彼女の名前はノーリン。11歳です。7人兄弟の4人目ですが、女の子は

彼女の名前はノーリン。１１歳です。７人兄弟の４人目ですが、女の子は彼女だけ。一番上のお兄ちゃん
は１８歳、一番下の弟は６ヶ月です。お父さんは車を洗う仕事、お母さんは週に数回パンを作っています。
１．２０１１年９月／ニカラグア、ヌエバギネア／夏目佳代子
パン作りは一家みんなで行います。こねる機械やオーブンはないので全部手作業です。パン生地をこねる
お母さん。お父さんがこねる時も。お母さんは一番下の子が産まれる直前まで、力のいるこねる作業をし
ていました。
２．２０１１年１０月／ニカラグア、ヌエバギネア／夏目佳代子
ノーリンも、中に入れるチーズを削ったり、生地がくっつかないように鉄板に油を塗ったりするお手伝い。
パンを成形するのはお母さんに教えてもらって練習中です。
３．２０１２年１月／ニカラグア、ヌエバギネア／夏目佳代子
発酵した生地を分割し、おかあさんとおばあちゃんが１つ１つ成形していきます。お兄ちゃんたちは薪を
割り、かまどの準備をします。１回で 150 個ほどのパンを作るのですが、朝８時頃から作り始め、焼き上
がりは１時〜２時。焼き上がるまでに時間と労力がかかる作業です。雨が強い時は作れない日もあります。
４．５．２０１１年９月／ニカラグア、ヌエバギネア／夏目佳代子
焼き上がったパンはたらいに入れ、お兄ちゃんがかつぎ、ノーリンがお金担当で売りに行きます。昨年は
学校から帰ってきてからパンを売りに行っていましたが、今年は午後の部に通っているので、パンを作る
日は学校に行かずにパンを売りに行きます。ノーリンは他にも、そうじや洗濯をしたり、ごはんを作った
り、弟の面倒をみたりと家の手伝いをして家計を支えています。まだ十分に読み書きはできず、教科書も
持っていません。
６．２０１２年４月
ニカラグア、ヌエバギネア
夏目佳代子
７．２０１１年１２月／ニカラグア、ヌエバギネア／夏目佳代子
ノーリンに好きなことを聞くと、「勉強すること」「働くこと」という答えがぱっと出てきました。大切な
ものは「お母さん」と「家族」。もっと勉強するのが彼女の夢です。その時の表情は本当にキラキラしてい
ました。
８．２０１３年１月／ニカラグア、ヌエバギネア／夏目佳代子