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基金からのお知らせ
2014.6 臨時号
外国運輸金融厚生年金基金
厚生年金基金の解散と
代行資産の前納について
同意のお願い
厚生年金基金制度見直し法が2013年6月に成立し、2014年4月から施行されま
した。
この法律が制定されたことに伴い、当基金では2013年10月の代議員会におい
て解散の方針の議決を行い、現在、厚生労働大臣の解散認可に向けて基金の記録
の整理を行っているところです。
また、今回の法律改正により、解散認可前でも代行資産を国に前納できる仕組
みが導入されましたことを踏まえ、この前納の仕組みを活用することを視野に準
備を進めることに致しました。
代行資産の前納および解散認可の申請にあたりましては、基金加入事業所の事
業主および加入員の皆様方の3分の2以上の同意を頂くことが必要になります。
このたび、この同意を頂くための手続きを行うことに致しましたので、ご協力
のほど宜しくお願い申し上げます。
1 厚生年金基金制度見直し法の内容
代行割れリスクの度合いに応じ、次のような対応が求められます。
代行部分に対する積立状況
対 応
積立比率が1.5以上【健全な基金】
他制度(DB、DC等)へ移行または存続
積立比率が1.0以上1.5未満【代行割れ予備軍】
他制度(DB、DC等)へ移行または解散
積立比率が1.0未満【代行割れ基金】
法律施行日から5年以内の早期解散
代行部分に対する
積立状況
〈代行割れしていない基金〉
代行返上による他制度への移行
〈代行割れ予備軍〉
厚生労働大臣が第三者委員会の意見を
聴いて代行返上または解散を命令
(または通常解散)
1.0
〈代行割れ基金〉
特例解散による早期解散
・自主解散を基本
・厚生労働大臣が解散を促す
「清算型解散」も導入
施行日
約1割※1
〈健全な基金〉
代行返上による他制度への移行
または存続
約4割※1
➡
3割弱※2
存続のための基準
・最低責任準備金×1.5
または
・最低積立基準額
約5割※1
※1 2012年3月末時点の562
基 金(代 行 返 上 中 の 基 金
を除く)に占める割合
※2 2013年3月末時点の552
基 金(代 行 返 上 中 の 基 金
を除く)に占める割合
代行割れ基金の早期解散促進
代行割れを未然に防ぐための制度的措置
5年後
(特例解散の申請期限)
参考 厚生年金基金の給付
基金の退職年金は、下図のように厚生年金の老齢
厚生年金を基金が代行しプラスアルファーを加えて
給付する「基本部分」
(基本年金)
と、当基金が独自に
設計した上積み給付である「加算部分」
(加算年金・
厚生年金
基金
一時金)
で構成されています。
基金独自の
年金・一時金
国
国よりも増加する部分
厚生年金
国民年金
2
老齢厚生年金
(報酬比例部分)
代行
国から
移行してきた部分
障害厚生年金
遺族厚生年金
加給年金・標準報酬
の再評価分ほか
老齢基礎年金
障害基礎年金
遺族基礎年金
( )
この部分は国から
給付されます
加算部分
●当基金が独自に設計し
た上積み給付で、当基
金から支給します。
●加入員期間等により加
算年金/選択一時金/
遺族一時金/脱退一時
金があります。
基本部分
●基金から支給されます。
●全加入員が共通の対象
となる年金(基本年金)
です。
2 当基金が解散を決定した経緯
厚生年金基金制度見直し法の法律の成立によって、当基金の存続の可能性は失われたものと判断し、2013年10月
の代議員会において解散方針の議決を行いました。
当基金の非継続基準の積立水準は、次のとおりです。
2012年度
2011年度
2010年度
2009年度
2008年度
2007年度
2006年度
純資産/最低責任準備金
1.31
1.17
1.24
1.22
1.02
1.29
1.61
純資産/最低積立基準額
0.91
0.83
0.87
0.88
0.74
0.99
1.23
当基金の加算部分の給付水
準はもともと大きいものでは
ありませんので、今後極めて
(参考)2013年3月末財政検証結果
・継続基準
(単位:百万円)
・非継続基準
(単位:百万円)
大きな積立剰余を有しない限
り、法律による存続基準(純資
低積立基準額)の1.0倍を満た
純資産額
31,529
最低責任準備金
調整額 918
,
最低責任準備金
23,908
してはいません。したがいま
して存続の可能性は失われた
純資産額
31,529
34 349
最低積立基準額
を満たすことができませんし、
29 982
責任準備金
︵給付債務︶
産が最低責任準備金の1.5倍)
非継続基準による要積立額(最
プラスアルファ
部分
10,441
基本金 1,547
責任準備金(プラス
アルファ部分)5,156
,
最低責任準備金
23,908
ものと判断致しました。
3 解散後の給付と掛金
給付
厚生労働大臣の解散認可を受けますと、代行部分の給付を賄うための資産は基金から国に移管され、代行部分の
給付は国から給付されることになります。代行部分は公的年金(老齢厚生年金の報酬比例部分)の一部ですので、解散
によってその受給権は損なわれるものではなく、国から所定の年金が引続き支給されますのでご安心ください。
また、代行部分以外の基金独自の給付については、国に資産を移管した後、残余の資産を各受給権者の持ち分に応
じて按分して分配し清算します。
給付について
【現在】
【解散後】
基本プラスアルファ部分
支給義務移転
(国へ納付)
老齢厚生年金
老齢厚生年金
(再評価・スライド部分)
老齢基礎年金
(国民年金)
老齢基礎年金
(国民年金)
解散後は国より「老
齢 厚 生 年 金」と し
て支給されます。
国から支給
国から支給
老齢厚生年金
(再評価・スライド部分)
国から支給
代行部分
(報酬比例部分)
残余財産を分配
基本部分
基金から給付
加算部分
3
掛金
解散後、代行部分は国から給付されることになりますので、これまで代行部分の給付を賄うために基金に納めて
頂いた掛金(免除保険料)38‰(3.8%)については、国に納めて頂くことになります。
また、事業主に納めて頂いてきた基金のプラスアルファ部分の給付を賄うための掛金13‰(1.3%)、および事務費
掛金2‰(0.2%)
、計15‰(1.5%)については、解散によって納める必要はなくなります。
参考
掛金率(2013年9月∼ 2014年8月)
(単位:‰)
加入員
事業主
計
66.6
66.6
133.2
19
19
38
85.6
85.6
171.2
基本部分(普通掛金率)
3
3
加算部分(加算掛金率)
10
10
2
2
15
15
34
53
厚生年金保険分 国へ
代行部分 基金へ
普通掛金(免除保険料)率
厚生年金保険料率
基金のプラスアルファ部分
基金事務費掛金率
基金加入による負担
基金掛金率
19
解散により、納める必要はなくなる。
解散により国に納めることになる。
掛金について
【現在】
基金に納付
プラスアルファ部分の
掛金負担はなくなります。
プラスアルファ部分
の掛金
免除保険料
免除保険料分は国に納付
厚生年金保険料
厚生年金保険料から
免除保険料を控除
した額
国に納付
国に納付
4
【解散後】
解散後、免除保
険料分は国に納
付することにな
ります。
残余財産の分配方法
残余財産の分配は、基金の解散(事業の結了)に際し、これまで事業主が拠出した掛け金、積立てられた年金給付
のための資産(年金原資)を、加入員、年金受給者および受給待期脱退者にお返しするという基本的考え方に立って
分配します。
具体的には、次の計算式によって分配金額は決まります。
分配金額=
(残余財産)×各々の分配金受給権者の持分の額/すべての分配金受給権者の持分の総額
分配金受給権者の持分の額は、
(1)
の基本部分の持ち分の額と
(2)
の加算部分の持ち分の額を合わせたものとなります。
(1)基本部分の持ち分
加入員であった全期間の標準報酬月額を累計した額と標準賞与額を累計した額を合算した額に1000分の1を乗
じて得た額
(2)加算部分の持ち分 次の区分に応じて定める額となります。
ア 解散した日において加入員である方
加入期間中の平均給与×〈表1〉の乗率
イ 解散した日において年金受給者である方
加算年金額×残余保証期間に応じ〈表2〉の乗率
〈表1〉
加入員期間
ウ 解散した日において受給待期脱退者である方
加算年金額×解散をした日の年齢に応じ〈表3〉の
乗率
〈表2〉
率
加入員期間
〈表3〉
率
残余保証
期間
率
10.2652
0年
0.000
16 年
2.646
15年
1
0.108
17
2.862
14
9.8071
2
0.216
18
3.078
13
9.3238
3
0.324
19
3.294
12
8.8140
4
0.432
20
3.510
11
8.2761
5
0.540
21
3.780
10
7.7086
6
0.702
22
4.050
9
7.1099
7
0.864
23
4.320
8
6.4782
8
1.026
24
4.590
7
5.8118
9
1.188
25
4.860
6
5.1088
10
1.350
26
5.130
5
4.3671
11
1.566
27
5.400
4
3.5846
12
1.782
28
5.670
3
2.7591
13
1.998
29
5.940
2
1.8882
14
2.214
30 年以上
6.210
1
0.9694
15
2.430
0
0.0000
備考)加入員期間に1年未満の端数月があるときは次の算式による。
(小数点以下第4位を4捨5入する)
算式 = A +(B − A)× 端数月数/12
A・…端数月数を切り捨てた年数による率
B・…端数月数を1年に切り上げた年数による率
備考)残余保証期間に1年未満の
端数月があるときは次の算
式による。
(小数点以下第5位を4捨5
入する)
算式 = A +(B − A)
× 端数月数/12
A・…端数月数を切り捨てた年数に
よる率
B・…端数月数を1年に切り上げた
年数による率
解散時年齢
30 歳
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60 歳以上
率
2.0597
2.1729
2.2924
2.4185
2.5515
2.6919
2.8399
2.9961
3.1609
3.3348
3.5182
3.7117
3.9158
4.1312
4.3584
4.5981
4.8510
5.1178
5.3993
5.6963
6.0096
6.3401
6.6888
7.0567
7.4448
7.8543
8.2862
8.7420
9.2228
9.7300
10.2652
備考)年齢に1歳未満の端数月が
あるときは次の算式による。
(小数点以下第5位を4捨5
入する)
算式 = A +(B − A)
× 端数月数/12
A・…端数月数を切り捨てた年数
による率
B・…端数月数を1歳に切り上げた
年数による率
5
具体例
平均標準報酬月額 40万円 標準賞与額 100万円/年
分配金受給権者
加入員
基本部分持ち分
(45歳)
資格喪失43歳
加算部分持ち分
計
加入期間1年
(480+100)
÷1000=0.58
40×0.108=4.32
4.90
加入期間10年
(480×10+100×10)
÷
1000=5.80
40×1.35=54.00
59.80
加入期間20年
(480×20+100×10)
÷
1000=10.60
40×3.51=140.40
受給者(62歳)
÷1000
60歳から受給 加入期間18年 (480×18+100×8)
=9.44
残存保証期間
13年
受給待期者
(万円)
(480×18+100×8)
÷1000
加入期間18年
=9.44
151.00
40×0.2999=11.996
(年金額)
121.29
年金額×9.3238=111.85
40×0.2999×2.4848
=29.81
(年金額) 146.50
年金額×4.5981=137.06
4 代行資産の前納について
代行給付のための資産(最低責任準備金)は、通常解散認可後に国に返還することになります。今回の法律改正に
より、解散認可前であっても代行の将来分返上を行うことで、代行資産を前倒しで国に返還することが可能となり
ました。当基金では残余財産保全の観点からはこの前納制度を活用すべきと考え、その手続きに入ることにしまし
た。
代行資産の前納
◎2014年4月以降、将来分返上を行うことで最低責任準備金の一部前納が可能となりました。
◎前納額上限は「積立金の額からその後の給付に必要な資金を控除した額」となります。
◎前納以降、前納額について解散までの期間の利息がかかりません。
+厚生年金本体利回り
による利息
最低責任
準備金
6
前月の最低責任準備金に代行部分に係る収入・支出を
足し引きして算出。いわゆる「コロガシ計算」
【主なプラス項目】
・免除保険料
・受換金
【主なマイナス項目】
・代行給付
・移換金
・前納額に係る利息
最低責任
準備金
将来分返上とは
解散をしようとする基金は将来分返上を行うことで、段階的に代行部分資産の国への返上が可能です。
【将来分返上】
【解散(過去分返上)
】
残余財産を分配
︻基金︼
プラスアルファ部分
代行部分
(②)
プラスアルファ部分
返上部分
(①)
返上部分
(②)
返上部分
(①)
▲将来分返上
▲将来分返上
︻国︼
返上部分
(①)
返上部分
(②)
老齢厚生年金
▲解散
返上部分
(①)
老齢厚生年金
●将来分返上以降、免除保険料(3.8%)の納付先
が基金から国へ変更となります。基金に納め
て頂く掛金は、基金プラスアルファ部分掛金
1.3%と事務費掛金0.2%、計1.5%となります。
●将来分返上以降の期間に係る代行給付の支給
義務(①の部分)が基金から国へ変更となりま
す。
●将来分返上前の過去期間(②の部分)に係る最
低責任準備金を国へ返上し、代行給付の支給
義務の全てが基金から国へ変更となります。
●プラスアルファ部分は残余財産を分配します。
5 今後の基金解散関係の予定
6月∼7月
解散・将来分返上の事業主・加入員同意
8月
代議員会
・将来分返上議決
・将来分返上に伴う規約改正
9月
将来分返上認可
免除保険料の納付先が基金から国へ変更
代行部分資産の前納
X月
代議員会―記録整理ほぼ終了した時点
解散認可議決
6 分配金額の確定と支払時期
基金の残余財産は、解散認可後、代行給付のために必要な資産を国に移管してはじめて確定します。
残余財産が確定した後に、それぞれの方の分配金額を算定し、請求の手続をお願いします。従いまして、分配金が
支払われるのは、解散認可後数ヵ月後になるものと思われます。
7
7 当基金の概要
概況報告
(1)加入員数・事業所数
加入員数と事業所数の推移
(人)
11,000
8,000
6,000
121
91
119 119
受給者数(人)
130
122
120 119
119
118
117 116
9,492
115
9,583
9,087 9,759
9,835
9,615
9,438
9,606
8,541
105 104106 8,237
9,560
8,417
8,155
102
100 99
7,533 8,056
96
7,708 7,610
7,254
117
9,000
(件)
127
加入員数
事業所数
10,000
7,000
(2)受給者数と年金支給額
2,000
120
1,800
110
1,400
1,000
772
800
600
5,000
80
400
200
4,000
70
0
93年 94年 95年 96年 97年98年 99年 00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年 12年 13年
度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度
給付額
受給者数
1,200
100
297
369
443
549
給付額(百万円)
1,975
1,880
1,800
1,722
996
1,619
916
790 852
1,497
713
1,335
1,206
616
1,105
1,600
90
6,033
6,022 6,226
年金受給者数と給付額の推移
880
977
645
267 286
221
134
103
39 108 169
73
53
0
27
7 15
2
504
1,000
900
800
700
600
500
427
400
342
300
200
185
100
93年 94年 95年 96年 97年 98年 99年 00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年07年 08年 09年10年11年 12年13年
度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度
0
※受給者数は裁定ベース・年金支払額は支払ベース
(2014年3月末現在 単位:人)
事業所数
男
女
計
(2013年3月末)
航 空
海 運
金融その他
55
4,919
3,124
8,043
7,966
55
784
696
1,480
1,510
5
46
37
83
84
合 計
115
5,749
3,857
9,606
9,560
(2014年3月末現在 単位:人)
年金受給者数
第1種退職年金
第2種退職年金
合 計
(2013年4月∼2014年3月 単位:人)
男子
女子
合計
女子
合計
183
1,232
一時金請求者数
脱退一時金
男子
1,049
641
1,690
140
160
300
102
285
743
1,975
遺族一時金
選択一時金
12
102
3
44
15
146
※選択一時金とは第1
種退職年金の受給
権者が加算部分を
一時金として受取っ
たものです。
資産額と運用収益(速報)
資産額と運用収益率の推移(1997年度∼2013年度)
資産額(億円)
収益率(%)
400
360
350
10.55
2.32
150
100
50
316
259
250
200
25.62
24.58
300
65
−0.68
−3.07
75
4.98
96
0
106
155
113
−5.53
173
231
14.06
233
199
267
25.0
20.0
15.0
12.72
10.10
225
4.64
ー1.25
110
−11.86
253
35.0
30.0
ー0.09
10.0
5.0
0.0
−5.0
−10.0
−15.0
−13.09
−21.07
97年度 98年度 99年度 00年度 01年度 02年度 03年度 04年度 05年度 06年度 07年度 08年度 09年度 10年度 11年度 12年度 13年度
75
96
106 113 110 155 173 231 259 233 199 225 253 267 316 360
運用資産額(億円) 65
2.32
−3.07
10.55
−0.68
−5.53 −11.86 24.58 4.98 25.62 4.64 −13.09 −21.07 14.06 ー1.25 ー0.08 12.72 10.10
収益率(%)
−20.0
−25.0
〈参考〉2013年度(2013年4月∼2014年3月)の市場の指標
国内株式(TOPIX配当込)
:18.56 外国株式(MSCI KOKUSAI)
:32.43 国内債券(NOMURA-BPI(総合))
:0.58 外国債券(シティグループ世界国債)
:15.28
発行/外国運輸金融厚生年金基金
104−0061 東京都中央区銀座8-9-13 03-3574-6711 FAX.03-3574-6911
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