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(2006.05.31) 「日本語の非母語話者を研究対象にした新しい社会言語学
ダ ニ エル ・ロング 日本語 の非母語話者を研究対象 にした新し い社会 言語学 の可能性 一 問 題 の所 在 ﹁ 非母語話者﹂とみなすことができよう。要するに、東京以外のところで言語形成期を過ごした人の東京語習得を 研 外国語学習 の間違 いを分析 し、 そ の間違 いの中 の規 則性 を見出 そう とす る分 野 であ る。 誤 が恣 用 意的 なも のではなく、 規 則性 のあ るも のだ と分 かれば、よ り効率 のい い学 習環境 を作 り上げ る こと も でき るた め、 有意義な研究 であ る。 しかし、 ﹁ 非 母 語話者 ﹂ がす べて ﹁ 外国 人﹂ と いうわ け ではな い。自分 の国 の標準 語 を覚 え る方 言話者 も 、 一種 の 本 稿 では、 ﹁ 非 母語話者 ﹂ を 対象 にす ると いう社 会 言 語学 の新 し い視点 を 模索 す る。 これま で の社会 言 語 で 、 学 は ﹁ 母語話者 ﹂が 対象 の中心 であ つた。伝 統的 な方 言 では地 元出身者 のみを被 調 査者 に した。 日本 でこれは ﹁ 生え抜 き﹂ と いう表 現 を使 ってき ており、 アメリ カ では、 ZO”‘、 つま り ●o O︼ ︻ 日ヽ 一 8 お ︵ ● o ●︲ 8o 非移住者、老年 田舎 , 生活者、男性︶と いう 頭 文字 語 が使 わ れ てき た。 こう した立 場 を重視 した のは方, 言学 だけ ではな い。社 会方 言学 的 方 法 論 を開拓 した ラボ フ の ニ ュー ヨー ク調査 ︵一九六〇年代︶ でも生え 抜き が 調査 対象 とな つ 。 た 調査 地 の人 口の多 く が、非生え抜き ど ころか、英 語 の非 母語話者 であ る この町 で こう した調査 が 行われ た のは意 で 外 あ る。 非 母語話者 を 研究 対象 にす る分 野と いう と、 まず 思 い浮 かぶ のは中間 言 語 研究 だ と思 われ 。 ﹁ る 中間 言 語﹂ と は、 日本語の非 鷹語話者を研究対象に した新 しい社会言語学の可能性 17 。 究 対象 にす る ことも役 立 つ。 これ は現代だけ ではな く、 歴史的 にも面白 い観点 であ る 日 本 語 の歴 史 に 見 ら れ る 非 母 語 話 者 の影 響 一一 、 。 縄 文 人が暮 ら して いた 日本列島 に入 ってきた弥生 人が同 一の言語を話 して いた と は極 め て考 え にく い さ て どち 。 ら のことば が 日本社 語だ った のであ ろうか。 図 1と 図 2 のように 二 つの可能性 が考 え ら れ る 、 仮に ﹁ 弥生語﹂と呼ぶ︶を話 し て いた弥生 人が 入 っ 図 1で、音 の日本 語を話 し て いた のは縄文 人 であ り 別 の言語 ︵ 、 縄文語﹂と呼ぶ︶ 仮に ﹁ てきた。 図 2は、逆 に弥生 人が アジ ア大陸 で話 し て いた ことば が 日本祖 語 であ り 別 の言語 ︵ 図 2 縄文人が外国語 として習つた弥生語 が古代 日本語 になつたという仮説 図3 弥生語 と縄文語が混ざった結果 古代 日本語ができたという仮説 日本語 、 。 、 が それま で日本列島 で話さ れ て いたと いう状 況を表 し て いる。 また 第 二 の可能 性 もあ る それ は 縄 文人と弥生 人 、 、 の両方 が話 して いた ことば が そ の後 の日本 語と は かな り違 う言語 であ ったが それら の二 つの言語が混ざ った結果 図 1 弥生人が外国語として習つた縄文語 が古代日本語になったという仮説 。 な か つた 日本 語が生 まれたと いう 可能 性 であ る ︵ 図3︶ しても、 日本語が形成 さ れた過程 で非 母 語話者 たち が大きな役割 を 果た した こと にな る。 しかし、 ここで る現象 が起き たと し ても、何世紀も前 の話 で当 然 記録 が残 っていな いので、 どうや って この仮説 を追究す ろうか。最 も有 効な方 法 は、 近現代 の非 母語話 者 に見られ る様 々な傾 向を つか み、 そ の名残と考 えられ る の日本 語 に現れ て いるかどう かを調 べる こと であ る。 これ に ついては本稿 の後半 で取 り上げ るが、 そ の前 [i 時間 の経 過 方言 E 方言 D 方言r 方言 C 三 百B 方言 A 形成された諸方言 富山方 言 東 京方 言 首里方 言 富古 島方 言 て形成 された諸方言 弥生語 図 5 枝分かれ と接触によって の方 言が形成 さ れた歴史 にも非 母語話者 が果た した役割 があ った かも しれな い。 まず、従来 の方 言形成 の 歴史的 研究 におけ る ﹁ 非 母語話者﹂ 研究 の応 用 の可能性 に ついて探 つて いき た い。 看 富 そ 芝 こ ま 4に表 した。 時鵬 の経 過 日本祖語の技分かれ によっ 図4 努暴)祭 貸モ写警 壁 琴 │(董 摯 撃 普 そ に 特 れ 仮 考 この考 え方 では、昔、 日本祖 語と いう言語が話さ れ て いた ︵ ここで ﹁ 昔﹂と言 つても、図1や図2、図3で日本語が形成 。 時 間が経 つに つれ、 列島各 地 に散 らば つて ん で された後の時代である︶ 住 いる人 々の日本 語 が変 化す る。 離 ればな れ にな つている ので、 同 一の方向 に変 化す る必然 性 がな く て、 年 月が経 つに つれ、違 つた方 言 へと進 化す 。 る やが て、 日本語の非母語話者 を研究対象に した新 しい社会言語学の可能性 19 宮 古島方 言や首 里方 言、東 京方 言、富 山方 言、秋 田方 言な ど形成 さ れた。 しかし、方 言 のバ ラ エテ ィのす べてが この枝分 かれ モデ ルで説 明 でき るわけ ではな い。 別 の言 語と の接触 によ つて 形成さ れた方言 もあ る。 現在 の ハワイ英 語は、 ハワイ先住 民や 日本、韓 国、中 国な ど アジ ア各 国 から の移民が第 二言 語と し て覚 えた英 語 の特徴 が結 晶 した のが起源 であ る。 アイ ルラ ンド方 言 の英 語もケ ルト語を 母語とす るアイ ルラ ン ド人が イ ング ラ ンド に征 服さ れた とき に第 二言語と し て習得 した英 語 の影響 が色濃 く残 って いる。 〓一 現 代 諸 方 言 の形 成 過 程 に見 ら れ る ﹁ 非 母 語 話 者 ﹂ の影 響 このよう に非 母語話者 の存在 が方 言形成 の背景 にあ ると いう のはけ つし て珍 し い現象 ではな い。 別 の言語と 日本 語 が混ざ った結果 できた方 言もあ ると考 えられ る。 金 田 一京 助 は 一九 二四年 の論文 で、 現代 の東 北方 言は、 そ の昔 アイ 結 論 は否定的だが、 こう し ヌ語を 母語 とす る人た ち が 日本 語 を習 得 した結果生 ま れ た のかど う かを検 討 し て いる。 ︵ 。 また 、 日本海 側 地域 に共 通 し て見 られ る いく つか の言語的特 徴 ︵ た 問題 を検 証 し て いる こと じた いが興味 深 い︶ 例 えば ﹁ アユノカゼ﹂といつ語葉の使用など︶があ る こと から、 昔 、 そ の 一帯 でヤ マト文 化と は別 の言 語が使わ れ て いた の ではな いかと考 え る研究者 も いる。富 山県出身 の真 田信治 が次 のよう に述 べ ている。 方 言研究者、室 山敏 昭さ ん は、 このア ユノカゼ と いう 風名 は、大 和や奈良 の中 央 の言語文 化とはま ったく関係 のな い、さ ら に古 い時 代 にさ か のぼ る、 この列島 におけ る基 層 言語、 それも 出雲 地方 を中 心 に定住 したと推定 さ れる海 人 の流 れを引 く言 語文化を特徴付け る重 要な指 標 の 一つで、多 元的な 原始 日本 語 のき わめ て貴重な痕跡 を ︵ 五頁︶ 示す表象 と推定 し て います。 真田二〇〇二 二 一 ま た、 山形県 出身 の井 上史雄 が、東北方言 に孤例 ︵つま り、 語彙 的な バリ エー シ ョン︶ が少な いことを指摘 し、次 のよう に述 べて いる。 日本語 の話し手が東北 地方 に住 んだ のは、 九州 に住 んだ のよりず つと遅 れた のではな いか と いう考え方 があ る。 。 弥生文化 の担 い手が九州 に上陸 し て以来、 アイ ヌ語 の話 し手が東 に、北 に追 い上げ ら れ る過程が、 二千年 以上 に わた って続 いた と考 え られ る。 九州 にくら べ て東 北 では年 月 が経 っていな い分、 方 言 の分 岐 が少な いと説明 でき Zり このような 日本 語音韻 の特 殊な地域性 に ついては、縄 文時 代 以来 の古 い言 語音 を そ の まま 、あ る いはかな り近 いかたち で残 し て いると いう考 え方 と、弥生時 代 以降 に近畿 から地方 に向け て ﹁ 日本 文化﹂ ととも に送 り込まれ た ﹁ 中央 日本 語﹂ が 入 る こと によ つて生 じた、 言語接 触 に伴 う新 し い変 化と 見 る 二 つの考 え 方 があ る。 ただ、 ど ちら の考 え にた つにし ても、 こう い つた音声的 特色 を 見 せ る地域 は、近畿を中 心と した ﹁ 中央 日本語﹂と は異な よう に述 べている。 音声 面における例 もあ る。 日本 海 地域 の音声が古 いと いう考 え方 があ る。中 井精 一 ︵ 二〇〇四 a■ 二 人頁︶が次 の 。 性 もあ る﹂ ︵ 井上 一九九二 ¨六 一頁︶ 一般的 に言えば、方 言的 バリ エー シ ヨンが少な い地域 は、 そ の言語が話され て いる時 代 が浅 い。 英語 の歴史 が千数 百年もあ るイギリ スに 比 べて、 数 百年 しかな い北米 の方 は方 言的 バリ エー シ ヨン が少な い。 広 い北海道 でも方 言的 差 異が ほと んどな い原因 も、 そ こで日本 語が話さ れ て いる歴史 が浅 いこと にあ る。 中 井精 一 ︵ 二〇〇四b ¨六九頁︶によ ると、 コヽの地域 方 言 の分 布特徴 を もと に した ﹁ 富 山 独 自 ﹂ の要素 あ る いは ﹁ 東 日本﹂的な 要素 と は い つた いど のような背景を も つて いる のであ ろう か。 ⋮⋮ いま だ 明確 な 解答を導 く ことが で きな いでいる。 ただ、 これら の要素 は、 ﹁ 中 央文化 ﹂波 及 以前 から の日本 の基層 文 化 に つな が る古 い文化要素 の可能 日本語の,Fll語 話イを研究対象に した新 しい社会言語学の可能性 21 る言語を保持 し ていた こと はあきら か であ る。 さ らに、 中井 ︵ 二〇〇一 こ は次 のよう に述 べて いる。 ﹁スィ スイ舞 を 見 る﹂ と いうような 出雲や東北 に つなが つていくような 言 い方 は、 記紀 な ど によ つても出雲と 越中 ・能 登が密接 な 関係 をも つこと から共通性 は理解 さ れ る のですが、弥生時代 が始ま る以前 に これら の地域 が 共通 した文化要素 を も つていて、 そ の共通した発音 の残存 が中 舌 母音だ と思 って います。 つま り縄文時代 に培 わ れた地域間交流 や 日本海 地域 の特性 によ つて形成 さ れた縄文 日本語 の残存 が これだ と思 って います。 アク セ ント に ついて、真 田信治 ︵ 二〇〇二 〓〓 一 頁︶は次 のよう に述 べている。 アクセ ント にしろ、 このようなズーズ ー弁的音 韻規 則 に しろ、 そ の存在 、非存在 に つい て言語外的な環境 から の説明が つかな いと いう点 で、 これは中央 日本 語 が伝 播す る以前 のわが 列島 周縁部 で の基 層 の音的 フイルター で はな いかと考え る のです。 そ の分布領域 が北 関東 から東北、北陸、 そ して出雲 へと連続 し て いる ことも注 目さ れ ます。 以上 のことを総合す ると、 現在 の日本海地域諸方 言を 見れば、 昔 そ こに いた 人 々が 日本 語を 第 二言語と して覚え た のではな いかと思わさ れ る。 外 国人が自然習得 によ つて外 国 語を覚 え ると、 そ の複 雑な 文法 規 則が うまく把握 し切れ ず 、 それを単 純化 した 形 で使 用す ると いう 現象 が しば しば 見られ る。 日高 水穂 ︵ 二〇〇四︶ の研究 でこう した文法体 系 の単純化が見 つか って いるが、 それは秋 田県本 荘方 言 であ る。 以下 の表 1を見 よう。 し﹂と ﹁ 一見す ると、標準 語 よ りも複 雑 に見え る。 標準 語は語幹 と し て ﹁ す ﹂ の二 つしか持 たな いのに比 べて、本 荘方 言 では ﹁ さ、 し、 す、 せ、 そ﹂ の全 てが語幹 と し て用 いられ る。 しかし、 よく見 ると この方 言 では ﹁ す る﹂と い う 動 詞が 五段化 し て いる。 ﹁ 話す﹂や ﹁ 越す ﹂ の活用 は語幹 の ﹁ はな ∼﹂や ﹁ こ∼﹂ に、 表 1と 同 じ語尾が付くわ け 連 体 する 仮 定 セバ す れば 命 令 し ろ セ 終 止 する ス 過 去 シタ した ス 否 定 しな い │ 表 ︱ 秋 田県本荘方言と東京 語における ﹁ する﹂ の活 用バラタ イム ︵日高水穂 二O〇四︶ 本荘方言 東一 京 語 意 志 ソ ー し よ う サ ネ が東 京 語 ︵ 標準語︶を習 得 す ると き にそ の地方 語 の特徴 が 残 ると いう 現象 がた びた び 見ら れ る。 これ は真 田信治 が 言 う ﹁ ネオ方 言﹂ であ る。 これ から の ﹁ 非 母語 話者﹂ の研究 で、中 間言語とネオ方 言と の共 通点 や相違点 を探 ることが 日本 語を母語と しな い人が 話す 日本語 のことを ﹁ 中 間言 語﹂ と言う。 一方 、似 た よう に、東京 語を母語としな い人 四 現 在 各 地 の ﹁ 非 母 語 話 者 ﹂ の 間 で 起 こり つ つあ る ネ オ 方 言 化 ると指摘 して いる ︵ 日高二〇〇一 3。 以上、色 々な時代や 場 所 で言語習得が起 きた 可能 性 があ る ことを指摘 したが、 これらを よ り科 学的 に検討す には る どうす れば良 いだ ろう か。 ここで ﹁ 起 きた可能性 があ る﹂と指 摘 して いる言語習 得 は いず れも数 百年前 に起 き ている ので、 調 べ得 る こと には限界 があ る。 しかし、 現在起 き つ つあ る言語習得現象 を細 かく 分析す れば 、 去 に 過 起きた 現 象 の分析 にも役立 つ。 アメリ カ の社会 言語学者 ウ イリ アム ・ラボ フが言う 炎 Cの 5” oつヽ 9oヨ S C●0042邑 ① , , ”3﹁ であ る。 以下 で、 現在 の非 母語話者 に 見られ る傾 向を考 えた いと思う。 であ る。すなわち、サ変 動 詞を 五段動詞と同様な 活用をす る こと により、 文法的 カテゴ リー を 一つ 一 械 ら し、 文法体 系 全 体 の単純化が果たさ れた。 論文 で日高 は控え めな コメ ントを し て いるが、 日頭発表 で、 こ の文法的単 純化 の 原因と し て、大和政権 のことば ︵ 日本語︶と は別 の文法体 系 を持 つ人 々が 日本 語を第 二言語 と し て習 得 した ことも考 えられ 日本語の非母語話者を研究対象に した新 しい社会言語学 の可能性 23 o シ ^― ,東 京責雄 ! 隆奥新報 &た t赫 II瘤 お は 根 ,購 1暑 Xll tO/14 額 官 ・コ,ム 動 2/14 01n 重 要にな つてく る。 外国 人 の日本 語習得 によ る中 間 言語現象 の具体例 を のち に見 る が、そ の前 に、様 々な 地方 語 ︵ 方一 こ を母語とす る人が標準語を習得す る こと によ つ て生 じ る ﹁ ネ オ方 言﹂ の具体例 を見 る こと にしよう。 ア ッテ ル﹂ と いう 語形 を 挙げ る こと が でき る。 まず 、 九州北 部 で使 用 さ れ る ﹁ る ︵ 木部暢子 一九九五︶が 、 これも地 元 の話者が 東京 語を第 二方 言と し て習得 した際 。 鹿 児 島 で、 ﹁ ︵ 吉岡泰夫 一九九〇︶ ヤ スクデ 譲 っても ら つた﹂ と いう使 い方 が 見ら れ ﹁い﹂ に変 え ると東 京 語 にな ると いう意 識 から こう し たネ オ方 言 語形 が 生 ま れ た では ﹁ヘンナカ ・ウ マカ﹂ のよう に同 一の文法 カ テゴ リー であ る。方 言 の ﹁ 力﹂を な ﹂ は形容動 詞 で、 ﹁ う ま い﹂な ど の形容 詞と は違 う 活用が 行 わ れ るが、 この地域 楽 な ・変 楽 イ﹂や ﹁ 変 ナイ﹂ のような 形式 が みられ る。 東 京 語 では ﹁ 熊本 で、 ﹁ 京 語を 母語と しな い話者 たち の言語習得 によ つて生 じた現象 であ る。 。 これ はすな わ ち、東 陣内正敬 一九九六︶ れな い形式 ﹁ アリ ヨル﹂ が 誕生 し て いる ︵ ている。 そし てそ の変 換 規則 の過剰般 化によ つて、標準 語と伝 統方 言 の両方 に見ら ﹁ 遊 ん でる﹂や ﹁ 食 べ てる﹂ に変 え られ ると いう変 換 規 則を こ の地域 の話者 が持 っ な いが、 この地域 で ﹁ 遊 び よ る﹂ や ﹁ 食 べよ る﹂ と いう伝 統 方 言形式 が 標 準 語 の あ る﹂ は ア スペ クト表 現 は付 か が付 く ことがあ り得 る。 もち ろん、 標準 語 では、 ﹁ ∼ コル﹂ リ ヨル﹂と いう、存在 動 詞 ﹁ ア ル﹂ に継続態 ︵ 進行態︶ のア スペ クト表 現 ﹁ ﹁ ア 今 運動会 があ って いる﹂ のよう に使わ れ る。 こ の地域 の伝 統方 言 の文法 では ﹁ 図 6 津軽など使われる 「なくしようJと い う表現の実例 に生 じた 一種 の中 間言 語形式 と言え る。 ﹁ 先輩 から文 句 シ ャベラ レ マシタ﹂や ﹁ ナ ク シ ヨウ﹂ と いう津 軽 のネ オ方 言 。 東北や北 海道 で広 く使わ れ て いるナク シ ヨウ は ﹁ も挙げ る ことが でき る ︵ 佐藤和之 一九九六︶ 無 くす る﹂ の勧誘 形 で、 標準 語 の ﹁ 無 くそう ﹂ に当 た り、 ﹁ 財布 を無 くす﹂ のような無 意志表 現 と対立 し て いる ﹁ 意識的 に無 くす﹂ 場合 に使 われ る。後者 は以下 の図 6で分 かるよう に、標準語と意 識さ れ ており、新 聞 の社 説 のような 非常 に フオー マルな書 き 言葉 にも現れ る。 のち に、琉 球 語諸方 言 ︵ 沖縄本島や奄美︶ の話者 が東京 語を第 二方 言 ︵ 第壬言語︶と し て習得 す る際 に起 き るネ オ方 言 ︵ 中間一 一 皇じ 現象 を見 るが、 そ の前 に外国人が 日本 語を習得す るとき に見られ る いく つか の特徴 を見 てみた い。 五 外 国 人 が 使 用 す る 非 母 語 話 者 の 日 本 語 非 母語話者 ︵ ノンネーテイブ︶ の日本 語には、 ﹁ ムズ カ シイデ ンタ﹂ ︵ 難しか ったです︶ のような 誤用もよく見られ る。 た ﹁ 過剰 一般化﹂ が 原因だ と考 えた方 が良さ そう であ る。 ここで外国人が習得 した 日本 語に見られ る母語 の影響 ︵ 母語の干渉︶に ついて考 え た い。 まず、外国 人学 習者 のことば の特徴 を、 母語が直接 影響 を与え ている場合 ︵ 転移︶と、 そう でな い場合 に大 別す る ことが でき る。 後者 の例 を先 にみよう。中 国語、英 語、 フラ ンス語など、様 々な 母 語を持 つ学習者 に見られ る のは、 ﹁ 美 し いノ絵﹂と か ﹁ 勉強 し て いる ノとき﹂ のよう に、修 飾 語 ︵ 修飾句︶と被修 飾 語を ﹁の﹂ で結 ぶ現象 であ る。上 記 の二 つの言語 では、 そ れ ぞ れ こう した構 文 は異な り、 修 飾 語と被 修 飾 語と の間 に小さ な単 語 ︵ ﹁ の﹂ のような機能的形 態素︶が挟ま れ るかどう かも 言 語によ つても異な る。 つま り、 これ は母語 の直接 の影響 とは考 えら れな い。 む しろ、 ﹁ 子供 の頃﹂ ﹁ 昼 の番組 ﹂ のような構 文 への類推 によ つて、 日本 語 の文法規 則を外 国 人が 誤 って拡大解釈を し てしま つ 日本語の非母語話者をりr究 対象に した新 しい社会言語学の可能性 25 。 これも 母語 の直接 の転 移 ではな く、自 分 にと って第 二言 語 であ る 日本語 の ルー ルを誤解 し ている過剰 一般 化 による 静 か です、 静 か でし ょう、静 か でした﹂が文 法的 に合 って い 学 生 です、学生 でし ょう、学 生 でした﹂や ﹁ つま り、 ﹁ 、難 し いでした﹂ と いう文法 的 パ ラダ イ ムを作 ってしま う。 こ 難 し いです 、難 し いでしょう る こと から類推 し て、 ﹁ れも過剰 一般 化に当た る。 転 移 ﹂ の例 を 見 よう。 ロシア語母 語話者 によ る 日本 語 の では、 前者 の方 、 母語が直接 影 響 を与 え て いる場合 の ﹁ こ の興味 深 い論文があ る。 この ロシア語 母語話者 の日本 〇〇一 ﹁ ∼ のとき﹂ を意味す る表現形式 に関す る大関浩美 公一 、 、 。 語 は、教室 で習 ったも のではな く、 いわば自然 習得 によ るも のだ った 彼女 の日本 語 には ﹁い つ食 べる し ゃべ っ 魚が近 いときに泳ぐ い つ近 い、泳 ぐ の怖 い﹂ ︵ 魚、 食べているときにしやべったらだめ﹂の意味︶や ﹁ てるだ め﹂ ︵つまり、﹁ 。 、または 、 私が子供のとき︰ こ のような 非常 に特 徴あ る言 い方 が 見 られ る 実 は彼 私たち い つ子供 ⋮ ︱﹂ ︵ のが怖い︶ ∼ ︵ の︶ とき﹂ に当た る言 い方 と、 疑問 詞 の ﹁い つ∼ ?﹂ に当た る言 い方 は同 一の単 語が 女 の母語 では、 日本語 の ﹁ R. ヽ と , 〓F5 8 ヽ0 .のよ うな 二通 り の用法 ヽ ド¨ ¨ ● 8日¨ ●” ●0 英語 の , ︼■3 降針 ‘■0● H■3 o 使 わ れ る。 ︵ , , 。 語順 の面 にお いても 母語 の干渉 が 見られ ており、 日本 語 のよう に ﹁ 文 十ト キ﹂ ではな を思 い出す と分 かると思う︶ 。 ロシア語 ︵ や英語など︶ のよう に ﹁ イ ツ十文﹂ の語順 にな って いる く、 。 。 一方、韓 国 人 の日本 語学 習者 が同 じ間違 いを犯す と は考 え にく い 韓 国語は この点 に ついてむ しろ 日本 語と 同じ 、 疑問 ∼ ︵ の︶ とき﹂ に は別 々の表 現が使わ れ るし、 日本 語 のよう に 前者 ︵ つま り、韓 国 語 にお いて ﹁い つ∼﹂ と ﹁ 負 の転 移 ﹂と は違 って、 この文法事項において︶上 で見た ﹁ 詞︶が文 の前 に来 て、 後者 が文 のう しろに来 る。韓 国人 は ︵ 、 。 っ 語を か ら 日 本 だ と 言 て 外 国 人 ﹁ 正 の転移 を 見せ ており、 母語が 日本 語に似 ている点 で得す る のであ る つまり ﹁ ﹂ 。 、 習得す る際 に母語が じ ゃま にな る﹂ のではなく 日本 語 により近 い言 語な ら母語 の影響が 比較的 小さ いと言え る 日本語の非母語話者をFll究 対象に した新 しい社会言語学の可能性 27 エ ハ ネ ー テ ィブ と ノ ンネ ー テ ィブ と の境 界 線 は あ る の か ? 筆者 は数年前 から 小笠 原 の欧米 系島 民 の言 語実態 を フイー ルド ワー クによ つて調査 し、 分析 を行 ってき た。 彼らが 使 って いる言 語変 種 には独特な 言 語形 式や 用法 が 見ら れ る。 例えば 、 ﹁ カリ フオ ル ニアで何年 も ミ テ いな い友 達 を ミ さ び し いから、前 のク ラ スメイトを ミタクな った﹂、 ﹁ タ﹂や ﹁ ま た ミ ルよ﹂ のよう に、 尿〓う ﹂を ﹁ ミ ル﹂ と表現す る言 い方 が開 かれ る。英 語 では、 これら の場合 に 日8けではな く、るoが使 われ る。 ﹁ シ ャワーをト ル﹂ 薬 をト ル﹂や ﹁ も英 語 の ●5 の直 訳 であ る。 ま た、 電 話 のと き に相 手 の家 に行く ことを ﹁ 今 から来 るよ﹂や ﹁ 葉 っぱ を刻 ん で鳥 に や る﹂ ︵ あげる︶の意味 で ﹁ ク レタ﹂ ﹁ ク レル﹂ を使 う のも、 同様 な用法が 見られ る英語 の影響だと思 わ れ る。 しかし、 この ﹁ ク ル﹂や ﹁ ク レ ル﹂ の用法 は 日本各地 の方 言 にも 見 られ る ので、 原因を 一つだけだと断定 す る こと は難 し い。 先 の秋 田県本荘方 言 の例 のよう に、 パ ラダ イ ム の単純 化 ︵一種の文法ルールの合理化︶は小笠原 の欧 米 系 にも 見られ キ ヨウ コヨウ る ︵ 表2 。 標準 語 で、 ﹁ コ、 キ﹂ の三種 類が出 てく るが、 欧 米 系島 民 のこと 来 る﹂ の活用形 には、 語幹 と し て ﹁ ク、 ば では、 これが ﹁ ク、 キ﹂ の二種類だ けとな り、全体 のパ ラダ イ ムが単 純化され る。 コ 今フ ︶ レ ル 表 2 小笠原 ことば における ﹁ 来 る﹂ の活用バラダイム 標 準 語 ク レ ル 識 し て いる話者 が いる。前者 は ﹁ 上 手﹂ で、 後者 は ﹁ お いし い﹂と し て使 い分け られ て いる。 同様 に、各 地 で日本 語 雑 にな つて いる場合 もあ る。例 えば 、 小笠 原諸島 の欧 米 系島 民 には、 ウ マイとウ ン マイを意味 の異な った語と し て認 と ころ で、 ノンネ ー テ イブ の間 で作 り出され た新 し い言 語形式 は全 て単 純化 によ るも のではな い。 日本 語よ りも複 小 笠 原 こと ば キ タ キ タ ク ル ク ル 」 .ゆ い T● ● 鰺 1' 11l V曲 Oo ll● (m● │● 二 ^QQ① 0 _ じ にも、 こう した複 雑化が いわゆる地方共通菫 ネ ー テ ィプ の話者 が話 し て いる標準 語 ︵ 無 くす る ・無く し 非意図的︶と ﹁ 無 くす ・無 くそう﹂ ︵ 見 られ る。 先 に見た、東北 の ﹁ 、 意図的︶と いう使 い分けも複 雑 化 であ る。 これら の例を並 べ て考 え て いると よう﹂ ︵ 第 二言語と し て日本 語を習得 した人 の言 語的 特徴 と第 二方言と して東 京 語を習得 した 沖縄にも、琉球語の文法構造が地元で使われる標準語に影響を与えた判が数多く現 て使 われ て いたも のが こ の報告相 に変 化 した のであ る。 継続態︶と し と いう 形式 そ のも のは九州方 言 から 入 ったが、 そ こでア スペ クト表 現 ︵ ∼ ヨル﹂ 報告 相 ﹂ と いう文法形 式 であ る。 ﹁ て、 話者 が実際 に見たり聞 いた り した ﹁ さ つきポ ケ ツトに入れ ヨッタけど﹂ である。 これ は単 な る過去形と違 っ 言われた のは ﹁ ﹁ 方〓 こ の干渉 によ って生 じた文 ウ ツ ル﹂ は個 別語 の例だ が、 伝 統的 な 言語体 系 ︵ ∼ ヨ ンタ﹂ が これ に当 た る。 筆 者 が メ モ用紙 を探 し て いたとき に、 法 事 項 もあ る。 ﹁ う に複数 出 てきたが、 いず れも奄 美 出身者 の書 き 込み であ った。 標準 語と し て使 われ る。 用例 をイ ンターネ ット で検索す ると、 以下 の図 7や図 8のよ 通じる︶と いう表現が方言 と して ではなく、 意味 がウ ツ ル﹂ ︵ 例 を見 よう。奄美 には ﹁ いる地方 共通語 であ る。 ここで、沖 縄 のウ チナー ヤ マト ゥグ チと奄 美 のト ン普通語 の 完 全 に分 からなくな る のが、琉球諸 方 言を基盤 と した、 現在 これら の地域 で使われ て ﹁ 第 二方 言 とし て の標準 語習得 ﹂ と の境界線 が 第 二言語と し ての日本 語習得﹂ と ﹁ 人 のそれと の間 に共通点 があ る こと に気 づ く。 図 7 奄美の トン普通語で使われる 「意味がウツルJの 用例その 1 29 本i卜 の │サ ・JIし い社会言語学の可能性 語話者をrlF究 対象に した で ﹁ 今夜 は楽 シイデ シタ﹂ L挨 拶 し て いた。 七 ノ ン ネ ー テ ィプ の 言 語 実 態 を 総 合 的 に 捉 え た 社 会 言 語 学 の新 し い 研 究 分 野 に 向 け て さ て、先 に見たネ オ方 言と いう のも、 話者 が標 準 日本 語を 習得 した際 に自 分 の母語 ︵ 母方一 こ が じ やま にな つたと いう 現象 であ つた。ネ オ方 言 の研究 はさ ほど古 くな いが、真 田信 治 が 一九八七 年 に この現象 を指摘 し てから、かな り '「 コ む 。● ^ 猪未が指を三杓 そててfbtく ぁ― IJと 叫 のが 僕にはどう喘 そ の意味がわかなな て 8E調國図翼露瞭童嚇 くあ― ?」 慶 三本た “ ―う 」 ててやってみるのに 猪木の方は納得がいかれ ` らしくЪ 力ゞ と 言ってまた0九 くあ´ │」 と観炒ど .で もってこっちも―詢齢 マネし てんのに やっ酌 猪木は納得してくれない。結局僕は 「わん くぁ― IJと 叫0続 けな階木 肩をか チリつかまれて大き機 れ いった。そして気を失った瞬間に目 ながへ 次第に `らが党 “て めソ │.数 った。 … 夢だったのに 麻 にやられてたよう日本は掲れてし文 .地 震だった. _… Jと つぶやヽ文 . .く ぁ ち僕はボ刀 rゎメ 震度5に 揺さぶ洩 '効 図 8 奄美の トン普通語で使われる「意味がウツルJの 用例その 2 :[][ [:[][3:i 前 地 間 も 通 与 事 ば い 同 の は 、 中間 。 多 く のデ ー タ収集と分析 が行 われ ており、第 二言語と し て の日本 語学 習 の研究 にも役立ち そう であ る 逆 に ﹁ 、 言 語﹂や ﹁ 母語 の干渉﹂と い った枠 組 み の中 で研究さ れた世 界 の言 語に見られた実 証的デ ー タがあ る し こ の分 野 の ネ オ方 言﹂など、各 地 で標準 語と伝統方 言 と の接触 によ つて起 き て いる現象 の分析 ・ 理論 も かな り進 ん で いる ので、 ﹁ 中間 言 語﹂ で、 日本各 地 で 外国 人が使 って いる言 語変種 は ﹁ 実 態 解 明 にも役立ち そう であ る。 問題 は、 これま で、 ︿ 、 使 わ れ て いる のは ﹁ ネ オ方 言﹂ であ る︶、 そ して、前者 は 日本 語教育 の研究 分 野 で 後者 は社会 方 言学 の分 野 であ る 。 図9︶ と いう 認識 だ った ︵ 。 、 こ こで提案 した いのは、 む しろ 図 0 1のように これら の言語変 種を連続体 と し て捉え ると いう考 え方 であ る 、 よ り厳密 に考 え ると、韓 国語や モ ンゴ ル語 のよう に 日本 語 によ り近 い言 語 あ る いは英語や 中 国語 のよう により遠 oのよう に 一本 の線 上 にそれぞれ の母語 ︵ 母方 言︶ い言語 の、 それぞれ の場合 に順番 が付け られるわけ でもな い。 図 l 。 が位 置づけられる モデ ルよりも、 図 Hのよう に放射 状 で表 した方 が実態 に合 って いるかも しれな い 近年、言語接触と いう 人間 と 人間 が 面と向か って話す際 に起 こる現象 に注 目 した社会言語学 の研究 が徐 々に増 え て 、 き て いる。 外国語 の自然 習得や 国内 の移動によ って生 じた言語変 種 の実態解 明は現代を把握す る のにも当然 役立 つが 古 代 に起きた言語接触を分析 す る際 にも応用す る ことが 可能 だ ろう。 言語変 異 のより多 面的な 研究 の実 現 のため にも 。 以上 で概説 したような ノ ンネ ー テ ィブ 話者 に注 目した新 し い社 会 言 語学 の枠組 みが期待さ れ て いる のであ る 、 特に中央語から離れた言語変 これ から の非 母語話者 に視 点 を 置 いた新 し い社会 言語学 研 究 で必 要な のは 日本各 地 ︵ 。 種︶を 対象 にした フイー ルド ワー クと 日本 語学習者 の日本 語 の徹 底的な 実態 調査 である 日本 人 の方 言話者 が東京 語 標準 語 、外 国人が 日本 語 を学 んだ結 果出 てきたも の、 こ の二種 類 を 比 べ てみる を学 んだ結 果出 てきた特徴 のあ る ﹁ ﹂ 。 例えば 、 上 で共 通 し て見ら れ た 必 要 が あ る。 そし て、 起 こりや す い現象 と起 こり にく い現 象 を 見 る 必要 があ る ︵ 日本語の非母語話者を研究対象に した新 しい社会言語学の可能性 ル レトガル語 を 図9 中国語 を 母語 とす る 人の 日本語 する人の 綿 精 を跡 とする人の標準語 福岡方言を 奄美方言を母方言 とする人の標準語 長野方言を を母方言 時 とする人の際準語 第二言語学習者に見 られる言語変種と日本各地で 使われている言語変種を三分化する考え方 韓国語 を rl語 とす る 人の 日本語 那覇方言 を母方言 とす る人 の標準語 奄美方言 を母方言 とする人 の標準語 東京 語 に似 て い な い 長野方首 を母方言 とす る人 の標準語 東京語に似ている 図10 第二言語学習者に見 られる言語変種と日本各地で 使われている言語変種を連続体で見る考え方 る :曽 量 貫 書 ︰ ︲ ︰ 轟 ﹄ ¨ ヽ ・ I “毎 メ , ︲ ︱・ 鰤 . 図11 東京語を第二言語 (方 言)と して習得 した人の言語変種を連続的に捉える放射状モデル ﹁ 楽 シイデ シタ﹂ と いう 文法 形 式 が 生 じ や す いよ う であ る︶。 こう した 言 語 形式 を 量的 にも、 質 的 にも考 慮 した 上 で、 理 論 化す る 必要 があ る。 よ り 出 現 しや す い形式 と そ う でな いも のが 分 か れば 、 日本 語 の変 わ りや す い部 分 と 変 わ り に 芯 ﹂と ﹁ く い部 分 が みえ てく るだ ろ う。 要 す る に 日本 語自体 の ﹁ 周 辺﹂ の部 分 が 見え てく る のではな いかと 思 わ れ る。 参考文献 井上史雄 ︵一九九一し ﹁ 方言 の多様性と日本文化 の流れ︱ 孤例 の分布と アイ ヌ語基層︱﹂﹃日本語学﹄ ニ ー ニ、 五七︱ 六七頁 ︵東北方言の変遷﹄に再録︶ 第二言語としての日本語 の習得研究﹄六、七〇︱ 大関浩美 ︵ 二〇〇三︶﹁ 中間言語における く弩¨ 贅¨ oいとプ ロトタイプ スキー マ﹂﹃ 人九 頁 二 全ハー 一七 七頁 本部 暢 子 ︵一九九 二︶ ﹁ 方 言 から ﹃から いも普 通語 へ旨 ﹃言語﹄ 二人九、 全集 一 一 こ 0二省堂 一九九 二︶な ど に収 録︶ ズーズ ー弁 と アイ ヌ語発音︱ 東北方 言は果た し てアイ ヌ語な ま りか︱ ﹂﹃国語研究﹄ 三︱ 人 ︵ ﹃金 田 一京助 金 田 一京 助 ︵一九 二四︶ ﹁ 方 言主流社 会﹄ おう ふう 佐 藤 和 之 ︵一九九六︶﹃ 真 日信 治 ︵一九 八七︶ コ﹂ とば の変 化 のダ イナ ミズ ムー 関 西圏 におけ る ●8‘ εと8■■ ﹃言 語生活﹄ 四 二九、 二六︱ 三 二頁 陣内 正敬 ︵一九九六︶﹃地域 語 の生態 シリ ーズ九州篇 地方中核都市 方 言 の行方﹄ おう ふう 真 田信治 ︵ 二〇〇 二︶﹃ 方 言 の日本 地 図 ことば の旅﹄ 講談社 頁 日本 語 の中 間言 語 研究︱ 概観︱ ﹂﹃日本 語教育 ﹄ 人 一、 一︱ 一人頁 長 友和彦 ︵一九九 二︶ ﹁ 中 井精 一 ︵ 二〇〇 三︶ 〓戸語 から みる 日本 海 地域﹂ a 、 口o S〓営 ︼ ヽ ぼ¨ 電‘r●¨ ●ド”¨ m”ドεRmヽ88 8ヽ , 三ハ頁 中 井精 一 ︵ 共鳴 す る ユー ラ シア大陸 東 西 の島嶼 言語文化﹂ ﹃日本海/ 東 アジ ア の地中海 ﹄桂書 房、 二 一六︱ 二一 二〇〇 四 a︶ ﹁ 中 井精 一 ︵ 二〇〇 四 b︶ 墨” 彙 分 布 から みた 富 山県方 言 の地域 差と そ の背景 ﹂﹃日本海 沿岸 の地域 性と こと ば﹄ 桂書 房、 五 一︱ 七 一 日高 水穂 ︵ 二〇〇三︶ ﹁ 日本海 沿岸 地域 の文法 の諸 相﹂十 一月二十 日に富 山市 で行わ れた講演 日本語の非母語お者を研究対象に した新 しい社会言語学 の可能性 33 三︱ 二五人頁 日高 水 穂 ︵ 二〇〇 四︶ ﹁ 北 日本 の日本 海 沿岸 地域 に見ら れ る文法体 系 の単 純 化現象 ﹂ ﹃日本海 沿岸 の地域 性 と ことば ﹄桂 書 房、 二四 r ●Ч , ︵る 一じ F¨ 8 〓 ”口璧 ︼理 も ヽミ S S ヽ驚 , きS S ヽ お ヽヽ ヽ にぼ ヽ ヽミ ヽ い ヽぶミ オ ヽヽ● ︼0 ^ 室 山敏 昭 ︵ 二〇〇 二︶﹃ア ュノカゼ の文 化史 ︱ 出雲 王権 と海 人文化︱ ﹄ 吉 岡泰夫 ︵一九九〇︶ ﹁ 高校生 のことば の特徴︱ 獲 得と消失﹂﹃日本語学﹄ 九︱ 四、 五 三︱ 六五頁 ロング、ダ ニエル ︵ 二〇〇 三︶ ﹁ 敬 遠 さ れ る 日本 語 の 一人称﹂﹃月刊 日本 語﹄ 十 二月号 、 六〇︱ 六 一頁 ロング、ダ ニエル ︵ 二〇〇 四︶ ﹁ 方 言変 化研究 から得ら れ る ヒ ント﹂﹃月刊 日本 語﹄ 一月 号、 五人︱ 五九 頁 ロング、ダ ニエル ・橋本直幸 ︵ 二〇〇 五︶﹃小笠 原 ことば しや べる辞典﹄南 方新 社 , ∽2 g ” o