...

田んぼの畦に芝を植え、C02 削減と労力軽減!

by user

on
Category: Documents
26

views

Report

Comments

Transcript

田んぼの畦に芝を植え、C02 削減と労力軽減!
NO.12
田んぼの畦に芝を植え、C02 削減と労力軽減!
北杜市地球温暖化対策・クリーンエネルギー推進協議会(グリーン北杜)会員 輿水 幸人
北杜市明野町浅尾 1054- 4
TEL 0551-25-3026 FAX 0551-25-3026
取組の内容
現在、圃場整備後の田んぼの法面は、年4回(期間中月1回割合程度)草刈を行うため非常に労力
が掛かり、また草刈機からは、自動車と同様に排気ガスが発生します。あわせて、春先の野焼き(い
わゆる雑草類の焼却除去)による CO2 発生量も相当な量になります。
そこで、この取組みは法面に予め「野芝」「姫岩だれ草」等を植え付けすることにより草刈を年1
回に低減し、尚且つ1回当たりの草刈機の使用を4分の1に削減することができ、排気ガスの発生量
を削減することが可能となり、同時に野焼きも削減することができます。ちなみに、北杜市明野町浅
尾地区の草刈機の台数換算による削減数を試算すると、135 戸(農業戸数)× 1台= 135 台 × 4回
= 540 台となり、単純計算で年間当たり 135 台に削減できます。
また、労力が軽減されることによって生まれた余剰の労力を土着菌利用の有機堆肥地域普及推進活
動へと充て、農地の肥よく化促進と、「梨北米」のモットーである「化学肥料 50%取組み米」とも連
動させ、ひいては化学肥料の使用低減による化石燃料使用の削減にもつなげていきたいと考え、もっ
か地域の活動家と共に独自の堆肥製造の構想も検討中です。
尚、以下に取組みの写真を添付致します。
●地域特性についてのコメント(活用した地域特性について)
他の地域と同様に農業の老齢化が進んでいる。しかしその反面有名なブランド米「梨北米」の産
地でもある。「このギャップが埋められれば…」と言う可能性から、今この取組みに興味を示す地
元の農家もあり、ある程度の実績が出れば全体的な取組みを積極的に行う潜在能力があると思う。
●独自性についてのコメント(創意工夫が活かされた点について)
各農家が少人数でも取組みやすくするための方法として、100 穴のトレーに芝の種を蒔き1ヶ月
後に法面に定植した。また、岩たれ草は、種がないので 100 穴トレーに挿し木で増殖し、法面に定
植した。
●各主体の連携についてのコメント(地域が一体的になった点などについて)
「グリーン北杜」のクリーンエネルギー普及推進とリンクさせ、市内に点在する自然エネルギーの
利活用施設(太陽光発電・小水力発電等)と、この取組みが地域ぐるみの温暖化対策の一環である
ことをピーアールし、あらたな観光農業へのあしがかりとする。また農事組合に働きかけ、事業化
できる米作農業の基礎を模索している段階。
●事業継続性についてのコメント
最初の植え付けに労力をとられるが、その後は草刈などの労力軽減へとつながるので、今後は全
国の農家へと普及させ、もっとたくさんのアイデアをプラスして行けば永年定着できるものとなっ
ていくと思う。
●事業発展性についてのコメント
この事業は、基礎となる農業(米作)に付帯する事業となるので、米作が続く限り発展していく
はずである。
●二酸化炭素削減効果についてのコメント(削減効果について)
全国における自動車排ガス中の二酸化炭素の排出量が、全体の排出量の相当割合を占めているこ
とから、同じ内燃機関である草刈機の排出ガスが削減することの期待度は高いと思う。また、年数
回行われる野焼きが減ることで、これまた全国的な焼却による二酸化炭素排出量の削減につながっ
ていく。
発育状況定植前
挿木30日
②
定植状況
10cm四方
に定植
③
刈取り前風景
年2回度
の状況
かめ虫の被
害が心配
⑧
Fly UP