...

福井大学附属図書館所蔵 『授業門人姓名録』

by user

on
Category: Documents
40

views

Report

Comments

Transcript

福井大学附属図書館所蔵 『授業門人姓名録』
︹資 料 紹 介 ︺
本 居宣 長 記念 館 蔵追 加 本 (記 )
て いる 。
る 写本 十 八 本 ・版 本 一本 の計 十 九 本 が 現 在 ま で に確 認 さ れ
に 拠 る と 、 宣 長 の ﹃授 業 門 人 姓 名 録 ﹄ の諸 本 は 、 左 に掲 げ
中﹄ (
錦 正社 ・昭和 五 十 九年 ) 収 録 の鈴 木淳 氏 ﹁諸 本 解 題 ﹂
鈴 木 淳 ・岡 中 正 行 ・中 村 一基 氏 編 著 ﹃本 居 宣 長 と 鈴 屋社
⑰
⑯
⑮
⑭
⑬
⑫
⑪
佐 竹 昭宏 氏 蔵本 (佐 )
早 稲 田 大学 図 書 館 蔵 竹 村 茂 雄 旧 蔵 本 (竹 )
静 岡 県 立 中央 図 書 館 大 井 文 庫 蔵 本 (岡 )
鈴 木淳 氏 蔵 本 (鈴 )
福 岡市 立 歴 史資 料 館 蔵青 柳 種 信 旧 蔵 本 (青 )
無窮 会 神 習 文 庫 蔵 版 本 (版 )
無 窮 会 神 習 文 庫 蔵 本 (無 )
東 京 大 学 本 居 文 庫 蔵 浄 書 本 (浄 )
福 井大 学附 属図 書館 所蔵 ﹃授業 門 人姓名録﹄
本 居宣 長 記念 館 蔵 宣 長 自 筆 本 (
自)
⑱
神 宮 文庫 蔵 陽華 堂 旧 蔵 本 (陽 )
覚
東 京 大学 本 居 文 庫 蔵 大 平 書 入 本 (
大)
⑲
天 理 図書 館 蔵 羽 田 野 敬 雄 筆 本 (
天)
静 嘉 堂 文庫 蔵 堤 朝 風 筆 本 (静 )
神 宮 文庫 本 (
神)
る諸 本 す べ て の祖 本 であ る 。 一方 、追 加 本 は 、 大 久 保 正 氏
が唯 一これ にあ た る 。 すな わち 、 自 は 孤 本 に し て 、 現存 す
三) の途 中 ま でを 採 録 し た も ので 、右 の諸 本 のうち 自 のみ
筆 本 と追 加 本 と に 分 類さ れ る 。自 筆 本 は寛 政 五 年 (一七 九
一103一
吹
渡 辺家 蔵 渡 辺 重 名 筆 本 (渡 )
射 和 文庫 蔵 竹 川 政 絆 書 入 本 (射 )
が筑 摩 圭旦房版 ﹃本 居宣 長全 集 ﹄ 第 二 十巻 解 題 で そ の存 在 を
﹁
諸 本解 題﹂ に拠 る と 、 ﹃授業 門人 姓 名 録 ﹄ の諸 本 は 、 自
東 京 大 学 史 料編 纂 所 蔵 本 (史 )
熊本 県立図書館蔵上妻文庫本 (
上)
⑩ ⑨ ⑧ ⑦ ⑥ ⑤ ④ ③ ② ①
膽
戸
凸静 ・天 ・射 ・
、
望宅'
ごれ た 、 [
旦長 目 筆 の 違 肋 r
"京 血 系 幹
ゼ= 大 ・上 ・渡 ・陽 )
≧、それから溺
.
B恒 し た 張皆 大 平 書 入 衣 系 統
記 ・史 ・浄 ・無 ・版 ・青 ・鈴 ・岡 ・早 ・佐 ) ・
二.
﹂た 剥 き れ
る が 、 神 のよ う に 追拡 本 原 本 系 統 か ら た 平書 入 本 系 統 が 派
﹁授 業 門 人 姓 名 録 ﹄
生 す る 分 岐 点 で 成 立 し た た め 、 いず れ の系 統 に も 分 類 '
.
、き
な いも のも あ る 一
.
本稿 で紹 介 す る福 井 大 学 附 属 図 書 館蔵
(以 下 、 福 と 記 す ) は 、 結 論 か ら 先 に 言 え ぱ 、 そ の伝 存 が
稀 な 追 加 本 原 本 系 統 に 属 し 、 中 で も 陽 に き わ め て 近 い ︼本
弔
'
﹁
戸
F
0
-
、駄
、
曲
凸語
融
〆 、
臨
魏
ら か に し た 、貴 重 な 一本 な ので あ る . 本 稿 に 於 い て福 を 紹
繋 雛獅鍮 製
陽 は、 ﹁
諸 本 解 題 ﹂ に 拠 る と 、 宣 長 の著 述 を 多 く 扱 って い
衛 門 の 所 蔵 と な った も の で あ る と い う 。 ま た 、 陽 は 渡 の 未
そ の 後 、 宣 長 の ﹁駅 戎 慨 言 ﹄ を 製 本 し た 書 騨 、 山 形 屋 伝 右
七 名 が 収 録 さ れ て いる 。 表 紙 は 渋 茶 色 横 刷 毛 目 文 様 (図 版
和 元年 (一八 〇 一) 九 月 二十 九 日 ま で の入 門 者 、 延 べ四 八
福 は 一冊 本 の写 本 で あ る 。 本 書 に は 、 宣 長 が 死 去 し た 享
本 であ る か ら で あ る 。
収 分 で あ る 寛 政 十 二 年 十 二 月 以 降 . 最 終 項 ま でを 全 備 す る .
(
未 発 見 ) を 書 写 し た も ので 、
陽 の 出 現 に よ って . 宣 長 が 死 の直 前 ま で ﹃授 業 門 人 姓 名 録 ﹄
いる。 表 紙 右 上 隅 に ﹁四百 三 十 七﹂、同 左 下隅 に ﹁よ﹂ と 朱
ユ)。 そ の左 上 部 に ﹁
鈴屋門人録
ぼ 確 実 視 さ れ る と こ ろ と な った 。 す な わ ち 、 陽 は 、 現 在 の
終 的 に 入 門 年 時 も 宣 長 に よ って書 入 れ ら れ た こと な ど が ほ
し た も のであ ろ う 。内 題 は 一丁 表 一行 目 に ﹁
授業門人姓名
書 さ れ て い る が 、 こ の 二 つは 旧 所 蔵 者 が 整 理 番 号 と し て付
こと は でき な い。 し か し、 福 の 題簸 や そ の本 文 の筆 跡 と 、
福 は そ の著 者 名 が 記 さ れ て いな い の で、 著 者 を 確 定 す る
の諸 本 と し て、 福 を 掲 出 し て いな い。
総 目録 ﹄、並 び に ﹃古 典籍総 合 目録 ﹄ は 、 ﹃授業 門 人姓 名 録 ﹄
館 に 記録 が 残 ってお らず 、 不 明 であ ると いう 。な お 、 ﹃国書
い求 め た も の であ るか 、 ・
寄贈 によ るも の であ る か は、 図書
月 十 二 日に 納 本 さ れ て い る。 た だ し、 これ が 古 書 店 よ り 買
問 い合 わ せ た と ころ 、 福 は、 昭 和 四十 五年 (一九 七 〇) 三
一= 。 二 五/ ωqNL であ る 、 ま た、 福 井 大 学 附 属 図書 館 に
﹃鈴 屋 門 人 録 ﹄ の書 名 で登 録 さ れ て い る。 図書 番 号 は コ
録﹂ と あ る (
図 版 2)。 縦 二十 三 ・五 セ ンチ 、 横 十 六 ・ニセ
塗 永四嚢 轟
こヴ ラ
言 中 津 押毒 門 光 多 最上雇
茜記
稲 掛 ナ か 棟隆農 ガ菟
古須 賀 ヱ蔵 査 亮
戒事
道生難
右演 叉 御寡街 朋達
性院
.
.村 挙 駕
看貴
盲青 水喜 皇門 章 房
ンチ 。 袋 綴 。 料 紙 は 楮 。 墨 付 二十 六 丁。 一面 十 行 。 序 文 、
た 結 果 、 福 の筆 跡 は 、 桂 窓 のも のと 断 定 し て ほぼ 間 違 いな
録 ﹄ ﹃豊宮 崎 文庫 書 籍 目 録 ﹄ の外 題 や 本 文 の筆・
跡とを照合し
皇 學 館 大学 が 所 蔵 す る 小津 桂 窓 筆本 二点 、 ﹃近 代 先 哲著 述 目
践 文 、 識 語 、 奥 書 は な い。 印 記 は 表 紙 見 返 し に ﹁
福 井大学
い であ ろ う 。 桂 窓 は本 居 春 庭 の門 人 で、 松 坂を 代 表 す る素
甚 蔵 成 奄 章居男
登 録 δ ①8 Φ番 号 ﹂ の楕 円 形陽 刻 朱 印
司
附 属 図書 館 蔵 書之 印
封 家 。 滝 沢 馬 琴 と 親 交 の深 か った 人 物 と し て 、ま た 、 近世
ら 善 本 ・珍 書 収 集 に意 欲 を 燃 や し、 上 京 ・出 府 の都 度 、 暇
のみ 。 これ 以 外 の印 記 は な い、 本 文 の入 門年 に 冠さ れ た ○
胡 粉 に よ る 訂正 は 一箇 所 (
十 七 丁裏 二行 目 の ﹁
昇 ﹂ 字 )。 付
を ぬ す ん で は自 ら猟 渉 し 、時 に は 人を 駆 って 入 手 し た と い
て の桂 ・
窓 は、 ﹁
家 を 婿 養 子蜂 ・
窓克 孝 に 譲 る に 及 ん で、 も っぱ
箋 、 及 び 書 入れ はな い。 保存 状 態 は 、 そ の 一部 に 虫 損 が あ
う 。 集 め た 書 籍 は 百般 にわ た り、 数 万巻 に のぼ った と いわ
を 代 表 す る蔵 書 家 と し ても 知 ら れ た 人 であ る。 蔵 書 家 と し
るも の の概 ね良 好 と い って よ い であ ろ う 。 な お 、 福 井 大 学
れ て い る。 中 に は 馬琴 か ら の自 筆 本 ・旧蔵 本 のほ か に 、宣
印 、 姓名 左 肩部 に付 さ れ た 鉤 点 (
四箇 所)、 六 丁表 一行 目 の
喝
右小津 清 蜜門 正啓 減馨 舜
と こ ろ 未 発 見 で あ る 宣 長 自 筆 の 追 加 本 原 本 の全 容 を ほ ぼ 明
全 ﹂と 打 付 け書 き さ れ て
を 書 き 継 い で いた こ と 、 そ し て 、 ﹃授 業 門 人 姓 名 録 ﹄ に は 最
ら が 宣 長 自 筆の追 加 本 原 本
介 す る のは 、 福 が こう し た 価 値 のあ る 陽 にき わ め て近 い伝
である.
.
手 奨
た 松 坂 の 書 緯 、 柏 屋 が そ の 営 業 上 の 目 的 のた め に 、 柏 屋 自
図版1
i距 ド'
附 属 図 書 館 で は、 外 題を 以 って 書 名 と し て いる の で、 福 は
一104一
一105一
λr
償
、
獲 ヨ
﹁土 麻 呂 ﹂ に付 さ れ た ル ビが 、 それ ぞれ 朱 書 さ れ て いる 。
図 版2
一三:咄 乱 「塾 一調1
.
長 ・昔﹄畏 ら ∴ ヌ 家 ﹁
d.
筆 '
(、 ・
火く 取匙
∼.﹂〆 ヨ.
︼ '
∬ 二 、、
擁諮
曜
t軟・
丁 る 場今 、 罵
・
f ゼ リ後 へ ∴ 筆 '㌔
蓄・・
汽 君詮
、
、
れ た 蛇 無.
を.
、
霞
し 、 そ カ ビで福 .一
照合 した
内 題 がと も に
世 物 魯二 右.
f.
ゐ ﹂
・
弁 と= あ さ ち ー
ユ
'雲⊆ を 秘 蔓 ÷・る な ど 、 貰 重
1
項 目 数 が と も に 四 八 七 名 で あ る こ と 一な お 、 陽 の 項 目
福 こは 、 し か し 、桂 窓 の蔵 書 印
は大 な ど に 見え る
数 に つ い 一、、 鈴 木 氏 は ﹁本 居 宣 長 と 鈴 屋 社 中 ﹂ で 、 陽
一
授 業 門 人姓 名 縁 ︼であ ろ こと
本、
'
4
婦豊 富 に 含ま れ 一、い た .一 (
﹁
患立 国 会 、
区書 館 績
2
ら ず 、 加 え て 、 そ の 蔵 書 の 表 紙 に 多 く 見 ら れ ろ 、 雪 ・月 ・
門、 (
樫 ) 問 宮露 篁 の没 後 三名 を 欠 く代 わ り に、 他本 に
一人 二蔵 書
・
二蔵 書 印 、 推 ・
陰堂 、 二こ こ 二年 十 月 愉 、 1
1
山ヒ 頁 ) と 、
、
°う
花 の記載 も 見 られ な い一
一し か し 、 こう し た 桂 窓 所 蔵 本 の特
見えな い ﹁
願 証 寺 順 道 ﹂ を 有 す る な ど 、 (82 ) 森 琴 の 重
﹁西 荘 文 庫 一は 捺 さ れ 一、お
徴 を 有 し て いな く て も 、 そ の筆 跡 か ら 判 断 し て 、 福 は 桂 窓
複 を 含 め て 計 四 八 八 人 で あ る と 記 す 一方 で 、 そ の 配 列
岩 次 郎 を 欠 い て い る 。 そ こ で 、 私 が 陽 を 閲 覧 ・調 査 し
(一八 五 ∼ 一八 六 頁 ) で は 、 (揃 ) 冨 山
(搦 ) 田 代 元 春 、 (ぶ ) 後 藤 市 郎 右 ヱ
自 筆 転 写 本 であ ると み てほぼ 間 違 いな いであ ろう 一
、そ し て 、
を 掲 出 した 箇 所
(一八 一七 ) か ら 、 彼 が 逝 去
福 が 桂 窓 自 筆 転 写 本 で あ る な ら ば 、 そ の成 立 時 期 は 、 桂 窓
が 春 庭 に 入門 した 文 化十 四年
ろ 当 然 で あ る . ゆ え に 、 陽 の 項 目 数 は 、 (麟 ) 冨 山 岩 次
長 没 後 の 入門 者 であ り 、 陽 に 記 載 さ れ て いな い のが 寧
(掛 ) 冨 山 岩 次 郎 を 欠 い て い た 。
た と こ ろ、 確 か に 陽 は
(一八 五 八 ) 十 一月 三 日ま で の 期 間 と い う こ
した 安 政 五年
冨山 岩 次 郎 の 入門 年 月 は 享 和 元年 十 月 朔 日 で、 彼 は 宣
﹃
授 業 門 人 姓 名 録 ﹄﹂ は
郎、 (
娚) 田代 元春 、 (
卿 ) 後 藤 市 郎 右 ヱ門 、 (娚 ) 間 宮
﹁
校本
前 掲 の記 を 底 本 と し、 ② ∼ ⑬ ま で の十 二本 の異 同を 収録 し
露 笙 の 没 後 四 名 を 欠 く 代 わ り に 、 他 本 に 見 え な い ﹁願
死亡 年 時 記 載 に富 む こと 。
蘇蜜
方穀
、
殿対 蔦 赦 常文
壮 先挽
火道 婁 量
岡看 宥 手
長井 武吉
駁村糞 術
大鐘 藤 四
坪
テ 平野 春芽
西 村 よ 総 喝久 離
産 卸番 手
蒙
・尊 ・
仙
紀璽 山 藍
o 享 和 知キ 孝 酉
中 万村
竹村秀 角
裸山弥女蔀
尚規
兼 典 賢直
小綜 直 N 惟堅
山止瞭童門 亮司
植委 忠 兵衙 右 倍
森 本 土税記肇
別 軍 永 徳 茂、
長
塩 田 養 的 光飢
塩 田 頻 亘 貞 嗣 養讐
紀伊
軒匡
島 田 河 内 拓秀 秋
冬
同所
q
・前
・
司角
同
司所
ん箋
孫 馨 護 費 曹・橘木 描磨 藤 孝包
大和衣 谷 暮書 拍
翌
義 小峻 轟 舜 蛮 義
あ る寛 政 十 二年 十 二月 以降 、す な わ ち 、 (
畑) 西村 久 雄
排 列 が 一致 す る こ と 。 そ の 一例 と し て 、 渡 の 未 収 分 で
福 と 同 数 の計 四八 七 人 と 訂 正 さ せ て いた だ く 。
て い るが 、 陽 の異 同 に つい ては 、 そ の ﹁
諸本解 題﹂で少し
﹁
諸 本 解 題 ﹂ で述 べて いる と
証 寺 順 道 ﹂ を 有 す る な ど 、 (82 ) 森 琴 の重 複 を 含 め て 、
﹃本 居 宣 長 と 鈴 屋 社 中 ﹄ 収 録
さ て 、 福 と 陽 は 具 体 的 に は 、 次 の 九 点 が 一致 す る 。 な お 、
と にな る であ ろう 。
3
触 れ る の み であ る の で、 陽 と 福 の本 文 の照 合 は 、 神宮 文 庫
で実 施 した 。 ま た 、 鈴 木 氏 が
お り 、 陽 に は 記 に よ って補 記 さ れ た 圏点 や △符 を は じ め 、
後 人 の筆 によ る書 入 れ が 認 め ら れ る。 ゆ え に、 福 と 陽 と を
以降 の部 分 を 図 版 3 (
第 二十 五 丁表 裏 )・図 版 4 (第 二
名 称 類 では 追 加 本 原 本 系 に特 有 な 記事 を ほ と ん ど 具 有
十 六 丁表 裏 ) と し て掲 出 す る。
4
改 称 改 名 を 以 って正 規 の表 記 に改 め て い る 点が 少な く
す る こと 。
5
6
な い こと 。
(餅) 山 崎 直 之 助 の箇 所 に 見 ら れ る員 数 の表 記 ﹁
右至
寛 政 五 年 都 二百 九 十 七 人 也 ﹂ の位 置 が (㎜) 藤 井 小 膳
(30 ) 稲 掛 大 平 の通 称 が ﹁
十 助 ﹂ であ る こ と 。
の上 方 欄 外 に あ る こと 。
(鰯)塩 田貞 嗣 の下 方 に ﹁
養 的 男 ﹂ と あ る こと 。
母
司
・
葡雪喝養
6
言
遠 に 響 棄勇
裏 ‡ 尾張憲 挫
コ羊
鑑 津
碍'
羊 馬警 免屋
゜言
一106一
一107一
7
8
9
こ う し た 一致 が 認 め ら れ る ]方 で、 福 と 陽 に は 十 六箇 所
の異 同 が あ る。 そ のす べ てを 掲 出 す ると 、 左 記 の如 く であ
る。
i、外題
陽⋮⋮本居大人門人録 (
陽 の み)
福 ⋮ ⋮ 鈴 屋 門 人 録 (大 ・浄 )
※ ﹁
授業 門 人姓 名 録 ﹂ (記)、 ﹁
鈴 の屋 翁門 人帳 ﹂ (
神 )、
﹁
鈴屋翁門人帳﹂ (
渡 )、 ﹁
鈴 屋門人姓名録﹂ (
静 ・
版 )、 ﹁
本 居 宣 長 大 人 門人 姓 名録 ﹂ (
天)、 ﹁
宣長門人
図 版3
斗
育'い
・
・ 茸'穿
1・ 箏1伺
︻
ア
し
∼一
判
ヱ 鑑 "
'1・'
丁
亭 一
こ
サ・
`℃一
・、 '
一ρ 軒
ξ
'
乱。・ 三
き 軒一ゴ ギー 一一
隻
身 b.
・一
一
こ 卦†
∫ 1等
・、
=
育
乳
ナ
'; ・二 詰
ボ
踏"
鉦
三 .・、
∵ 一'-・
'
・司'.ρ ' 、丁
錠
コ
∫
'
二
'
〆缶 ・
、
鴛
柔許
二 三第
栗 で麦 詣"
紘 え
二 ,
帽、
舜、
.噂・
田守 蔚演 斜
詠
紙β 忘
も 童 .
・
憎芸 ・
一
; ウ募 .
廷
惣 担中 勢
(自
・渡
・上
(
陽 のみ)
・大
・射
・史
・浄 )
塞
三
・渡
・
号葦
・自
(
福 のみ )
(記
浄
河
﹁[
初 称 求 馬 ︺﹂ (
大)
クハル
福⋮⋮久原村
ガバ ル
・
浄
﹁久 原 村 ﹂ (
静 )、 ﹁久 原 村 ﹂ (天 ・版 )
ク ハラ
陽 ⋮ ⋮久 原 村
史
・
駿
・
史
看 ・
版
星
五+槻
射
・
森
・
射
-一、艮 r 壽 柑.い、} 三
天
・
飯 田九 門 藤 右 喜
和泉 慈 吉 真 最 毒継量
竹 ロ喜 垂 73 敢常
大
・
講鍵 プ
硝糞 、
二,
﹂
.
甲
÷
亟
同
﹂
手 戸
・
大
牙 .
害
育
※
口
・大 ・射
静
・
・上
津
渡
・
錦 小 路 室 町 西 へ入
錦 小路 室 町 西 江 入
(陽 の み )
(天 )
・浄
'
碧
・無 )
﹁
高 田寺 村 ﹂ (
記 ・神 ・静 ・天 ・史 ・無 ・版 )
陽 ⋮ ⋮高 田寺
デ
福 ・・・
⋮ 高 田寺
ジ
(642 ) 町 田 利 房
※
上
へ入 ﹂ (
大 ・史 ・浄 ・無 )
(上 )、 錦 小 路 室 田丁西 へ入 南 側 ﹂ (
上 )、 ﹁
錦室 町 西
﹁
同﹂(
記 ・自 ・神 ・渡 ・射 ・版 )、 ﹁
京﹂ (
静 )、 ﹁誉﹂
陽 ⋮⋮同
福 ・
・
・
⋮同
(説 ) 上 田 百 樹
※
静
(
記 ・自 ・神 ・渡 ・上 ・静 ・大 ・天 ・射 ・
(
陽 の み)
史 ・版 )
福・
⋮ ・・
琵琶 嶋
(姐 ) 布 施 吉 知
※
・
﹁
琵琶鳥﹂ (
浄 ・無 )
陽・
・
・
⋮ 琵 琶島
※
静
夫
・
一108一
曇
祭
亟
占
塁
浄
寧
射
吏
塞
苦 疲o
ご 上
轟上極 導袖
口
海
(皿 ) 帆 足 京
司 、地名
ヨ
痢
ぎ 甲鴨
大 翠 福
。 神2
裏
^^九
百
穂
琵 記百寅 興
・
の
福^陽
陽
禁責 ピ
舌
τ ま集 て 耐
L
戸 麻 象 象 圭象 重佐
呂 呂L__八
福^肩
241付141称
※407※
口
^
v自
一
249::※::ll
㌔ ノ::::・
^通
陽 福
陽 福 一 陽 棉
申 占
神
辞
琴
鮒
皐
浄
無
亟
盛
中 高 君
天
19
頻道
塾季
聖
寸
喜
袖 邑
願 訟寺
二浦 肉活事
大
卍﹂﹁
射
蓉
キ・ 迩 譜 乃依 承完
虎
象
静
虎 与虎 与河
象 苫象 訂地
藤 親久
奉拳
図版4
突
亟
火女 永 太
杏 月 齢 潔郎
静
静
弩慧 香
上
キ
牝葡
虎
越
二上
舞夫
失
射
吏
浄
廠
口
渡
準 亟
翁 蕎 醸蟹 ホ
君
卿 寵渡
司
甲 浄
一109一
蚕孝
口 準
上
静
夫
夫
射
吏
癌
無
慮 神 星
神・ 星
版
口
雛
無鞭
尚解
× 鰐 福卿亭 柳 醸
・ 自 み
渡 星
サ
敏
醒記
^_慮__美
浄__元
塞 虎与
二郷
牢藷 難 轟麟 繍 警敏差
攣雀
初 ナ 栗
称 シ 田
求_土
馬 自 満
コ
ご
コ
ニ
ニ
準
キ
静
木
零
卵
皐
津
筆
亟
袖 畢
・
儲 鋸
ニ
※
醜 伽 騨 論脚 許 ㌔ 名
又i又
輝
(塒 ) 橋 本 孝 包
福
三 ∬ 門 (記
・自
亮 一 凸浄
・渡
・上
・静
・大
,射
・無 )、 ; 一
詳 、院 一 (版 )
・神
・天
凸陽 ・L こ
=言 ㌦跡
﹁三蕪
陽
÷
,史 ︺
右 ∴ り六 点 凸 巾 で 福 り ゐ こ 甦 ら 耽 る 紀 き を .
亀、
ご る ・二、 次
(M・
U 林 広 海 の、
冒付
〇三 点 であ る
ー
(㎜'
じ 河 地 虎 重 の逆 称 の ルビ が
﹁屯些象 ︼ で あ る こ ン﹁.
二 占 ︼) が 付 さ れ '、い な い こ ・.︼
り一
1 ︹竹 狛 園 旧 蔵 本 ]
[嘩 郷 ﹂ で あ る こ と 一
(汽し
服 部 雁 卿 の名 が
3
[
逼 加本 原本 ]
﹃授業 門 人姓 名録 ﹄諸 本 系統 図
宣 長自 筆 本 (
自)
( ﹂
=
-( .︺ 一
、一三 で
一 璽
5
r ∵
一﹄∴
一 '㌔一
'
二 '二
' 、一・
。
・ 平 、 一 +.一 ,
一、'
て ・げ二 二
'! を 究一
・一-7ノ門、ら .
涯 、 陽 、﹂に .
霞 -、
烈2 一
二 7 ド= ﹂、 陽 、
、一
福 一逢
一罵 ︼ を
一良 一
・一F・に よ 7、婁 人 、
押∵、
窟 ∵巧 ら 耽 る の ニ ダ 、二 、、 福 二 匹 そ う ﹂
げ
こ書 入 れ か ま 印 た く な い こ ン 一 陽 一婁 蘇 .な .
' 凸
L カ し
全 体
三 表 記 ÷ る こ 、ごが 多 い が 、 福 二 は そ う い '
、た 傾 向 は な く 、 一
郎 一
と 表 記 し て い ろ こと が挙 げ られ る であ ろ う
と し て は 、 福 と 陽 の異 同 は 十 六 筒 所 に 止 ま って お り 、 そ の
静嘉堂文庫本 (
静)
︹
安 田広 治 書 写本 ︺1
無 窮会 神 習 文 庫 本 (
無)
史 料 編纂 所 本 (
史)
﹁
﹃授 業 門 人 姓 名 録 ﹄ 諸 本 系 統 図 ﹂ に 加 筆 し た も の であ る 。
版本 (
版)
浄書 本 (
浄)
宣長記念館本 (
記)
射 和文 庫 本 (
射)
天 理図 書 館 本 (天)
青 柳 種 信 旧 蔵本 (
青 )1 鈴木 淳 氏 蔵 本 (
鈴)
[
加 藤 磯 足 書 写本 ︺1
佐 竹 昭 広 氏蔵 本 (
佐)
︹
橋 本 稲彦 書 写 本 ︺lII早稲 田大 学 図 書館 本 (
早)
神宮 文庫 本 (
神)
異 同 の 内 容 も そ こ に 福 の伝 本 と し て の 固 有 の 価 値 を 見 出 ず
神 宮文 庫 蔵 陽 華堂 旧 蔵本 (
陽)
福 井大 学 附 属 図 書 館 本 (
福)
ハこ の 系 統 図 は ﹃本 居 宣 長 と 鈴 屋 社 中 ﹄ 収 録
ほど のも のはな か った と 言 って よ い であ ろ う 。
結 び と し て いう 。 福 と 陽 の系 統 上 の前 後 関係 に つい ては 、
残念 な が ら 、 と も に 奥 書 や 識 語 と い った 由 来 を 記 した も の
が な い の で、 現 在 のと ころ 、 そ れ を 確 定 す る こと は でき な
い。 ゆえ に、現在 のと ころ、 ﹃
本 居宣長 と鈴 屋社 中﹄掲載 ﹁
﹃
授
業 門 人 姓 名 録 ﹄ 諸 本 系 統 図 ﹂ に福 を 加 筆 す るな ら ば 、 前 頁
で の研
のよ う に 位 置 づ け る のが 適 当 であ ろう と 考 え て い る。
︻附 記 ︼
本 稿 は第 二十 三回鈴 屋 学会 大 会 (
平 成 十 八年 四月 十 六 旦
究 発 表を も と に執 筆 した も のであ る。 文 献 の閲覧 に ご協 力 いた だ い
の筆 跡 に 関 し ては 、皇 學 館 大 学 の高 倉 一紀 先 生よ り ご 教 示を いた だ
た 皇 學館 大 學 、 神 宮文 庫 、 福 井 大学 にお 礼 申 し上 げ る 。ま た 、 桂 窓
いた 。 こ こ に 記 し て感 謝申 し 上 げ る 。
︿
福井大学﹀
一110一
一111一
大
平
書
入
本
大
渡 上
辺 妻
家 文
本 庫
_本
渡__
星 上
Fly UP