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遺伝子情報を利用した植物の機能解析

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遺伝子情報を利用した植物の機能解析
遺伝子情報を利用した植物の機能解析
丹羽 康夫
食品生命科学科(植物機能開発研究室) ◦連 絡 先
TEL.054-264-5583 FAX.054-264-5584
◦教員プロフィール http://db.u-shizuoka-ken.ac.jp/show/prof171.html
◦メールアドレス
[email protected]
食品栄養科学部
植物,香り,葉緑体,在来作物,遺伝子,ゲノム,DNA鑑定,お茶,
温室メロン,折戸ナス,柑橘類,わさび,お米,食の安心・安全
1.折戸ナスの系統解析
「一富士、二鷹、三茄子」のナスとされる折戸ナスについて、京都の賀
茂ナスと類縁関係があるかどうかを調べました。
歴史的な見地から、折戸ナスは紀州を経て京都に伝えられた可能性
が考えられたため、折戸ナス、紀州で古くから栽培されている湯浅ナ
ス、京都の大芹川(賀茂ナス)について遺伝子解析を行った結果、折戸ナ
スと賀茂ナスの間に類縁関係が認められたこと、
さらに、
湯浅ナスは折
戸ナス、
賀茂ナスと類縁関係が認められないことが明らかになりました。
2.温室メロンの香りの研究
温室メロンを低温貯蔵すると食味が低下するため、その原因を調べています。ヒトが食べ
る時、味覚以上に嗅覚が食味に多大な影響を及ぼします。収穫した温室メロンの日持ちを良
くしようと、低温で貯蔵すると、日持ちは良くなりますが、食味は低下します。その原因の一
つに香気成分の減少が考えられます。そこで、食味に影響を及ぼしている香気成分の探索を
行っています。
3.光が茶葉の生育におよぼす影響について
茶の栽培時に遮光処理すると、緑化が増進し、渋
みが軽減されうまみが増します。さらに、光を完全
にシャットアウトすると茶葉が白葉化しますが、
そのメカニズムを研究しています。
4.津波被害にも負けない耐塩性植物をめざして
シロイヌナズナという植物のモデルを利用し
て、耐塩性のメカニズムの研究を行っています。
5.植物が緑になるメカニズム
植物は細胞の中で葉緑体を分化させることによって緑になります。葉緑体がどのような
作用によって分化してくるのかを明らかにしようと、研究を行っています。
特許情報
・植物に耐塩性を付与するABCトランスポーター遺伝子、
特許出願番号: 2011-053073
・柑橘類酵素遺伝子調製方法、
特許出願番号: 2007-018804
・塩耐性形質転換植物体の製造方法、
特許出願番号: 2007-065450
・緑色カルス細胞の製造方法、
特許出願番号: 2006-069547
在来を含めた作物に科学のスパイスをきかせ高付加価値化
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研究シーズ集 2016-2017
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