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オンライン証券システム 導入事例

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オンライン証券システム 導入事例
オンライン証券システム
導入事例
松井証券株式会社
高い信頼性の
ハード・ソフト・サービスの
トータルソリューションで
ミッションクリティカルな
オンライン証券システムを支える
オンライン証券システム導入事例
松井証券
オンライン証券業界でシェアNo.1 を誇る松井証券株式会社。同社では去る2002年5
※
松井証券株式会社
取締役 事業企画部長
日沼 徹 氏
月より、多様化するネットトレーディングへの対応と、顧客ニーズにいち早く応えるサ
ービスを提供するために、インフラとなるシステムを全面的に刷新し稼働をスタートさ
松井証券株式会社
せた。システム構築にあたっては、拡張性や柔軟性に加え、他に類を見ない急激な顧
所在地/東京都中央区日本橋1-20-7
客の増加に対応するスケーラビリティ、ピーク時の膨大なアクセスに耐えうるパフォー
代表取締役社長/松井 道夫
マンス、さらには安定したサービスを24時間365日提供する信頼性など、まさにオン
資本金/11,380,503,400円
(2002年4月1日現在)
ライン証券ならではのシビアな要件があった。こうした要求に応えたのは、証券システ
役職員数/206名
(2002年4月1日現在)
ムに豊富な経験を有する日本フィッツ、インターネットサービスなどのインフラを担当
したIIJテクノロジー、そして信頼性の高さで定評のある製品・サービスを提供するhp。
事業内容/証券取引法に基づく証券業
[登録番号 関東財務局長(証)第58号]
3社のコラボレーションにより、スピード、拡張性、そして信頼性に対する、松井証券の
http://www.matsui.co.jp/
高い要求を満たすシステムを構築している。
驚異的な急成長を遂げる
オンライン証券業界のパイオニア
※ネット株取引売買実績において
概念を打破する革新的なものであった。と
りわけ1998年5月にサービスを開始した、
国内初の本格的なインターネットトレーディ
本来のオンライン証券ビジネスに
専念するためにシステム刷新を決意
IT(情報技術)、インターネットは証券業
ングシステム「ネットストック」の導入は、わ
ネットトレーディングに特化した松井証
界のビジネスのあり方をも大きく変えてい
が国の証券業界の歴史のなかでも画期的な
券にとって、顧客にサービスを提供し、多
る。一般証券会社の多くが、うち続く不況
出来事として銘記されるべきであろう。
様な証券業務を担うコンピュータシステム
で年々取引規模の縮小を余儀なくされて
その後、松井証券はオンライン証券業界
の存在は、いわばビジネスの心肺機能を司
いるのに対し、ADSL等の普及も相まって
のリーディングカンパニーとして驚異的な
るものだ。逆に言えば、業務のほとんどす
オンラインでの証券取引、いわゆるネット
急成長を遂げてきた。その成長ぶりは、こ
べてがシステムに依存しており、その優劣
トレーディングの取引規模は順調に拡大を
れまでの取引規模の急激な拡大に表れて
がビジネスの成否ないしは今後のビジネ
続けている。その結果、ネットトレーディン
いる。1998 年の 5 月にインターネットト
スの可能性に直結する。
グに特化したオンライン証券会社の躍進に
レーディングを開始した際の松井証券の売
松井証券の急成長は顧客数の激増が成
は目覚ましいものがある。なかでも松井証
買代金が約 4000 万円/月であったのに
し遂げたもので、システム的にはトランザ
券は、オンライン証券業界シェア25%を有
対し、2002年の5月には売買代金が5600
クションの爆発的な増加を意味する。何を
し、業界No.1 証券会社の地位を獲得して
億円/月という莫大な規模となっている。
置いてもシステムのスケーラビリティが求
いる企業だ。
つまり、この 4 年間で 1 万倍以上もの凄ま
められるわけだ。松井証券では従来、ソフ
1918年(大正7年)創業と歴史ある松井
じい成長を記録したわけだ。さらに現在
トベンダの協力を得て、インハウスでの開
証券だが、松井道夫氏が1995年
(平成7年)
松井証券では「できることは何でもやろう」
発によってシステムを構築してきたが、や
6月に代表取締役社長に就任してからは、
との考えから株取引だけでなく、損害保険
はりその際も「スケーラビリティの問題を
「顧客志向」の経営姿勢を斬新な施策展開で
等の保険商品・外国為替・金なども取り扱
第一に取り組んできた」と日沼氏は言う。
次々と具現化し、大きな飛躍を遂げた。そ
い、より広範なビジネス展開を積極的に
その一方で、オンライン証券業界も他業
の施策はいずれも、従来の証券取引の既成
図っている。
※
界同様、熾烈なビジネス競争が繰り広げら
それぞれの強みを活かした
コラボレーション体制
をもったという経験がある。
上、障害などによるシステムダウンは言う
一方、今回のシステム刷新の背景には、
に及ばず、パフォーマンスの劣化によるレ
スポンスの遅延が、そのまま顧客の機会損
いわゆる「 STP/T+1 」への対応を早期完
IIJテクノロジー
日本フィッツ
失に繋がるからだ。さらに松井証券の場
了させるという重要な目的もあった。
「STP」
●インターネットインフラ
●ハウジングサービス
●システムインフラ設計
●プロジェクト管理
●証券フロント業務/バックオフィ
ス業務/ミドルオフィス業務のシス
テム設計/開発
合、取引開始直後の9:00∼9:30くらいま
とは、証券取引の約定から決済までのプロ
でのピーク時には、世界最高レベルのトラ
セスをシステムによって自動化し、証券業
ンザクションが記録され、システムにとっ
務の効率化、決済リスクの削減を図るもの
ては過酷この上ない要件が課せられる。
で、その先にはT+1
(取引日翌日決済)への
日本hp
●システムインフラのコンサルティング
●システム運用のアウトソーシング
●クリティカル・サポート・サービス
そこで松井証券では、hpのサーバ、スト
移行が見込まれている。松井証券では、と
レージ、OS、ミドルウェアといったプラット
もすれば受け身になりがちなこうした対応
を「今後のビジネスを有利に展開するもの」
フォームをシステムの基盤に据えることを
決定した。日沼氏によれば「こうしたシビア
(日沼氏)
として、より戦略的なスタンスで
れていることは言うまでもない。この熾烈
な条件を満たしてくれるプラットフォーム
捉え、新システムでのいち早い実現を目指
な競争において有利にビジネスを展開し
は、hpのほかにはないと考えた」からだ。
していた。つまり、本来の業務の将来的な
ていくには、新規商品開発を含め、オンラ
その理由は大きく、世界最大級のトランザ
展開とこの「STP/T+1」への対応を含めて、
イン証券としていかに充実したサービス
クションを円滑に処理できる
“パフォーマ
証券業務に関する優れたノウハウを有する
を顧客に提供できるかが鍵となるからだ。
ンス”
、ビジネスの急成長に対応できる
“ス
アプリケーション開発ベンダの選択も不可
そして日沼氏は、
「従来のシステムでは、
ケーラビリティ”
、そして金融機関の基幹シ
欠だったのだ。そして、この松井証券の要
スケーラビリティの問題に腐心するあまり、
ステムを支える非常に高い”
信頼性”
の3つ
求に応えうる開発ベンダこそが日本フィッ
その点がボトルネックになって、本来のビ
を高い基準で満たしていたことにある。
ツだったのである。日本フィッツのシステ
ジネスに必要なシステムを展開していくこ
さらに、hpはハードウェア、ソフトウェア、
ムは、システム設計から開発までオブジェ
とが困難なことに気付いたのです」
と語る。
サポート・サービスを含むあらゆる局面か
クト指向を全面的に採用しているため、柔
また、当時協力を得ていた開発ベンダは証
らユーザのニーズに応えることができる、
軟性・拡張性に優れているのが特徴。まさ
券業務に関する知識が十分でなく、新たな
トータル・ソリューション・ベンダである点
に、松井証券のスピーディな経営戦略に応
サービスなどを実現するうえで開発に時間
も大きく評価された。日沼氏はとくにサ
えるシステムといえる。
を要するという問題点も浮かび上がった。
ポート・サービスについてのhpのスタンス
こうした問題を打破するために、松井証
を高く評価する。
「ハイエンドのシステムを
券では2001年12月にシステムの全面刷
支えるには、ベンダ側のサポート体制がい
新を決意。シビアに要求されるスケーラ
かに充実しているかが極めて重要。hpは
こうしたベンダおよびプラットフォーム
ビリティを維持しながら、イメージするビ
その点で群を抜いていると思います。マ
選定の経緯を経た今回の松井証券の新シ
ジネスを展開するに相応しい、プラット
シンの品質を保つためにサポートは当然
ステムは、2001年12月の導入決定後、年
フォームとアプリケーション開発ベンダの
必要であり、そうしたサービスをプライス
明けの2002年1月に開発プロジェクトを
選定に着手することとなった。そこで、松
に含めているという思想自体が大いに信
立ち上げ、同年5月にはシステム稼働を開
井証券の次なる挑戦のために選ばれたの
頼できます」と語る。この日沼氏の言葉の
始した。新システムはわずか4ヶ月という、
は、日本フィッツとhpであった。
背景には、従来のシステムサポートに不満
驚くべき短期開発によって構築されたこ
基幹システムを支える信頼性
hpのサーバ、ストレージ、
ソフトウェア、サービスを高く評価
当然のことながら、顧客に直接サービス
を提供する松井証券のシステムは、きわめ
松井証券システム概要図
www.matsui.co.jp
フロントオフィスシステム
Webアプリケーション
サーバ
WebLogic DBサーバ
も極めて高度な要件が求められる。なぜな
らインターネットトレーディング業務の性格
Webアプリケーション
サーバ
WebLogic
電子帳票
サーバ
Oracle 8i
PC
PC
イ
ン
タ
ー
ネ
ッ
ト
接
続
ストレージ
ストレージ
hp disk array
xp512
書類管理
サーバ
DBサーバ
外部接続
サーバ
印影管理
サーバ
Oracle 8i
hp disk array
xp512
PC
hp-uxサーバ
OS、ミドルウェアに至るまで、とりわけパ
フォーマンスやアベイラビリティについて
バックオフィスシステム
運用監視
サービス
hp OpenView
Webサーバ
てミッションクリティカルなものでなければ
ならない。サーバやストレージ機器から
オープンシステムにおける
ベストプラクティクスを提供するhp
hp オペレーションセンタ
24時間365日運用センタ
pocket.matsui.co.jp
携帯電話等
(iモード、J-スカイ、EZweb、
Lモード、ザウルス、Windows CE)
東証、大証、名証
JASDAQ、J-Knight
QUICK
保振機構
hp 運用管理者
hp 運用エンジニア
hp 運用オペレータ
CSS(クリティカルシステムサポート)サービス
とになる。これは、hpのハードの信頼性や
理も行い、システム全体の信頼性がさらに
サポートに加え、日本フィッツをはじめと
向上された。そして、証券業務自体を司る
した強固なパートナーシップによる相乗
のが、日本フィッツの「証券バックオフィス
効果が、最大限に発揮された証しといえ
システム(Trade One)」および「証券フロ
よう。オープンシステムにおけるベストプ
ントオフィスシステム
(Netトレーダー)」で
ラクティクスの提供、これこそが松井証券
ある。また、II J テクノロジ ーと hp の協力
の求めるシステムを実現できた最も大き
のもとインフラ構築がなされ、II J テクノ
な要因であり、hpの強みでもある。この件
ロジーはハウジングも担当。その上でhp
に関し日沼氏は「スケーラビリティに執心
の提供するCSS(クリティカルシステムサ
したことで
“失われた時間”
を一刻も早く
ポート)サービスと運用監視サービスが
取り戻そうと、hpと日本フィッツにはこの
利用されている。
驚異的なスケジュールに対応してもらった
が、実際に達成することができて、両社に
は本当に感謝している」と語る。
システム刷新により新サービスも登場
さらに業界をリードしていく
松井証券のシステムは、顧客と繋がるフ
稼働後のシステムは、まさに順調そのも
ロントシステムと、高いアベイラビリティ
のであるという。日沼氏によれば「システ
が要求されるバックシステムの2つに大き
ムがきわめて安定しているおかげで、我々
く分けられるが、今回の新システムではそ
はもはやシステムのことは意識していま
の全てをhp-uxサーバで構築した。高性能
せん。このため本来の業務にさらに注力
RISCプロセッサPA-8700を搭載し、堅牢
することが可能となっています」
と新シス
な シ ス テム 基 盤 を 提 供 す る hp server
テムへの満足感を語る。
rp5470、hp server rp5450、さら に hp
松井証券では、今回構築したシステムを
server rp7400、hp server rp8400。そ
ベースに、今後インターネットトレーディン
して、高性能エントリレベルサーバであ
グに関わる多様なユーザニーズを満たす、
る hp server rp2400も数多く導入さ
様々な新サービスの展開を目指していく。
れている。また、ストレージシステムとし
一例を挙げると、2002 年 9 月より、預株
ては、エンタープライズ向けディスクアレ
(よかぶ)制度をスタートする。これは、タ
イhp disk array xp512が導入された。一
ンスや貸し金庫に入っている株券を松井
方、システムソフトウェアに目を向けると、
証券に預けることで、銀行預金の利息のよ
ネットワーク管理のデファクト・スタンダー
うにお金がもらえる今までにないサービ
ド・ソリューションhp OpenView、アプリ
スだ。日沼氏は「こうした新規サービスを
ケーションサーバとしてBEAシステムズ社
迅速に提供できるのも、拡張性と柔軟性に
のWebLogic、そしてデータベースにはオ
富んだhpのプラットフォームと日本フィッ
ラクルのOracle8iという構成となってい
ツの証券業務システムがあればこそ。今
る。hp OpenView製品は、hp OpenView
後もみなさんを驚かせるような斬新な
operations/performance/omnibackⅡな
サービスを、このシステムをインフラとし
どが導入されている。これにより、ネットワ
て次々にリリースしていきたい」
と、システ
ークに加え、サーバとストレージの運用管
ムの今後の可能性に大いに期待を寄せる。
松井証券株式会社
代表取締役社長
松井 道夫 氏
hp は、信頼性に対する企業姿勢が他社と明らかに違います。
システムの構築だけでなく、実際にビジネスが動くまでを大切
に考えてくれる会社です。
松井証券ネットストック http://www.matsui.co.jp/
日本フィッツ株式会社
〒130-6591 東京都墨田区錦糸3-2-1アルカイースト
〒168-8585 東京都杉並区高井戸東3-29-21
■お問い合わせ先
http://www.hp.com/jp
TEL.03-3623-8300(代)
FAX.03-3623-8305(代)
http://www.jfits.co.jp/
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