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「ょうこう」と太陽物理学の急展開

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「ょうこう」と太陽物理学の急展開
ISSN 0285-2861
F
l
i
g
h
tModel (本文 Ie.事怠照)
企 DASH
(撮影佐瀬育男)
〈研究紹介〉
「ょうこう」と太陽物理学の急展開
国
立
天
文
台
常
国
佐
久
「ょうこう
J は.
r太
陽
フ
レ
ア
は
な
ぜ
起
き
る
か
?J
と
聞は.
(運用に忙殺される中)フレアの画像を,上から
い
う
太
陽
物
理
学
最
大
の
課
題
の
一
つ
を
ほ
ぼ
解
決
し
た
の
み
績
か
ら
斜
め
か
ら
(
フ
レ
ア
は
い
ろ
い
ろ
な
勘
所
に
起
き
る
の
ならず,マイクロフレア(小型フレアのことですがコ
で
実
際
に
こ
れ
が
可
能
で
す
)
.
ひ
た
す
ら
見
る
こ
と
に
貸
さ
ロナの加熱に重要な意味があります)や秒速数百
達する
km に
X線ジェット,数億m'に逮する超高温の火の玉,
などの新現象を次々と発見しました。今でこそ.
rょ
う
こ
う
」
の
成
果
に
よ
り
,
磁
気
リ
コ
ネ
ク
ン
ョ
ン
(
=
磁
場
T{開
の繋ぎ替え)とか磁力線消滋とか呼ばれる「宇宙エン
8
ジン J がこれらの現象を引き起こしていることは広〈
受け入れられていますが.
r ょうこう
J 以前の学会の
8
雰囲気や教科容の記述は,かなり追っていました。こ
こでは,我々が.
r ょうこう」の観測データから一歩
一
歩
ど
の
よ
う
に
し
て
,
こ
の
結
論
に
た
ど
り
着
い
て
い
っ
た
のかを,
協思1
2FL 、てみたいと思います。
伺
91 年の 9月
中
旬
に
「
ょ
う
こ
う
」
衛
星
の
定
常
運
用
が
始
まると,主主々のまずしたことは,普及し始めたばかり
の
ワ
ー
ク
ス
テ
ー
シ
ョ
ン
の
前
に
座
っ
て
をひたすら|眺めることでした。打ち上げ後最初の数年
30
21·FE
X線画像のムービー
B-9 204:16
X
r
a
y
:28-04:38怠
4
1
図 1
太
陽
の
淵
で
発
生
し
た
巨
大
な
フ
レ
ア
21-FEB
-1992FI ・
時
間
れ
た
と
い
っ
て
も
過
言
で
は
あ
り
ま
せ
ん
。
モ
ル
フ
ォ
ロ
ジ
ー
(
観
測
対
象
の
形
態
学
)
は
,
天
文
学
で
は
軍
基
T' ,曙 g ・
例 ltel' :A
.
I1
Eで
,
す
べ
て
の
基
本
で
す
。
「
太
陽
は
磁
場
の
エ
ネ
ル
ギ
に
よ
り
た
ま
に
大
爆
発
が
起
き
る
以
外
は
静
か
な
世
界
」
と
淡
然
と
思
っ
て
い
た
の
で
す
が
,
ま
ず
び
っ
く
り
し
た
の
は
,
あ
ち
こ
ち
で
ピ
カ
ピ
カ
と
小
さ
い
X線
の
地
光
(
=
爆
発
)
現
象
が
起
き
て
お
り
,
大
変
給
路
で
あ
っ
た
こ
と
で
す
。
X線
像
を
子
締
lに
調
べ
て
い
く
と
,
間
同
剖
単
独
の
磁
気
ル
ー
プ
が
光
っ
て
い
る
例
は
ほ
と
ん
ど
な
く
,
融
UT
合
中
の
染
色
体
の
よ
う
な
複
数
の
ル
ー
プ
が
絡
み
合
っ
た
例
が
た
く
さ
ん
待
ら
れ
ま
し
た
。
。4:52 :22
図3
N極
と S極
が
複
雑
に
分
布
す
る
所
で
小
型
爆
発
が
頻
発
し
て
い
る
ら
し
い
UT
0
6
:
3
5
:
3
0UT
な
ぎ
変
わ
っ
た
磁
力
線
は
,
つ
な
ぎ
変
わ
る
こ
れ
ら
の
爆
iii)に比べて押し
曲
げ
ら
れ
て
い
る
た
め
,
ゴ
ム
級
の
磁
力
に
よ
り
プ
ラ
ズ
マ
は
発
現
象
は
,
磁
気
の
エ
ネ
ル
ギ
を
使
っ
て
い
る
に
迩
い
な
い
の
押
し
出
さ
れ
高
速
に
加
速
さ
れ
ま
す
。
こ
れ
が
磁
気
リ
コ
ネ
ク
で
,
磁
場
の
強
い
様
点
の
真
中
(
階
部
と
い
う
)
で
は
さ
ぞ
か
し
シ
ョ
ン
と
呼
ば
れ
る
現
象
で
す
。
問
題
は
.
活
発
な
爆
発
が
あ
る
に
迩
い
な
い
と
思
い
銭
剖
I
j
す
る
と
,
そ
こ
m気
抵
抗
が
極
端
に
増
大
す
れ
ば
一
一
」
と
い
う
仮
定
が
正
し
は
常
に
L 、か 9 に
あ
り
,
観
測
で
実
証
す
る
以
外
に
検
証
の
手
立
て
は
X線
で
真
っ
暗
で
し
た
。
数
千
ガ
ウ
ス
の
強
い
磁
場
が
あ
っ
て
も
整
っ
た
単
娠
の
磁
場
だ
け
で
は
,
爆
発
し
な
い
一
一
磁
場
が
強
い
だ
け
で
は
ダ
メ
で
,
N極
と S極
が
接
し
て
い
る
l時間(~数万年)がかかるため,
ω分
間
の
フ
レ
ア
に
は
と
て
も
間
に
合
わ
な
い
,
と
思
わ
れ
て
い
ま
し
た
。
ン
ョ
ン
と
い
う
言
繋
が
聞
か
れ
る
よ
う
に
な
っ
て
き
ま
し
た
。
さ
て
,
コ
口
ナ
の
磁
気
ル
ー
プ
は
,
太
陽
の
表
部
の
こ
こ
で
磁
気
リ
コ
ネ
ク
シ
ョ
ン
に
つ
い
て
少
し
説
明
し
ま
す
。
ISAS ニ
ュ
ー
ス
3月
る
(
は
ず
と
思
っ
て
い
ま
し
た
〕
。
と
こ
ろ
が
良
く
見
る
と
,
ロ
1日
深
先
生
の
分
か
り
や
す
い
解
説
が
あ
り
ま
ウ
ソ
ク
の
炎
の
よ
う
な
先
の
尖
っ
た
ル
ー
プ
が
あ
ち
こ
ち
に
見
L 、)図 2 に
示
し
た
よ
う
な
反
平
行
磁
場
っ
か
り
ま
し
た
。
図
が
向
き
合
い
な
が
ら
プ
ラ
ズ
マ
が
流
れ
込
む
状
況
を
考
え
ま
す
。
7を
「
ょ
う
こ
う
」
の
軟
(
反
平
行
磁
場
が
向
き
合
う
聞
を
磁
気
中
性
i師と L 、 L 、ます)
フ
レ
ア
ル
ー
プ
と
即
ば
れ
る
3は
,
太
紛
の
縁
で
発
生
し
た
巨
大
X線
で
明
る
く
郷
く
ル
ー
プ
型
構
造
は
太
陽
表
而
の
だ
と
考
え
る
こ
と
が
で
き
ま
す
。
引
っ
暖
ら
れ
た
ゴ
ム
級
は
エ
映
し
て
い
ま
す
。
ル
ー
プ
上
部
の
尖
っ
た
剖
ゅ
は
,
フ
レ
ア
ル
ー
ネ
ル
ギ
を
蓄
え
て
い
る
の
で
,
強
い
政
;
場
は
自
に
は
見
え
な
く
プ
の
上
方
に
磁
気
中
性
而
が
存
在
す
る
こ
と
を
示
唆
し
て
い
ま
て
も
巨
大
な
エ
ネ
ル
ギ
を
持
っ
て
い
る
し
,
プ
ラ
ズ
?
に
対
し
す
。
さ
ら
に
,
図
に
示
し
た
よ
う
な
ル
ー
プ
の
高
さ
や
足
元
の
て
力
を
及
ぼ
す
こ
と
が
で
き
ま
す
。
反
平
行
磁
場
を
両
側
か
ら
間
隔
が
抑
し
て
や
っ
て
も
,
反
対
方
向
の
磁
場
は
消
滅
で
き
な
い
の
で
たo こ
れ
は
,
ま
さ
に
磁
気
リ
コ
ネ
ク
シ
ョ
ン
の
結
架
,
時
間
s
2の
よ
う
に
つ
な
ぎ
変
わ
る
こ
と
が
で
き
ま
す
。
N
時
N
s
M
a
g
n
e
t
i
cF
i
e
l
d Energy-
図 2
ー
う
磁
力
線
つ
な
ぎ
か
え
' M条 例 '
力
線
は
図
ffii で
電
気
低
抗
が
極
端
に
増
大
す
る
と
,
磁
7 レ
X線
望
遠
鏡
が
と
ら
え
た
画
像
で
す
。
磁
場
は
プ
ラ
ズ
マ
と
い
っ
し
ょ
に
動
く
ゴ
ム
紛
の
よ
う
な
も
の
す
が
,
磁
気
中
性
N極
と
S極
を
結
ぶ
た
め
.
~
然
半
円
状
の
形
状
(
ル
ー
プ
)
を
し
て
い
(
磁
気
リ
コ
ネ
ク
シ
ョ
ン
に
つ
い
て
は
.
す
の
で
,
御
参
照
下
さ
r磁
気
中
性
部
で
あ
り
ま
せ
ん
。
実
際
,
反
平
行
磁
場
を
消
滅
さ
せ
る
に
は
長
い
こ
と
が
重
要
に
迷
い
な
い
。
こ
の
こ
ろ
か
ら
,
滋
気
リ
コ
ネ
ク
号
の
研
究
紹
介
に
09:0 ・ 42UT
太陽の淵で発生した巨大なフレア
N板
と S極
に
紫
が
る
滋
カ
線
の
形
状
を
反
1時
間
と
共
に
次
第
に
増
加
す
る
様
子
が
観
測
さ
れ
ま
し
と
共
に
よ
り
外
側
の
磁
力
線
が
磁
気
中
性
面
に
巡
び
こ
ま
れ
再
結
合
す
る
結
果
と
し
て
説
明
す
る
こ
と
が
で
き
ま
す
。
し
か
し
,
ーコ
つ
な
ぎ
変
わ
る
だ
け
で
は
だ
め
で
,
こ
れ
が
探
し
求
め
て
い
る
巨
大
な
エ
ネ
ル
ギ
を
生
み
出
す
「
宇
宙
エ
ン
ジ
ン
」
な
の
だ
ろ
う
か
?
と
こ
ろ
で
,
プ
ラ
ズ
マ
の
t温
度
を
求
め
る
こ
と
は
大
変
重
要
で
す
。
な
ぜ
重
要
か
と
い
う
と
,
熱
は
例
外
な
く
濃
度
の
潟
い
.
聞
方
か
ら
低
い
方
に
流
れ
る
の
で
,
混
度
の
一
番
高
い
場
所
を
探
せ
ば
,
そ
こ
に
探
し
求
め
て
い
る
米
知
の
エ
ネ
ル
ギ
源
が
あ
る
か
ら
で
す
。
あ
る
l点
の
み
温
度
が
高
け
れ
ば
,
そ
の
1点
で
何
か
特
別
な
こ
と
が
起
き
て
い
る
証
拠
と
な
る
し
,
温
度
勾
配
か
ら
ど
れ
だ
け
エ
ネ
ル
ギ
が
出
て
い
る
か
も
計
算
で
き
ま
す
。
「
ょ
う
こ
う
」
の
望
遠
鏡
に
も
そ
の
よ
う
な
事
が
出
来
る
仕
焼
K
i
n
e
t
i
cE
n
e
r
g
yo
fP
l
a
s
m
a
Ther 咽 I E
n
e
r
g
yo
fP
l
a
s
m
a
P
a
r
t
i
c
l
eAccelerati
朋
け
が
し
て
あ
り
ま
す
。
図
左
上
に
度
を
,
図
lの
左
下
に
図
X線
画
像
,
X線
観
測
か
ら
求
め
た
コ
ロ
ナ
プ
ラ
ズ
マ
(
電
子
)
混
41 こ
は
磁
気
中
性
面
を
横
切
る
(
図
の
白
線
に
沿
っ
た
)
温
度
と
密
度
の
分
布
を
示
し
ま
す
。
驚
く
-2 ー
3と
悶
じ
l tr:上図中の縦
べき結果 iま,最も撤 oc の ll苦い部分がX線で明るく見え
るフレアループではなく,ループのはるか上方に存在
する点です。この部分の X線強度はフレアループの
1% にすぎず,これまでの観測では注目されることが
なかった部分です。明るいフレアループのはるか上空
の暗いコ口ナに巨大な熱泌が線状に分布していること
~1~ hlIrtl. X 唱y.ωw
を見付けた時は,感動しました。この爾像は,フレア
T酬 -2x
l
C
1
'K
ループ上方に磁気中性循が存在し,そこでの磁気リコ
ネクションが加熱メカニズムであることを示していま
鴻.で見える
調‘'・・・
T-' 足'0' K
司肉るいループ
す。フレアループは,実は磁力線がつなぎ変わった後
の冷却しつつあるプラズマであり,滋oc は低いが密度
が高いため明るく見えているにすぎないのです。
京陽倉盲
第3 の証拠は衝撃波(ショック)の存在です。図4の分
図5
布図から分かるように,中心部に密度の?郎、機造があ
太陽 7 レア白磁場構造
り,その外租tl で密度が急に減少する部分の温度が最も
「ょうこう」の打ち上げ後 6-7年 I~ にして(データ解
22i しこれは磁気リコネクションにおける f鴎櫛体ショッ
析には時間がかかります),パズルには依然として米
クの構造(図 5) に一致します。これは,エネルギ源と
完の部分はあるものの,多くの人が基本郎分は解けつ
して重要な「遅い磁気流体衝豊富波j の天文学における
つあると感じはじめていました。 1964年にペチェック
初めての観測がJ確認でした,あるいはひかえめに言っ
は,
て,そう考えて矛盾しません。
な論文の一つを無名の研究会集録に出版し,その後忽
1磁場の消滋」と越する磁気流体力学で最も重要
然と姿を消しました。この中で,ベチェックは,
磁気リコネクション現象の帰結のーっとして,つな
10万
ぎ変わった磁カ線の「強力」による「パチンコ効巣」
年かかる磁場の消滅を 10秒に紛める機総を,点状の消
により,秒、迷数ご!二 km の高速のプラズマ流が発生する
滅領域と遊い磁気流体衝撃波の導入により,見事に説
ことが予想されました。しかし,
明していました。「ょうこう」の鰻 mlJ 結架は,大筋に
1 ょうこう」の鋭部IJ
義置は速度を検出する機能を持たないので,これを検
証できません
おいてペチェックが正しいことを示しています。
磁気リコネクションは.
高速流は本当にあるのだろうか 9
そうこうするうちに,磁X線望遠鏡のグループが,
I~Jj t 、効率で磁場のエネルギ
フ
をプラズマ加熱と非熱的粒子の加速に転換することが
レアの上空に混度数値;度(あるいはそれ以上)の火の
できます。磁気リコネクションは,天文学的にはほと
玉がふわふわ浮いているという大発見をしました。そ
んど点であるミクロな現象ですが,その結果としてマ
の場所を上記のデータに魯き込んで見ると,ちょうど
クロなサイズの衝撃波が形成され大規絞なエネルギ変
高速のプラズマ流がある場所にあることが分かりまし
換が生じるという,非常に面白い物理現象です。これ
た。これは高速流により第2の衝繋 j波が形成されて,
は磁気エネルギを駆動説とするエンジンであるとも言
粒子の加速が起きているとしか説明できません(閣の。
えます。天文学では,ある物理li過程がどれだけ大きな
(歪
V) E 3 0
且ωLE←
ω
P E υ・
0F)htmcωD
図4
エネルギ源となり得るかが重要です。「ょうこう」は
H
o
r
i
z
o
n
t
a
lC
u
t
太陽フレアの観測を通して,磁気リコネク y ョンと衝
12
11
10
9
撃波が「宇宙エンジン」として働くことを,観測的に
初めて証明したと言えます。
「ょうこう」の観測により,フレアの強度は一定範
9
聞にあるのではなく,最大フレアの強度 6桁下の「マ
0 20 40 60 80
イクロ」フレアまで述続的に分布していることが分か
りました。小さいフレアほど発生頻度が潟く,
1 ょう
こう」の観測感度限界までいっても発生頻度は増大し
絞けます。これらの結果を外挿し,定常的なコロナの
加熱が,非常に多数の超小型フレア (I ナノ」フレア)
の集合によるという可能性が新たに浮上しており,現
在活発な研究が行われています。フレア
20 40 60 80
レア一ナノフレアは,
磁気流体ショッウの構造を示すデータ
マイクロ 7
リコネクションによる磁気プラ
ズマの時間的空間的に間欠的な散逸現象として統一的
qυ
に抱鐙すべきであり,この知見は,太陽コロナのみに
限らず天体プラズマに普遍的な慨念の提出を含んでい
ると思います。今年3月に東京大学で磁気リコネクショ
ンに l測する国際会議が聞かれました。特Iiすべきは,
磁気リコネクションの思!論の創始者の二人パーカーと
ペチェックがそろって,出席したことでした。ペチェッ
ク教綬は.
r ょうこう J の観測結果に満足していまし
たが,パーカー教授は.
r ょうこうの結果は素附らし
いが,ある意味で当然とも言える。なぜなら,私自身
の:IDl論は不適切であったが,磁場がペチェックのあみ
だした機鱗で散逃するに逃いないことを,ずっと以前
図6
から理論的に深く信じていたからだ。」と述べたので
SOLAR 自衛星
が約訓告向 t し(l秒角).また観測できる温度範凶も格
した。
r ょうこう」衛星によ
段に広くなります。 EUY 織像分光装置は,前i 線の分
り広い意味でのフレア現象をかなり解明することがで
光観測l により磁気コネクションに伴うプラズ 7 の流れ
きました。しかし,定?古コロナの加熱機織やダイナモ
など,高温コロナのダイナミックスの情報を直接待る
問題は.依然として未解決のままとなっています。
ことができます。これにより,エネルギ源である磁場
2∞4年夏に打ち上げ予定の SOLAR-B衛星(閣のは,百I
と磁場の散逸の結果である高温プラズマやその流れの
視光笠遠鏡.X線望遠鏡. EUY 搬像分光装 i丘の 3 つの
観測を同時に行うことができ,磁気リコネクション現
観測機総を熔載し,これらの基本問題を解決すること
象の全貌を解明することができると考えています。さ
これまで述べてきたように.
を主目的としています。可視光望遠鏡は,偏光観測に
らに,太陽の奥深くで生成され浮上してくる儀場の観
より太陽表聞のベクトル磁場マップを 0.2-0.3 秒角と
測により,太陽内総の生成のエンジン(ダイナモ)のメ
これまでの地上縦割IJ をはるかにしのぐ分解能で観測し
カニズムにも迫れることを期待しています。
ますし .X線望遠鋭は.
(つねた・さく)
r ょうこう」に比べて分解能
ヲ
お知らせ
世人事異動(教官)
発令年月日
氏
名
現(旧)職等
異動事項
(所内昇任)
1
2
.6
.I
満悶和久
宇宙閤研究系助教授
宇宙閤研究系教侵
*ロケット・衛星関係の作業スケジュール(7月・ 8 月)
7
相
8
月
SS-520-2計器合せ
SS-520-2噛合せ2・r 9/14
‘
27 +2
8
模
月
MT-13
ま
で
叩,7 3噛
合
九2;+-+
2
4
原
能
代
•
M ・ 25-1
TVC
地
上
燃
焼
試
験
1
0
M-V-5 1/2 段接手分離鼠験・
•
S-310
地
上
燃
焼
試
験
(
武
豊
)
• •
2
3
2
8
'
6
2
6
ATREX プリクーラ試験
2
2
第2次
大
気
球
実
験
1
4
陸
*
地
上
燃
焼
鼠
験
及
び
接
手
分
離
試
験
の
日
程
は
首
定
案
4
ー
2
9
9
/
1
ま
で
9
/
5
ま
で
脅宇宙科学研究所一般公開
日
時平成 12年8月 26 日(土)
場
所・宇宙科学研究所相篠原キャンパス[神奈川県相校原市由野台 3-1-1]
午前 10時~午後4時 30分
公
開衛星筏型展示・各研究プロジェクト紹介・ミニミニ宇宙学校
相模原市立共和小学校佼旋(水ロケット会場) [神奈川県相篠原市高椴ト 16・ 13]
映匝i上映・水ロケット工作・仕上げ,他
|均合せ先
宇宙科学研究所庶務課企画・広報係
TEL:042-759-8
∞8 (ダイヤルイン)
肯シンポジウム
アストロダイナミクスシンポジウム
開催日・
場
7月 24 日(月)
-258 Uえ)
所宇宙科学研究所本館
2階会議場・会議室
TEL:0
4
2
7
5
9
8
0
1
9 (ダイヤルイン)
問合せ先宇宙科学研究所研究協力諜共同利用銀当
肯 ISAS
脅
日
経
ニ
ュ
ー
ス
ス
ペ
シ
ャ
ル
版
ISAS
本
年
ニ
ュ
ー
ス
の
ス
ペ
シ
ャ
ル
版
と
し
て
最
新
版
(Nu8-NuI I)が発行されました。「はるか」の観
測成架から
IM87
PKS0637-752
の屯被と
の
ジ
ェ
ッ
ト
の
正
体
J.
I のぞみ」
東
京
国
際
漫
示
場
(
東
京
ビ
ッ
グ
サ
イ
ト
)
で
開
催
さ
れ
~I 削水紫
字
術
科
学
」
を
テ
ー
マ
に
約
の
観
測
成
巣
か
ら
「
極
端
紫
外
望
遠
鏡
で
と
ら
れ
た
地
球
ライマン
7月 21 日
(
金
)
る
い 21 U
t
紀
JI クエーサ­
J.
年
プ
ロ
ジ
ェ
ク
ト
r2 1
t
世
紀
夢
の
技
術
展
8 月6日
(
日
)
の
J
17 日
間
に
わ
た
っ
て
,
日
本
経
済
新
聞
社
主
催
で
「
技
術
が
聞
く
X線のジェッ卜
周
辺
の
ヘ
リ
ウ
ム
イ
オ
ン
の
総
子
2
00
I!J]
J を
テ
ー
マ
に
121
世
紀
基
:
>
の
技
術
展
」
が
ま
す
が
,
宇
宙
科
学
研
究
所
も
「
字
甘
{
の
際
史
・
未
来
と
I感
昼
間
α光
強
度
分
布
」
で
す
。
法
規
・
出
版
係
に
あ
3∞m
' の
展
示
ス
ペ
ー
ス
を
使
っ
て
参
加
し
,
メ
イ
ン
テ
ー
マ
の
宇
宙
の
膝
史
・
米
来
と
宇
宙
科
学
の
脱
示
を
は
じ
め
,
肢
史
日
本
と
宇
宙
遭
遇
,
り
ま
す
の
で
ご
活
用
く
だ
さ
い
。
ロ
ケ
ッ
ト
・
惑
足
技
術
,
未
来
・
展
望
,
国
際
展
開
・
交
.
.
.
~
*
D
A
S
H
ぷι."'.
倒
防
4
S
I
1
出
事
情
実
験
(
表
紙
写
真
)
,γ
I
流
と
い
っ
た
サ
プ
テ
ー
マ
の
展
示
・
イ
ベ
ン
ト
を
行
う
予
D
A
S
H
定
で
す
の
で
,
是
非
ご
来
場
い
た
だ
き
た
い
と
思
い
ま
す
。
実
験
は
,
高
速
で
地
球
大
気
に
碍
笑
入
し
,
十
分
な
減
速
の
後
地
上
で
回
収
す
る
こ
又
と
シ
と
を
目
指
し
た
機
体
の
総
合
実
証
実
験
で
あ
り
,
脅
宇
宙
研
ビ
デ
オ
「
“
の
ぞ
み
"
と
惑
星
探
査
将
来
の
惑
星
探
貨
に
必
要
な
工
学
技
術
の
習
得
を
目
指
し
た
も
T
E
P
I
A
の
で
あ
る
。
打
ち
tげ
は
宇
宙
開
発
事
業
聞
が
開
発
中
の
H
n
奨
励
賞
受
賞
!
宇
宙
科
学
研
究
所
及
び
(
財
)
宇
宙
科
学
振
興
会
に
よ
る
ビ
Aロ
ケ
ッ
ト
に
よ
り
ピ
ギ
ー
パ
ッ
ク
ミ
ツ
ゾ
ョ
ン
と
し
て
行
わ
れ
る
。
当
初
デ
オ
シ
リ
ー
ズ
第
2
0
8巻
の
(
財
)
経
済
団
体
連
合
会
・
(
社
)
映
像
文
化
製
作
者
述
盟
が
後
援
す
も
な
い
,
現
在
の
と
こ
ろ
る
第
2∞ 1 年
の
冬
期
の
打
ち
上
げ
と
な
る
見
通
し
で
あ
る
。
打
ち
上
げ
が
延
期
に
な
っ
た
め
,
ス
ケ
ジ
ュ
ー
10 図 T
E
P
l
A
ハ
イ
テ
ク
・
ビ
デ
オ
コ
ン
ク
ー
ル
に
お
い
て
奨
励
賞
を
受
賞
し
ま
し
た
。
火
星
探
査
機
「
の
ぞ
み
ル
は
多
少
の
ゆ
と
り
を
も
っ
て
進
め
ら
れ
て
い
る
。
写
真
(
表
J を
伊 j
に
,
惑
星
探
査
の
歴
史
,
軌
道
計
画
,
探
査
僚
の
構
成
に
つ
い
紙
参
照
)
は
総
合
試
験
の
際
の
も
の
で
あ
る
。
姿
勢
等
の
制
御
l
て
.
;
K
:
写
フ
ィ
ル
ム
や
を
行
う
本
体
部
と
そ
の
上
部
に
取
り
付
け
ら
れ
る
再
突
入
機
体
介
し
た
ビ
デ
オ
で
,
ハ
イ
テ
ヲ
映
像
の
質
的
向
上
を
目
的
と
し
か
ら
な
る
。
本
体
部
は
,
通
信
機
器
,
ガ
ス
ジ
ェ
ッ
ト
,
軌
道
た
コ
ン
ク
ー
ル
に
お
い
て
.
雛
脱
用
モ
ー
タ
,
再
突
入
機
体
切
り
離
し
機
構
,
制
御
部
な
ど
と
は
宇
宙
研
に
と
っ
て
大
変
喜
ば
し
い
こ
と
で
す
。
か
ら
な
る
。
こ
の
機
体
は
,
静
止
選
移
紺
に
行
わ
れ
た
表
彰
式
で
は
.
L道
に
打
ち
上
げ
ら
れ
,
4日
程
度
の
軌
道
周
囲
中
に
必
要
な
操
作
を
し
た
後
,
軌
道
雛
に
,
い
か
に
多
く
の
方
の
力
が
必
要
か
と
い
う
こ
と
を
思
い
出
脱
モ
ー
タ
に
よ
り
,
地
球
大
気
に
突
入
す
る
軌
道
へ
と
投
入
さ
し
ま
し
た
。
制
作
に
あ
た
ら
れ
た
日
本
テ
レ
ビ
ビ
デ
オ
と
制
作
1
1
1IJ 徹
さ
れ
た
再
突
入
憐
体
が
高
速
(
毎
秒
約
I
O
k
m
)
c
o な
ど
を
使
っ
て
分
か
り
や
す
く
紹
165
作
品
の
中
か
ら
選
ば
れ
た
こ
4月 14 日
Iつ
の
作
品
を
完
成
さ
せ
る
た
め
委
員
の
方
々
に
感
謝
致
し
ま
す
。
で
地
球
大
気
に
突
入
す
る
こ
と
に
な
る
。
回
収
は
西
ア
フ
リ
カ
の
砂
淡
地
I" の
ぞ
み
"
と
惑
星
探
査
」
が
.
機
械
産
業
記
念
事
業
財
団
が
主
催
し
,
通
商
産
業
省
・
(
社
)
年
冬
期
の
打
ち
上
げ
を
目
指
し
て
開
発
を
進
め
て
き
た
も
の
で
あ
る
が
,
ロ
ケ
ッ
ト
の
打
ち
上
げ
延
期
に
と
れ
.
J が
(
山
川
;H} で
行
わ
れ
る
予
定
で
あ
る
。
(
安
部
修
士
)
'
J
:
.
・
周
東
三
和
子
)
F
、u
史を背負った微妙な差があるのだろう。来るべき新し
脅ベネトレータ貫入試験
LUNAR-A僚級ペネトレータのクラック対策確認の
い世紀の宇宙科学がそれぞれの国や地域の色合いを保
5月 5 日から 18 日迄の|剖,アメリカ
ちながら協力して大きく発展していくにはどのような
ニューメキシコ州のサンディア国立研究所 (SNL) の
国際的な枠組みが必要なのだろうか。いささか考え込
ための 11入試験が.
施設を併用して実錨された。 1998年 12月に同施設で~
まされる会合であった。(鶴岡浩一郎)
鈍された認定試験で発見されたポッティング材料中の
合宇宙インフラ研究会ワークショップ開催
クラック IHJ 題に関しては,所内にポッティング検討委
標記ワークショップが.
5月 18.
19 日に,つくば国
.u会が設位され,所外の専門家に出席していただき約
際会議場で,延べ5ω人の参加者を得て聞かれました。
l 年の IIU. 多方面から検討し各種基礎実験を経て今回
「宇宙インフラ研究会」というのは,初耳の方も多い
の 11入実験に重ったものである。試験は,試験条件出
かも知れません。去年の 5月に,宇宙開述の4機関(宇
しのためのダミープロープを使用した11入試験を含め.
宙科学研究所,宇宙開発事業団,航空宇宙技術研究所,
in吉岡実施された。現地での簡易チェックで判断する
通信総合研究所)の有志が中心になり,全国の大学,
限り,ポッティング材に対する改善策は有効であった
研究所,企業の方々も参加して機成した研究会です。
と考えているが,供試体を日本に輸送後分解して ii糊11
目的は,
に検討を加える予定である。試験 lOll制中,ニューメキ
発戦略を議論することにあります。技術分野別に.
シコ州は主l!日 35度近い猿暑が続き,北部のロスアラモ
の
ワ
ー
キ
ン
グ
グ
ル
ー
プ
,
お
よ
び
ス近郊他数筒所で山火事が発生して述日テレビで中継
ン
グ
ル
ー
プ
が
構
成
さ
れ
.
されていた。湿度は 10% 程度のため,
日陰に入ると少
活
動
を
行
っ
て
き
ま
し
た
。
こ
の
会
の
特
徴
は
,
メ
ン
バ
ー
が
11入試験後,
あ
る
特
定
の
組
織
の
代
表
と
し
て
で
は
な
く
,
有
志
と
し
て
参
しは楽であるが,日本からの出張者は,
砂というよりは灰まみれになりながら,アメリカ制IJ の
が.
昨
年
の
I刻係各f立の吏なる御協力を御願いする次第である。
("I" 砧俊)
宙
科
学
|
湖
述
峨
聞
か
ら
白nference;
NASA
が
宇
動
を
中
心
に
.
I宇
宙
物
語
」
と
い
う
メ
イ
ン
テ
ー
マ
の
も
と
に
.
報
告
と
討
論
が
行
わ
れ
ま
し
た
。
初
日
は
,
宇
宙
研
の
松
ESA (ヨー
l麹)の戦略・技術評価局長
J回n-J 邸中国
Oordain 氏によるヨーロッパの宇宙開発戦略の紹介お
よび,特別講演として,ノンフィクション作家の中野
2-3 名
の
代
表
を
招
い
て
行
っ
た
会
議
)
不二男氏による,巧みな民族学的比磁を用いた日本の
が
あ
っ
た
。
出
席
し
た
の
は
プ
ラ
ジ
ル
や
デ
ン
マ
ー
ク
を
含
む
18 カ
国
の
宇
宙
科
学
関
述
機
関
の
代
表
と
3∞
人
余
り
の
人
途
が
,
活
発
な
12 月
に
中
間
報
告
会
を
行
い
,
今
回
は
そ
の
後
の
活
ロッパ宇宙畿
5月 15 日から 17 日にかけての 3 日間,ワシントンで E
C
(
l
n
t
e
r
n
a
t
i
o
n
a
l P,副 nership
5つ
の
宇
宙
開
発
ビ
ジ
ョ
尾
所
長
の
挨
拶
に
始
ま
り
,
指
待
講
演
と
し
て
.
貴 IPC コンファレンスに出席して
宇宙開発への提言が,聴衆を魅了しました。
NASA.
その後.
日A で
あ
5つのビジョングループによる異なる視点
る
。
こ
れ
ま
で
宇
宙
科
学
の
実
施
機
関
の
国
際
組
織
と
し
て
は
,
からの日本の宇宙開発シナリオの提言,有識者による
NASA. ESA, IKI と ISAS で織成される IACG が中心
パネル討論,翌日は.
的なものであったが.
宙技術の発表.
NASA のリーダーシップのもと
12 のワーキンググループの各宇
Iあなたと創る宇宙物語」と題してフ
に字 iti科学実施機関の再編ともとられかねない会合で
ロアーを含めたフリーディスカッションと続きました。
あり,どのような進展になるかやや気にしながら出席
全体を過して,聴衆の発言も活発で.宇宙開発の将来
した。口頭と政終日 Iこ NASAが米国の国際協力のポリ
につき白熱した議論が続色参加者を飽きさせない
シィについて説明し,各国がそれぞれの国の状況を説
日間となりました。(中谷一郎)
明して会議は終わった。会議としての結論めいたもの
は何も無かったが,
1
2
加
す
る
た
め
,
個
人
的
に
自
由
な
発
言
が
可
能
な
こ
と
で
す
。
技術者といっしょに供;拭体の掘り出し作業を行った。
今後,分解後の詳細l な検討を経て次のステップへ進む
日本の宇宙開発の方向とそれを支える技術開
NASA との 2 国間協力はこの後一
合日本語ホームページ一新
宇宙科学研究所のホームページが,
341 百版に続
層進むだろうとの予感を持った。 2ωE い国の代表が示
いて日本誇版もリニューアルされています。全面
す OHPはそれぞれに特徴のある色使いが見られる。
改訂なので,まだ工事中のところもあり,しばら
イタリアの抜けるような l則るさ,ハンガリーのくすん
くの|削ご迷惑をかけると思います。ご要旦ご提
だ深い色使いと妙なところに感心しながら各国の事情
を聞いていた。宇宙科学に対する各国の取り組みや|問
題意識も OHP に現れる色使いと同じように各国の雌
-6-
2
案がありましたら,ホームページの窓口
@www.isas.ac.jp)
までお寄せくださ
もどんどんよくなります。ご
(webm 国民 r
L 、。これから
WI 待くださ
L 、。
i字幅左第 15 田
X 線マイクロカロリメータ
保守
満
田
和
久
X線や荷fE粒子などを検出するのが放射線検出様で
タであるが,応答迷皮が巡く~1iい計数率では使用でき
ないことから,応用は字
ある。その大多数は主主射線によるイオン化作 HI によっ
rti 観測に限られると忠われて
て検出器内に生じた f四日を集め屯気信号とする。とこ
きた。この状況を変えようとしているのが趨伝導薄膜
ろが .X線マイクロカロリメータ(=マイクロポロメー
の常伝導から趨伝導への相転移に伴う急激な抵抗変化
タ)はこれとは全く5'~なる原理に基づく。図 l はカロ
を溜度計として利用する
リメータの構造を侠式的に示したものである。 X線光
カ
ロ
リ
メ
ー
タ
で
あ
る
。
こ
れ
ま
で
の
半
導
体
に
不
純
物
を
ひ
:
TES(Transition
子が l つ吸収されると,そのエネルギは必終的には熱
人
し
た
半
導
体
サ
ー
ミ
ス
タ
に
比
べ
て
,
温
度
計
の
感
に変換されるので,その光子エネルギに応じた温度上
組
作 Jに
向
上
し
,
エ
ネ
ル
ギ
分
解
能
と
応
答
速
度
を
ー
桁
穆
!
立
,
昇が素子に生じる。その温度変化を温度計で検出する
高
め
る
こ
と
が
可
能
で
あ
る
。
のである。小さな X線光子のエネルギを検出するため
析
装
置
~
)
j
j
の
検
出
器
と
し
て
,
III が
飛
TES カ
ロ
リ
メ
ー
タ
は
米
国
の
には.動作温度を絶対OJ~ に近い極限温度まで下げる
I
n
s
t
i
t
u
t
eofStandard)
必要がある。これによって熱揺らぎを押さえ,エネル
推
進
さ
れ
,
単
一
の
素
子
で
5.9keV
ギ分解能(入射した X線光子のエネルギを正確に測定
る
分
解
能
が
実
現
し
て
い
る
。
一
方
.
よ
っ
て
,
蘭
素
数
を
増
や
し
本
格
的
な
撮
像
型
の
素
子
を
実
現
で高めることができる。例えば.
ASTRO-E衛星に第
Spectometer)
は,絶対話
で l Oe V という高
「あすか
XRS (X-Ray
高い分解能である。また
Vを
切
TES カ
ロ
リ
メ
ー
タ
に
で
き
る
可
能
性
も
あ
る
。
現
在
,
孫
々
の
グ
ル
ー
プ
を
含
め
て
,
x・'"予
10 倍
¥
X線マイクロカロリメータは,
if~~ 、エネルギ分解能と同時に広い
の X線
に
対
し
4
e
数
カ
所
で
こ
の
方
向
の
研
究
が
行
わ
れ
て
お
り
,
今
後
の
発
展
L 、分解能が得られている。これは,
X線 ceDI こ比べて約
(
N
a
t
i
o
n
a
l
が JOB 寺
さ
れ
る
。
(
み
つ
だ
・
か
ず
ひ
さ
)
2度ω ミザ K で動作し,半依頼
J 衛星に撚載された
X線
分
NIST
の
グ
ル
ー
プ
に
よ
り
強
力
に
開
発
が
する能力,波長分解能と問主主と考えてよ L 、)を極限ま
載された X線マイクロカロリメータ.
EdgeS
e
n
s
o
r
)
X線エ平ルギ範凶で
8
1
1'10M齢
・・・・・・・・・
1 ∞%に近い検出効率を確保することができ,微弱な
2・
M・・ m・・収体
X線を検出する宇宙観測では大変有用な検出器である。
ASTRO-E
衛星には
メータのアレイを
32 商索からなる
7 イクロカロリ
7・
X線望遠鏡の焦点面検出器として第
載し,高エネルギ分解自主
X線観測を目指した。
XRS は
その性能によって宇宙の高温・高エネルギ現象の研究
図 1
。
因
造
構
な
的
式
X
様
の
タ
ー
メ
リ
ロ
カ
口
ク
イ
マ
線
C
l
u
s
t
e
rofgalaxies , A1060
10 倍程度の質
量の高混ガスが閉じ込められた天体である。銀河聞は,
1
0
.1
お互いに衝突・合体することによって現在の姿になっ
た
と
考
え
ら
れ
て
い
る
。
商
混
ガ
ス
か
ら
は
様
々
な
イ
オ
ン
か
i
>
ら蹄線スベクトルが放出されており,これは直後見る
2
1
0
.
ことのできない暗黒物質を採る重要な手がかりである。
21 こ示されるようにこれまでは
JZ
2 に示そう。銀河|刻は,暗黙物質の巨大な重力ポテン
XRS は,図
X吸
を
子
光
線
。
る
す
知
検
で
計
度
温
な
確
正
を
化
変
度
温
る
じ
生
て
し
収
に新しい局面を切り聞くと期待された。その例を,図
シャルの中に,数百側程度の銀河とその
.
.
.
.
t
.
.
輔
E
1 本の輝線
にしかみえなかったJ(j車線を,微細構造線に分解して
見せてくれる。微細線造が分解されると輝線の中心エ
ネルギや輝線の広がりを数
るようになる。鉄の
eV 程度の誤差で決定でき
K輝線であれば,
これは数百
km
0
.
5
2
C
h
a
n
n
e
lE
n
e
r
g
y(ke
V
)
/蹴の速度のガスの述動に対応する。まさに衝突しよ
うとしている銀河関内の高温ガスの徹子を初めて直接
図2
測定できるものと期待された。
このように優れた性能をもっ
銀
河
団
A1060
の ASTRO·E
の
観
測
の
シ
ミ
ュ
レ
ー
シ
ョ
ム
ノ
;
ス
ベ
ヲ
ト
ル
と
'
7
. ASCA
衛
星
の
鉄
の K輝
線 nt.
X線マイクロカロリメー
-7-
C
C
O
X
R
S
5
衛
星
回
カ
包
リ
メ
ー
タ
に
よ
る
10 方
秒
A
S
C
A
カ
メ
ラ
(SIS)
で
は
で
は
微
細
橋
造
に
分
解
さ
れ
る
こ
と
が
わ
か
る
。
1
0
衛
星
の
観
測
デ
­
1 本
町
輝
線
で
あ
っ
た
ー主義 L'§..,;芭 ι
個人と集団
山田隆弘
た
わ
け
で
は
な
昨年の 9[01 の初めから今年の 3月の初めまで6 ヵ月|問,
L、
。
ま
た
.
lPL 滞
在
中
に
,
私
の
日
本
に
お
NASA の招きによりジェット推進研究所 (JPL) にて“
け
る
所
属
や
身
分
が
lPL の
人
た
ち
の
|
却
で
話
題
に
な
っ
た
こ
事をする機会を得た。私の滞在中に lPLが担当した火
と
も
ほ
と
ん
ど
な
星探査機が2つ立て続けに失敗するというショッキン
割
り
当
て
る
と
き
も
,
所
I
i
l
l
や
身
分
や
勤
続
年
数
等
と
は
グな事件があった。私はこれらのプロジェクトに直接
係
に
,
そ
の
仕
事
に
最
も
適
し
た
人
を
選
ん
で
担
当
さ
せ
て
い
L、
。
あ
ち
ら
で
は
,
新
し
い
仕
事
を
誰
か
に
1n~1 刻
関わっていたわけではないので,この事件について論
る
。
こ
れ
も
,
倒
人
を
評
価
す
る
と
き
は
,
集
団
の
中
の
位
鐙
評することはできないが. lPL 内部では新たな火星探
で
評
価
す
る
の
で
は
な
く
,
他
人
そ
の
も
の
を
評
価
す
る
と
い
査の方針について盛んに議論されているという話であ
う
考
え
に
基
づ
い
て
い
る
か
ら
で
あ
ろ
う
。
悩
人
が
基
本
で
あ
る
と
い
う
こ
と
は
,
委
員
会
な
ど
の
組
織
る。あのダイナミックな NASA のことであるから,
f
F
a
s
t
e
r
.B
e
t
t
e
r
. CheaperJ
の
述
営
に
お
い
て
も
当
て
は
ま
る
。
日
本
の
各
被
委
員
会
で
は
,
に
変
わ
る
新
た
な
パ
ラ
ダ
イ
ム
委
員
会
全
体
で
集
聞
と
し
て
こ
と
を
な
す
こ
と
に
な
畿
が
あ
る
も
近
い
将
来
皇
室
場
す
る
こ
と
で
あ
ろ
う
。
さて,
て
か
ら
の
で
あ
り
,
委
員
長
と
い
え
ど
も
自
分
の
個
性
を
発
郡
す
る
余
日
本
に
戻
り
宇
宙
研
で
再
び
仕
事
を
す
る
よ
う
に
な
っ
地
は
あ
ま
り
な
3ヵ
月
ほ
ど
が
経
つ
が
,
最
近
に
な
っ
て
ア
メ
リ
カ
と
L、
。
し
か
し
,
ア
メ
リ
カ
で
は
,
委
員
会
に
お
日
本
で
は
仕
事
の
進
め
方
に
い
ろ
い
ろ
な
滋
い
が
あ
る
こ
と
に
い
て
委
員
長
の
来
た
す
役
割
改
め
て
気
づ
か
さ
れ
.
委
員
会
の
雰
閥
気
が
が
ら
っ
と
変
わ
っ
て
し
ま
う
と
い
う
こ
と
fう
ー
む
」
と
捻
っ
て
し
ま
う
こ
と
が
jは
大
き
し
委
員
長
が
変
わ
る
と
し
ば
し
ば
あ
る
。
ア
メ
リ
カ
人
も
日
本
人
も
,
お
か
し
い
と
き
も
あ
る
。
委
員
会
の
前
に
会
議
の
内
容
や
構
成
を
考
え
る
,
あ
に
は
笑
い
,
悲
し
い
と
き
に
は
泣
く
と
い
う
点
で
は
,
そ
ん
な
る
い
は
委
員
会
の
後
に
議
事
録
を
書
く
と
い
う
仕
事
は
,
委
員
に
迷
い
は
な
い
。
し
か
し
,
物
の
考
え
方
の
基
本
的
な
と
こ
ろ
長
が
自
分
で
行
う
こ
と
が
多
い
。
こ
れ
は
,
委
員
会
の
舵
取
り
で
,
決
定
的
な
迎
い
が
あ
る
よ
う
に
思
う
の
で
あ
る
。
は
,
委
員
長
個
人
に
与
え
ら
れ
た
テ
ー
マ
で
あ
る
と
い
う
考
え
方
に
基
づ
い
て
い
る
か
ら
だ
ろ
う
。
そ
の
逃
い
の
恭
本
(
(
'
1
な
部
分
は
,
た
ぶ
ん
次
の
よ
う
に
震
い
表
せ
る
の
で
は
な
川
口
助
教
綬
は
.
L、
か
と
思
う
。
そ
れ
は
,
個
人
と
集
団
を
対
ISAS
比
さ
せ
た
と
き
に
,
ア
メ
リ
カ
で
は
集
団
よ
り
も
側
人
が
重
ん
メ
リ
カ
で
は
じ
ら
れ
,
日
本
で
は
側
人
よ
り
も
集
団
が
重
ん
じ
ら
れ
る
と
い
先
端
的
な
技
術
を
使
用
し
て
い
た
こ
と
を
紹
介
し
て
い
る
。
宇
う
こ
と
で
あ
る
。
宙
開
発
に
お
い
て
は
,
ア
メ
リ
カ
で
は
お
年
以
上
も
前
に
完
成
私
は
.
20 年
以
上
も
前
に
Viking
術
分
野
が
数
多
く
存
在
す
る
の
は
事
実
で
あ
る
。
こ
れ
は
.
.
!
l
1
か
し
,
グ
ル
ー
プ
と
い
っ
て
も
全
員
で
集
団
と
し
て
行
動
す
る
に
予
算
が
多
い
の
少
な
い
の
と
い
う
問
題
だ
け
で
な
く
,
仕
事
il 週
別
の
テ
ー
思
う
。
「
仕
事
の
単
位
は
偶
人
で
あ
る
」
と
い
う
考
え
方
は
,
自
分
の
独
創
性
が
袈
求
さ
れ
る
分
野
に
お
い
て
は
,
な
か
な
か
適
し
て
i主
任
の
も
と
で
自
分
の
流
儀
で
仕
事
を
す
る
の
で
あ
る
。
い
る
よ
う
な
気
が
す
る
。
私
の
{
士
事
の
進
め
方
に
つ
い
て
も
,
マ
ネ
ー
ジ
ャ
ー
や
同
僚
か
ら
指
導
め
い
た
こ
と
を
受
け
る
と
い
う
こ
と
は
全
く
な
く
,
完
も
ち
ろ
ん
,
な
ん
で
も
か
ん
で
も
ア
メ
リ
カ
の
ま
ね
を
す
れ
全
に
自
分
の
考
え
に
従
っ
て
仕
事
を
す
る
こ
と
が
で
き
た
。
た
ば
よ
い
と
い
う
も
の
で
も
な
だ
し
,
仕
事
の
成
果
に
つ
い
て
は
,
グ
ル
ー
プ
の
人
々
か
ら
も
ク
ト
の
進
め
方
も
,
長
年
の
経
験
に
基
づ
い
て
い
る
わ
け
で
あ
評
価
を
受
け
る
。
例
え
ば
,
私
の
古
い
た
文
書
に
つ
い
て
同
僚
り
,
そ
れ
な
り
に
良
い
点
が
い
ろ
い
ろ
あ
る
と
思
う
。
し
か
し
,
L、
か
ら
.
m き
醸
し
た
方
が
L、
。
ま
た
,
宇
宙
研
の
プ
ロ
ジ
ェ
ど
の
よ
う
な
仕
事
の
仕
方
が
「
宇
宙
科
学
」
と
L寸
分
野
に
合
っ
よ
し
、
」
と
い
う
よ
う
な
助
言
を
受
け
る
こ
と
は
あ
っ
た
。
し
か
て
い
る
の
か
,
あ
る
い
は
「
研
究
所
」
と
い
う
組
織
に
合
っ
て
し
,
仕
事
の
実
行
の
.
!
l
1
位
は
あ
く
ま
で
も
個
人
で
あ
っ
た
。
い
る
の
か
と
い
う
こ
と
を
我
々
は
も
う
少
し
オ
ー
プ
ン
に
議
論
そ
れ
か
ら
,
ア
メ
リ
カ
で
は
,
人
の
所
属
や
身
分
に
こ
だ
わ
る
こ
と
は
あ
ま
り
な
し
、
。
実
際
に
,
私
が
等
の
探
資
機
に
お
い
て
の
仕
方
の
桜
本
的
な
と
こ
ろ
の
逃
い
と
も
関
係
が
あ
る
よ
う
に
マ
が
あ
り
,
各
々
の
メ
ン
バ
ー
は
自
分
の
テ
ー
マ
に
関
し
て
は
か
ら
「
こ
の
部
分
は
わ
か
り
に
く
4月
号
の
記
事
で
,
し
て
い
る
の
に
日
本
で
は
未
だ
に
発
展
途
上
で
あ
る
と
い
う
技
JPL に
お
い
て
は
,
あ
る
グ
ル
ー
プ
に
所
属
し
,
そ
の
グ
ル
ー
プ
の
マ
ネ
ー
ジ
メ
ン
ト
の
も
と
で
仕
事
を
し
た
。
し
の
で
は
な
く
,
グ
ル
ー
プ
の
メ
ン
バ
ー
そ
れ
そ
'
れ
に
ニ
ュ
ー
ス
の
し
で
も
よ
い
の
で
は
な
JPL でm
~
L、
か
と
思
う
今
日
こ
の
頃
で
あ
る
。
(
ゃ
ま
だ
・
た
か
ひ
ろ
)
し
た
テ
ー
マ
は
,
私
の
日
本
に
お
け
る
所
属
や
身
分
を
考
慮
し
て
決
ま
っ
-8-
ア
島 Lぐョ
惑星探査テクノロジー第 3 回
匹、奈\ザノ
惑星探査と探査機の形
4ぐ
粛
藤
宏
文
主
主
民
)
と
(
1
) 感
星
探
査
の
タ
イ
プ
の
外
観
を
示
し
ま
す
。
惑
星
探
査
機
の
外
観
を
主
に
決
め
る
の
は
,
探
査
を
行
う
対
象
の
惑
星
や
,
科
学
目
的
に
応
じ
て
さ
ま
ざ
ま
な
タ
イ
プ
の
惑
星
探
査
が
行
わ
れ
て
い
ま
す
(
図
惑
星
の
そ
ば
を
MUSES-C
l 参照)。
i) 姿
勢
市
三
軸
安
定
か
)
,
配
位
,
i
i
i
)
電
力
を
得
る
太
陽
パ
ド
ル
の
太
鶴
指
向
方
法
,
l回
だ
け
飛
行
す
る
の
が
フ
ラ
イ
パ
イ
ミ
ッ
町)
シ
ョ
ン
で
す
。
観
測
チ
ャ
ン
ス
も
短
く
,
懇
星
探
査
の
初
期
の
軌
道
変
更
を
行
う
探
査
機
エ
ン
ジ
ン
の
配
置
,
と
い
っ
た
点
で
頃
に
行
わ
れ
て
,
現
在
で
は
あ
ま
り
行
わ
れ
て
い
ま
せ
ん
。
も
っ
す
。
こ
れ
ら
を
総
合
的
に
配
慮
.
す
る
こ
と
が
必
要
で
す
。
と
詳
し
く
惑
星
を
観
測
す
る
に
は
,
探
査
機
の
エ
ン
ジ
ン
を
噴
「
さ
き
が
け
」
は
ス
ピ
ン
安
定
の
探
査
機
で
,
探
査
機
自
身
射
さ
せ
,
惑
星
の
周
閥
軌
道
に
入
れ
る
オ
ー
ビ
タ
ミ
ッ
Y ョ
ン
が
コ
マ
の
よ
う
に
ゆ
っ
く
り
が
適
し
て
い
ま
す
。
宇
宙
研
の
火
星
探
査
機
「
の
ぞ
み
J も
こ
ま
す
。
ス
ピ
ン
安
定
方
式
で
は
終
戦
燐
絡
が
比
較
的
小
型
で
す
l図
る
こ
と
で
,
そ
の
資
勢
を
保
ち
の
タ
イ
プ
で
す
。
惑
星
の
上
笠
か
ら
広
域
画
像
を
搬
っ
て
惑
星
み
,
プ
ラ
ズ
マ
粒
子
や
電
波
観
測
に
過
し
て
い
る
利
点
が
あ
り
全
体
を
.
I
D
!
解
し
た
り
,
周
辺
の
磁
場
や
粒
子
観
測
を
し
ま
す
。
ま
す
。
「
さ
き
が
け
」
で
は
ス
ピ
ン
輸
を
黄
道
面
(
地
球
の
公
転
軌
道
を
合
む
平
面
)
に
垂
直
に
し
て
,
地
球
方
向
に
パ
ラ
ボ
し
か
し
,
オ
ー
ビ
タ
で
は
惑
星
の
内
部
や
表
面
の
詳
し
い
観
ラ
ア
ン
テ
ナ
を
向
け
,
測
は
で
き
ま
せ
ん
。
惑
星
の
内
部
の
様
子
を
知
る
に
は
,
ペ
ネ
p:]住形胴体に雌
ト
レ
ー
タ
と
呼
ば
れ
る
地
表
に
向
か
つ
て
落
下
さ
せ
て
突
き
さ
て
発
屯
を
し
ま
し
た
。
一
方
.
さ
る 11 入
型
の
観
測
恭
が
適
し
て
い
ま
す
。
こ
れ
を
惑
星
全
体
近
し
て
,
姿
勢
と
迷
MUSES-C
ル
を
採
取
し
ま
す
。
ま
た
大
方
を
測
定
し
て
,
惑
星
の
内
部
総
造
を
調
べ
ま
す
。
ぐ
さ
っ
と
変
換
す
る
イ
オ
ン
エ
ン
ジ
ン
を
用
い
て
小
惑
星
へ
向
う
た
め
,
さ
さ
る
時
に
機
れ
な
い
竪
聞
な
精
進
と
地
中
か
ら
通
信
す
る
技
大
型
パ
ド
ル
を
太
陽
方
向
へ
,
イ
オ
ン
エ
ン
ジ
ン
を
決
め
ら
れ
LUNAR-A
iっ
た
太
陽
電
池
に
よ
っ
で
は
小
惑
星
に
接
I]' を
小
惑
星
表
蘭
に
微
調
さ
せ
て
サ
ン
プ
に
数
本
打
込
ん
で
ネ
ッ
ト
ワ
ー
ク
に
し
て
,
地
民
放
の
伝
わ
り
術
が
重
要
で
す
。
宇
宙
研
で
は
l御
(
ス
ピ
ン
安
定
か
i
.
i
)
地
球
と
の
通
信
用
パ
ラ
ボ
ラ
ア
ン
テ
ナ
の
ill カ
を
発
生
し
て
こ
れ
を
推
力
に
た
方
向
へ
,
常
に
指
向
さ
せ
て
飛
び
絞
け
る
こ
と
が
必
要
で
す
。
が
月
に
ペ
ネ
ト
レ
ー
こ
の
た
め
タ
を
打
込
み
ま
す
。
MUSES-C
で
は
三
軸
姿
勢
安
定
方
式
を
と
っ
て
い
ま
す
。
直
方
体
の
各
面
に
,
サ
ン
プ
ラ
,
イ
オ
ン
エ
ン
ジ
ン
,
惑
星
表
面
を
調
査
す
る
に
は
,
エ
ン
ジ
ン
を
逆
噴
射
さ
せ
な
パ
ラ
ボ
ラ
ア
ン
テ
ナ
等
を
配
置
し
て
,
而
の
方
向
性
を
最
大
限
が
ら
,
ふ
わ
っ
と
着
陸
す
る
ラ
ン
ダ
が
適
し
て
い
ま
す
。
ア
ポ
ロ
月
着
陸
船
は
有
人
の
ラ
ン
ダ
で
し
た
が
,
日
本
の
SELENE
に
利
用
し
て
い
ま
す
。
(
さ
い
と
う
・
ひ
ろ
ぷ
み
)
ミ
ッ
シ
ョ
ン
で
は
無
人
ラ
ン
ダ
が
計
闘
さ
れ
て
い
ま
す
。
必
近
で
は
火
星
ラ
ン
ダ
も
各
国
で
注
目
さ
れ
て
い
ま
す
。
惑
星
の
石
や
土
主
題
の
サ
ン
プ
ル
を
採
取
し
て
地
球
に
帰
巡
さ
せ
る
こ
と
が
で
き
れ
ば
,
も
っ
と
詳
し
い
分
析
が
地
球
で
行
え
ま
す
。
こ
れ
が
サ
ン
プ
ル
リ
タ
ー
ン
ミ
ッ
シ
ョ
ン
で
す
。
宇
宙
研
の
MUSES-C
ミ
ッ
シ
ョ
ン
で
は
小
惑
星
の
サ
ン
プ
ル
係
取
を
狙
っ
て
い
ま
す
。
(2)
仲
一
探
査
機
の
形
ハ
レ
ー
す
い
星
標
蓋
健
(
I
)
で
は
惑
星
探
査
に
ど
の
よ
う
な
タ
イ
プ
の
も
の
が
あ
る
・
さ
き
が
旬
・
か
を
説
明
し
て
き
ま
し
た
。
で
は
そ
の
惑
星
探
一
夜
を
行
う
探
査
門
柱
ス
ピ
ン
I
l
(
ス
ピ
2
広 川γ骨
矧 ヘ 《
俄
の
}
~
は
ど
の
よ
う
に
決
ま
っ
て
い
る
の
で
し
ょ
う
か
。
図
に
は
宇
宙
研
の
惑
星
探
査
機
と
し
て
,
IIID 自
の
発
見
的
型
車
査
小
悪
量
鍵
益
処
rさ
き
が
け
[N o:四mi(火星)]
ラ
ン
ダ
時
感
皇
内
部
獲
量
地
霞
計
ネ
ッ
ト
ワ
ー
ヲ
[Lu町 '-A( 月)]
図 1
ザ
ン
プ
ラ
ー
に
め
て
て
い
る
》
図2
J (
ハ
レ
ー
戸
画
像
マ
ッ
ピ
ン
グ
三
鍋
安
定
〈
置
方
体
各
置
を
"
ド
ル
。
ア
ン
テ
ナ
,
イ
才
ン
エ
ン
ジ
ン
y
一
一
III" 貧
道
面
に
震
直
〉
ベネトレ-1'
磁
気
園
練
査
"MUSES-C'
ゆ
l 表
面
探
査
l 移
動
探
査
(
ロ
ー
パ
)
[次期月鐸査 (7)]
I
惑星探査のタイプ
一 9 ー
探
査
機
由
形
サ
ン
プ
ル
リ
ヲ
ー
ン
w⑬
地軍事でサンプル
の鮮細分続
[M時田-C(小.皇)]
I
気のコ左毒い宇宙開発
中谷一郎
印刷屋さん泣かせの標題を付けてしまいました。小
開
発
を
め
ざ
し
ま
し
た
。
し
か
し
,
こ
れ
を
可
能
に
す
る
の
は
,
生のパソコンのプリンタは,不調なときに,こんな文
大
前
提
と
し
て
強
力
な
研
究
開
発
役
資
に
よ
る
先
行
的
な
技
術
字を打ち出しますが,この標題は,輪転機の故障では
開
発
が
十
分
に
進
ん
で
い
る
必
要
が
あ
り
ま
す
。
つ
ま
り
,
実
ありません。閑話休題。
際
の
衛
星
の
計
画
が
立
上
が
っ
て
初
め
て
佼
術
開
発
に
着
手
し
往年の名画「カサプランカ」に,こんなやりとりが
男
NASA
が,猛烈な勢いで新規技術開発にカを入れ始めたのは,
でてきます。
女
C
h
e
a
p
e
rbFaster もあり得ません。
た
の
で
は
,
きのうの夜は,どこで遊んでたの?
そのためです。 "Ch回per,
そんな菅のことは覚えてないね。
に少し現れた氷山の一角で,海面下には,膨大な研究
Faster,
Better"は,海面上
女今晩,私と際き合わないヲ
開発投資が隠れているのです。私逮は,海面下の研究
男
投資という大きな氷塊をウッカリ見過ごしがちですが,
そんな先の約束はできないね。
画に描いたような剃那主義。この男のセリフに,小生,
それではタイタニック号になってしまう心配がありま
すっかりシピレました。それ以来,一生に一度くらい,
す。比較的小さな科学衛星を着実に打上げて,世界一
こんなキザなセリフを吐いてみたいものだと(僚かに)
流の成果をあげるという宇宙研の実紛を保つためにも,
機会を狙ってきたのです。
この海面下を強化したいものです。
しかし,残念ながら,ハンフリー・ボガードならぬ,
ところで,宇宙研で働く人迷を見ていると,小生自
くたびれたー研究者の小生は,そんな機会にまだ恵ま
身も含めて,せっかちで気の短い人が多いように思い
れませんし,当分恵まれそうにありません。
ます。統計をとった訳ではないので,恨拠のある話で
一方,字術開発は,利 jJ~主義の正反対,ひどく l時間
はありませんが,一般の研究所と比較して,誰もが,
がかかるものとされています。とくに,打上げのたび
いつも駆け足をしているような印象です。小生も,誰
に,一品生産をするのに近い科学衛星の場合,この傾
かをつかまえて,ちょっと深い議論を吹きかけると,
向が顕著で,宇宙研の衛星は,通常,予 z幻7
時計をチラチラと眺め始める趨多忙な相手に気を巡っ
てから打上げまで lにこ 5-6年を婆します。さらに,それ
て,早々に打切ることを考えます。
に先立つ計画・立案の検討フェーズも含めると,
10年
宇宙は広大で,
程度は十分にかかっています。冒頭の男女の会話・を科
1 秒 Imlこ 30万km進む光が,百数十億
年もかかるような広がりを持っています。このスケー
学衛星に裏返してあてはめると,こんなふうになるか
ルを相手にする宇宙科学者が,実はせっかちで,一方,
も知れません。
彼らが計画する科学衛星の開発は,長時間を必要とす
教疫去年打上げた衛星の観測データの結果は?
る大変気の長い仕事です。これは,永遠に解けないパ
劫手.そんな新しいデータは,まだ処理ができてい
ラドクス,あるいは,
ませんよ。
(なかたに・いちろう)
教~: 3年後に打上げる衛星の,
この回路定数を少
し変えてみないか?
助手
ジレンマというべきでしょうか。
③
そんなに打上げが迫った衛星の設計変更は,
ちょっと今からでは困難でしょう。
米国の NASAでは,“Cheaper,
Faster, Bet
t
e
r (より
梅雨の季節がやってきました。食べ物やカ
ピに注意しなければなりません。そして冷房
やドライのお世話になります。街りしも,エ
アコンの工事で部屋は暖房状態。うちわで扇ぎながらの
安
く
,
よ
り
速
し
よ
り
よ
く
)
"
と
い
う
ス
ロ
ー
ガ
ン
の
も
仕事も風情あり。(久保田)
と
に
,
従
来
の
大
鑑
巨
砲
主
義
を
改
め
て
,
効
率
の
よ
い
宇
宙
ISAS ニュース
N
O
.
2
3
1 2000 , 6
I
S
S
N 0285 ・2861
f
t
ir ('iii科"r~研究所(文 i1刊行) 帯229 8510 判II f.'i川県相 l 悦 IJ;idilll 'J!fh3 11 1'1-:し 012 7
5
98
0
0
9
TheI
n
s
t
i
t
u
t
eo
fS
p
a
c
ea
n
dA
s
t
r
o
n
a
u
t
i
c
a
lS
c
i
e
n
c
e
・ 4φ ニ ",-X.
IごIJiJ す6 :Ji,'l/f}
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,
土,, Uの,/1,川町
[([IR.
泌;1 ・JJl
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