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2.経営の概況 3.豚肉の加工・販売
豚肉の加工販売事例 ( 松葉ピッグファーム : 三重いなべ市北勢町 ) 地域の要望で加工販売を始めた美味しい豚肉をどうぞ いなべ市 1.地域の概況 いなべ市は、滋賀県と岐阜県に接した 三重県最北端に位置する。北に養老山系、 西に鈴鹿山脈が連なり、市の中央に員弁 川が流れる緑豊かな自然に囲まれ、良質 米の産地であるとともに、お茶の産地と しても知られている。また、豊富な天然 資源(石灰岩)が早くから利用され、セ メント工場が操業されている。 三重県 2.経営の概況 松葉ピッグファームは、母豚260頭を飼 養し、年間6,000頭を出荷する肉豚一貫 経営農家である。これに加えて、月に約 70頭、年間800頭前後を自家加工して販 売を行っている。 現在、生産部門は代表取締役の松葉幸 道さんと、次男、三男と社員2名の5名 で担当しており、加工・販売については、 経営主の妻、長男、次男の妻とパート2 名の5名で担当し、農場から少し離れた 自宅脇に設置している加工施設(ミートセ ンター)で行っている。 加工品の販売は、①精肉セットの宅配、 ②農産物直売所等の店頭販売、③ゴルフ 場レストランなどへの業務用卸し、④ネ ット販売で、宅配と店頭販売がメインと なっている。 松葉ピッグファームの外観 3.豚肉の加工・販売 経営主の幸道さんは、養豚経営を行う 中で、自分で生産した豚肉を自分で食べて 加工処理施設内風景 みたいと考え、生産した豚1頭を買い戻 して肉屋に加工をお願いして食べること とした。その際に、自分で食べるには多 いので残りの肉を親類や知人に分けたと ころ、美味しいと好評を博した。それが きっかけとなって、盆、正月に肉屋に加 工を頼んで行うようになり、それが月1 度となり、さらに広がり、週に1頭、週 に2頭、3頭と増えていった。 当初は、経営主の妻が農場の仕事を終 えてから肉の配送作業を行っていたが、 数量が増えたため、片手間ではできなく なってきた。そのような時に次男が家に 戻り、豚の生産を手伝うようになったた め、配送作業に専念するようになった。 また、販売が増える中で、四日市食肉 センターが整備され、部分肉加工まで行 うことができるようになり、スライサー の導入により自ら加工ができるようにな ったことから、東京で勤めていた長男が 戻り、精肉の勉強を1年間行い、平成18 年に加工施設を整備した。 近隣の農産物直売所で販売するように なってから、売れる部位と余る部位が生 じるようになった。そこで、もも肉は味 噌ダレ加工やポークジャーキーに、また、 その他の肉はミンチにしてソーセージや ハンバーグに加工して販売することとし た。ポークジャーキー、ソーセージは加 工委託しているが、みそだれ加工した焼 き肉用豚肉や衣をつけたとんかつ用豚肉 は自ら加工を行い、中でも手作りハンバ ーグは地域で好評を得ている。 農産物直売所「うりぼう」 直売所での販売風景 主な加工製品 4.今後の展望 松葉ピッグファームでは、生産の効率 化と衛生管理の改善を図るため、オール イン・オールアウトの集中管理を行うこ とができるよう、現在、新豚舎を建設中 である。また、6次産業においては、豚 肉を多く使用するレストランの経営を将 来の夢としている。レストランの経営は 難しいが、夢は大きく描いている。 ポークジャーキーの販売風景