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ショウキラン ヒトツボクロ
維管束植物 ヒトツボクロ 岡山県:絶滅危惧Ⅱ類 Tipularia japonica Matsum. 環境省:該当なし 被子植物門 単子葉類 ラン科 選定理由 集団数、個体数ともにわずかである。園芸目的の採取が絶えない。 存続を脅かす要因 業者・マニア採取、森林伐採 分布状況 岡山県南部、中部、北部にあり、山地の樹下に希に生える。国内 では、本州、四国、九州に分布し、アカマツ林のような明るい林床 に生える。 生育情報 高さ20∼30cmになる多年草。地下には偽球茎があり、2∼3個が 連なる。葉は偽球茎から1個出て、卵状だ円形、長さ3.5∼7cm、 下面は紫色を帯び、長さ3∼7cmの柄がある。花茎は直立、下半部 に2∼3個の鞘状葉がある。花は淡黄緑色、5∼6月に咲き、まば らに5∼15花を総状花序につける。がく片および花弁は開出し、狭 倒皮針形、長さ4mm。唇弁は倒卵形、長さ約3mm、3裂し、中裂片 は円頭、ふちに鋸歯がなく、側裂片には細かい歯牙がある。 撮影:斎藤彰男 特記事項 「自然公園法」により、瀬戸内海国立公園ならびにに大山隠岐国 立公園おいて指定植物に指定されている。 文献番号 76,128 (狩山俊悟) ショウキラン 岡山県:絶滅危惧Ⅱ類 Yoania japonica Maxim. 環境省:該当なし 被子植物門 単子葉類 ラン科 選定理由 岡山県内における記録は少なく、希。花が咲かなければ生育に気 づかれにくいため、開発や森林伐採により減少していると考えられ る。 存続を脅かす要因 森林伐採、道路工事、業者・マニア採取 分布状況 県内では、真庭市、鏡野町、西粟倉村のおもにブナ林など夏緑広 葉樹林下で見られる。県外では北海道西南部∼九州まで全国的に分 布。 生育情報 深山の樹林下やササ原に生える多年生の無葉の腐生ラン。腐生植 物であるため、葉緑素を持たない。地下茎は太くて長く伸び、わず かに分枝する。花茎は直立し、高さ10∼30cm、乳白色でやや淡紅色 を帯びる。葉は退化して鱗片状、半円形。花は6∼8月、茎頂に3 ∼7個がまばらにつき、長い柄があり肉質で淡紅紫色、径約3cm。 がく片は長だ円形でやや開出。唇弁は袋状でほぼ白色、舷部に紫色 の斑があり、開口部には黄色の毛状突起がある。 特記事項 「自然公園法」により氷ノ山後山那岐山国定公園において指定植 物に指定されている。 文献番号 4,23,76,128 (片岡博行) − 306 − - 278 - 撮影:西本孝