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橡 - 福井大学

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橡 - 福井大学
501
キ ャ ビ テ ー シ ョ ン 壊 食(8)
連 載講座
VI液 の特 性 と壊食 量
岡 田 庸 敬*・ 服 部 修 次 料
1液
温 と 蒸 気 圧,表
面 張 力,粘
を,著 者 らが そ の材 料 の最 大 壊 食 量 に対 す る比 の
性
形 に整 理 した も の あ る,材 料 の 種 類 に関 係 な く壊
液 の 温 度 が低 くな る と,蒸 気 圧 が低 下 す る の で
食 量 は40℃
付 近 で ピー ク値 を示 し,水 の温 度 変
キ ャ ビテ ー シ ョ ン係 数 が 大 き くな り,キ ャ ビテ ー
化 に伴 う因 子 の 影 響 の大 き い こ とが わ か る,図2
シ ョ ンが 発 生 しに く くな る と 同時 に,粘 性 や表 面
は 図1の 結 果 を水 の蒸 気 圧 に換 算 して 示 し直 した
気 やガ スの含有率 の増加 に
漣
0
w 、
、
、
、
、、
2
0
、
0
nU
0
値 を示 す こ と にな る,
図1はPressetら
、
、、
6×
た が って 壊 食 量 は あ る温 度 で ピ ー ク
〇
4 七
る.し
、
、
4
に 関 係 して 小 さ くな る の で壊 食 量 は 減 少 す
O
8
み られ た よ う に,気 泡 崩 壊 圧 も(P。a-Pv)
曲線
渇
0
式(1)に
'
たII(49巻11号)の
図1の
、
、
、
、
、
i
≠メ ノ
の 増 大,ま
、
、
9〆 ノ
泡 の 増 加 に伴 う ク ッ シ ョ ン効 果
、
f
ノ
O
ウ自
-⊥
な るが,気
244
O
戸0
1⊥
くな って キ ャ ビ テ ー シ ョ ン は発 生 しや す く
1
!r
t
O
O
2
す る.一 方 温 度 が上 昇 す る と,蒸 気 圧 が 高
ZSO
瑚念 騒 瑚餌 七 嗜 \
咽 急 誕 咽郎
よ る ク ッシ ョ ン効 果 が 生 じて 壊 食 量 は減 少
渦
0
駅 、輯 G 凋急 鱗 畑 麺 ゆ t 講 息
(q 躍日日 ゜。°う5 団 底 燕 ゆ 虹 講 りδ ゜
爲
張 力 の増 加,空
5flOIOOO工50020002500
蒸気圧p,mmH20
が 示 した1)水 温 の異 な
る蒸 留 水 中 に お け る各 種 金 属 材 料 の 壊 食 量
図2水
の蒸気圧 と壊食量
も の で あ る.図
に はNowtonyのMgの
1
国口
▲
醤押
田1叫O,8
被 害 の結 果(点 線)2)も 示 して あ る,蒸 気
馨
口
圧 の 対 数 尺 に対 して 図1と
す の で,水
埋
同 じ傾 向 を 示
温 の変 化 に よ る影 響 は 蒸 気 圧
の変 化 が 主 た る原 因 に な って い る こ とが
盟
。,6
わ か る,
◇田 国 △ ▽ ▲ 口 ■
肇
哩
゜・4
謡.
類o,2
マ ン ガ ン 青 銅(BHNIO6)
軟 鋼(BHN153)
ア ル ミ ニ ウ ム{BHN129)
4340鋼(BHNl41)
4344鋼{BHIV235)
4340鋼(BHN415)
17-7ス テ ン レ ス鋼(BHN235)
17-7ス テ ン レ ス 鋼(BHN415)
雲
図3は
ア ニ ソル,ベ
20304050607q
ホ ワイ トメ タル の壊
食 量 と蒸 気 圧 の 関 係 を 調 べ た も の で あ
る3).図2と
よ く似 た 傾 向 を 示 す が,蒸
:1'1
気 圧 の低 い 低 温 で は 溶 媒 に よ っ て壊 食 量
に差 が生 じる の は粘 性 の違 い に よ る気 泡
温 度,℃
図 ユ
ンゼ ンの 有 機 溶 媒 中 で 温 度
を変 化 させ て,Alや
国
Q
a10
エ チ レ ング リ コール,ア ニ リ ン,
の分 散 や 崩 壊 圧 が 異 な る た め で あ る.最
水 の 温度 と壊 食量
近 原 子 力 関 係 な ど で水 以 外 の 液 体 が 用 い
*元
福井大学
工学部 機械工学科
(TsunenoriOkada)
**福
井大 学 工学部
られ る こ と も多 く な っ た が,水
ム,水 銀,リ
機 械 工 学 科(ShujiHattori)
チ ウム,鉛
以 外 の ナ トリ ウ
ビス マ ス な どの 溶 融 液 体
中 の 結 果 も含 め て,一一般 に氷 点 と沸 点 の 平 均 温 度
79一
機
502
O●口凹田
1s
械
の
研
究
第50巻
第4号(1998)
と と も に壊 食 被 害 は減 少 す る こ と が 予 測 さ
エ
ア
ア
ベ
ベ
チ レ ン グ リ コ ー ル(Al)
ニ リ ン(Al)
ニ ソ ル(A1)
ン ゼ ン(A1)
ン ゼ ン(ホ ワ イ トメ タル)
れ る,wilsonら
は鉱 物 油,水,グ
リセ リ ン
を混 合 させ て,液 体 の 粘 性 を変 え た壊 食 試
12
験 を 磁 歪 振 動 試 験 で 行 な っ て い る5).図5
亀心日
の実 線 で 示 す よ うに,あ
る程 度 ま で は 粘 性
の影 響 は現 わ れ な い が,そ
00
れ よ り高 粘 度 に
な る と粘 度 と と もに被 害 は減 少 す る,た
r
だ
し,こ れ は磁 歪 振 動 法 で 振 幅 を 一 定 に した
0
4
.瑚 も 鑓 嘲 糊
00
0
とき の 結 果 で,入 カ ー 定 で試 験 す る と図 中
の 点 線 の よ う に粘 度 と と もに振 幅 が減 少 し
d
O.1
て被 害 も減 少 す る,
を90∼97%含
1000水
1010a
1
蒸 気 圧,mmHg
図3有
(HWBF)は
機溶媒 の蒸気圧 と壊食量
む高 含水 作 動液
難 燃 性,省 資 源,廃 液 処 理 な ど
の 点 か ら油 圧 機 器 の作 動 液 と して 利 用 が 拡
大 して い る6^-8]が,飽 和 蒸 気 圧 の高 い 高 含 水 作 動
3
9臼
液 を制 御 弁 や ギ ヤ ポ ンプ な ど に用 い る と,非 常 に
ノ
3行
、
、
30
、
、
X:A1,振
。:Agめ
、、
、
24
、、
、
肛闘
も18
、
、、
Q204Q6Q80
図4表
6
×10-s
、
表 面 張 力,NI皿
\、
\ \
嘱12
U
幅 一定 試験
っき,入カ ー 定 試 験
\ 、
nn
-且
三目蕊日 、
鯛念 黛劇 無
S15C
14℃ 水 中
振 幅50μm
D
14°101102
面 張 力 と壊 食 量
IU'
動 粘 度,mm2/s
で ピー ク とな る よ う な 山形 の傾 向 を 示 す と考 え て
図5試
験 液 の 粘 度 と壊 食 量
よ い.
9
表 面 張 力 も液 温 の 上 昇 とと もに減 少 す る.そ う
す る と,IIの
式(1)で
$.5
み られ た よ うに 衝 撃 力 が
xS
島
7.5
低 下 す る.図4は
水 に活 性剤 を 添加 して 表 面 張 力
7
を 変 化 させ た液 中で 磁 歪 振 動 法 に よ る軟 鋼 の 壊 食
5
試 験 を 行 な った結 果 で あ る4),表 面 張 力 の 減 少 と
10152025
×10-61d
7×10-a
回
回
の﹀ 日 、
為樋 鄭
と もに壊 食 量 は減 少 す る が,そ の影 響 は あ ま り大
き くな い,表 面 張力 を変 化 さ せ る た め に 混 入 した
活 性 剤 の種 類 に よ っ て は気 泡 の生 成,崩
国
fi.50
壊 に影 響
を 与 え る だ けで な く,金 属 表 面 に 吸着 して 被 害 を
6
日5
4d
3R
2燈
減 少 させ る よ うな作 用 もあ る の で,純 粋 に表 面 張
力 の 影 響 の み を取 り出 して 考 察 す る こ と は難 し
1榔
1
い,
0
0
510152Q25
原液 の 含有 率,%
粘 度 が 高 くな る と小 さ い気 泡 は安 定 して 崩 壊 速
図6(a)
度 が 遅 くな る こ とが推 察 され る の で,粘 度 の 増 加
8d
HWBFの
粘 度,表 面 張 力 お よ びpH
岡 田 ・服 部:キ
503
ャ ビ テ ー シ ョ ン 壊 食(8)
激 しい キ ャ ビテ ー シ ョ ン壊 食 が 発 生 す る9-一
一11),
10
丁哩 .覧へ囚 - 翫 ミ 妊 、
H繋 駆 駆 曝
x108
図6(a)は
8
士
辰巾岳40μm
高 含 水 作 動 液 の 粘 度,表
面張力 お よび
pHを 示 した もの で,表 面 張 力 は 原 液 が わ ず か で
す き ま1mm
も含 有 す る と低 下 し,粘 度 は原 液 の含 有 率 の 増 加
6
9
す る と と も に増 加 す る.pHは
原 液 が 防 食 の 目的
4
の た め に人 為 的 に ア ル カ リ性 に して い るの で 弱 ア
2
ル カ リ性 を 示 して い る.図6(b)は
原液 の含有率
0
と単 位 時 間 当 た りの 累 積 衝 撃 エ ネ ル ギ ー 量 を 示 し
イ オ ンO・Ol
交換水
た もの で,キ
O.1110
測 さ れ る もの とは 逆 に,高 含 有 率 に な る ほ ど壊 食
原 液 の 含 有 率,%
図6(b)HWBF中
ャ ビテ ー シ ョ ン気 泡 崩 壊 の 理 論 で予
面 に作 用 す る衝 撃 力 の回 数 や最 大 衝 撃 力 は増 加 す
の崩 壊 エ ネ ル ギ ー
る,図7は
種 々 の高 含 水 作 動 液 中 で の 質 量 減 少 量
曲線 お よ び 定 常 期 の 質 量 減 少 率 の変 化 を 示 した も
150
の で あ る.原 液 の 含 有 率 が大 き くな る ほ ど潜 伏 期
d
間 は長 くな るが,定 常 期 の質 量 減 少 率 は わず か な
原 液 の 含 有 に よ って イ オ ン交 換 水 中 よ り も著 し く
減 少 し,含 有 率5∼20%の
ぎ1°o
な い.HWBF中
肛
闘
範 囲 で は あ ま り変 化 し
で は材 料 の 疲 労 強 度 が 向上 す る た
め に,壊 食 に影 響 を与 え る気 泡 崩 壊 圧 の下 限界 値
黛
肛
国
餌50
は 大 き くな り,実 際 に壊 食:被害 を 与 え る気 泡 の個
数 は 逆 に減 少 す る の で潜 伏 期 間 は長 くな り壊 食 率
イ オ ン 交 換 水 中O
vO.5%-HWBFIIl
2%-HWBFIIle
a5%-HWBFIIl
●20%-HWBFlll
は小 さ くな る もの と考 え られ て い る12).し
HWSF中
か し,
で は イ オ ン交 換 水 中 に 比 べ て き 裂 数 は
少 な いが,き 裂 が深 くま で 進 展 して大 きな壊 食 粉
dO
601201802443Ua36c
を 脱 落 す る の でHWBF中
時 間,min
成 す る と考 え られ る13},
の壊食量
縮
藩
図7(a)HWBF中
で も厳 しい壊 食 面 を 形
150
2,液
の 種 類一 音 響 イ ン ピー ダ ン ス
壁 面 近 傍 の気 泡 や 壁 面 に付 着 した気 泡 が 非 球 形
崩 壊 す る と き,マ イ ク ロ ジ ェ ッ トが発 生 す る こ と
oo
50
ー
愉 急環 劇郎
ミ 切日 .
は高 速 写 真 な ど で確 認 さ れ て い る14).こ
の気 泡
崩 壊 時 の ジ ェ ッ ト流 も含 め て水 流 あ る い は水 滴 が
固体 壁 面 に衝 突 す る と き発 生 す る圧 力pは
plI
plclp2e2
で 与 え られ る.ρ1,ρ2は
Cr,C2は
oa51a15
20
図7(b)HWBF中
液 体 お よ び 固 体 の 音 速 で,ρCは
音響 イ
ン ピ ー ダ ン ス と 呼 ば れ る 量 で あ る.ρCが
増加 す
る と衝 撃 圧 は 高 くな る,水
原液 の 含有 率,%
と,水
の定 常 期 の壊 食 率
液 体 お よ び 固 体 の 密 度,
滴 との 衝 突 実 験 に よ る
滴 は 衝 突 後 速 や か に横 に広 が る の で,圧
力
は 衝 突 のf-;:.間
生'じ て 衝 突 中 で も す ぐ に 低 下 す る,
s1
機
544
械
の
研
究
第50巻
第4号(1998)
iaa
A:ヘ プ タ ン
B:ブ チ ル ・ア ル コ ー ル
C:ペ ン ゼ ン
D:ア ニ ソ ル
15Q
K
ぎ
10
E:ア ニ リ ン
F:水
ユOO
」:エチ レ ン ・ダ イ プ ロマ イF
K:プ ロモ ホ ル ム
咽
150a
6z
as
sa
85
56
s1,0.sa
選
汚
E
H ,
D
1000
C
B
A
0
,500
GJ
1
。
Fo
50
1
ミ 昼軋 、笛山⇔匿
面
奄
G:エ チ レン ・グ リ コ ー ル
H:ト リ ウ ロ ロエ タ ン
1:カー ボ ン ・テ トラ ク ロ ラ イ ド
O 直U O O hリ O ハ
U
= 富 竃 需 電 = 鴇
σ σ σ σ σ σ σ
o Φ o ● ・工 工
aoa
2500
2000
pe
0.1
24344454
図8液
の ρCと 壊 食 量
流 速rmks
図9流
圧 力 の ピ ー ク 時 間 は2∼3μsで
mrn2の
速 と壊 食量
あ る が,95kgf/
圧 力 が 測 定 さ れ て い る.実
数 σ一 定 の 条 件 下 で 流 速 を変 化 して 試 験 す る必 要
験 条 件 と して
v720m/s,C1=1500m〆S,ρ1二1,p2=。
が あ る.
。
を 用 い て ρ を 計 算 す る と,ρ=108kgf/mm2と
り 実 験 値 と ほ ぼ 一 致 して い る15).気
流 速 に 関 す る 実 験 はKnappに
な
な わ れ}ピ
泡崩壊 によ
る マ イ ク ロ ジ ェ ッ トの 場 合 も 同 様 で,作
用 時間 は
ッ ト数 が流 速 の6乗
明 らか に して い る1$].流
よ っ て 最 初 に行
に 比例 す る こ とを
速 に 対 す る指 数 は,加
作 用 し た 面 積 が 計 測 で き な い の で 作 用 圧 力 は不 明
藤 の著 書 に ま とめ られ て い る よ うに 種 々 の材 料 に
つ い て行 な われ て い て,4∼9と
して い る もの が 多
で あ る16}.図8は
い17,18),図9は
約2μ3で
と ρCの
衝 撃 荷 重 約10Nが
測 定 さ れ て い る が,
種 々 の 液 中 で のAgの
関 係 を 示 した も の で あ る.壊
壊食 量
著 者 らが ミ シガ ン大 学 の ベ ンチ
ュ リ管 装 置 で行 な った 実験 結 果 で あ る が,A1の
食 量 は液 の
音 響 イ ン ピ ー ダ ン ス と 比 例 関 係 に な ら な い が,一
つ の 曲 線 で示 され る密 接 な 関 係 で あ る こ とが わ か
う に σが 同 じで キ ャ ビテ ー シ ョ ンの 長 さが 同 じで
る5},
のよ
も流 速 が増 す と壊 食 量 が増 加 す るの は,流 れ の 持
3,流
つ エ ネ ル ギ ー が 増 加 す る た め で あ る,な お,キ
れ の影 響
節(49巻9号)ベ
ャ
ビテ ー シ ョ ン係 数 が 大 き くな って キ ャ ビテ ー シ ョ
ンが発 生 しに くい 状 態 で は 図 中 ● 印 の よ う に流 速
キ ャ ビテ ー シ ョン係 数 と壊 食 量 の関 係 は1の3
に あ ま り影 響 され な い流 動 腐 食 の 状 態 に な る,
ン チ ュ リ管 に よ る方 法 の 中 で 述
べ た,流 速 を一 定 に して 下 流 の圧 力 を高 め て キ ャ
4,液
ビテ ー シ ョ ン係 数 を 大 き くす る と,キ ャ ビ テ ー シ
ョ ンは 断 続 的 に発 生 して 壊 食 量 が 減 少 す る.一
方,下
見 出 して い る20f.こ
壊
食 量 につ い て 指 数4を
の腐 食 性
腐 食 作 用 の 強 い液 中 で は壊 食 の 進 展 速 度 に よ っ
て大 き な違 い が 生 じる,激
流 の圧 力 を 低 く して キ ャ ビテ ー シ ョ ン係 数
しい 壊 食 の も とで は液
を 小 さ くす る とス ー パ ー キ ャ ビテ ー シ ョン に な っ
の腐 食 作 用 よ り も機 械 的 な壊 食 作 用 が主 流 を 占 め
て壊 食 量 は減 少 す るの で キ ャ ビテ ー シ ョ ン係 数 に
る が,ゆ
対 す る壊 食 量 の変 化 は あ る キ ャ ビテ ー シ ョン係 数
くな り,コ ロ ー ジ ョ ン ・エ ロー ジ ョ ン と呼 ば れ る
で 極 大 値 を示 す よ うな 変 化 を す る17).し
よ うに な る.さ
たが っ
て壊 食 に及 ぽす 流 速 の影 響 を 明 らか に す るた め に
るや か な 壊 食 で は腐 食 作 用 の影 響 が 大 き
らに キ ャ ビテ ー シ ョ ン強 さが 小 さ
くな る とい わ ゆ る流 動 腐 食 の 状 態 に な る,
は,下 流 の 静 圧 を変 化 させ て キ ャ ビテ ー シ ョ ン係
Lichtmanぢ
82
は ベ ン チ ュ リ管 内 のA1合
金 の損 傷
岡 田 ・服 部:キ
ャ ビ テ ー シ ョ 」 壊 食(8)
5D5
響 は認 め られ な い.微 視 的 に 観 察 す る と,粒 子 の
15a
●:10%食
塩水中
・:3%食
塩水中
。;O .5%食 塩 水 中
。:イ オ ン 交 換 水 中
智lUO
表 面 の 結 晶 方 位 に よ って異 な り,腐 食 さ れ や す い
i
粒 子 で は 腐 食 ピ ッ トが多 数 発 生 す る,そ
り帯 の 腐 食 と と もに潜 伏 期 の質 量 減 少 量 の増 加 の
面
〆
/
n!50
原 因 に な る.
-
キ ャ ビテ ー シ ョ ン壊 食 に お け る腐 食 の影 響 は 電
∫}・'
,げ
/'P.
気 化 学 的 な 腐 食 が 独 立 して 加 算 さ れ る だ け で な
労/
く,機 械 的 な 壊 食 作 用 も促 進 させ るの で,腐 食 環
0
020406080100工20
境 下 の質 量 減 少 量 ω は,
試 験 時 間,min
w-wa+wg+∠w(2)
wA:非
腐食環境 下の質量減少量
wB:電
気 化 学 的 な腐 食 量
2
〆
・
≡1
して す べ
・5
b
一 一 一e-・
._一
一.e_両
Qw:機
械 的 壊 食 作 用 が促 進 した た め に
増 加 した質 量 減 少 量
曾
・・0-一
タ/も
o一
一
一
σ
'
,
-
臼1蒔1
'1
…
・..v-一
40U
_4圃__ra.
全 振 幅
゜32.5,um
O2U,um
NX5,um
ol10%食
塩氷 中
■:3%食
塩水 中
o:0,5%食
塩水 中
O:イ
オン交 換水
肛
囲0・5
340
譜
4
0
306490
120
ゴ
試 験 時 間,min
図10腐
皿岡200
軽
皿1叫
餌100
食性液 中での壊食量 と壊食率
を流 速 拶 に対 して
ひ 〈60ft/sコ
ロ ー ジ ョ ン ・エ ロ ー ジ ョン
v>8aft/sキ
ャ ビテ ー シ ョ ンエ ロ ー ジ ョン
so<v<80f ノs中 間 の 混 合 領 域
Q
d
510
試 験 時 間,h
の よ うに な る と して い る21}.
塩 水 中,3%
素 鋼 の質 量
食量
sao
は 食 塩 水 濃 度 が 増 す ほ ど上 昇 して い る,腐 食 疲 労
で は 溶 存 酸 素 量 が減 少 し始 め る3%付
強 度 を示 す の に 対 して,キ
は10%で
審
近 で最低
全 振 幅
32.5君m
20μm
15#m
口田■
減 少 量 お よ び 質 量 減 少 率 曲線 で あ る22},壊
ト
加
塩 水 中 のS15C炭
OΦ●
イ オ ン交 換 水 中,0、5%食
-鞠.
口 ]㎞ド
図10は
食 塩 水 中,10%食
[a}
400
32.5μm2
0君111
15,um
'
ぞ
自200
ャ ビテ ー シ ョ ン壊 食 で
ノ
f
奇
もな お増 加 す る傾 向 が み られ る,食 塩
水 中 で は濃 度 の増 加 と と も に電 気 伝 導 度 が増 加 し
ε1。
f
ゴ
p
響
10%に
メ}'
。
て も,溶 存 酸 素 量 は減 少 す るの で,濃 度 が3%程
度 の と き最 も腐 食 され や す い状 態 に な る とい わ れ
r
ノ'
1
て い るが,キ
rr
r
ノ
[ゴ
,層 『 一
一壮
一
O
ャ ビテ ー シ ョンが 発 生 す る と濃 度 が
d51D
な っ て もあ ま り溶 存 酸 素 量 が低 下 しな い
試 験 時 間,h
(h)
た め で あ る,
壊 食 の進 展 過 程 は質 量 減 少 量 曲 線 で み る 限 り壊
図 ユ1S15C炭
素 鋼 の3%食
w,Cw-xvB),wA
食 量 が全 体 的 に増 加 す る だ けで 目立 っ た腐 食 の影
$3
塩水 中 にお げ る
機
506
械
の 研
究
第5Q巻
6
第4号(1998)
34
m
駄 mm
.μ μ
ウ一〇 5
呂 ウ冒曜
⊥
幅幅幅
4
OO ■
振振振
全全全
5
3d
qり
喜2、
9畠
哩喋 最 佃 盤
量2B
./r8
講14
1
1n
O
d
24s81a
試 験 時 間t,ト
6
123456T89101112
図12S15C炭
素 鋼 の腐 食 効 果
pH
食 塩 水 中 に お け るw,w一
ωB,ω
週の 変 化 を 示 し
質 量 減 少 率 で表 わ す と
壊食量
w=wA+ωB+dw(3)
咽念蛭嘱
る か ら,1〃4+∠
は と も に機 械 的作 用 成 分 で あ
壽
と な る.wAと4ω
.
♂
た も の で あ る,式(2)を
素 鋼 の3%
ジ
図13pHと
で 与 え られ る2s].図llはSl5C炭
ω=党 ω』 と す る と,
w=kwA+w$
と な る か ら こ れ よ りkは
とな り,kは
言1孟2
試 験 時間t
機 械 的 壊 食 作 用 に お け る腐 食 効 果 を
図14壊
表 わ し,腐 食 疲 労 に お け る腐 食 効 果 に相 当 す る.
図12は
θ
B,
た 一 ω 一 ω ・ 一 ω ・+dw
wAwA
図11に
食 に及 ぽす イ ン ヒ ビタ の影 響
お け る腐 食 効 果 を表 わ して い る.
抵 抗 は増 す が,定 常 期 で は主 と して 物 理 的 な破 壊
腐 食 効 果 は 壊 食 の 初 期 で は非 常 に大 きい 値 で あ る
作 用 に よ る の で イ ン ヒ ビタ効 果 は現 わ れ な い と し
が定 常 期 で は1よ
て い る25},ま
果 はS15C炭
素 鋼 よ りS55C炭
う顕 著 で あ る.ま
S15C炭
り若 干 大 き い 値 に な る,腐 食 効
素 鋼 の方 が い っそ
た 腐 食 効 果 はSUS304で
も,
素 鋼 よ り小 さい が現 わ れ る.
液 のpHと
13の よ う に な る.蒸 留 水 中 を境 に して 酸 性 溶 液
で はpHの
減 少 と と も に急 速 に 質 量 減 少 率 は 増 加
ル カ リ溶 液 中 で はpHが
ク ロメ ー ト添加 の効 果 を求 め た 結 果 で も
同 じよ うに初 期 には有 効 で あ る が,そ の 後 ほ とん
ど効 果 を 持 た な い とい う結 論 が得 られ て い る26}.
キ ャ ビテ ー シ ョ ン壊 食 量 の 関 係 は図
す る.一 方,ア
す 種hの
た,各 種 の 鋳 鉄 の 壊 食 被 害 に及 ぼ
増 加 して
.も質 量 減 少 量 は あ ま り増 加 しな い24}
これ は 図12の
腐 食 効 果 の 変 化 か ら もaで
きる
こ とで あ る.
5.電
気 腐 食
陰 極 防 食 の効 果 は認 め られ た結 果 と認 め られ な
イ ン ヒ ビタ と して乳 化 油 を 加 え た と き,図14
い結 果 が あ るが,遠 藤 は キ ャ ビテ ー シ ョ ンイ ンテ
の よ うに初 期 の 壊 食 か ら定 常 期 の壊 食 に 移行 す る
ンシテ ィ と電 流 密 度 に よ る と して い る 鋤,図12
ま で の 時 間 は増 加 す るが 定 常 期 の壊 食 に は差 は認
の腐 食 効 果 の 結 果 か ら も明 らか な よ う に,壊 食 の
め られ な い.初 期 の 壊 食 は吸 着 膜 の生 成 に よ って
初 期 で は 腐 食 の 影 響 が大 き い が,定 常期 に な る と
一84一
岡 田 ・服 部:キ
5D7
ャ ビ テ ー シ ョ ン 壊 食(8)
参
3.5
壊 食 抵 抗 ΣPf諺
o.カ
ソー ド防 食
口
口Eeorr
O◇
イオン交 換 水 中
3
X10°
文
献
2]Rheingans,W.J.:Trans.A,SME,72,(1950]p.706.
as
m2,5
自
3)栄
幸 雄:防
4)遠
・
a
モ
轄1.5
㌦叫囚
5
1
遭2
考
1)ft.E.Devine:PieasetM.S.n-s4,(1972}p.559.
食 技 術,9(1960)p.490.
藤 吉 郎 ほ か3名:日
本 機 械 学 会 論 文 集,34,267
(1968)pユ831.
5)R.W.WilsonandR.Graha皿;Proc.Conf.onLuhricationandWear,MME(1967)p.TU7.
010
1
■
0.5
6>特
集 ・水 系 潤 滑 剤
7)浦
田 暎 三:日
8)C.F.フ
5
4
-1 .4
1.2‐1--o.s‐a.
電 位
・Vvs・SCE£'cnrr交
図15壊
1イ
オ ン
換 水 中
食 に お け る防 食 効 果
91西
setが 磁 歪 振 動 法 で 炭 素 鋼,ス
つ い て 試 験 した 結 果28)に
テ ン レス 鋼 な ど に
よ る と,試
通 じな い場 合 と壊 食 量 に差 は な い が,カ
にH2ガ
ス が,ア ノ ー ド面 にozガ
ソー ド面
スが 発 生 す る よ
うな電 流 を 通 じる と,電 流 が増 す ほ ど被 害 が 減 少
す る の で,防 食 電 流 の効 果 は発 生 ガ スの ク ッシ ョ
ン作 用 で あ る と して い る,球 状 黒rで
た結 果29)で も図15の
実験 し
よ う に カ ソー ド電 位 を低 下
させ る ほ ど気 泡崩 壊 の衝 撃 エ ネ ル ギ ー Σア12が 低
下 して 壊 食 抵 抗 が 向 上 して い る,-a.BV以
[lass)p.24.
口
X2)岩
井 善 郎 ほ か3名:潤
」.3}岩
井 善 郎 ほ か3名:ト
よ うで あ る.し か し,設 定 電 位 が 一1.4Vに
滑,27,9(1982)p・685,
滑,33,12(...)p.907.
ラ イ ポ ロ ジ ス ト(旧
lei}F.P.Bowden:Tabor,D.,TheFrictionandLubrication
ofsolid,Partll,axfvrd(19x4},
16)森
啓 之 ほ か3名
二日 本 機 械 学 会 論 文 集(A編),62,soo
(1996)p.1820.
17)加
藤 洋 治:キ
ャ ビ テ ー シ ョ ン,槙 書 店(1979)p.187.
18}R.T.Finapp:TransASME,77,(1955)p.1D45.
19)H.Kata:Int.ShipbuildProg.,22,253(1975)p,305,
2p]S.Hattorietal:Wear,10:3(1985)p.17.9.
2X)」.Z.Licht㎡ianetaL:TransASME,80(1958)p.王325,
22)岡
田 庸 敬
・粟 津
薫:日
本 機 械 学 会 論 文 集,46,40?
・浅 井 陽 一;日
本 機 械 学 会 論 文 集,44,378
(」.98fl)p.696.
23)岡
田 庸 敬
{].978)p.404.
24)H.WiegandandH.Fiitz:WerkstvfFeu.Korrosion,1$
(1964)P212,
25)栄
幸 雄 ・鬼 村 吉 郎:防
食 技 術,12(1963)P.149.
26)遠
藤 吉 郎:機
防食 に よ っ て生 じた水 素 が材 料 中 に 進 入 して水 素
2守)遠
藤 吉 郎 ・駒 井 謙 治 郎:防
脆 化 が進 行 した た め で あ る.
2S)Plesset,TransASME(1984)'p.BO8.
29)服
械 の 研 究,21,4(1969)p.576,
部 修 次 ほ か3名:夕
食 技 術2航
〔1977)p.133.
一 ポ 機 械,25,8(199?)p.420,
(VI終
一85
濯 滑),$5,10
(1990)P,726,
なる
と壊 食 抵 抗 は矢 印 の よ うに逆 に 低下 して い る,過
惇:潤
14)F.G.Hammitteta1.:ASIVIEpaper63-wA-2r6C1963).
下で
は水 素 ガ スが 発 生 して ク ッ シ ョン効 果 が 現 わ れ る
滑,30,10(1985)p.719.
械 の 研 究,$4,1(1982)p,207.
11)山
験片 を カ
ソー ドに した と き もア ノ ー ドに した とき も電 流 を
ェ ル ドマv:潤
本 栄 司1機
滑,92,8(1987).
10)W.KleinbreuerFluidtechniscHenkolloquium,Marz
腐 食 効 果 は わ ず か で あ る の で試 験 の仕 方 に よ って
この よ うな結 果 が導 か れ た もの と思 われ る.Ples-
・加 工 油 剤,潤
本 機 械 学 会 誌,89,817(198fi)p.1387.
わ り,以
下 次 号)
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