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平成19年4月からの年金改正と当基金の対応について

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平成19年4月からの年金改正と当基金の対応について
平成19年4月からの年金改正と
規約変更(当基金としての方針)のお知らせ
老齢厚生年金の繰り下げ制度が始まります
平成19年4月1日施行の改正項目に伴う規約の一部変更につきましては、厚生労働省から改正項目に
げ制度による申出をすると、66歳以降に年金の支給開始を遅らせることができます。
係る「政省令」が出されていないこと、また規約変更例に係る事務連絡が出されていないことから平
成19年1月23日付の厚生労働省からの事務連絡(国民年金法等の一部を改正する法律の一部施行に伴
う厚生年金基金の規約変更の取扱いについて)
」にもとづき、規約変更に必要な事項に対応した規約変
更案(当基金としての方針)を理事長専決とし、本年3月31日までに変更の許可申請を行うことが、
代議員会で可決・承認されました。
対象者●平成19年4月1日以降に老齢厚生年金の受給権が発生した人。
老齢厚生年金の受給権を得た後、支給の申請をしないで1年以上過ぎた人は、老齢厚生年金の繰り下
●支給開始を遅らせると、1カ月につき0.7%増額される。70歳まで繰り下げると42%増。
●在職老齢年金制度による支給停止部分は繰り下げの対象外。もしも従来どおり裁定請求し
ていたら受給したであろう年金額に、増額率を掛けて算出。
●60 ∼ 64歳の特別支給の老齢厚生年金は繰り下げ制度の対象外。
◆増額率=0.7%×繰り下げ月数
離婚時の厚生年金分割制度がスタート
離婚時に、厚生年金の保険料納付記録を分割できる制度が導入されます。会社員の夫と専業主婦が熟
年離婚するケースでは、従来は、妻が受け取れるのは自分の国民年金のみで、厚生年金(報酬比例部分)
はすべて夫に支給されるため、老後の年金額に大きな差がついていました。
平成19年4月以降に成立した離婚の場合は、当事者間の同意または裁判所の決定があれば、婚姻期間
中の保険料納付記録を分割することができます。
●平成19年4月1日以降に成立した離婚が対象。
●結婚してから離婚するまでの期間の厚生年金保険料納付記録を分割(独身期間は対象外)
。
●分割できるのは50%まで。夫婦ともに厚生年金加入期間がある場合は、双方の合計の50%の範囲内
で分割。
保険料納付記録
年金の受給
●年金分割を請求できるのは離婚
期間
分割した分を除いた納付記録をもとに
後2年以内。
夫
算定した老齢厚生年金の額
(婚姻期間中の納付記録の一部)
妻へ
分割
年金分割
離婚
妻の支給開始
年齢から支給
結婚
離婚
夫65歳
妻65歳
夫死亡
増 額 率
8.4%
16.8%
25.2%
33.6%
42.0%
当基金の対応
老齢厚生年金の支給繰り下げの申出を行った人には、厚生年金基金の代行相当部分の支給繰り下
げを行います。なお、加算部分については、支給繰り下げを行いません。
1 代行相当部分について
繰り下げ期間中、代行相当部分は支給せず、繰り下げ期間終了後、老齢厚生年金と同じ方法
で加算する旨の規約変更を行います。
2 代行相当部分以外の基本プラスアルファ部分について
基本プラスアルファ部分全体を老齢厚生年金と一緒に繰り下げ、老齢厚生年金と同じ方法で
妻死亡まで
支給
分割を受けた分を含めた納付記録をもとに
算定した老齢厚生年金の額
妻
繰り下げ月数
12カ月(66歳)
24カ月(67歳)
36カ月(68歳)
48カ月(69歳)
60カ月(70歳)
妻死亡
加算する旨の規約変更を行います。
3 加算部分について
加算部分についての取り扱いは変更しません。
〔イメージ図〕
代行年金および基本プラスアルファ部分について支給繰り下げを実施する場合
当基金の対応
厚生年金保険料納付記録を分割する人が厚生年金基金の加入員・受給者等の場合は、厚生年金基金
から給付される代行相当部分が減少することになります。分割される年金の給付現価(当該部分に対
応する最低責任準備金相当額)を国へ移換し、分割を受ける側に対する給付は国から行われます。
1 減額改定に伴う徴収金を国に納付する旨の規約の変更を行います。
2 代行相当部分について減額改定を適用する旨の規約の変更を行います。
3 加算部分及び基本プラスアル ︹ ○ 現 在
○ 平成19年4月から
ファ部分についての取り扱いは イ
メ
加算部分
加算部分
ー
変更しません。
ジ
年
基本プラスアルファ部分
基本プラスアルファ部分
また、
「財務及び会計規程」につい 図
金
︺ 年
額
ても離婚時の厚生年金分割に伴う変
金
代行部分
額
更が必要ですが、厚生労働省からの
代行部分
通知等が出されていないため、後日、
離婚分割による減少部分
理事長専決で規程変更を行うことが、
厚生年金本体と同じ取扱いを行うという考え方
代議員会で可決・承認されました。
基本プラスアルファ部分の
繰り下げ加算部分
基本プラスアルファ部分
基本プラスアルファ部分
(繰り下げ申出により繰り下げ実施)
年支
金給
額さ
れ
る
65歳
代 行 部 分
(繰り下げ加算部分)
代 行 部 分
(繰り下げ申出により繰り下げ実施)
支
給
さ
れ
る
年
金
額
代 行 部 分
70歳
基本部分全体について、国に準じて繰り下げを行うという考え方。
基本プラスアルファ部分についても老齢厚生年金と同じ方法で加算することにより給付減額とはならない。
受給権者の申出により年金給付の全額を支給停止できます
対象●在職老齢年金制度等による併給調整実施後の年金給付
受給権者が申し出れば、年金給付の全額を支給停止することができるようになります。また、この申
出を行った人は、自己の意思に基づき、いつでも将来に向けて支給停止を撤回することができます。
遺族厚生年金が変わります
●65歳以降の方の支給方法の変更
65歳以降の遺族厚生年金は、遺族自身の老齢厚生年金がまず全額支給され、さらに改正前の遺族厚生年金額
との差額を遺族厚生年金として支給するしくみに変更されます。実際に受け取る金額には変更はありません。
当基金の対応
●死亡前の夫の老齢厚生年金12万円、妻の老齢厚生年金4万円のケース(遺族厚生年金を選んだケース)
年金給付の停止の申出を行った人には、厚生年金基金の代行相当部分・基本プラスアルファ部分
3/4
を支給停止します。なお、加算部分については、支給停止しません。
老齢厚生年金
12 万円
1 受給権者本人の申出により、代行相当部分の全部を厚生年金本体と同様に支給停止とする旨の規
約変更を行います。
2 受給権者本人の申出により、
基本プラスアルファ部分の全部
を厚生年金本体と同様に支給停
︹
イ
メ
ー
ジ
図
︺
止する旨の規約変更を行います。
○ 現 在
○ 平成19年4月から
(基本部分全体について国と同様に停止)
支給される
年金額
加算部分
支
給
さ
れ
る
年
金
額
申出による支給停止部分
(基本プラスアルファ部分)
代行部分
申出による支給停止部分
(代行部分)
3 加算部分については取り扱い
基本プラスアルファ部分も含めて
厚生年金本体と同じ取扱いを行うという考え方
は変更しません。
遺族厚生年金
9 万円
老齢厚生年金
4 万円
加算部分
基本プラスアルファ部分
夫死亡
法改正前
夫の年金
妻の年金
妻の年金
法改正後
遺族厚生年金
5 万円
老齢厚生年金
4 万円
差額を
支給
妻自身の
年金を全額支給
妻の年金
当基金の対応
現在、当基金では遺族厚生年金との給付調整を行っていません。遺族厚生年金を受け取っている方
にも基本部分は全額支給されており、当基金独自の給付となっています。しかし、今後は当該部分の
位置づけが、基金の独自給付から代行給付にかわるため、在職老齢年金制度の支給停止の対象となり
ます。
70歳以上にも在職老齢年金制度が適用されます
対象者●昭和12年4月2日以降生まれの人
〔イメージ図〕
70歳以上で年金を受給しながら働いている人は、65 ∼ 69歳の在職老齢年金と同じしくみで年金が減
年
金
額
平成19年4月から
老 齢 厚 生 年 金
●全額受給
●賃金と年金月額の合計に応じた額を減額
老 齢 基 礎 年 金
●全額受給
●全額受給
厚生年金保険料
●負担しない
●負担しない
給与が2増える
ごとに年金額を
1支給停止
●70 歳以上の在職老齢年金
賃金+年金
賃金(ボーナス込みの月収)と厚生年金月額の合計
賃金+年金が
48 万円を超え
たら年金額を
調整
48 万円
が48万円を超えるときは、超えた分の1/ 2が支給
停止されます。
※老齢基礎年金は含めずに計算します。
加算部分
基本プラスアルファ部分
◆【70歳以上で働いている人の年金】
◆【老齢厚生年金の給付調整のしくみ】
○ 平成19年4月から
加算部分
額されるようになります。なお、厚生年金保険料の負担はありません。
従 来
支給停止については考慮しておりません
○ 現 在
(遺族厚生年金を選んだ者)
老齢厚生年金
賃 金(ボーナス込みの月収)
基金の独自の給付として支給
代行部分
基本プラスアルファ部分
年
金
額
代行部分
●子どものいない30歳未満の妻が受給する遺族厚生年金は5年まで
平成19年4月からは、30歳未満で子どものい
ない遺族配偶者への遺族厚生年金の支給期間
従 来
遺族配偶者の年齢・子の有無を問わず
生涯支給
は、5年までとなります。
老齢基礎年金(老齢基礎年金は支給停止しない)
賃金
平成19年
4月から
当基金の対応
夫死亡時、30歳未満で子どもがいな
い妻には5年間まで支給
基金で在職支給停止できる額と実際の在職支給停止の差額を、基金独自の給付として支給します。
1 基金で在職支給停止でき
る額と実際の在職支給停止
額の差額を支給するための
規約とします。
2 代行相当部分以外の基本
︹
イ
メ
ー
ジ
図
︺
○ 現 在
○ 平成19年4月から(給付調整を導入しない)
加算部分
加算部分
基本プラスアルファ部分
年
金
額
プラスアルファ部分及び加
代行部分
基本プラスアルファ部分
年
金
額
70歳
代行部分
基金の独自の給付として支給
(在宅による支給停止部分)
算部分については、取り扱
いを変更しません。
●中高齢寡婦加算は夫死亡時「35歳以上」から「40歳以上」に
夫死亡時に子どものいない35歳以上の妻に
70歳
は、40歳∼ 65歳までの期間「中高齢寡婦加算」
従 来
夫死亡時、妻35歳以上
子どもがいない場合に支給
(年額59万4200円・平成18年度価格)が支給さ
れています。これが平成19年4月からは対象年
齢が引き上げられ、
「40歳以上」
に変更されます。
平成19年
4月から
夫死亡時、妻40歳以上
子どもがいない場合に支給
※子ども……18歳の年度末までの子。または20歳未満の1級・
2級障害のある子。
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