...

小児用肺炎球菌ワクチン

by user

on
Category: Documents
28

views

Report

Comments

Transcript

小児用肺炎球菌ワクチン
小児用肺炎球菌ワクチン接種をご希望の方へ(必ずお読みください)
小児用肺炎球菌予防接種を受けるに当たっての説明
現在、小児用肺炎球菌ワクチンの予防接種は予防接種法に基づかない、任意の予防接種です。この説明書をよ
く読み、予防接種による効果や副反応、健康被害救済制度などをよく理解し、接種をするかどうか検討してくだ
さい。
1.子どもの肺炎球菌感染症について
肺炎球菌は、細菌による子どもの感染症の二大原因のひとつです。この菌は、子どもの多くが鼻の奥に保菌し
ていて、時に細菌性髄膜炎、菌血症、肺炎、副鼻腔炎、中耳炎といった病気を起こします。初期の主な症状は、
髄膜炎もその前段階となる菌血症も発熱などで風邪の症状と区別がつきません。肺炎球菌にかかりやすいのは生
後3か月以降から5歳くらいまでで、毎年、全国で5歳未満の肺炎球菌髄膜炎が少なくとも150人発生しており、
2%のお子さんが亡くなり、10%程度のお子さんに後遺症が残ります。さらに最近では抗生物質の効かない菌(耐
性菌)も増えてきており,治療が困難になってきています。
2.小児用肺炎球菌ワクチンについて
小児用肺炎球菌ワクチンの接種によって、小児の侵襲性肺炎球菌感染症(細菌性髄膜炎、菌血症、重症肺炎な
ど)を予防することが期待されます。 このワクチンは、2000年にアメリカで接種が開始され、現在では、
100ヶ国近くで標準的に使用されています。このワクチンを接種することで細菌性髄膜炎や菌血症を激減する
ことが多くの国から報告されています。日本では、平成21年10月に承認され、平成22年2月に接種できる
ようになりました。
3.対象者及び接種スケジュールについて
接種対象者:接種時に須坂市に住所登録のある生後2か月~4歳(5歳の誕生日の前々日まで)のお子さん
接種スケジュール:
★接種開始月齢が2か月齢以上7か月齢未満のお子さんの場合
ⅰ)初回免疫として、27日以上の間隔で3回接種。3回目の接種は12カ月齢未満に完了。
ⅱ)追加免疫として、3回目の接種から60日以上の間隔をおいて1回接種。追加免疫は、標準として12~
15か月齢の間に行う。
★接種開始月齢が7か月齢以上12か月齢未満のお子さんの場合
ⅰ)初回免疫として、27日以上の間隔で2回接種。
ⅱ)追加免疫として、2回目の接種後60日以上の間隔で、12か月齢後に1回接種。
★接種開始年齢が1歳以上2歳未満のお子さんの場合
60日以上の間隔で2回接種。
★接種開始年齢が2歳以上5歳未満のお子さんの場合
1回接種。
4.副反応について
小児用肺炎球菌ワクチンの国内臨床試験でみられた副反応は、注射部位の症状(赤み、硬結、腫れ、痛みなど)
発熱(37.5℃以上)などです。 ただし、非常にまれですが、海外で以下のような副反応が報告されています。
以下のような症状が認められたり、疑われた場合は、速やかに医師にご相談ください。
(1)ショック・アナフィラキシー様症状(じんましん、呼吸困難、血管浮腫、顔面浮腫、喉頭浮腫など)
(2)けいれん(熱性けいれんを含む)
5.予防接種による健康被害について
小児用肺炎球菌予防接種は、法律に定められていない予防接種であるため、予防接種法に基づく救済制度は適
用されません。この予防接種によって引き起こされた副反応により、医療機関での治療が必要になったり、生活
に支障がでるような障害を残すなどの健康被害が生じた場合には、独立行政法人医薬品医療機器総合機構による
医薬品副作用被害救済制度及び市町村が加入する民間の予防接種事故賠償補償保険での補償を受けることがで
きます。ただし、その健康被害が予防接種によって引き起こされたものか、別の要因(予防接種をする前あるい
は後に紛れ込んだ感染症あるいは別の原因等)によるものなのかの因果関係を、各分野の専門家からなる審議会
にて審議し、予防接種によるものと認定された場合に補償を受けることができます。
※給付申請の必要が生じた場合には、診察した医師又は各市町村へご相談ください。
6.接種に当たっての注意事項について
(1) 予防接種を受けることができない方
① 明らかに発熱している方(通常は37.5℃を超える場合)
② 重い急性疾患にかかっている方
③ このワクチンの成分または破傷風トキソイドによってアナフィラキシー(通常接種後30分以内に出現す
る呼吸困難や全身性のじんましんなどを伴う重いアレルギー反応のこと)をおこしたことがある方
④ その他,かかりつけの医師に予防接種を受けないほうがよいといわれた方
(2) 予防接種を受けるに際し,医師とよく相談しなければならない方
① 心臓血管系疾患,腎臓疾患,肝臓疾患,血液疾患,発育障害などの基礎疾患のある方
② 過去に予防接種で接種後2日以内に発熱,全身性発疹などのアレルギーを疑う症状のみられた方
③ 過去にけいれん(ひきつけ)をおこしたことがある方
④ 過去に免疫状態の異常を指摘されたことのある方もしくは近親者に先天性免疫丌全症の者がいる方
⑤ このワクチンの成分または破傷風トキソイドに対してアレルギーをおこすおそれのある方
(3) 接種を受けた後の注意事項
① 接種後30分間は,ショックやアナフィラキシーがおこることがありますので,医師とすぐ連絡が取
れるようにしておきましょう。
② 接種後に高熱やけいれんなどの異常が出現した場合は,速やかに医師の診察を受けてください。
③ 接種後1週間は体調に注意しましょう。また,接種後,腫れが目立つときや機嫌が悪くなったときなど
は医師にご相談ください。
④ このワクチンの接種後,違う種類のワクチンを接種する場合には,6日間以上の間隔をあける必要が
あります。ただし,このワクチンは他のワクチンとの同時接種が可能ですので,同時接種を希望する場
合には,医師にご相談ください。
⑤ 接種部位は清潔に保ちましょう。入浴は問題ありませんが,接種部位をこすることはやめましょう。
⑥ 接種当日は激しい運動はさけてください。その他はいつも通りの生活で結構です。
(4)副反応が起こった場合
予防接種後,まれに副反応が起こることがあります。予防接種と同時に,ほかの病気がたまたま重なって現れ
ることもあります。予防接種を受けた後,接種した部位が痛みや熱をもってひどく腫れたり,体調変化が現れた
場合は,速やかに接種した医師(医療機関)の診察を受けてください。__
須坂市 健康づくり課
電話 026-248-9018(課専用)
FAX 026-251-2459
Fly UP