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共生社会・地域活性化に関する調査会 3号 平成24年02月15日

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共生社会・地域活性化に関する調査会 3号 平成24年02月15日
180-参-共生社会・地域活性化に…-3 号 平成 24 年 02 月 15 日
○上野ひろし君
上野ひろしでございます。
三人の先生方、大変貴重なお話をありがとうございました。お一方ずつお伺いをしていき
たいと思います。
まず、平野参考人にお伺いをしたいと思うんですけれども、高齢者の方々四千五百十一名
の雇用をされたというのは大変すばらしい取組だと思うんですけれども、一方で、こういっ
た取組をできる、うまくいかせられるというのも、受け入れる環境でありますとか、あと市
場というのがあって本当に初めてうまくいくものなのではないかと思います。
例えば、同じような事業をやられている企業も、ビジネスですのでたくさんあると思いま
すし、また、先ほどもお話がありました、若い方々も同じようなことをやられているケース
というのがあると思うんですけれども、そういう中で、年間最大十九億円の売上げがあった
という話がありましたけれども、その辺りの工夫でありますとか、どういった努力をされた
のかというのをお伺いをしたいと思います。
○参考人(平野茂夫君)
お答えいたします。
同業の方との例えば競争なんというようなことを申し上げますと、
シニアの事業というの
は実は商売としては利潤が上がりにくいということですよね。
例えば、若い方を派遣をする場合は仕事の内容も話せばすぐ分かりますし、それから仕事
の振り分けが比較的やりやすいんですけれども、高齢者を正社員として採用し、あるいは派
遣社員として採用するときは、実はその人の人生とか、それからその人の持っている技能、
技術、その経験、これをつぶさにお聞きをして、またその方の人柄、元気はいいんだけれど
も、ちょっとやっぱり、職場に行ったら少しもめるんではないかとか、そういう、人格と言
ったら言い過ぎですけれども、その人のお人柄全体をつかんで、いかがでしょうかというこ
とになりますから、あなた、ここに行きなさいというわけにはいかないんですね。
ですから、その点、一人当たりの面接時間も掛かりますし、お客さんとの話の中で、こう
いう方がいかがでしょうかというふうなことを申し上げなければいけませんし、ですから、
案外有名人材派遣会社もこのシニアの事業はどちらかというとまだまだなかなか手に付き
にくいのが実情だと思います。
私のところは、申し上げていますように、私自身が変人なんですよね。私は、高齢者の方
を、雇用をつくって、人生の行く末というものを、働きたいのであれば働いて是非いただき
たいと、で、働けなくなったら、もう、はい、さようならと辞めてください、そういうふう
な人生の完結の場があっていいんではないかという、私のこれは独自の変人の考え方が、こ
ういう会社ですから独断でやれますから、ここが存在する一つの、そういう事業を継続をす
るというエネルギーの多くの源ですね。
しかしながら、利潤を上げなきゃいけませんから、納税もしなきゃいけませんからという
ことの中で、
最近ようやく千万とか二千万とか、
あるいは五百万とか三千万とかいうことに、
凸凹になってきまして、しかし、配当はまだできていないのが実情で、しかし、そういう会
社ですから、配当を出せというふうに中小企業庁も言わないでしょうし、親会社も余りそれ
は期待していません。そういう状況ですね。
○上野ひろし君
ありがとうございました。
次に、今村参考人にお伺いしたいと思います。
カタリ場と、あとコラボ・スクール、これも本当にすばらしい取組で、うまく広げていけ
ればいいんじゃないかなと思うんですけれども、一点、資金面についてちょっとお伺いした
いんですけれども、こういった取組は、NPOということで、資金面での課題というのもあ
るのではないかと思うんですけれども、説明の中でコラボ・スクールの方は寄附中心で運営
されているというようなお話もございました。どういった形で今やられているのか、特にカ
タリ場の方も含めてお教えいただきたいというのと、また、こういった事業をやっていく上
で、例えばその制度面を含めて、国、政府に対してこういった要望があるというのがあった
ら併せてお伺いをしたいと思います。
○参考人(今村久美君) 今の御質問をそのまま回答しますと、まず、カタリ場の事業の方
は基本的にこれまでずっと九割事業収入で運営してまいりました。これまで寄附を集めると
いうことは非常に難しくて、私たちのような小さな、そして無名な団体はなかなか寄附して
いただくことが難しい状態にありました。ただ、皆さんの御努力により寄附税制を改革して
いただきましたので、震災以降は非常に寄附をいただくということがすごくしやすい環境に
なったことに心から感謝をしております。
その上で、寄附をしていただくということに甘んじることなく、逆にそこで競争が今起き
ていて、NPO同士の中でいい意味でどう説明責任を果たすかとか、あの団体はこんなレポ
ートを出してくれたと企業から言われるとか、私たちの方も、これまでなかなか上手にでき
ていなかったその寄附いただいた後の報告というところも、どのNPOも今は育たないと次
の寄附がいただけないということにあって、すごくいいチャンスをいただいているなという
ことを感じております。
同時に、なかなか申し上げづらいんですけれども、行政からの委託事業についてなんです
けれども、今、これまで事業として活動をしてきたんですが、これまでの活動は基本的に事
業収入でやってきたんですけれども、なかなか私立高校のように学校に財源がある、まあ私
立高校でもいろんな高校があるんですが、ところばっかりではなくて、特に公立の学校から
は、高校無償化の流れもあって、なかなか高校無償化の流れはいい側面と、学校でお金が介
在することは、受益者からお金を集めることは学校の先生方の中で何か駄目なことみたいな
雰囲気も少し更に加速してきている中で、私たちのような事業者が学校の先生とお金の交渉
をするということが非常にしにくくなっているのも事実です。
これも、ただ、企業努力の中で私たちの競合は誰なのかということを定めて、模試を受け
たらこの値段ですがうちはこの値段ですとか、いろいろやっているんですけれども、できれ
ば学校の先生にはプログラムの交渉、学校や受益者の方々とはプログラムの交渉をした上で、
行政の方に自分たちでエントリーできるような形ができないかなと。しかも、間にいろんな
行政を挟まず、文科省と直接やれるといいなと思っていまして、やっぱり今回震災後も、文
科省はオーケーしてくださっている、しかし教育委員会を二段階通さないといけない、宮城
県と女川町を通してやっと仕事になると。なので、女川町と文科省がいいと言っていても宮
城県の枠がとか、大槌町と交渉するにはなかなかアジェンダが多いので難しい中で、国はい
いと言っているけどみたいなことがいろいろと起きて大変だったので、できるだけ間を挟ま
ずに交渉した上でNPOがクライアントを探す努力はするみたいな感じがつくれたらいい
なと思っております。
○上野ひろし君
ありがとうございました。
以上で終わります。
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