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CLUB B Vol.14|Bライセンスモータースポーツ応援マガジン|7ページ

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CLUB B Vol.14|Bライセンスモータースポーツ応援マガジン|7ページ
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6.PN4クラスはパイロンの名手、岡野博史が本領発揮の走りで優勝。7.N2クラスは序盤戦の不調が響いて背水の陣で臨
んだ2014王者の小林辰朗RX-7が、起死回生の3勝めをマーク。8.9.昨年のN1クラスチャンピオン箕輪雄介もホームコー
スで今季2勝めをあげ、タイトルレース首位に立った。10.~13.今回の一戦で早くもチャンピオンを確定させたドライバー
達。N3クラスは四国のベテラン菱井将文が今年も若いライバル達を寄せつけず(10.)
。SC部門は昨年、初タイトルに輝
いた大橋渡がV2を確定(11.)
。2010年、RX-8でチャンピオンを獲得した川北忠はRX-7で2度めのチャンピオンを確定
(12.)PN2クラスは森田陽介が無敵の開幕6連勝を飾り、2度めのチャンピオンを確定(13.)
。
若い若林拳人がヒート1のタイムで逃げ
鬼気迫る限界の走りを見せて、今大会、た
切った(下段カコミ参照)
。
だ一人、
1分10秒台に乗せるスーパーラップ
そして最も激戦となっているのがナン
を奪取。何と野島と優勝、2位、3位すべて
バー付き車両の中で最も改造が許される
同じ回数をマークするというタイブレークに
SA部門のランエボ、WRXを対象としたク
持ち込んだ。残り2戦、特に目が離せない
ク。タイトルレースのリードを広げている。
藤典史、斉藤邦夫がシリーズ1-2を築いて
ラス3だ。山野、岡野、茅野達とともに全
クラスとなるのは言うまでもないだろう。
Bライモータースポーツ界において名車
いるSA1クラスは、工藤が仕事の都合で欠
日本ジムカーナの屋台骨を支えてきたス
このほかの4クラスは冒頭で述べたよう
にチャンピオンが確定。PN2森田陽介、
N3
の位置を確立しているDC2型インテグラ
場。関越を知り尽くす名手、斉藤も今回は
タードライバーの一人、津川信次に、世代
タイプRの事実上のワンメイクとなってい
主催に回って欠場ということに。
的には次の世代となる野島孝宏が真っ向
菱井将文、SA1川北忠の3人は土つかずの
るのがN1クラス。今年は福永裕介、朝山
結果、地元関東のパイロンスペシャリス
勝負を挑んでいる。
開幕6連勝で、SC部門の大橋渡は4勝め獲
崇の四国勢が速く、昨年のチャンピオン箕
ト達が激しい鍔迫り合いを演じたが、最も
野島優勢で迎えたこの第6戦は、津川が
得で、残り2戦を待たずに王座に就いた。
輪雄介を挟んでの三つ巴の展開となって
いるが、今回は箕輪がホームコースでの一
2015 全日本ジムカーナ選手権 クラス区分 ※( )名は主な参加車種
戦を譲らず、タイトルレースでも遂にトップ
PN部門
SA 部門
PN1クラス 〜 1600ccの2輪駆動のPN車両(スイフト)
SA1クラス 〜 1600ccの2輪駆動のSA車両(シビック、CR-X)
に立った。
RX-7、NSX、S2000そして古くはMR2
と後輪駆動の車両が対象のN2クラスは、
マシントラブルで序盤戦、躓いた昨年の
PN2クラス 1601cc 〜の2輪駆動のPN車両(シビック、Z)
SA2クラス 1601cc 〜の2輪駆動のSA車両(インテグラ、RX-7)
PN3クラス 1601cc 〜の2輪駆動の条件付きPN車両(86/BRZ)
SA3クラス 4輪駆動のSA車両(ランサー、インプレッサ)
PN4クラス PN1〜 PN3に該当しないPN車両(ランサー、インプレッサ)
SC部門
クラス区分なし
N部門
AE部門
クラス区分なし
チャンプ小林辰朗が3連勝を飾り、箕輪同
N1クラス
様、V2に向けて弾みがつき始めた。
N2クラス
後輪駆動のN車両(RX-7、ロータスエキシージ)
ともにEK9型シビックタイプRを駆る工
N3クラス
4輪駆動のN車両(ランサー、インプレッサ)
前輪駆動のN車両(インテグラ)
若いけど、速い!今年は若林ブラザースに注目
リズミカルなステアリング操作とアクセルワークが求められるパイロンスラ
ローム。サイドブレーキを引いてクルマをコントロールしながらクリアする180
度、270度そして360度のパイロンターン。こうした高度なテクニックが要
求されるのがジムカーナというモータースポーツだ。まして全日本ともなれば、
相応の経験に裏打ちされた技術がなければ、勝利を飾ることは難しい。そこで
勝利することは経験の浅い若者達にとっては至難の業のはずだが、今年はま
だ20代の兄弟が揃って全日本で初優勝を飾り、話題を集めている。
開幕戦を制した若林隼人と今回の第6戦を制した拳人の兄弟だ。群馬在住
のこの兄弟、元々がスラローマーだった父親の影響で子供の頃から、ジムカー
ナコースは遊び場の一部という環境で生まれ育った。
当然、人の走りを見る眼も鍛えられて、免許を取る頃にはクルマを速く走ら
せるイメージは身に着けていたらしい!?。ただし、それを自分がすぐにできる
かどうかというのはまた別の話。兄弟ともども通い詰めて腕を磨いた今回の舞
台、関越スポーツランドが二人を育て上げたと言ってもいいだろう。
「気合いは入れましたが、ミスったら致命傷になるような所は絶対に外さない
走りを心掛けた」と今回の一戦を振り返ったのは弟、拳人。準地元とも言える
最終戦、本庄サーキットで
も、今回と同じような兄弟
1-2フィニッシュが見られる
かもしれない。
兄、隼人(左)は開幕戦岡山国際で
優勝。2勝めを狙ったが弟、拳人(右)
の前に屈した。
今年の全日本ジムカーナは5部門計12クラスで競われる。ナンバー付車両が対象とな
るのはPN、N、SA、AEの4部門。ノーマルに一番近いPN部門はタイヤに関しても
制限があり、一番ローコストでモータースポーツを楽しめる部門になる。SC部門はナ
ンバーなし車両が対象。その分、改造度が最も広いクラスになる。
ジムカーナの奥深さを知ることができる
パイロンジムカーナの世界へようこそ!
ジムカーナは、カートコースやミニサーキットで行われる
「コースジムカーナ」と、専用のコースや駐車場などの広場を
使って行われる「パイロンジムカーナ」に大別される。今回の
第 6 戦は完全なパイロンジムカーナだ。
例えば右の図の12 番パイロンは、右回り、左回りどちらで
回ってもOKの「フリーターン」と呼ばれるセクション。右回
りで入ると進入はきついが、脱出は緩いR が取れる。左回りは
その逆で進入は緩いRで入れる。また5 番から9 番までのパイ
ロンの配置にも注目。縦一線ではなく互い違いに微妙にズレて
いることが分かる。パイロン間の間隔も一定でなく、8 番と9
番の間が空いていることが分かる。
そして4 番から3 番、11番へと抜けるセクションも、この間
でいかにアクセルを開けられるかが勝負を左右するだけに、ラ
イン取りや速度のコントロールが重要だ。最短距離を狙いす
ぎて3 番のパイロンに触ってしまうドライバーも何人か見られ
た。パイロンタッチは
5 秒 の ペ ナ ル ティとな
るだけに、絶対にやっ
ちゃいけない。
ジムカーナは、こう
したコース作成者とド
ライバーの駆け引きが
火花を散らす競技だと
実際に走ってみないと分からない楽しさと難 いうことも覚えておくと
面白いはずだ。
しさがあるのがパイロンジムカーナだ。
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