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Video Server Proxy Cache Server Network
研究課題の概要(創造的情報通信技術研究開発推進制度) 協調型動画像配信システムに関する研究 (研究代表者:大阪大学 若宮 直紀) 1 研究開発の目的 本研究プロジェクトでは、それぞれが動画像データの全体あるいは一部を蓄積した複数のプロキ シキャッシュサーバが互いにキャッシュデータを提供しあうことにより、低遅延で高品質な動画像 配信サービスを提供する、協調型動画像配信システムの制御メカニズムについて検討した。また、 動画像品質調整可能なプロキシキャッシュサーバのためのキャッシングメカニズムの有効性,実用 性を検証するため、動画像サーバ,ネットワーク,プロキシキャッシュサーバ,クライアントから なる実験システムを構築、動画像配信システムを実装し、実証実験を行った。 2 研究開発期間 平成13年度~平成15年度 3年間 3 研究開発成果 協調型動画像配信システムのための制御手法を提案し、その有効性をコンピュータシミュレーシ ョンで評価するとともに、一般的な動画像ストリーミング配信サーバ,クライアントを用いた実験 システムに実装し、実証実験によりその実用性を評価した。したがって、本研究プロジェクトにお ける当初目標は十分に達成されたものと確信する。 アクセス回線のブロードバンド化を背景に、 動画像ストリーミング配信の利用が広がっているが、 その応答性,品質は利用可能な帯域,クライアント性能に大きく依存しており、提供されるサービ スの品質に全てのユーザが満足しているわけではない。本研究プロジェクトで研究開発した協調型 動画像配信システムを用いることにより、いつでも、どこでも、どのようなクライアントからでも、 適切な品質の動画像を途切れなく受信,視聴することができるようになる。本成果は、付加価値の 高い映像情報によって支えられる豊かな社会生活のための基盤技術の一つとなりうる。 (論文発表件数:12件) Video Server Proxy Cache Server プロキシ間の 動画像データ共有 Network Heterogeneous Clients 動画像データの蓄積 利用者環境にあわせた 適切な動画像品質調整 広帯域 狭帯域 高性能 高品質 低性能 低品質 評価結果の概要(創造的情報通信技術研究開発推進制度) 協調型動画像配信システムに関する研究 (研究代表者:大阪大学 効率性 目標達成度 3.0 費用対効果 3.3 若宮 直紀) 有効性 科学技術 知見向上 3.3 その他 急速な技術革 産業・経済へ 新への対応 の対応 3.3 3.0 合計 (20 点満点) 15.9 肯定的意見:研究目標を着実に実施し、さらに発展的な課題を抽出し、それを解決している点が評 価できる。 良質な品質のストリーミング配信を実現するための協調型動画像配信システムについて有用 な成果を得らており、企業が製品に導入することを検討している点など、高く評価できる。 その他の意見:動画像ストリーミングサービスは、現在のところまだ普及していないが、今後の重 要なサービスと考えられ、このような研究開発の成果の積み重ねが必要である。 なお、評価は各項目とも4点満点(合計 20 点満点)で、 4:非常に優れている 3:優れている 2:ふつう(当初計画のとおり) 1:やや劣っている 0:劣っている として評価を行った。10点以上であれば当初計画を達成したといえます。