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ヒトの心臓と比較しよう。(PDF:376KB)
教科名 対象学年 理科 2年 授業の内容 学校名 課題の見られた問題 熊谷市立玉井中学校 27年度 全国 8 TYPE Ⅲ ブタの心臓を観察し、ヒトの心臓と比較しよう。 ・ヒトの心臓のつくりと働きを学んだ上で、他の動物の心臓を生徒たちが主 体的に観察し、共通点を見い出す力。 身に付けたい力 ・他の動物の心臓のつくりの違いから、新たに見い出した問題を基に設定し た課題に対して、考察を記述する力。 【単元を貫く課題】 他の動物の心臓とヒトの心臓のつくりを比較し、心臓の大きさと脈拍の関係性、体の大きさ との関係性をまとめよう。 (第1時) 心臓のつくりを学 び、血液循環におけ る器官のはたらき と関連付ける。 (第2時) 血液の成分やはた らきについて学び、 血液の流れを観察 する。 (第3時) ブタの心臓を観察 し、ヒトとの共通点 を見い出す。心臓の つくりを確認する。 (第4時) 他の動物の心臓の つくりと脈拍の関 係について探究し、 考察する。 ○第1時 1 心臓の位置や大きさ、動き方を考え、話し合う。 ヒトの心臓はどこにあるか手を胸にあてる。また大き さや動き方について具体的に考えを出し、班で話し合 い、発表する。また心臓の役割について具体的に説明す る。 心臓から血液を送り出す血管はどのような役割があ るのか考える。 2 心臓のつくりをノートに書き、仕組みを学ぶ。 心臓のつくりと心臓につながる血管の種類を学ぶ。 血液循環と関係する様々な器官のはたらきを押さえ、2つの循環を学ぶ。 ○第2時 1 血液のはたらきを学ぶ。 血液には固体成分と液体成分があるということと、それ ぞれの役割を学び、血液成分の割合を考える。また血液 が赤い理由や、傷ができたときのかさぶたなど、日常生 活に見られる血液の役割を見付ける。 観察1 メダカの尾びれを観察しよう。 メダカの尾びれを顕微鏡で観察し、血液の流れを観察す る。血液は一方向で流れていることを確認する。また赤 血球や骨、細胞なども確認する。 - 37 - ○第3時 観察2 ブタの心臓を観察しよう。 方法:ビニール手袋をはめ、心臓の大きさや触感を実感 する。心臓をプリントにスケッチする。 生徒の予想:ブタの心臓はヒトの心臓と大きさは異 なり、小さい。また、つくりは異なる。 生徒の考察:ブタの心臓はヒトの心臓とほぼ同じ大 きさであった。また心臓には部屋があ り、弁もあることがわかった。また静 脈と動脈を比べると動脈の方が血管の 厚みがあった。これは勢いよく血液が 流れるときに血管が破れないようにな っていると考えられる。 ○第4時 1 他の動物の心臓のつくりを考える。 ネズミ(体重 30 g)とゾウ(体重 4t)の心 臓のつくりについて紹介します。 2 ネズミとゾウの心臓のつくりと脈拍の関係につい て考え、話し合う。 ネズミの心拍数は非常に多く約 600 回/分 だそうです。 一方、ゾウの心拍数は約 40 回/分だそうです。 ネズミやゾウは同じ哺乳類なのに、なぜ、種 類によって心拍数は違うのだろう。 【授業のポイント】 ・観察の視点を明らかにし、異なる種類の生物の体の つくりを比較する活動を通して、多様性や規則性を 発見できるようにした。 ・観察結果から自分の考察を振り返ったり、他者の考 察を検討し合ったりする場面を設定した。このこと により、生徒たちはヒトの心臓のつくりと働きを学 んだことを基にして、他の動物の心臓を主体的に観 察し、共通点を見い出すことができた。 ・単元を通して、血液の循環が観察結果と関連付けて 捉えられるよう促した。また、様々な動物の心臓の つくりの違いから、新たに心拍数と動物の体格の関 係性を考えることで、一貫性のある授業となった。 - 38 -