6 段階発音練習法

6 段階発音練習法
通じる発音を習得するためのモデルとして、6 段階発音練習法を紹介します。
練習の対象となる文を It’s nice to meet you. とします。
1 （発音記号）発音記号を調べます。
（1）発音記号は辞書により若干異なることがあります。これは辞書において採用される発音記号
が変遷してきているためです。
（2）自分が使用している辞書が採用している発音記号と竹林他（2008）で採用されている発音記
号を比較して、その相違点に注意してください。
（3）相違点は母音においてのみ認められるはずです。自分が使用している辞書で調べた発音記号
を、竹林他（2008）で採用されている発音記号を基準として、改変してください。
2 （音素）個々の音素を正確に発音できるように練習します。
3 （単語）個々の単語を正確に発音できるように練習します。
4 （リズム）文中において、強く発音される単語と弱く発音される単語に分類して、強弱をはっ
きりとし、正しいリズムで発音できるように練習します。
5 （音の変化）脱落、同化などの音声変化があるかを確認し、その音声変化を正確に発音できる
ように練習します。
6 （イントネーション）文中あるいは文末におけるイントネーションを正確に発音できるように
練習します。（下降調、上昇調、下降上昇調等のどれに当たるかに注意します。
）
以上述べたことを表にまとめると次のようになります。
段
階
例文
1
発音記号
2
音素
3
単語
4
リズム
5
音の変化
6
イントネーシ
ョン
It’s nice
It’s nice
to
to
meet you.
meet you.
It’s nice to meet you.
竹林滋・斉藤弘子．(2008)．
『改訂新版
辞書で各単語の発音記号を調
べる。
個々の音素を正確に発音でき
るように 1 つずつ練習する。
個々の単語を正確に発音でき
るように 1 つずつ練習する。
□を 3 の強さ、 を 1 の強さ程
度の割合で発音し、はっきりと
強弱をつける。
/ /と/ /が/ /に変化する。
（こ
の現象を融合同化という）
平叙文なので文末におけるイ
ントネーションは下降調を使
う。
英語音声学入門』
（CD 付）大修館書店．