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年度末園だより - 聖ミカエル幼稚園
聖ミカエル幼稚園 2 0 1 5年 3月 13日 発 行 「自分を愛するように、あなたの隣人を愛しなさい」 ( マ タ イ に よ る 福 音 書 22: 39) 皆様、お子さんのご進級、ご卒園、おめでとうございます。 最近は年のせいか、一年があっという間に過ぎていくのですが、特にこの一年は新制度の準 備に追われながら慌ただしく時が過ぎていった、という感じです。園長として外に出ることも 多く、子ども達と一緒に過ごせないときもありました。 でも、朝・帰りに玄関でご挨拶をしたり、午後からの園庭での外遊びの時に、お手々をつな い で 一 緒 に 遊 ん だ り 、 子 ど も 達 と 触 れ 合 う 機 会 も あ り ま し た 。 そ の 中 で 、「 い つ の 間 に か 背 が 伸 び た な あ 。」「 お 話 が 上 手 に な っ た な あ 。」「 お 友 達 と 上 手 に 遊 べ る よ う に な っ た な あ 。」 と 子 ども達の成長を感じることがよくありました。 来 年 度 は 、「 施 設 給 付 型 幼 稚 園 」 と し て 聖 ミ カ エ ル 幼 稚 園 は 動 き 出 し ま す 。 ご 家 庭 や お 子 さ んにとって変わるのは、保育料の徴収の仕方、預かり保育の金額が低くなること、幼稚園の施 設がより良くなる、ということです。施設の改善はまだこれから考えていきますが、外の遊具 の取り換えや、室内の電灯をLEDに変えていくことなどを検討中です。ただ、一番大切なの は保育の中身です。先生たちはいつも心をこめて保育をしていますし、とても真面目で努力家 ですが、これからもより努力して、保育の技術を向上させるために、学びを大切にしていきた いと思います。 保護者の皆様には今年度も本当にお世話になりました。いつも元気で前向きなお父さん、お 母 さ ん に た く さ ん 支 え て い た だ き ま し た 。 2月 23日 の お 礼 拝 の 後 に は ゴ ス ペ ル サ ー ク ル の お 母 さん方が、子ども達にお歌を聞かせてくださいました。かわいい子ども達と一緒に歌う場面で は、感極まって歌いながら泣いていらっしゃるお母さん方がたくさんいて、私たち職員ももら い 泣 き し て し ま い ま し た 。子 ど も の 一 生 懸 命 歌 う 姿 に は 、本 当 に 人 の 心 を 動 か す 力 が あ り ま す 。 ま た 、 25日 に は 、 絵 本 サ ー ク ル の お 母 さ ん 方 が 、 ブ ラ ッ ク ラ イ ト を 使 っ て 、 光 る 「 は ら ぺ こ あおむし」のペープサートを見せてくださいました。今までにない不思議な美しいペープサー トで、子ども達も大喜びでした。いつもお話しすることですが、聖ミカエル幼稚園の子ども達 は、たくさんのお父さん、お母さんに大切にされながら大きくなります。本当に幸せなことで す。新制度に移行しても、この良い雰囲気がずっと続いていくことを願っています。 年長さんの保護者の皆様、小学校に行っても子育ては続きます。ぜひ、これからも親同士の お友達をたくさん作ってPTA活動にも積極的に参加してください。子どものことで関われる 時期は、ほんの一瞬です。子育てを楽しんでくださいね。 園長 渡部 良子 私がミカエル幼稚園に来てもうすぐ1年になります。この間、こど もたちに、イエス様の愛が十分に伝えられただろうかと、いま自分を 省みています。冒頭に紹介した聖書の言葉がもっとも大切だと思うか らです。 し か し 、「 愛 」 ほ ど 使 い 方 が 難 し い 言 葉 も あ り ま せ ん 。 欧 米 の 指 導 者 のスピーチには、愛とか勇気、謙遜など、人間の基本に関わる言葉が 多く用いられます。反対に日本では、総理大臣がうかつに「友愛」な どというと、いきなり変人扱いされてしまいます。この違いは何でし ょうか。人間にとってそのような言葉が必要なことは間違いありませ ん。実際には恥ずかしさもあって口から出ないのですが、なくてはな らない言葉です。そもそも、こどもたちが育って卒園していくのは、 保護者の皆さんの愛があったからです。反対にこどもたちが親に対し て持っている愛に気づかされ、励まされることもあったのではないで しょうか。 私が卒業した大学は、その頃は全学生が千人ほどの小さなものでし た。チャペルで行われた卒業礼拝で当時の大学のチャプレンは言いま し た 。「 こ の 大 学 は 小 さ く 、 社 会 に 出 て も 同 窓 生 は 少 な い し 、 学 閥 も な い。頼れるものはあまりない。だから君たちが生きる柱とすべきなの は 、『 自 分 を 愛 す る よ う に 、 あ な た の 隣 人 を 愛 す る 』 と い う 聖 書 の 一 句 な の だ 」。 聖 人 君 子 で は な い 私 た ち に そ ん な こ と が で き る か と 、 悲 観 す る必要はありません。問題は、この言葉にこだわり続けることなので す。いま私も同じ言葉を卒園するこどもたちに贈りたいと思います。 幼稚園で神様の愛、ご両親の愛を知ったこどもたちですから、この愛 の力によって人生を切り開いていけると信じています。そして、ミカエ ル幼稚園をいつでも帰って来れる「こころの故郷」にして欲しいと願って います。応援しています。 チャプレン コルベ 司祭 下澤 昌