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知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会

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知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会
い~な
あまみ
中 央
しらさぎ
さくら
大阪+知的障害+地域+おもろい=創造
知の知の知の知
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 1344 号 2013.5.27 発行
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法定雇用率引き上げ 障害者適性、見極め戦力に
読売新聞 2013 年 5 月 27 日
様々な障害のある人が働くパソナハートフルのオフィス。
ノウハウを求めて見学に来る企業の人事担当者(手前)
も多い。
企業が障害者雇用を増やす動きが広まっている。企業
に義務づけられた障害者の法定雇用率が4月に引き上げ
られたためだ。
ただ、軽度の身体・知的障害者などに求人が集中し、
障害の種類や程度によっては、依然として就職が困難な
人も多い。採用後の定着を支援する取り組みも課題だ。
■就労時間や教え方工夫
人材派遣大手「パソナ」のグループ会社「パソナハートフル」(東京都千代田区)では、
様々な障害を持つ人が働く。営業資料の作成、文書のコピーやファイリング補助、郵便物
の発送。パソナグループ各社から請け負ったオフィス業務を、適性に応じて受け持ってい
る。
同社は、雇った障害者を親会社の雇用率に参入できる
特例子会社で、従業員の9割以上が身体、知的、精神な
どの障害を持つ。採用した障害者にはジョブコーチがつ
き、適している仕事を見極めたうえで、就労時間や教え
方を工夫するなど必要な支援を行っている。10年以上
勤務している知的障害のある男性(31)は、
「作業の優
先順位がわからなかったりするけど、同僚に教えてもらえるから働ける。頼まれたことが
ちゃんとできるとうれしい」と話す。
同社では、企業向けの障害者雇用のコンサルティング業務も行っている。白岩忠道・管
理統括部長は、
「会社の業務を分析して、障害者に適した仕事を切り出すことが重要。必ず
そうした仕事はあり、障害者も戦力として十分活用できる。他の社員は本来業務に専念で
きて効率が上がり、会社の業績にとってもプラスになる」と話す。
大阪市の中堅貨物会社も、6年前から障害者雇用に積極的に取り組んできた。ここ数年
は法定雇用率を上回る知的障害者らを雇い入れ、荷物の仕分け作業
や清掃を任せてきた。漢字が読めない従業員のため、仕分けの分類
を数字で示すなど工夫。
「仕事を覚えれば、まじめに休まず一生懸命
取り組み、あいさつもきちんとしてくれる。会社にとって欠かせな
い人材」(人事担当)。当初は採用を不安視していたベテラン作業員
の意識も変わり、協力を惜しまなくなった。
■求人が軽度者に集中
障害者雇用に本腰を入れる企業が増えてきた。
企業に義務づけられた障害者の法定雇用率が4月に引き上げられ、
従来の1・8%から2・0%になった。達成していない企業は、労働局などの指導対象と
なり、改善できなければ社名を公表される。一定規模以上の企業であれば、不足1人あた
り月5万円の納付金も課せられる。これまで法定雇用率の達成企業は半数以下にとどまっ
てきたが、企業は負担増を避けるためにも採用増を迫られ、人材確保に必死だ。
「就労経験のある障害者などは引く手あまたで、採用数を大幅に増やさなければならな
い大企業が確保してしまい、中小企業は雇いたくても雇えない状況」と、社会保険労務士
の吉本俊樹さん。
ただ、企業の求人は軽度の知的・身体障害に集
中し、それ以外の障害者の就職は依然として厳し
い。
昨年3月に大学を卒業した大阪府吹田市の男性
(24)は、難病の網膜色素変性症のため極度の
弱視。大学に入ってから症状が悪化し、黒板の字
もテレビも見えなくなった。就職活動では障害者
の求人をしている企業を回ったが、どこも不採用。
「視覚障害でパソコン操作ができるのか、
オフィス内の移動が危ないんじゃないか、などと疑っているようだった」
障害者への職業訓練を実施する社会福祉法人日本ライトハウスの関宏之常務理事は「重
度、軽度を問わず、適切な支援があれば働ける人は多い。最初から無理と断定せず、企業
は雇用を前向きに検討してほしい」と話す。
■採用後の定着支援を
採用後の定着支援も課題だ。せっかく就職しても、仕事が本人の適性と合わず、働き続
けられないケースも目立つ。埼玉県の調査では、離職する障害者の6割が勤続期間の短い
20~30歳代の若者。障害特性を理解しておらず、サポートの仕方が分からない企業が
多いことなどが原因とみられる。
都道府県の障害者職業センターなどでは、障害者の職場環境について助言する「ジョブ
コーチ」を希望する企業に派遣している。東京学芸大学の松矢勝宏名誉教授は、
「専門知識
を持つ特別支援学校や障害者職業センターと企業の連携を強化し、障害者が職場に定着で
きる取り組みを進める必要がある」と強調する。
企業の障害者雇用の義務は、今後も拡大される見込みだ。現在は身体・知的障害者だけ
が対象だが、今国会で予定される障害者雇用促進法の改正では18年度から精神障害者も
加えることにしている。難病患者も加えてほしいとの要望も強い。障害者手帳を持つ発達
障害者も増えている。
「欧州並みに3%程度まで上がる」とみる専門家も多い。
多様な障害を持つ人の就労を支えるには、企業が医療や福祉の専門職と協力することも
必要になってくるだろう。
障害者が働き続けられるよう配慮する職場は、高齢者や子育て・介護中の人など様々な
事情を抱える労働者にとっても働きやすいはずだ。すべての人が能力と意欲に応じて働け
る環境作りが求められている。
(梅崎正直)
法定雇用率 障害者雇用促進法で一定規模以上の企業に義務づけられた障害者の雇用割
合。2012年の実雇用率は1.69%。対象企業が4月に従来の「従業員56人以上」
から「50人以上」に拡大された。従業員200人超(15年度以降は100人超)の企
業については、未達成なら不足1人あたり月5万円の納付金が課せられ、達成していれば
超過1人あたり月2万7000円の調整金が受け取れる。
ごみを減らして雇用を増やす さくら福祉会(東大阪市) 産経関西 2013 年 5 月 27 日
「これもまだ、使えるな」とさくら福祉会(大阪府東大阪市)代表の西村兼一さん(5
7)は回収された衣服を見て話す。
同会は、2年前から家庭や近隣店舗で使わなくなった、かばんやくつ、衣料品を回収し、
アフリカや東南アジアの国々のバイヤーに委託して輸送している。作業を担当するのは、
一般企業での就労を目指す、知的障がいのある人や身体障がい者など15人。週に5日、
古着の回収、広告のポステイングや仕分け作業をする。同会の山田さん(31)は「毎日
作業するのは楽しい。仕事にはやりがいを感じている」と話す。
さくら福祉会の職員と写真に写る西村兼一さん(2列めの右)=大阪府東大阪市
事業を始めたきっかけは15年前にさかのぼる。
西村さんは、アメリカのバークレーで介護の勉強を
していた。バークレーは1960年代に、障がいの
ある学生が地域で自立した生活に必要な支援を求
めて学生運動を起こしたことで、街のバリアフリー
化が進み障がいがあっても暮らしやすい街として
知られる。西村さんは目の見えない人が不自由なく
普通に働いている姿に感銘をうけ、日本でも障がい
の有無にかかわらず働ける環境を作りたいと思っ
たそうだ。
現在、大阪市のごみは、年間約115万トンで、
その2割が古着やくつなど。焼却にかかる費用は95億円と推測され、ごみの減量化は税
金の削減にも貢献する。功績が認められ指定障害福祉サービス事業所の認定を受けている。
また、海外のバイヤーが必要なものを買い取りコンテナにのせて自費で輸送するため、費
用がかからないのが同会の特徴だ。西村さんは「ごみの中には燃やさず再利用できるもの
もある。日本で使わなくなったものを海外で必要とする人のところに届けることでお互い
が助かる仕組みができている」と語る。
大阪府内に4つの施設と30の協力団体がある。今後は、さくら福祉会の仕組みを拡大
し、全国で100カ所の事業所を作りたいと意気込む。「働きたいのに働けない人が多い。
私たちの活動が広がることで働ける人を増やし、ごみは減らしていきたい」と西村さんは
語った。
笑顔の“共走” 鶴見緑地で6時間リレーマラソン
大阪日日新聞 2013 年 5 月 27 日
笑顔でゴールする参加者=26 日午後、大阪市鶴見区
参加者それぞれのペースでチームメートと交
代しながら6時間走り続ける「第 20 回記念大会
6時間共生・共走リレーマラソン」が 26 日、大
阪市鶴見区の花博記念公園鶴見緑地で開かれた。
障害の有無にかかわらず「競争ではなく共に
走る“共走”を楽しみ、心の障壁を取り除こう」と、
同大会実行委員会(小笠原愛子委員長)が主催
し、大阪日日新聞などが後援。昨年までは8時
間の開催だったが、参加者への聞き取りをもと
に参加しやすい6時間にした。
今年は個人から最高 77 人まで、福祉団体や企業、家族、陸上同好会などさまざまな構成
で139チーム約1300人が参加。1周約1・2キロのコースを朝9時から走り始め、
シンガー・ソングライターの高石ともやさんが音楽ライブで応援する中、午後3時までた
すきをつないだ。
参加者らは「暑くて疲れたが楽しかった」
「また来年も出たい」と笑顔。実行委の松場作
治事務局長は「社会を共有しようという趣旨に賛同して集まってもらい、20 回続いたこと
は感慨深い。これからも続けたい」と話していた。
7月に「子どもポエムフェス」 太成学院大で開催
大阪日日新聞 2013 年 5 月 27 日
太成学院大学は7月 21 日、大阪府堺市美原区の同大で「関西子どもポエムフェスティバ
ルin太成学院大学」を開催する。午前 10 時~午後4時。無料。また同大ホームページか
ら申し込むとお楽しみ抽選券がもらえる。
田島征三さん、鹿島和夫さん、高丸もと子さん、のろさかんさん、杉本深由起さんら関
西にゆかりのある絵本や小学校の国語の教科書でおなじみの詩人や表現者が、詩作品や表
現について講演や絵本の読み聞かせを行う。
また、スーパーボールすくいやヨーヨー釣り、エアートランポリン、フランクフルト、
焼きそばなど、子どもが楽しめるイベントも開く。
問い合わせは電話072(362)3731、蟹江さんまたは小川さんへ(平日の午前
9時~午後5時)
。
児童虐待相談2年連続減/地域の取り組み活発化
四国新聞 2013 年 05 月 27 日
香川県の児童虐待相談対応件数の推移
香川県が対応した2012年度の児童虐待に関す
る相談件数は493件で、14年ぶりに減少した前年
度(505件)をさらに下回り、2年連続減となった
ことが県のまとめで分かった。県子育て支援課は「地
域での未然防止の取り組みが活発化した結果とみら
れるが、件数は依然多い。虐待と疑われることがあれ
ばすぐに相談を」としている。
内訳をみると、殴る、蹴るなどの「身体的虐待」が
207件で前年度より約1割増加し、全体の42・
0%を占めた。言葉で精神的に傷つけるなどの「心理的虐待」が159件(32・3%)、
食事を与えない、家に閉じ込めるなどの育児放棄「ネグレクト」が114件(23・1%)
、
「性的虐待」が13件(2・6%)だった。
虐待をする側で最も多いのは、実母の266件で全体の53・9%。実父が155件(3
1・4%)
、養・継父が51件(10・3%)
、養・継母が6件(1・2%)などと続いた。
虐待を受けた子どもの年齢は、小学生が最も多く37・3%。3歳から就学前が29・
4%、3歳未満が15・2%で、小学生以下が全体の8割を占めた。
県への通報者は、警察が前年度より68件増え、148件。同課は、家庭内暴力(DV)
への取り組みを強化している警察が、夫婦間のDVを見ただけでも子どもにとっては心理
的虐待に当たるとして相談するケースが増えた、と分析している。次いで、市福祉事務所
74件、学校・教育委員会などが70件、家族・親戚などが67件となった。
493件の相談のうち、459件は相談センターや福祉司による指導で対応。指導で改
善が見られなかった31件は、虐待が続く恐れが強く、家族と引き離す必要があるとして
施設入所(30件)と里親委託(1件)の措置を取った。
虐待が疑われる場合の連絡や相談は、子ども女性相談センター〈087(862)88
61〉
、西部子ども相談センター〈0877(24)3173〉のほか、市町でも受け付け
ている。
支援学級生徒にいじめ、集団で服脱がそうと
読売新聞 2013 年 5 月 26 日
長崎県佐世保市の市立中学校で、複数の3年男子生徒が同校の特別支援学級の3年男子
生徒2人に対し、ズボンや下着を脱がせようとするなどのいじめ行為を繰り返していたこ
とが分かった。
同校や市教委によると、生徒7人が8日の昼食会の後、特別支援学級の生徒1人をあお
むけにして手足を押さえつけ、ズボンの上から下半身を触ったり、ズボンと下着を脱がそ
うとしたりした。被害生徒が泣いて抵抗したことなどから発覚した。
被害生徒らに対する聞き取り調査の結果、4月22日にも、この7人を含む8人が被害
生徒を羽交い締めにして下着を脱がそうとするなどしていたことが判明。また、今月14
日に全校アンケートを実施したところ、特別支援学級の別の男子生徒が「うざい」
「くさい」
などの暴言を吐かれていたことも分かった。同校は「昨年夏頃からいじめが繰り返されて
いたようだ」としている。
障害者差別解消法案:障害者ら40人、成立求め集会−−仙台
/宮城
毎日新聞 2013 年 05 月 27 日
障害を理由とした差別をなくすことを目指す政府の障害者差別解消法案が国会に提出さ
れたことを受け、同法の早期成立を求める緊急集会が26日、仙台市青葉区の市福祉プラ
ザで開かれ、障害者ら約40人が参加した。
同法成立に向け活動してきたDPI日本会議(東京都千代田区)の事務局員、崔栄繁(た
かのり)さんが同法の内容を紹介。障害者を取り巻く障壁を除去するよう、行政機関には
法的義務が課されるが、民間業者は努力義務にとどまることを説明した。
今国会で成立しても施行は3年後で、施行3年後には法の見直しも行われるといい、崔
さんは「より良い法律になるよう意見を出し続けていくべきだ」と訴えた。
【竹田直人】
広がる認知症カフェ 初期患者や家族の孤立を防げ
京都新聞 2013 年 5 月 27 日
初期の認知症患者(手前、後ろ向きの男性)と話すスタッフ。いつで
も訪れることができるため本人や家族にとって気軽に相談できる貴重
な場となっている=京都市上京区一条通新町西入ル・オレンジカフェ
初期認知症の人と家族が集い、悩み事を相談したり介護情
報を得たりする「認知症カフェ」が京都府など全国で広まっ
ている。軽度の認知症患者を支える福祉サービスはこれまでなく、孤立しがちな患者・家
族からは「悩みを受け止めてくれる」と好評だ。だが、支援団体の調査では資金確保や人
材育成などの課題も浮き彫りとなった。運営の充実に向け、国のサポートが急がれる。
京都市上京区の「オレンジカフェ今出川」
。子育て中の母親が集うサロンで週1回開かれ
る。時間は午前10時半~午後3時半。認知症当事者や家族、医療介護職、ボランティア
らが集まり、自由に歓談する。誰が当事者かスタッフか分からず、初対面でもくつろげる。
初期の認知症と診断された参加者の女性(68)=山科区=は「不安な日々ばかりだけ
ど、ここに来ると本当に楽しくなる」。方向音痴が悪化し、家事への影響が出始めている。
一緒に参加する夫(70)は「家族の思い、困惑もスタッフが受け止めてくれる」と語る。
同カフェは京都大医学部付属病院老年内科診療科長の医師、武地一さんが昨年9月に開
設。医療機関を受診しない人にも対応し、認知症になっても地域で暮らせる支援を目指す。
武地さんは「軽度の患者と家族は介護サービスや社会から疎外され、自宅にこもり、身内
同士で傷つけ合う例もある。サービスを受けるまでの空白を埋める大切な存在だ」とカフ
ェの意義を強調する。
「認知症の人と家族の会」
(上京区)によると、認知症カフェは京都市や舞鶴市など府内
に少なくとも7カ所ある。滋賀県内ではカフェを名乗っていないが、同様の場所が守山市
にある。全国では運営方法や開設場所は異なるが約100カ所以上あるという。
厚生労働省の推計では65歳以上の10人に1人は認知症で今後も増加が予想される。
国は本年度からの「認知症施策推進5か年計画」で認知症カフェの普及・推進を掲げ、運
営費補助を初めて予算措置した。同省認知症・虐待防止対策推進室は「全国の開設状況は
まだ正確に把握できていないが今後、モデル施設で整備調査を進め、支援に取り組む」と
している。
竹中直人「くちづけ」で役者づけ!「仕事は断らない。脚本は全部読まない」…インタビ
ュー
スポーツ報知 2013 年 5 月 26 日
俳優としての哲学などをじっくりと語った竹中直人
25日に公開された映画「くちづけ」
(堤幸彦監督)に
出演した俳優・竹中直人(57)が、スポーツ報知のイ
ンタビューに応じた。役で見せるハイテンションとは全
く別人のような静かな口調インタビューで「仕事は断ら
ない。脚本は全部読まない」と、自身の役者哲学を披露。
“くちづけ”で最初に思い出すのは「病気がちだった母
のこと」と語った。俳優生活35年。今、一番嫌なのは
「ベテラン扱いされること」だそうだ。
竹中が出演した映画、ドラマは約200作にのぼる。これまでずっと、仕事のオファー
を断らない姿勢でやってきた。
「基本的にスケジュールさえ合えば、どこへでも飛んでいきたいと思っているんですよ。
昔と変わらず、あまり深く余計なことは考えずにね」
役者としてなかなか芽が出ず、仕事に飢えていた時を忘れたくない、と言う。
「来た仕事で差別したくないんです。役者人生のレールなんて考えたことがない。
『一緒
に仕事がやりたい』と思ってもらえるだけで、すごくありがたいことじゃないですか」
性格俳優で知られる。役への入り込み方を見れば、入念に役づくりをする―との印象を
与える。しかし、少々信じがたいが、竹中は演じるにあたり、台本全体を熟読することを
あえてしないそうだ。
「脚本を読んで『いい』とか『つまんない』とか、そんな判断や差別もしたくない。脚
本は監督やスタッフのためにあるように思う。僕はキャスティングされたら現場にちゃん
と行けばいい、という意識が強いんですよ」
役はつくるものではない。撮影現場に入り、共演者との芝居などに呼応して初めて生ま
れてくるもの、湧き出てくるもの―という考えだ。
「脚本を読んで結末を知りたくないっていうか…『このセリフはこのラストに向かって
る?』とか、自分で演技的ビジョンを立てちゃうのがすごく嫌で。自分のセリフしか読ま
なかったりしますよ」
普通の人はマネができない「竹中流役者哲学」
。今作では知的障害の娘・マコ(貫地谷し
ほり)と暮らしていたが、がんとなって死の宣告を受け、娘を残して逝くことに苦悩する
父親を演じた。実際の竹中も22歳の娘、16歳の息子の父親だ。
「子供たちの幼いころで思い出すのは、僕が帰った時にちっちゃな足で床をトコトコ駆
けてくる足音。かわいくてね。それがこんなに大きくなるなんて。本当に不思議ですよ」
娘とは一緒に映画を見に行くなど仲がいいそうだ。
「何か落ち込んでいるのかな?と思えば飲みに行ったり…。『きょう行く?』って誘う。
飲んだ方が話しやすい。コーヒー飲みながらだと親子でも何だか緊張しちゃうしね」
小学3年の… 映画のタイトルの「くちづけ」
。竹中にとって忘れられない“くちづけの
思い出”は母親だ。
「小学3年のころかな。母親は病弱な人で、調子がいいと『おやすみ』ってほっぺにキ
スしてくれて…寝ている時にお母さんの顔が近づく感覚がね。でも“くちづけ”じゃなく
て“せっぷん”となると感じが全然、違ってくるよね(笑い)」
そんな竹中が今、最も敬遠していることがある。
「ベテラン扱いされるのって、一番嫌じゃないですか? そもそも『いい仕事したい』
という考え方が苦手なんでしょうね」
次々に仕事が舞い込む生活が続いて久しいが、心は新人のままであり続けたい、そう願
っている。
竹中と貫地谷は、これまで何度も親子を演じている。
「出会ったのは10年前かな。今回は知的障害という精神的にとても大変な役だったと
思う。でも、しほりちゃんは役について語ってくることもなく、本番に集中していた」
ストイックにマコを演じきった“娘”をたたえる。
「一緒に芝居をしていて居心地がいい。ふわっとした女優さんで、理屈で物事を捉えな
い人。その時に感じたものを表現できる、相手を感じて動ける人だから」
今も劇中でマコに呼ばれる「いっぽん」(竹中の役名)という柔らかな声が耳に残ってお
り、「この一言が、
(劇中の)30年間の親子関係を支えて動かしてくれたように思う」と
感謝する。
俳優として生活できるようになるまで苦労したこともあり、今も撮影所にいるだけで幸
福な気分になる。
「そもそも撮影所ってロマンチックじゃないですか?」
「くちづけ」の撮影のため、大きなセットが組まれた東京・練馬区の東映東京撮影所に
通ったことを「夢のような日々でしたね」と振り返った。
今回はスタッフたちが張り詰めた空気の中で黙々と動いているのを見ることも刺激にな
り、楽しかった。
「ラストシーンは映画史に残るカットだと思う。堤監督はこのラストが撮りたかったん
だと分かりますよ」
ネタバレになるので詳細は明かせないが、堤監督とはプロ同士として信頼し、認め合っ
ているからこそ、の言葉だった。
障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律案(障害者差別解消法)についての見解
きょうされん理事会 2013 年 5 月 24 日
4月 26 日、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律案(以下、法案)が閣議決
定をされ、本日、衆院での審議入りとなった。
障害のある人と関係者は、障害のある人の差別を禁止する法律を長年待ち望んでおり、
この間、障がい者制度改革推進会議・差別禁止部会、障害者政策委員会・差別禁止部会等
で、そのあり方について熱心な議論が重ねられてきた。この議論の成果は「『障害を理由と
する差別の禁止に関する法制』についての差別禁止部会の意見(以下、意見書)
」としてま
とめられている。
この意見書の水準から見ると、今回の法案は甚だ不十分と言わざるを得ない。しかし、
障害のある人の切実な願いを踏まえ、その暮らしを一歩でも前進させる観点から、党派を
超えた徹底した議論を経て、今国会での成立を求めたい。
その上で、国会審議を通して、確認答弁や付帯決議等を含めて、下記の諸点についてさ
らなる論議の深化と改善を求めたい。
①法律の名称を差別禁止法に
障害を理由とする差別の実態についての国民や事業者等のいっそうの理解を広げ、法の
意図を明確にするために、名称を「障害を理由とする差別禁止法」とするべきである。
②差別についての定義の明記を
意見書を踏まえ、直接差別、間接差別、関連差別を不均等待遇の定義として明記すべき
であり、これを禁止することを明示すべきである。
③合理的配慮の定義と拘束力を障害者権利条約と同等に
「必要かつ合理的な配慮」は、障害者権利条約(以下、条約)の定めている合理的配慮
と同じものであることと、その不提供が差別であることを明記すべきである。事業者によ
る合理的配慮の提供は努力義務にとどめるのではなく、義務とすべきである。
④地方公共団体のガイドライン作成の義務化を
差別や合理的配慮についてのガイドラインに当たる対応要領について、地方公共団体に
よる作成は努力義務にとどめるのではなく、義務とすべきである。
⑤紛争解決・救済のしくみの拡充と機関の創設を
紛争解決については、既存のしくみの活用が中心となっているが、法の施行状況や差別
事例の分析等を通じて、実質的な救済のためのしくみの創設・拡充をすべきである。
⑥大臣からの助言、指導、勧告に従わない場合の措置を
主務大臣が対応指針に関して、事業者に求めた報告をしない、または虚偽の報告をした
場合の罰則は定められているが、加えて大臣からの助言、指導、勧告に従わない場合の措
置を規定すべきである。
⑦法の施行と見直し時期を早めるべき
法の施行を 2016 年(平成 28 年)と定め、必要な見直しは施行後 3 年を経過した場合と
されているが、できるだけ施行を早めるとともに、施行後 3 年を待たずに必要な見直しを
行うべきである。
⑧法が効力を発揮する各分野の明記を
意見書に述べられている各分野に関する事項を法に反映させるべきである。
以上の内容面での改善に加え、手続き面では意見書を受けての法案の検討、策定段階で
障害者政策委員会への説明がまったくなかったことの問題を付言しておく。
雇用分野の差別禁止等について新たな規定を設けた障害者雇用促進法の改正にあたって
は、法案要綱が労働政策審議会障害者雇用分科会に諮られた。それに照らせば、本法案の
策定段階でも、障害者政策委員会に説明と意見聴取があって然るべきであった。条約でも
謳われている、政策策定過程における当事者参画の重要性を改めて強調しておきたい。
また、いくつかの地方自治体では、独自の差別禁止条例が制定され、また現在、制定準
備がすすめられている自治体もある。本法が施行されることによって、これら既存・新規
の条例の改善が促進されることはあっても、条例の水準引き下げの根拠となってしまわな
いように、必要な措置を講じるべきである。
なお、法案が成立すれば条約批准に近づくものと思われるが、批准はゴールではなく障
害のある人が他の者と平等に生きることができる社会の実現に向けたスタートである。官
民一体となってこの法を意見書の水準にまで充実させるとともに、条約の批准後速やかに、
条約の定義・原則等との整合性をつける法改正に着手すべきである。
以上
「障害者差別解消法」の成立を目指し、障害者も健常者も共に御堂筋を歩こう!
障害者差別解消法案の制定は、私たち障害者の長年の悲願です。この法律の制定を多くの
障害者が求めていることをアピールし、御堂筋を大行進します。ぜひ、みなさん一緒に歩
きましょう!
■日時:2013 年 5 月 31 日(金)9:00~16:00
■内容:①.みんなで一万枚のチラシを配ろう! 9:00~
・梅田 大阪
中央郵便局跡地集合
・難波 高島屋前集合
②.大行進 13:30~
16:00
13:30 扇町公園集合
14:30 大行進スタート→難波方面へ
御堂筋を南下 4km パレード
16:00 元町中公園 ゴール、流れ解散
■お問合先:TRY2013 障害者差別解消を求める大行進実行委員会
(連絡先:西宮市西福町9-3メインストリーム協会内)
TEL:0798-66-5122 FAX:0798-66-5133 email:[email protected]
月刊情報誌「太陽の子」、隔月本人新聞「青空新聞」、社内誌「つなぐちゃんベクトル」、ネット情報「たまにブログ」も
大阪市天王寺区生玉前町 5-33 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所発行
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