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第30回衛生微生物協議会資料(PDF
国立感染症研究所における輸入デングウイルス 感染症の検査・診断状況と 通常RT PCRプライマ の変更 通常RT-PCRプライマーの変更 平成21年7月9日 衛生微生物技術協議会 第30回研究会 ウイルス情報交換会Ⅱ サンスクエアー堺(B棟ホール) 田島茂、小滝徹、林 昌宏、大松 勉、 高 智彦 高崎智彦、☆倉根一郎 倉 (国立感染研・ウイルス第1部) デングウイルス検査 デング感染症疑い患者血清・尿 (日本人帰国者、外国人入国者) 発熱、頭痛、発疹、筋肉痛、関節痛等 発熱 頭痛 発疹 筋肉痛 関節痛等 血小板数減少、CRP値増加など 1)抗体検査 抗デングウイルスIgM捕捉ELISA (IgG) 国立感染症研究所 2)遺伝子検出検査 ウイルス第一部 Real-time PCR (TaqMan法) 第二室 C Conventional ti l PCR 3)ウイルス分離 蚊由来細胞c6/36への接種 4)ウイルス抗原検査 ) 抗 検査 NS1抗原検出ELISA ・血清型の特定 塩基配列の決定 ・塩基配列の決定 ・各地域の新規 ウイルス株の分離 トレンドの把握 古典的RT RT--PCR用プライマー配列 primer New D2 プライマー sequence gene size(bps) D1s D1c GGACTGCGTATGGAGTTTTG ATGGGTTGTGGCCTAATCAT E NS1 490 DV2s DV2c AGRTTYGTCTGCAAACACTCC GTGTTACTTTRATTTCCTTG E 231 D2s D2c D2(TR)s D2(TR)c GTTCCTCTGCAAACACTCCA GTGTTATTTTGATTTCCTTG GCATAGAGGCTAAGCTGACC AAGGGGACTCACTCCACAAT E E E E 230 D3s D3c GTGCTTACACAGCCCTATTT TCCATTCTCCCAAGCGCCTG E NS1 320 D4s D4c CCATTATGGCTGTGTTGTTT CTTCATCCTGCTTCACTTCT NS2a NS2b 398 Dus Duc TCAATATGCTGAAACGCGCGAGAAACCG TTGCACCAACAGTCAATGTCTTCAGGTTC C PreM 511 263 D1,2,3,4;dengue type 1,2,3,4 s;sense primer, c;complimentary primer, u;universal primer 国内輸入デング感染症報告数 輸入デング感染症報告数 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009* 50 52 32 49 74 58 89 104 当室で実験室診断した 当室 実験室診断した デング感染症例数 35 31 26 20 43 30 52 69 17 *2009年7月6日現在 2008年月別輸入デング熱症例数 13 12 11 症 症例数 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec 2008年全検査検体に占める陽性検体の割合 (検査数 131) チクングニアウイルス 陰性 61 (47%) 1(1%) 陽性 69 (52%) 陽性患者における男女の割合 不明 1 1% 女性 27 39% 男性 41 60% 陽性患者の年代分布 不明 1 (1% ) 60代 8(12%) 10歳未満 1(1%) 50代 9 (13%) 10代 3(4%) 20代 23 (34% ) 40代 9 (13%) 30代 15 (22% ) 患者検体から同定されたデングウイルスの割合 Type 1, 17 不明 19 Type 4, 7 Type 2, 9 Type 3, 17 渡航地域別輸入デ グ感染症例数 渡航地域別輸入デング感染症例数 アフリカ, 1 アフリカ 中南米, 2 アジア・オセアニア, ジ オ 66 Jamaica 0 6 4 Inndia-Pakistann 8 Thailannd-Philippiness 10 Singapore-Malaysia-Thaailand-Singapore 12 Thailand-Laaos-Cambodia 14 Raos-Maldives-SriLankaa Guatemala-Honduras Thailand-Vietnum Malaaysia-Vietnam m Tuval Cotte d'Ivoiree ・DENV-3であった。 ・サウジアラビアの株に最も近縁 であったものの アジアよりも南米 であったものの、アジアよりも南米 のグループに近い。 ・アフリカのデングウイルスに関する 情報が非常に少ないことから、今回 得られたウイルスは非常に貴重で ある。 East Timor Solomon Is. Malaysia Cambodia Singapore Myanmarr Maldives Vietnam Philippiness Indonesia India Thailand 2008年渡航国別輸入デング感染症例数 東南アジア 南アジア 東南-南アジア 東南 南アジア オセアニア 中南米 アフリカ 2 2009年国内輸入デング感染症 陽性 17 陰性 21 月別報告数 感染者年代分布 男女の割合 1月 5 2月 4 4月 2 5月 6 20代 8 30代 4 50代 2 60代 1 不明 2 男性 12 女性 4 不明 1 *2009年7月6日現在 2009年国内輸入デング感染症 ウイルス型 渡航国 1型 4 2型 6 3型 1 4型 3 不明 3 インドネシア 3 マレーシア 3 東ティモール タイ ベトナム カンボジア スリランカ ボリビア バヌアツ トンガ トンガ、マーシャル諸島 シンガポール、マレーシア *2009年7月6日現在 2009年国内輸入チクングニヤ感染症 年国内輸 ク グ ヤ感染症 7 陽性 月別報告数 感染者年代分布 男女の割合 渡航国 1月 1 2月 1 5月 1 6月 4 40代 3 50代 3 60代 1 男性 2 女性 5 インドネシア 4 マレーシア 2 インド 1 *2009年7月6日現在 アルボウイルスレファレンスセンター ボウイ タ H20年度報告 H20 年度報告 チクングニヤウイルス合成RNAの作 チクングニヤウイルス合成RNA の作 製および配布と検査体制の確立 国立感染症研究所 ウイルス第1部第2室 H21.7.9 衛生微生物技術協議会第30回研究会 チクングニヤ熱の流行状況と媒介蚊としてのヒトスジシマカ ヒトスジシマカの分布地 分布 2009年、タイ、マレ 2009年 タイ マレーシア シア、インドネシア、 インドネシア シンガポール、インドで患者数増加中 2006年日本人2名スリランカから 輸入症例確認、 009年 月 日現在、 0例が 2009年7月2日現在、10例が 確認されている。 2007年北イタリア約300人 患者発生(1名死亡) 2008年香港1名輸入症例 2007/8年台湾空港 3名FSで検出 2005-6年インド140万人 2009年も流行は継続 2009年マレーシア 年 2687名患者発生 2004年ケニヤ 温暖化と干ばつ チクングニヤ流行 2005-6年スリランカ3.7万人 2008年秋タイに侵入、 2009年はすでに2万人を 超えている 2005-6年セーシェル1万人 年 コモロ諸島 2005-6年マヨット5千人 2009年シンガポール 299名患者発生 2005-6年モーリシャス 1万人 2005-6年レニオン24万人(人口の1/3) (強毒株出現 約250人死亡) インドネシアの患者数は把握で きないが、日本にはすでに3例 の輸入症例が確認されている。 チクングニヤ熱診断体制状況 1. ウ ウイルス遺伝子検出 遺伝 検 東京都健康安全研究センター、名古屋市衛生研究 所、三重県保健環境研究所、大阪府公衆衛生研 究所、神戸市環境保健研究所、広島県保健環境 センター、熊本県保健環境科学研究所。 (準備中:宮城県保健環境センタ ) (準備中:宮城県保健環境センター) 2.中和試験《可能施設(準備中)》 東京都健康安全研究センタ 東京都健康安全研究センター、名古屋市衛生研究 名古屋市衛生研究 所、大阪府公衆衛生研究所。 チクングニヤウイルス合成RNA チクングニヤウイルス合成 RNAの作製と配布 の作製と配布 (+)RNA 非構造蛋白質 5’cap 構造蛋白質 3’Poly A E1 9994 11310 RNA standard 10181 RT-PCR primers 10294 TaqMan RT-PCR primers & probe プライマー 11540 10573 10849 10880 10894 塩基配列 (5'-3') CHIK 10294s ACGCAATTGAGCGAAGCACAT CHIK 10 10573c 3 AAATTGTCCTGGTCTTCCTG Taq-Chik607F(10849) GCR CCM TCT KTA ACG GAC AT Taq Chik672R(10894) Taq-Chik672R(10894) GCC CCC RAA GTC KGA GGA R Taq-Chik638P(10880) FAM-TACCAGCCTGCACYC-MGB-3’ 患者血清中のCHIK RNAの検出 患者血清(病日) 2 RNA copies (log10) 8 9 8 7 6 5 4 3 2 1 (kbp) (kbp) 2.5 1.5 1.0 0.7 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0.05 40 RT PCR RT-PCR 2.5 1.5 10 1.0 0.7 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0.05 35 Cт Real Time RT-PCR 30 1.8 x 109 RNA copies/ml i / l 25 20 15 10 2 3 4 5 6 7 8 RNA copies/ 5μl (log10) 9 東南アジアにおけるチクングニヤ熱患者発生状況 (2008 2009) (2008-2009) ◎マレーシアの2008年の患者数 は4 271名2009年に入り第23週 は4,271名2009年に入り第23週 までで、すでに2687人の患者が報 告されている。 告されている ◎シンガポール(Ministry of Health)によれば、2009年第25週 までで、チクングニヤ熱患者は 299人の患者が報告されている。 ◎タイでは 2009年11週までで ◎タイでは、2009年11週までで、 10559人のチクングニヤ熱患者が 報告されている。 報告されている CTK Biotech社 IgM Rapid Test の評価 インドからの輸入症例血清 第108病日 第137病日 第137病日 (+) (+) マレーシアからの輸入症例血清 第1病日 第3病日 第9病日 第1病日第3病日 (-) (-) (+) SD社のものも同様のイムノクロマトキットである。 IgM抗体キットの評価 抗体キ ト 評価 • タイでの使用経験からは、擬陽性はある。 • SD社はIgM 社は ELISAキットは、capture法を採 キ は 法を採 用していないため、IgG抗体に影響される可 g 能性がある。 今年度は、米国CDCから抗アルファウイル ス-HRP抗体を分与してもらう予定である。 新たに感染症法に収載された アルファウイルス群の抗体検査 抗アルファウイルス-HRP抗体を用いることで • ウマ脳炎ウイルス群 EEE,WEE,VEEの EEE,WEE,VEE のIgM IgM--捕捉 捕捉ELISA ELISAの完成 の完成