環境と人の営みの関係を体験的に学び,自分なりのまとめ方の工夫を行い,表現
することを通して,自らの生き方を考えさせる。
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
授業の実際
・稲作に係る一連の体験を通して,植物の成長の過程を実体験を通して学ばせるととも
に,問題解決の能力を育成する。
第1次 理論学習 (2時間)
第2次 田畑の準備(6時間)
第3次 植え付け (4時間)
第4次 管理
(4時間)
第5次 収穫
(6時間)
第6次 加工
(4時間)
第7次 施設見学 (6時間)
第8次 収穫祭
(4時間)
【(株)サタケ見学当日】
【株式会社サタケとの連携内容】
第3次 田植え(あら起こし,代かき,田植え)
(3時間)
第4次 管理(水管理,除草)
(随 時)
第5次 収穫(稲刈り,乾燥,脱穀,精米)
(3時間)
第7次 施設見学
1 お米の学校
(1)種まきから収穫まで
・パワーポイントにより,稲作の各過程を学習する。
(2)籾からご飯まで
・実験機により,籾摺り,精米を学習する。
・大型炊飯器を見学する。
(3)お米のまめ知識
・お米の種類,米の構造,米の栄養,米の検査方法を学習する。
(4)生徒実習
・もみすり,精米,選別の実習を行う。
2 施設見学(研究施設,実験設備,ショールーム)
お米の構造を学ぶ
効
果
備
考
加工機械の見学
・短時間に,稲作の全容を学習でき,体験学習のまとめができた。
・田圃ではできない加工工程の実験や,理論的学習ができた。
・専門家の話や見学を通して,科学的な見方,考え方を養うことができた。
129
実施活動項目
3 自然観察をしよう
学校名
山中学園如水館中学校
教科等名
(三原市サブ地域)
総合的な学習の時間
対 象
単元名
農業体験に学ぶ
連携先
機関名
地域人材(田畑を所有されている方)
第 1 学年
単元目標
・米作りに係る体験活動の中から興味・関心に基づき課題を設定し,地域の人々の協力
を得ながら,体験的に調査活動を行うことを通して,問題解決の能力を育成する。
・自然環境と人の営みの関係を体験的に学び,自分なりのまとめ方の工夫を行い,表現
することを通して,自らの生き方を考えさせる。
連携のねらい
及び
連携内容
・作物の栽培技術,伝統文化などの指導を得ることを通して,地域の人々の生き方に学
ぶとともに,自らの生き方を考えさせる。
単元の
指導計画
第1次 理論学習:
「暮らしと農業」
,
「稲作」
,
「野菜」について
第2次 田畑の準備:
「田越し」
,
「代かき」
,
「畝作り」
第3次 植え付け:
「田植え」
,
「野菜の植え付け」
第4次 管理:
「灌水」
,
「除草」
,
「施肥」
,
「支柱」
第5次 収穫:
「稲刈り」
,
「野菜の収穫」
,
「芋ほり」
第6次 加工:「乾燥」
,
「脱穀」
,
「籾摺り」
,
「精米」
,
「料理」
,
「もちつき」
第7次 施設見学:
「農業技術センター」
,
「(株)サタケ」
,
「万田発酵」
第8次 収穫祭:
「獅子舞」
,
「太鼓踊り」などの伝統芸能の継承
<授業の実際のうち,第5次の「収穫」を1例として記述>
(2時間)
(6時間)
(4時間)
(4時間)
(6時間)
(4時間)
(6時間)
(4時間)
1 芋ほり(2時間)
植え付け時及び生育時の条件の違いごとに収穫し,固体の大きさ,収量を比較す
る。 ・
・施肥の有無
・除草の有無
授業の実際
2 脱穀(2時間)
一般に行われているコンバインによる脱穀ではなく,昭和初期から戦後にかけて行
われた足踏み式の脱穀機と千歯こぎを使用して脱穀を行うことを通して,稲作の歴史
にふれるとともに,脱穀の原理を理解させる。
生徒は足踏み式脱穀機の操作にも非常な興味を示した。
生徒による芋ほり
効
果
備
考
足踏み式脱穀機による脱穀
・直接体験することで,植物の持つ生命力,自然界のつながり,気象現象とのかかわり
などを,感動を持って知ることができた。
・地域の方と関わる中で,農業や食育の重要性を感じるとともに,先人の知恵を学ぶこ
とができた。
130
実施活動項目 4 施設見学をしよう
学校名
教科等名
山中学園如水館中学校
(三原市サブ地域)
総合的な学習の時間
対 象
第 1 学年
単元名
農業体験に学ぶ
連携先
機関名
広島県立総合技術研究所農業技術センター
住所:東広島市八本松町原 6869 TEL:(082)429-0522【企画情報部】
・米作りに係る体験活動の中から興味・関心に基づき課題を設定し,地域の人々の協力
を得ながら,体験的に調査活動を行うことを通して,問題解決の能力を育成する。
・自然環境と人の営みの関係を体験的に学び,自分なりのまとめ方の工夫を行い,表現
することを通して,自らの生き方を考えさせる。
単元目標
連携のねらい
・
「農業フェスタ」に参加し,農業技術センターの研究の一端に触れることで,農業技術
及び
センターの人々の生き方に学ぶとともに,自らの生き方を考えさせる。
連携内容
第1次 理論学習 (2時間)
第2次 田畑の準備(6時間)
第3次 植え付け (4時間)
単元の
第4次 管理
(4時間)
指導計画
第5次 収穫
(6時間)
第6次 加工
(4時間)
第7次 施設見学 (6時間)1~6/6
第8次 収穫祭
(4時間)
1 体験コーナー「植物のDNAを見てみよう」に参加
細胞分裂の盛んな野菜の新芽(アスパラガスの芽など)を使って,DNAを抽出する。
① DNA抽出液を作る。
食塩6g と台所用洗剤15mℓ を水に加えて100mℓ にする。
② 野菜を細かく刻む。
③ 野菜の2倍量のDNA抽出液を加え,すり鉢でしっかりすりつぶす。
④ ティッシュペーパーを2枚重ねてこし,軽く絞る。
⑤ ④で得た液をエタノールにゆっくり注ぎ,軽くふる。
(白い糸のようなものがDNAである。
)
授業の実際
試験ほ場の見学
DNA抽出実験
2 試験圃場の見学
3 展示・体験コーナーの見学
効
果
備
考
・専門家の指導でDNAの抽出実験ができ,生徒の興味・関心を高めることができた。
・多くの参加者や研究員と交流ができ,専門的な研究分野に直接触れることができた。
・農業フェスタは年1回,9月上旬の土曜日に開催される。
131
実施活動項目
学校名
教科等名
2 野外観察の実施
江田島市立大柿中学校
(江田島市サブ地域)
総合的な学習の時間
対 象
単元名
環境学習
連携先
機関名
大柿自然環境体験学習交流館
住所:江田島市大柿町深江1073番地1
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
第2学年
TEL:(0823)57-2613
・生活の利便性への人間の欲求が自らの健康を犯す要因となっている事実を知り,自分
自身の問題として考え,環境を保全しようとする意欲を高める。
・環境の保全は長期にわたる多くの人の協力が必要であることを理解させる。
・イボニシの雌雄判定方法や生息場所などの情報や技術を得る。
第13次 日常生活で使う化学物質と健康について
第14次 イボニシの雌の雄化とその調査の方法
第15次 イボニシの採集
第16次 雌・雄・雄化した雌の個体数の調査
第17次 雌が雄化する理由
第6次 類似の環境課題,解決法,学習のまとめ
(2時間)
(2時間)
(2時間)
(2時間)
(2時間)
(2時間)
第2次 イボニシの採集場所や方法,さらに雌雄の見分け方,
雌の雄化した姿などの研修を受け,技術と知識の習得を
行う。この時,ポイントとなる写真を撮影しておく。
・イボニシは岩場にいる。
・クリーム色の卵巣をもつのが雌である。
・白っぽい精巣とオレンジ色の輸精管をもつのが雄である。
授業の実際
【イボニシ】
輸精管
第4次 一カ所で,100匹のイボニシを採取をして,雌雄の
個体数,雄化した雌の個体数の割合を求める。各地点で
の雄化した雌の割合とその場所の潮の流れなどの特徴と
の比較をする。潮の出入りの少ない江田島湾では,イボ
ニシが見つからなかった。
第5次 どうして,雄化するイボニシが出てくるのかを調べ,
この結果を考えてみる。
第6次 地球規模の汚染と自分との関わり,どうなくしていく
かについて,研究のまとめに表現する。
効
果
・目の前の海は,きれいな海に見えるが,目の前の海で起きているイボニシの雄化に,
驚きを示すとともに,身近な問題としてとらえることができた。
備
考
・イボニシの採集は,大きく潮がひく必要はないが,干満の情報をもとに計画を立てる
ことが必要である。
・春から夏場が生殖器官の色が鮮やかなので雌雄の判別がしやすい。
132
実施活動項目
学校名
3 施設見学の実施
江田島市立能美中学校
(江田島市サブ地域)
教科等名
単元名
総合的な学習の時間
対 象
第3学年
水素自動車を活用した環境学習
マツダ株式会社技術研究所及びマツダミュージアム
連携先
住所:広島県安芸郡府中町新地 3-1
TEL:(082)286-5703
機関名
担当:マツダ株式会社業務管理本部総務部コミュニティグループ
・幅広い環境問題の中で地球温暖化に焦点を絞り,新しいエネルギー資源を開発するこ
単元目標
との必要性をいろいろな実験における考察を通して理解させる。さらに,環境問題を
解決しようとする意欲と実践力を身に付けさせる。
連携のねらい ・環境問題を解決しようとする身近な新技術に直接触れさせ,興味・関心を高めるとと
及び
もに,地場産業に対する誇りをもたせる。
連携内容
・技術研究所所員の講話から,技術者の情熱を感じ取らせる。
第18次 地球温暖化が及ぼす環境への影響
(2時間)
第19次 ロータリーエンジン(旧から新エンジンまで)
(3時間)
第20次 水素を得る方法,水素とガソリンの料金比較
(2時間)
第21次 新技術 燃料電池の学習
(2時間)
単元の
指導計画
第22次 水素技術の現状と展望(マツダ技術研究所講師招聘)(3時間)
第23次 ガソリンエンジンを使った排気ガス予備実験
(1時間)
第24次 マツダ株式会社訪問学習
(2時間)1・2/2
第25次 まとめ
(2時間)
1 マツダミュージアム
担当者による説明及び見学
(VTR,RE展示コーナー,技術展示コーナー,未来展
示コーナーを見学)
授業の実際
2 マツダ技術研究所へ移動(引率バス)
(1)水素自動車及びこれからの展望
(2)燃料のちがいによるエンジン音の変化
(3)燃料のちがい(水素,ガソリン)による排気ガスの変
化を調べる実験
・石灰水グループ
・気体検知管グループ
(4)水素燃料のときの排気ガスの臭いの有無
(同時に,水素タンクやエンジンルームも見学する。
)
(5)質疑・応答
3 今回の学習を終えて環境問題を解決するための今後の課
題と展望について意見をまとめる。
効
果
備
考
【排気ガスを採取】
【石灰水の変化】
【水素燃料では変化なし!】
・実物の持つすばらしさを体感させることができた。特に,燃料の違いによる排気ガス
のにおいの違い,石灰水や気体検知管を用いた実験は,生徒たちにたいへん強い印象
を与えることができた。
・技術研究所の技術者から直接話を聞くことで,技術開発する人たちのものづくり
への「飽くなき挑戦する熱意」を感じとらせることができた。
・マツダで行う場合,人数制限(約40名)や学習活動・写真撮影の制限もある。こ
ちらの目的と希望する学習内容を明確にし,早めの連携が必要である。
・広島県環境部(082-513-2912)にお願いすると,学校で水素自動車を利用した上
記と同じ実験ができる。(平成18年4月から30ヶ月間)また,温暖化対策の取
組みの講話もしてもらうことができる。
・理科第3学年「科学技術と人間」で行うことも可能である。
133
実施活動項目
学校名
教科等名
2 地域の人材を活用するなどの自然観察や調査,体験学習など
神石高原町立豊松中学校
(福山市サブ地域)
総合的な学習の時間
対 象
単元名
連携先
機関名
単元目標
連携のねらい
及び
連携内容
単元の
指導計画
第3学年
自然環境
神石高原町役場環境衛生課(公衆衛生協議会)
住所:神石郡神石高原町小畠 2025
TEL:(0847)89-3336
広島県環境保健協会
住所:広島市中区広瀬北町 9-15
TEL:(082)293-1511
・生態調査の方法を学ばせる。
(技能・粘り強く追究する実践力)
・豊松の川の特徴を理解させる。
(思考力・情報活用能力)
・専門家による指導を受け,生態調査の技能の習得を図るとともに,データに基づいて
判断するためのポイントを指導してもらう。
第1次 オリエンテーション
第2次 地域の川での調査活動
第3次 ゴビウス訪問
第4次 水生昆虫による水質判定の実習〔水辺教室〕
第5次 まとめ
第6次 発表会
1 現地での説明を受け,水生昆虫を採集する。
( 1時間)
(16時間)
(特別活動)
( 2時間)1・2/2
(10時間)
( 1時間)
2 教室に帰り,マニュアルをもとに同定する。
マニュアルを見ても同定が困難なため,ゲスト
ティーチャーに聞きながら大まかに分類する。
ゲンジボタルやウズムシ(プラナリア),トビ
ケラなどが見られた。
3 同定結果をもとに,水質を判定する。
ゲストティーチャーによるまとめを行う。
「きれいな水」と「少し汚い水」に対応する指標生物が多いという結果が出た。
授業の実際
4 地域での公衆衛生の活動について説明を受ける。
公衆衛生推進委員から,地域の環境の変化について話を聞く。
効
果
備
考
・水生昆虫を調べることで水質を知ることができることに気付かせることができた。
・データをどう読み取ればよいかの指導を受け,数量的な扱い方を学ぶことができた。
134
実施活動項目
学校名
教科等名
4 外部講師による出前授業等の教育活動
福山市立福山中学校
(福山市サブ地域)
理数探究
対 象
第2学年
単元名
昆虫のからだのつくりと生活
連携先
機関名
びんご昆虫談話会(
(株)日本総合科学内)
門田 亨
住所:福山市箕島町南丘399-46
TEL:084(981)-0181
・チョウのからだのつくりや食性を学び,生育分布などチョウの生活環境と関係付けて
考えるさせる。
単元目標
連携の
ねらい
単元の
指導計画
・チョウの専門家の講話を通してチョウの生態を深く学び,理科に対する興味・関心を
高める。
第1次 チョウの収集
第2次 からだのつくりと環境への適応
(1時間)
(1時間)1/1
1 講義
(1)チョウの収集のきっかけ
(2)チョウの収集を通して見えてくること
①チョウの見つけ方
②ガとチョウの違い
③チョウの食性とからだのつくり
④チョウの分布と遺伝
⑤チョウのからだのつくりと生態
⑥チョウのからだのつくりと環境への適応
授業の実際
2 まとめ
(1)ワークシートを使って聞き取ったことをま
とめたり考察したりする。
(2)標本を観察し,からだのつくりや生態を探
る。
(3)生活環境を考察する。
生徒の様子
○たくさんの標本を見せていただき,生徒たちは感激していた。
○チョウに対して興味をかなり高められた。
○他の昆虫に対しても興味を広げることができた。
効
果
備
考
・専門性の高い講話からチョウの生態等について深く学ぶことができた。
・実物である標本の観察から多くの情報が集められた。また,その情報を整理すること
を通して,数量化することの大切さを実感することができた。
・生物に対する興味・関心を高めることができた。
・昆虫のからだのつくりや食性から,その生物の生育分布など,生活環境と関係付けて
考えることができた。
135
(2)教材・教具の活用
【理科 第1分野】
学年
第1学年
単元名
身近で起る不思議な現象(光・
音・力)
教材・教具名
実践校名
項
第2学年
ワイングラスを利用した音の学習
江田島市立大柿中学校
137
身近な物理現象
サイフォン
福山市立福山中学校
138
身の回りの物質
液体窒素を用いた液体酸素作り
江田島市立大柿中学校
139
化学変化と原子・分子
ムラサキイモケーキ
三原市立第五中学校
140
化学変化と原子・分子
炭酸銀の分解
福山市立福山中学校
141
江田島市立三高中学校
142
江田島市立能美中学校
143
三原市立第五中学校
144
江田島市立能美中学校
145
電流とその利用
電流とその利用
電流とその利用
化学変化とその利用
VVFケーブルを利用したモータ
ー
まわる原理を考える手作りモータ
ー
生徒用電気ブランコ・大型電気ブ
ランコ
マグネシウムのドライアイス(二
酸化炭素)中での燃焼
第3学年
化学変化とその利用
テルミット法
江田島市立能美中学校
146
化学変化とその利用
二酸化炭素の還元と砂鉄の還元
神石高原町立豊松中学校
147
運動とエネルギー
ラミン棒を使った舞い切り式火興
し機
江田島市立三高中学校
148
運動とエネルギー
サイクロイド曲線の斜面
神石高原町立豊松中学校
149
【理科 第2分野】
学年
単元名
教材・教具名
実践校名
項
第1学年
第2学年
第3学年
自然の扉を開いてみよう
検尿の容器を利用したプランクト
ンネット
江田島市立三高中学校
150
活きている地球
液体窒素を用いた火山噴火モデル
江田島市立大柿中学校
151
大地の変化
硝酸カリウム水溶液の再結晶
福山市立福山中学校
152
天気とその変化
真空ポンプと1.5リットルのペ
ットボトルを使った雲の発生装置
江田島市立三高中学校
153
動物のくらしとなかま
消化器官パズル
三原市立第五中学校
154
自然環境と人間
ウニを使った環境学習
江田島市立能美中学校
155
【理数探究】
学年
単元名
第1学年
葉のつくりとはたらき
教材・教具名
イチョウ葉の展開角度
136
実践校名
福山市立福山中学校
項
156
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立大柿中学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第1学年
身近で起る不思議な現象(光・音・力)
ワイングラスを利用した音の学習
・身近な事物・事象についての観察,実験を通して,光や音の規則性,力の性質につい
て理解させるとともに,これらの事象を日常生活と関連付けて科学的にみる見方や考
え方を養う。
・音は,ものが振動することによって生じることを発展的に学習する。水で濡らした指
で,ワイングラスの縁をこすると,音が出る。どうして,音が出るのかを考えさせる
ことにより,音は,振動することによって生じることを考えさせる。
・ワイングラスから出る音の大・小,高・低をオシロスコープを用いて調べることを通
して,音の大きさは振幅の違い,音の高さは周波数の違いであることに気付かせる。
第8次 ギターなどの音の大きさや高さが何によって決まるか
(1時間)
第9次 実験結果から,音の大きさや高さが物体の振動の何に関係しているか(1時間)
第10次 音の大きさや高さが弦の振動の何に関係しているか
(1時間)
第4次 音の大きさは物体の振動の幅に,音の高さは物体の振動の速さに関係している
(1時間) 1/1
1 ワイングラスをたたかずに,指でこすって音を出す。
【こすって音を出すコツ】
(1)きれいに洗ったグラスを使う。
(2)手をきれいに洗う。
(3)手に少し水をつける。
(4)きゅきゅと音をたてるような気持ちで軽くこする。
活用の実際
(使用方法)
2 ワイングラスに水を入れて音を出す。
(1)音の高さを変える。
(2)水の表面を観察することで,振動していることを確認する。
3 オシロスコープを使って,音の高低・大小を比較する。
【オシロスコープによる波形】
【こすって音を出すコツ】
効
果
備
考
・ワイングラスから出る音は,オシロスコープを使うときれいなサインカーブとなり,
音の高低と振動数・大小と振幅の関係がよく分かった。
・こするとワイングラスの水が振動するので,音は振動することによって生まれること
がすぐ分かった。
・ワイングラスに水を入れることで音の高低が容易に変えることができた。
・他のコップでも可能である。
・オシロスコープは,理科ネットワーク http://www.rikanet.jst.go.jp/の中にあるフ
リーソフトを利用した。
137
実施活動項目
学校名
教科等名
5 指導法の工夫・改善に向けた実践,研究
福山市立福山中学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材名
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第1学年
身近な物理現象
サイフォン
・身近な事物・事象についての観察,実験を通して,光や音の規則性,力の性質につ
いて理解させるとともに,これらの事象を日常生活と関連付けて科学的にみる見方
や考え方を養う。
サイフォン
・教訓コップやホースを使い,気圧の差によって,管の中を液体が流れ続けることに気
付かせる。
第1次 光による不思議な現象 (9時間)
第2次 音による不思議な現象 (4時間)
第3次 力による不思議な現象 (9時間)9/9
1 演示実験
・ふつうの紙コップに水を入れる。
→ こぼれない。
・たくさん入れる
→ 底から水がすべてこぼれ出す。
(なぜ?)
※マジックショーのようにすると効果的である。
なぜ,水はこぼれるのか・・・
コップの仕組みを紹介する。
活用の実際
(使用方法)
2 教訓コップの制作・実験
・どうなったら水がこぼれ出すのか?
(ストローの高さまで水がくるとこぼれ出す。
)
3 ホースによる実験
・勢いよく出るときとそうでないときの違いは?
(ホースの口の高さの違いが大きいほど勢いがある。
)
4 まとめ
・サイフォンについて説明する。
・灯油ポンプなども紹介する。
<学習展開の工夫>
○流れる仕組みを班で考えさせる際,ホワイトボードを利用する。
○サイフォンについてインターネット等で調べ,その原理をレポートにまとめて提出させる。
効
果
・生徒の多くは,サイフォンについて知らないので,学習に対する関心・意欲を高める
ことができた。
・身近な生活の中でもサイフォンの原理は利用させていることから,理科の授業と日常
生活の関連を図ることができた。
備
考
・教訓コップの作り方は,ケニス株式会社のホームページ「おもしろ実験」を参考にし
た。
(http://www.kenis.co.jp/experiment/index_res.html)
138
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立大柿中学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第1学年
身の回りの物質
液体窒素を用いた液体酸素作り
単元目標
・身の回りのさまざまな物質に興味・関心をもたせ,物質の持つ基礎的・基本的な性質
を理解させるとともに,物質を区別するための実験などにおける基礎的操作や技能を
身に付けさせる。
教材使用の
ねらい
・これまでの指導においては,物質の状態変化(特に液体⇔気体)に対する実験のイン
パクトが少ないように感じるため,日常生活では気体でしか見ることができない空気
中の酸素の液化実験を通して興味・関心を高めるとともに,状態変化に対する理解を
深める。
単元の
指導計画
第26次 いろいろな物質とその性質
第27次 いろいろな気体とその性質
第28次 物質の状態の変化
第29次 水溶液の性質
(5時間)
(6時間)
(6時間)4/6
(2時間)
1 写真1のようにスタンドに空き缶をつるし,空
き缶の口から液体窒素を缶の半分程度入れる。
2 空き缶から垂れてくる滴をパイレックスのビー
カーに立てた試験管に集める。
※溜まりにくい場合はビーカーに少量の液体窒素
を入れる。
活用の実際
(使用方法)
3 生徒に垂れてくる滴が何かを予想させる。
※事前に液体窒素の沸点(-196℃)や酸素の沸点
(-183℃)
,温度と状態変化についての学習を行
っておく。
【写真 1】
4 溜まった液体酸素の色を見せた後,火をつけた
線香を投入する。
【線香が燃える様子】
効
果
備
考
・根拠を明確にした予想をさせることで,前時までに学習した基礎的・基本的な知識を
活用させることができた。
・液体窒素を用いた実験はインパクトがあるため,生徒の興味・関心をひきつけるには
絶大な効果を発揮した。
・液体窒素を取り扱う際には,予備実験を行うなど安全面に配慮する必要がある。
(寒剤利用者講習などを受講することも考えられる。
)
・液体窒素は教材業者で1ℓ =500~1,000円程度で購入できる。
139
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
三原市立第五中学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第2学年
化学変化と原子・分子
ムラサキイモケーキ
・化学変化についての観察,実験を通して,化合,分解などにおける物質の変化やその
量的な関係について理解させるとともに,これらの事象を原子,分子のモデルと関連
付けてみる見方や考え方を養う。
・ムラサキイモを使ったケーキと使っていないケーキを見て,色・ふくらみの違いから,
ケーキの中に使われている炭酸水素ナトリウムを推測させる。
第1次 物質が分かれる変化
(5時間)1/5
第2次 物質の成り立ち
(6時間)
第3次 物質が結びつく変化
(3時間)
第4次 化学変化の規則性
(5時間)
図1 ムラサキイモケーキ
図2 中を隠して出す
図3 ふたを開けると驚く
これは何ですか。
活用の実際
(使用方法)
【指導の方法】
1 2種類のムラサキイモケーキを準備する。
(図1)
・炭酸水素ナトリウム入りケーキ(緑色)
・炭酸水素ナトリウムなしケーキ(紫色)
ほ と ん ど の生 徒 が 驚
きの反応を示した。
2 2種類のムラサキイモケーキを見せないように準備をする。
(図2)
3 各班に配り,一斉にふたを開けさせる。
(図3)
4 二つのムラサキイモケーキの違いを考えさせる。
5 色とふくらみの違いに気付き,その理由を考える。
・ここでは 色の違いとふくらみの違いについて予想する。
6 炭酸水素ナトリウムが関係していることを伝える。
7 炭酸水素ナトリウムについて探究活動を始める。
効
果
備
考
・ムラサキイモケーキを見たとき,93%の生徒が驚きと不思議さを感じた。
・作ってみたい・調べてみたいと思った生徒が93%であった。
・課題に対し予想ができた生徒は73%,その予想から熱分解の実験図が描けたのは
69%であった。
・炭酸水素ナトリウムに興味・関心をもたせるとともに,熱分解を導入するためには
有効な教材であった。
・ムラサキイモの粉末の購入先
「有限会社 ライラック」愛媛県八幡市産業通7番12号
電話&FAX 0894-22-0488
E-mail:[email protected]
140
実施活動項目
学校名
教科等名
5 指導法の工夫・改善に向けた実践,研究
福山市立福山中学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第2学年
化学変化と原子・分子
炭酸銀の分解
・化学変化についての観察,実験を通して,化合,分解などにおける物質の変化やそ
の量的な関係について理解させるとともに,これらの事象を原子,分子のモデルと
関連付けてみる見方や考え方を養う。
・炭酸銀の複分解の実験を通して,分解の理解を深めさせる。
第1次
第2次
第3次
第4次
物質が分かれる変化
物質の成り立ち
物質が結びつく変化
化学変化の規則性
(5時間)5/5
(6時間)
(3時間)
(5時間)
1 炭酸銀を加熱したときの変化の予想
・多くの生徒は二酸化炭素と銀と答える。
2 演示実験Ⅰ
・色の変化に着目させる。
(黄色→黒色→白色)
・石灰水に通す → 白く濁る
・その後,発生する気体を集気瓶に集める。
・ろうそくを入れると燃える。
(なぜ?)
3 演示実験Ⅰからの考察
なぜ,ろうそくの火は消えないのか・・・
活用の実際
(使用方法)
※思考が進まないときは,酸化銀の実験を想起させる。
4 演示実験Ⅱ
・再度色の変化に着目させながら,発生する気体を順序よく試験管に集める。
(ガスバーナーの炎は弱火)
・最初に捕集した試験管の中では線香が消えるが,最後に捕集した試験管の中では火
がついて燃えることから,酸素の発生が確認できる。
5 まとめ
炭酸銀
酸化銀
二酸化炭素
銀
酸素
○炭酸銀が酸化銀に変わるなんておもしろかったです。複分解はとても不思議でした。
○炭酸銀は熱すると色の変化が3段階もあっておもしろい。びっくりしました。
効
果
備
考
・炭酸銀を加熱すると,色が黄色・黒色・白色と変わるので,化学変化に対する興味・
関心が高まった。
・色の変化に着目させることで,分解の仕組みについて考察させることができた。
(仕組
みを見つけたときの達成感は抜群であった。
)
炭酸銀・・・黄色 粉末の物質
分類の名称・・・急性毒性物質
注意!
危険性・・・・・・・知見なし
有害性・・・・・・・皮膚・粘膜を刺激する
※粉末を吸い込んだり,皮膚につけたりしない注意が必要。
141
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立三高中学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第2学年
電流とその利用
VVFケーブルを利用したモーター
・電流回路についての観察,実験を通して,電流と電圧との関係及び電流の働きについ
て理解させるとともに,日常生活と関連付けて電流と磁界についての初歩的な見方や
考え方を養う。
・簡単なモーターを作成することにより,電気への学習へ興味・関心を高めさせる。
第1次
第2次
第3次
第4次
電機で遊ぼう
電気の正体
電流の性質
電流の利用
( 1時間)
( 3時間)
(10時間)
(10時間)8/10
1 モーターを作成する。
(1)VVFケーブルの外側のビニールをはがし土台を作る。
(2)コイルを作り,軸のエナメルをはがす。片方は半分だけはがす。
(3)コイルが回転するように調整する。
コイル
磁石
活用の実際
(使用方法)
2 電流が磁界から受ける力について考えさせる。
次の点について工夫する。
・磁石の位置
・コイルの大きさ
・コイルの巻き数
・磁石からの距離
小さいコイル
効
果
・コイルの巻数や大きさなど生徒が工夫することができた。
・VVFケーブルを利用することで,磁石からの距離を調整することが簡単にできた。
・アルミニウム線や鉄線でコイルを作り比較することでコイルに使われる金属の種類を
理解させることができた。
備
考
・コイルを作成するときは,試験管を利用するとよい。
・線径 0.4mm のエナメル線を利用すると,軸のぶれが少ないので回転しやすい。
142
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立能美中学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第2学年
電流とその利用
まわる原理を考える手作りモーター
・電流回路についての観察,実験を通して,電流と電圧との関係及び電流の働きについ
て理解させるとともに,日常生活と関連付けて電流と磁界についての見方や考え方を
養う。
・モーターの回る仕組みを自ら考え,科学的思考力を育てる。
第11次 電気で遊ぼう
第12次 電気の正体
第13次 電流の性質
第14次 電流の利用
( 1時間)
( 4時間)
(10時間)
(11時間)7/11
授業では,土台は作っておき,回転するコイルを生徒
に作成させ,実験及び考察をする。
(1人1台)
1 実験の中で,乾電池の+-の関係からコイルに流れ
る電流の向きをストローに矢印で示させ,取り付ける。
このことから磁石のN・S極と電流の流れる向きから
コイルが受ける力の向きを考察させる。
2 モーターのまわる原理や仕組みについて理解する。
準備物:直径1mm のエナメル線,銅板,古い単2電池または9V電池,プラスチックダンボール,
円形フェライト磁石,単3電池,紙ヤスリなど
活用の実際
(使用方法)
◎作り方
<回転するコイル>
① 直径 1mm の エナメル線を,
単2電池または9V 電池に1周半
巻いてコイルを作る。
② 巻き初めと巻き終わりはエナ
メル線をコイルに巻き付け,3cm
位残して切り取り,回転軸とす
る。
③ 回転軸の一方のエナメル線を
紙ヤスリなどで全部はがす。他方
は円周の半分だけをはがす。
④ 回転軸をコイルの中心を通る
一直線になるように整える。
<軸受け>
① 厚さ 0.3mm で 15mm×80mm の銅板の短い辺の端から5mm 離れた真ん中
1カ所を 1.5mm 程度の穴をあけたものを2枚作る。
(ドリルで穴を開け
る)
② 銅板に穴をあけた反対の端から3cm の位置で直角に曲げ,L字型に
する。
<組み立て>
① 5cm×12cm くらいの大きさのプラスチックダンボールに,軸受け
の銅板を両面テープで単三電池を挟んで留める。
② 軸受けの銅板と電池の接触をよくするため,電池を挟んでいる部分に
輪ゴムを掛ける。
③ 電池の中央部分にフェライト磁石を付け,左右の回転軸に円柱形の発
泡スチロールを通し,軸受けに通します。(円柱形の発泡スチロールに
エナメル線のはがし具合を示すため,半分ほど黒色を塗っておくと仕組
みを理解しやすい。)
④ 手で少し回すとそのまま回り続ける。
効
果
・構造が簡単で,電流の向きと磁界の向きとの関係が分かりやすいため,モーターの動
く仕組みを理解することができた。
・これまでに学んだことを活用して,電流の流れる向きと磁界の向きとの関係からモー
ターの回る向きを考察するとき,以前の細いエナメル線を使ったときより電流の流れ
る向きが分かりやすいため,考えやすかった。
備
考
参考文献:
「たのしい科学の実験・工作」新生出版(1985)後藤富治・左巻健男著
143
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
三原市立第五中学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第2学年
電流とその利用
生徒用電気ブランコ・大型電気ブランコ
単元目標
・電流回路についての観察,実験を通して,電流と電圧との関係及び電流の働きについ
て理解させるとともに,日常生活と関連付けて電流と磁界についての見方や考え方を
養う。
教材使用の
ねらい
・ 一人一実験として個人用の電気ブランコを製作し,電流と磁界と力の関係を大型電気
ブランコの説明と対応しながら学習を進める。
単元の
指導計画
第1次
第2次
第3次
第4次
①
②
電流で遊ぼう
( 1時間)
電流の正体
( 3時間)
電流の性質
(12時間)
電流のはたらき
(10時間)5/10
磁石や電流のまわりのようす
電流と磁界の間にはたらく力
1 製作
(1)図1のように,生徒一人一人が小型電気ブラン
コを製作する。
(2)U型磁石をコイルに近づけると,コイルは動く。
・ここで生徒が,この現象をみて課題をもつ。
活用の実際
(使用方法)
2 課題設定
図1のように小型電気ブランコの動きを見せ,
図1 生徒用小型電気ブランコ
「どうして,このような現象が起きるのか」を考え
させる。
図2は,生徒の実験用具を拡大したもので,電流
方向シート,磁力線シートを重ね合わせた様子であ
る。生徒用にも同じものをミニ版として持たせ,相
互に関連させながら学習ができるようにした。
※電流も磁界も目に見えないものであるため,電
流の方向,磁界の様子と向きをできるだけ大き
く分かるように工夫した。
図2 大型電気ブランコ
効
果
・一人一人が個別に実験することで,約90%の生徒が「分かりやすい」と答えた。
・ 小型電気ブランコを個別に作成する活動を行う中で,生徒相互に学び合うという姿勢
が生み出された。
・モデルが大きいことにより,視覚的に磁界の向きを確認することが容易であった。
備
考
・U型磁石はできるだけ強力なほうが,コイルの動きがはっきりしてよい。
144
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立能美中学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
マグネシウムのドライアイス(二酸化炭素)中での燃焼
・物質と化学反応に関する事象の観察,実験を通して,物質と化学反応の利用について
理解させるとともに,これらの事象を日常生活と関連付けて科学的にみる見方や考え
方を養う。
・化学変化に対する興味・関心を高めるとともに,酸化・還元についての理解を深める。
・化学変化の仕組みをこれまでの学習や化学式などを手がかりに考えさせる中で,科学
的な見方や考え方を養う。
第15次 花火の打ち上げと化学変化
(1時間)
第16次 化学変化とエネルギー
(4時間)
第17次 金属資源と酸素の化学変化
(4時間)4/4
1 マグネシウム粉末を燃焼させる。
発問:マグネシウムはどうなったの?
酸素と結びついていることを確認する。
発問:
「では,マグネシウム粉末は,二酸化
炭素のドライアイス中で燃焼するだ
ろうか?」
生徒の反応
・すぐに消えてしまう。
・もしかして,そのまま燃え続けるかも。
活用の実際
(使用方法)
第3学年
化学変化とその利用
生徒:マグネシウムは酸素と化合して,白い
酸化マグネシウムになった。
発問:燃えるというのは激しく酸素と結び
つくことだったけど,ドライアイス
の中でどうやって酸素と結びつく
の?
生徒:???
2 実験を行う。
(教室を暗幕で少し暗くして行う。
)
マグネシウムがドライアイス中
で燃え続ける様子を見ながら,なぜ
消えないのかその理由を考えさせ
る。このとき,板書のドライアイス
の所に CO 2 の化学式を書いてお
く。
3 燃焼後,ドライアイスのふたを開け,反応した物質をすべて取り出し,生徒に見せ
る。
生徒の反応
発問:
「燃えた後の白い物質及び黒い物
・白い物質は,酸化マグネシウムです
質は,それぞれ何だろうか?」
・黒い物質は,
・・・?
効
果
備
考
4 ドライアイス中におけるマグネシウ
ムの燃焼のしくみをまとめる。
・ドライアイス(二酸化炭素)中で燃焼するマグネシウムの様子を見ることで,関心が
高まった。
・反応前の物質の化学式をもとに,反応後にできた物質を原子の組み合わせから推定さ
せることができた。
・反応が激しいので,必ず予備実験を行う必要がある。
<準備物>
マグネシウム粉末(約12g)
,マグネシウムリボン,
ドライアイス2個(マグネシウムを入れる容器=約 20cm×20cm×20cm,ふた=約 20cm×20cm×5cm)
,
ハンドバーナー
145
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立能美中学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第3学年
化学変化とその利用
テルミット法
・物質と化学反応に関する事象の観察,実験を通して,物質と化学反応の利用について
理解させるとともに,これらの事象を日常生活と関連付けて科学的にみる見方や考え
方を養う。
・化学の現象に興味・関心をもたせるとともに,酸化・還元についての理解を深める。
・実験でできた生成物を磁石で調べることにより,科学的な見方・考え方を養う。
第18次 花火の打ち上げと化学変化
第19次 化学変化とエネルギー
第20次 金属資源と酸素の化学変化
(1時間)
(4時間)
(4時間)4/4
※ 酸化還元の学習後の授業で扱う。
1 酸化鉄(Ⅲ)60gと,アルミニウム粉末21gを混合させる。
2 砂場などに穴を掘って入れる。
3 これに導火線としてマグネシウムリボンを立てる。
4 マグネシウムリボンに点火する。
5 1mくらいの火柱を立ててたちまち反応する。
(反応後はとても熱いので火傷に注意する。
)
【点火する様子】
6 冷却後に固まりを取り出し,磁石につく部分を確かめる。
活用の実際
(使用方法)
発問:
「磁石につく部分とつかない部分がある。それを見つけて,
なぜそうなるのか理由を考えてみよう。
」
<生徒の意見>
・塊の底の部分が磁石によくつくが,上の部分はあまりつかな
い。これは,底の部分に鉄が多く含まれるからだろう。
・鉄は重たいので溶けているときこの塊の底に沈んだ。
・上の部分は別の物質だろう。
【反応の様子】
※反応前の物質名と化学式を示すことにより,反応後にできた物
質を考察させることもできる。
【反応生成物】
効
果
・反応が激しく起こるため,興味・関心をもたせることができる。
・磁石がつくところとつかないところを発見し,その理由を考えることから科学的な見
方や考え方を養うことができる。
必要な薬品:
アルミニウム粉末:21g,酸化鉄(Ⅲ)Fe2O3:60g,マグネシウムリボン
備
考
・アルミニウム粉末が宙に舞いすぎないように注意する。
(粉塵爆発が起こる可能性がある。
)
・約2m離れて見学させる。
(風下は火の粉が散るので特に注意が必要。
)
146
注意!
実施活動項目
学校名
教科等名
5 指導法の工夫・改善に向けた実践,研究
神石高原町立豊松中学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第3学年
化学変化とその利用
二酸化炭素の還元と砂鉄の還元
・化学変化によるエネルギーや金属資源の取り出しについて実験をしたり,身のまわり
で利用されている実例を,化学変化エネルギーの視点で考えさせたりして,物質と化
学反応の利用について理解させる。
・驚きのある教材を使って,還元について理解を深める。
第1次 化学変化とエネルギー
(4時間)
第2次 金属資源と酸素の化学変化(4時間)1/4
1 二酸化炭素の中に火のついたろうそくを入れ,火が消える理由を確認する。
2 二酸化炭素の中に,火のついたマグネシウムリボンを入れ,よく燃えることを
確認し,なぜ火が消えないか考える。
3 還元について説明し,砂鉄からたたら製鉄で鉄を精製していた歴史を話す。
4 砂鉄にアルミ粉を混ぜて点火し,反応後水をかけて冷やしできた鉄を取りだす。
活用の実際
(使用方法)
効
果
・二酸化炭素をマグネシウムで還元することで,「二酸化炭素は火を消す」と思っ
ている生徒の常識を覆すことができた。
・テルミット法による還元の激しい反応の様子をみることで,化学変化に対する興
味・関心を高めることができた。
・二酸化炭素と砂鉄(酸化鉄)の還元のようすを観察させることで,還元について
の理解を深めることができた。
備
考
・各地の砂を使って,砂鉄を実際に集めさせると,砂鉄の多い砂と少ない砂があること
に気付き,たたら製鉄の盛んだった地域が限定されることに気付かせることができ
る。
147
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立三高中学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第3学年
運動とエネルギー
ラミン棒を使った舞い切り式火興し機
単元目標
・物体の運動やエネルギーに関する観察,実験を通して,物体の運動の規則性やエネル
ギーの基礎について理解させるとともに,日常生活と関連付けて運動とエネルギーの
初歩的な見方や考え方を養う。
教材使用の
ねらい
・舞い切り式火興し機を使った発火実験を体験させ,運動エネルギーが熱エネルギーに
変換されることを理解させる。
単元の
指導計画
活用の実際
(使用方法)
第1次
第2次
第3次
第4次
速さと運動の調べ方
力と運動
力学的エネルギー
いろいろなエネルギーとその移り変わり
(3時間)
(4時間)
(3時間)
(3時間)1/3
1
直径15㎜のラミン棒
を,中心の軸とする。
2
ドリルで木に穴を開け
ビニールテープで固定し
回転のおもりとする。
3
火きり臼はベニア板の上に4本の板を釘で固定しその
中におく。
4
火種をガマの穂で包み,ざら紙の中に入れ息を吹きか
けると発火する。
効
果
・生徒に実際に実験させることで,エネルギーの変換に対する興味・関心を高めること
ができた。
・火興し機を繰り返し上下させることで,運動エネルギーが熱エネルギーに変換される
ことを理解させることができた。
備
考
・火種を重ねたざら紙の中に入れ,息を吹きかけることで発火する。
・発火させた後の処理方法について事前に確認させておく。
148
実施活動項目
学校名
教科等名
5 指導法の工夫・改善に向けた実践,研究
神石高原町立豊松中学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第3学年
運動とエネルギー
サイクロイド曲線の斜面
・物体の運動やエネルギーに関する観察,実験を通して,物体の運動の規則性やエネル
ギーの基礎について理解させるとともに,日常生活と関連付けて運動とエネルギーの
初歩的な見方や考え方を養う。
・位置エネルギーと運動エネルギーの総和は一定であることを,意外性のある教具を使
って理解させる。
第1次 速さと運動の調べ方
(3時間)
第2次 力と運動
(5時間)3/5
第3次 力学的エネルギー
(3時間)
第4次 いろいろなエネルギーとその移り変わり(3時間
1 「運動の向きに力がはたらき続けると速さは増加し,逆向きにはたらき続けると速
さは減少すること」を確認する。
2 「2つのコース(直線とサイクロイド曲線の斜面)でボールの競争をしよう。同時
に球を転がすと,どちらが速く下につくか。
」を聞き,その理由をプリントに書かせる。
3 「2つのコースで,ゴールしたときの速さはどちらが速いか。
」を聞き,その理由を
プリントに書かせる。
4 実験をして,その理由を考える。
5 サイクロイド曲線について,いろいろおもしろい性質があることを教える。
活用の実際
(使用方法)
効
果
・多くの生徒は,直線の方が距離が短いので,直線のコースが速く転がると予想した。
しかし,実際には曲線の方が,最初の力が大きく,後半傾斜が緩やかになっても力が
常にはたらくために,速く転がるということが分かった。
・ゴール地点での速さが等しいことから,力学的エネルギー保存の法則についての理解
を深めることができた。
・実験の際は,数回実験をし,平均値で比較することが必要であることも理解させるこ
とができた。
備
考
・下端でのボールの速度は,
「ビースピ」
(速度測定器)を使って測定した。
・サイクロイド曲線は「最速下降曲線」ともいい,不思議な性質をもっている。インタ
ーネットで調べると,いろいろな情報が得られる。
149
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業改善の取組み
江田島市立三高中学校
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第1学年
自然の扉を開いてみよう
検尿の容器を利用したプランクトンネット
・身近な植物についての観察,実験を通して,生物の調べ方の基礎を身に付けさせると
ともに,植物のつくりと働きを理解させ,植物の種類やその生活についての認識を深
める。
・プランクトンネットを作成させ,生徒が採集した海のプランクトンを観察させること
で意欲を高める。
・顕微鏡観察を通して,水の中にもさまざまな小さな生物が生活していることを理解さ
せる。
第1次 身のまわりの自然の観察 (3時間)
第2次 水の中の小さな生物
(2時間)1/2
【作成方法】
ふたの上を切る。
ふたにストッキングを通す。
容器を付ける。
容器を2つ付ける。
採集の様子
活用の実際
(使用方法)
採集したプランクトン
採集したプランクトンの顕微鏡写真
効
果
・生徒が作成したプランクトンネットを利用し,採集させることで意欲が高まった。
・底が細い検尿の容器を使ったことで,プランクトンが底にたまり,スポイトで集め
やすくなった。
備
考
・ふたをひねって交換すれば,何本でも採集でき持ち帰りやすい。
・ネットはストッキングか昆虫採集の網を利用するとよい。
・検尿の容器の上の部分を切る作業は危険なので教師が行う。
150
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立大柿中学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第1学年
活きている地球
液体窒素を用いた火山噴火モデル
単元目標
・地学的な事物・現象に関する観察・実験を行い,実験結果とその考察を通して自らの
考えを導きだし,表現する能力を養い,地学的な事象に対する科学的な見方や考え方
を養う。
教材使用の
ねらい
・生徒のイメージとしてマグマが高温になることで噴火が起こると考えやすい。そこで,
マグマが冷やされていく過程で,噴火が起こることを視覚的に理解させる。
単元の
指導計画
第30次 大地が火をふく
第31次 大地は語る
第32次 大地がゆれる
第 4 次 大地が変動する
(5時間)2/5
(5時間)
(5時間)
(2時間)
1 半分くらいにした炭酸飲料を用意する。
2 液体窒素に耐えられる容器(カップめんの容器など)の
中に液体窒素を半分程度入れる。
(時間に余裕があれば塩
と氷で代用可)
3 「1」で用意した炭酸飲料の入った容器にゴム栓をした
後,くりぬいた新聞紙を被せ,そのまま「2」の液体窒素
の入った容器に入れる。
4 ゴム栓がとび,炭酸飲料が噴き出す。
活用の実際
(使用方法)
【火山の噴火のモデル実験】
[火山の噴火と原理が一致]
火山はマグマが冷やされ,マグマに含みきれ
ない水蒸気などにより圧力が高まり,爆発す
る。
この実験では炭酸飲料の二酸化炭素は氷に
溶けることができないので,含みきれない二酸
化炭素による圧力が高まり,爆発する。
効
備
果
考
・マグマが高温になることで噴火が起こるのではなく,冷やされる過程で噴火が起こる
ことを視覚的に感じさせることができた。
・液体窒素を用いた実験はインパクトがあるため,生徒の興味・関心をひきつけるには
絶大な効果を発揮した。
・液体窒素を取り扱う際には,予備実験を行うなど安全面に配慮する必要がある。
(寒剤利用者講習などを受講することも考えられる。
)
・液体窒素は教材業者で1ℓ =500~1,000円程度で購入で
注意!
きる。
151
実施活動項目
学校名
教科等名
5 指導法の工夫・改善に向けた実践,研究
福山市立福山中学校
(福山市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第1学年
大地の変化
硝酸カリウム水溶液の再結晶
単元目標
・大地の地形や地層,岩石などの観察から,その大地ができた成因やメカニズムを考え
る力を養う。
教材使用の
ねらい
・硝酸カリウムの再結晶の実験・観察から,岩石鉱物の融点が高いものから順に結晶の
輪郭が鮮明になることに気付かせるとともに,火成岩ができる成因を考察できる。
単元の
指導計画
第1次 火をふく大地
第2次 ゆれる大地
第3次 地層からよみとる大地の変化
(7時間)4/7
(8時間)
(8時間)
1 課題把握
なぜ黒ウンモの結晶の形が一番鮮明に表れているのだろう。
○偏光顕微鏡で観察した深成岩の写真を掲示する。
活用の実際
(使用方法)
2 硝酸カリウム水溶液の再結晶の観察
○水溶液の温度が下がるにつれて結晶ができる。
○輪郭のはっきりした硝酸カリウムの結晶ができ
る。
○硝酸カリウムの結晶が花こう岩では黒雲母に相
当することに気付かせる。
3 まとめ
○融点の高い黒ウンモ→長石→石英の順に結晶ができる。
○最初に結晶になる黒ウンモが本来の結晶の形である自形の結晶となり,最後に結
晶になる石英は,結晶になるスペースが制限され,本来の結晶の形になれず他形
の結晶となる。
効
備
果
・興味をもって岩石の組織を調べることができた。
・岩石のでき方(結晶の組織のでき方)を,模擬的ではあるが体験することができた。
・温度が下がりながら岩石ができるまでの岩石組織の様子をイメージすることができ
た。
考
・実際に偏光顕微鏡で岩石を観察すると,屈折率が高い鉱物ほど輪郭がはっきりとす
るが,ここで表現した「輪郭のはっきりした結晶」というのは,物質固有の結晶の
形をしているという意味である。
・硝酸カリウムの結晶が花こう岩では黒雲母に相当することになかなか気付かない。
また気付いたとしても,最初にできる結晶の方がより輪郭がはっきりすることにな
かなか気付かない。支援の工夫が必要である。
・解剖顕微鏡で再結晶の成長のようすを観察するとよい。
152
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立三高中学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第2学年
天気とその変化
真空ポンプと1.5リットルのペットボトルを使った雲の発生装置
・身近な気象の観察,観測を通して,天気変化の規則性に気付かせるとともに,気象現
象についてそれが起こる仕組みと規則性についての認識を深める。
・液体の水と水蒸気の状態変化を温度,気圧の変化と関連付けて考えさせる。
第1次
第2次
第3次
第4次
1
天気と日常生活
大気中の水
大気の動き
大気の動きと天気の変化
(1時間)
(5時間)2/5
(5時間)
(5時間)
真空ポンプのゴム管にボール
ペンの軸とゴム栓を付ける。
2 真空ポンプの排気管にゴム管
を付け,水で内側をしめらせたペ
ットボトルに空気を入れる。
3 ペットボトルの底に千枚通しで穴を開け,デジタル温度計のセンサーを入れ,温
度変化を測定する。
(3℃ぐらい変化する。
)
気密性を高める
ためにセンサーよ
り小さい穴を開け
てから差し込む。
活用の実際
(使用方法)
4 ペットボトルが飛んでいかないように注意し,ゴム栓とペットボトルをはずすと,
大きい音とともに雲の発生が確認できる。
これは何だろう。
なぜできたのだろう。
効
果
・真空ポンプを利用することで,温度変化が大きくなり断熱膨張に関する理解が深ま
った。
・雲の発生実験を振り返らせることで,雲が発生する仕組みを印象付けることができ
た。
備
考
・ペットボトルは炭酸飲料の物を使用し,傷がないか確認しておく。
153
実施活動項目
学校名
教科等名
1 授業づくり
三原市立第五中学校
(三原市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
第2学年
動物のくらしとなかま
消化器官パズル
単元目標
・身近な動物についての観察,実験を通して,動物の体のつくりと働きを理解させ
るとともに,動物の種類やその生活についての認識を高める。
教材使用の
ねらい
・ 体の中の消化器官は身近なようで知らないのが実態である。消化の導入として,消化
器官の位置をパズル形式で考えさせ,興味・関心を高め,課題意識をもたせる。
単元の
指導計画
第1次 いろいろな動物
(7時間)
第2次 感覚と運動のしくみ
(5時間)
第3次 生命を維持するしくみ (8時間)1/8
1 導入
・黒板にばらばらにした消化器官を貼り付けておく。
・生徒には,同じようにB5サイズで印刷した消化器官を配っておく。
2 課題提示
「この消化器官を,つないでみよう。
」
・多くの生徒が興味をもって取り組み始める。
活用の実際
(使用方法)
3 個人思考
・生徒は,はさみとのりを使って器官を貼り付けていく。
4 集団思考
・代表者が,黒板に自分の考えた組み合わせを貼り付ける。
図1
・図1は,肝臓と小腸が別の位置に付いたものである。
・その他の誤答例として多いのが肝臓の位置である。
・誤答の生徒に,理由を聞くとほとんど「よくわからない。
」と答える。
・この活動を通して,消化器官について課題設定をすることができ,興味・関心
をもって学習を始めることができる。
効
果
・消化器官は身近なものであるが,実際は見ることはできないため,ほとんどの生徒が
消化器官のつながりが分からない。この教材は,そのつながりを考えさせるには効果
的であった。
備
考
・ この授業の後,実際にマウスの解剖を通して,消化器官の位置や形状等を理解させた。
・ マウスは,は虫類のえさ用として販売しているのでペット店から入手できる。
・ 冷凍マウスで 1 匹 170 円程度である。
154
実施活動項目
1 授業改善の取組み
学校名
江田島市立能美中学校
教科等名
(江田島市サブ地域)
理科
対 象
単元名
教材・教具名
単元目標
教材使用の
ねらい
単元の
指導計画
第3学年
自然環境と人間
ウニを使った環境学習
・微生物の働きや自然環境を調べ,自然界における生物相互の関係や自然界のつり合い
について理解し,自然と人間の関わり方について総合的に見たり考えたりすることが
できるようにする。
・自然と人間の単元とも関連させ,生物の生殖と身近な環境とのかかわりを考え,科学
的な見方・考え方を養う。
第1次 自然環境と人間の関わり
(4時間)3/4
第2次 自然界のつりあいと自然環境の保全
(2時間)
◎ バフンウニの精子・卵の採取方法
① バフンウニの口器(アリストテレスのちょうちん)を切除する。
② 海水を満たしたコニカルビーカーに口器だった部分を上に
してバフンウニを置く。
③ 口器の部分に塩化カリウム水溶液(0.5mol/l)を少量スポイ
トで注ぐ。
④ 少しして卵または精子がビーカーの海水中に放出される。
課題:家庭用洗剤により汚れた海水中でウニの卵が受精するかどうかを,洗剤の
濃度を変えた海水を用いて受精の実験・観察を行い,検証する。
ウニを活用した環境学習
活用の実際
(使用方法)
×100
【受精卵の観察の様子】
台所洗剤なし
正常な受精卵
×400
ウニを活用した環境学習
×100
×400
台所洗剤
100倍にうすめた液
<生徒のワークシートへの記述>
・身近な洗剤がウニの受精に大きく影響していることから,生活排水をできるだ
け海に直接流さないようする必要があると思いました。
・洗剤を100倍とかにうすめた液の影響を調べるには,正常なものと比較して
ちがいをみつけるとよいことがわかった。汚れた水では,受精できないことが
わかったが,すべての生物が受精できないのだろうか。
・合成洗剤が生物に及ぼす影響についてよくわかった。合成洗剤のときはわかっ
たけど,環境に比較的やさしいと言われている天然石けん,洗剤以外の汚れた
水(例えば,すごくにごった水や油など)の場合などウニはどうなるかを調べ
たい。
効
果
・洗剤による身近な生物への影響を知ることから,環境を保全していこうとする意欲や
態度を養うことができた。
・身近な環境について,探究していこうとする態度を養うことができた。
備
考
・本実践では,繁殖期が1月~3月であるバフンウニを使用した。
・大柿自然環境体験学習交流館と連携して実施することも可能である。
155
実施活動項目
学校名
教科等名
5 指導法の工夫・改善に向けた実践,研究
福山市立福山中学校
(福山市サブ地域)
理数探究
対 象
単元名
葉のつくりとはたらき
教材・教具名
イチョウ葉の展開角度
第1学年
単元目標
・植物の葉の形を調べ,葉の形が環境にどのように適応しているか考察し,レポートに
まとめることを通して,探究する能力を育成する。
教材使用の
ねらい
・日なたと日陰のイチョウ葉の展開角度の違いを測定し,環境への適応について考察す
る。
単元の
指導計画
第1次 イチョウ葉の展開角度の測定
第2次 データ分析(グラフ化)
第3次 日なたと日陰による葉の形状の違い
(2時間)1・2/2
(1時間)
(1時間)
1 方法
(1)クラス内を二つに分け,一方が日なた,もう一方
が日かげのイチョウの葉を採取し,イチョウの葉の
展開角度を個別に測定する。
(2)クラスで集計し,クラスデータとする。
(3)2,000 枚以上葉を採取しデータをとる。
(4)データをグラフ化し,分かることを考察する。
活用の実際
(使用方法)
2 結果
(1)複数の木からサンプルを採ると日なたの葉の方が
展開角度が大きいことが分かった。
(2)日なたの葉の方が展開角度の幅が広い(角度が大
きいものから小さいものまで存在する。) ことが分
かった。
3 考察
日なたの方が光を多く受けるため,葉が大きくなる。
○葉の採取からグラフ作りまで,クラスみんなで和気あいあいと楽しんでで
きる。
○分度器さえあれば測定できるため,誰でも手軽に取り組むことができる。
○身近な植物を用いる(本校にはイチョウがたくさんある。
)ことにより,新
しく見つけた規則性に対しての驚きが大きい。
効
果
備
考
・資料の採取,データの数値化,グラフ化,考察などの活動を通して,探究の技法を学
ぶことができる。
・データ処理の方法を学ぶことができる。
・身近な別の植物を使って,日なたと日陰の葉の大きさ(長さ)の違いを調べるなど応
用が利く。
・夏休みの科学研究(自由研究)の導入として使える。
【引用文献】生物観察実験ハンドブック 山田卓三ほか 朝倉書店
156
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