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HSさん

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HSさん
No.1
雪国で生まれ育った私でも、一度は見てみたいと思っていた「札幌雪祭
り」。それに、日本一入場者数の多い動物園で今話題の「旭山動物園」。
現地に行っても、運が良くなければ見ることが出来ないという「網走の流
氷」と、冬なのに盛りだくさんの研修旅行と聞いて、楽しみにしていた一
方で、例年2月の上旬といえば除雪作業も終盤を迎え、雪の捨て場所に困
る時期になり、家族に負担が掛かるのでは?という不安もありました。し
かし、今年の冬は例年に比べ積雪量が少なく、雪の捨て場所にも全く困ら
ない冬だったので、安心して行くことが出来ました。出発当日も穏やかな
天気に恵まれ、良かったと思ったのもつかの
間、空港に着くと千歳空港から来るはずの飛
行機が雪で遅れていて、秋田空港に来ても、
もしかすると千歳空港に着陸する事が出来な
いかもしれないとの事でした。これは大変な
ことだとも思いましたが、なぜかあまり動揺
を感じてはいませんでした。
「なぜだろう?」。
もし、個人で来た旅行で、この様な事があっ
たら冷や汗をかいているはずなのに。それは、
中央観光社の堀井さんがいてくれて、堀井さ
んだったら何とかしてくれるという安心感が
あったからだと思います。今までの会社の研
修旅行に毎回同行して頂いて、その仕事に対
する姿勢を見せて頂いているからこそ感じる
信頼感なのでしょう。本当に毎回ありがとう
ございます。(二日目の夕食の時に堀井さんの
近くに座った私は、この時、何か対策を考え
ていたのか聞いてみると、夕方にもう一便千歳空港行きの飛行機があって、
二便とも欠航ということはあまりないので、午前の飛行機が遅れていると
聞いたときに、夕方の飛行機の人数分の座席を仮予約していたそうです。)
遅れはしましたが、予定していた飛行機で無
事千歳空港に着くことが出来ました。遅めの
昼食をとりホテルに着くと、雪祭りの会場が
すぐ目の前で、ワクワクした気持ちが抑えら
れず、荷物を部屋に置いてさっそく会場へ出
発。今年の冬は雪が少なく、そして2~3日
前には雨が降ったと言うことだったので、雪
像は大丈夫なのか心配でしたが、多少の汚れ
はあるものの、見事な雪像が大通り公園いっ
ぱいに並んでいました。この大きな雪像を作
って下さった方々の苦労を考えると感謝の気
持ちでいっぱいです。雪像をひととおり見て、
その後、以前に来たときはバスの車窓からし
か見ることが出来なかった時計台とか、旧北
海道庁を見ることが出来ました。「北海道に
来たんだ」「札幌に来たんだ」という実感を
全身で感じることが出来ました。
No.2
ホテルに戻り、夕食後再び雪祭り会場へ。日中
の明るい会場とは違い、ライトアップされた幻想
的な雪像がとても印象的でした。日本の雪祭りの
象徴として、全国各地から、また海外からも観光
に来るのも納得です。しかし、57年前のこの場
所は、雪捨て場だったそうで、中高生が作った6
基の雪像から始まったということでした。捨てる
物であっても、発想の転換や工夫することで人を
感動させることが出来るんですね。すすきの会場
では、氷の彫刻や氷の中でいかにも魚が泳いでい
るように見せている氷もあり、周辺のネオンと共
に目を楽しませて頂きました。
2日目の朝、札幌から高速道路を走り旭川へ。
旭山動物園のペンギンパレードに間に合うように
到着し、さっそくパレードが行われる場所へ向か
ったのですが、そこはもう沢山の人で、私はコースから少し離れた高台で
見ることにしました。その時、初老のご夫妻が隣に来て、ペンギンが来る
までの間いろいろと話をさせて頂く機会がありましたが、そのご夫妻は愛
媛県から来て、私達と同じ様なコースで旅行されているようでした。他に
も周りにいる人達の言葉を聞いても色々な方言が飛び交い、韓国や台湾な
どの外国からのお客さんも多く来場されているようでした。園内は、その
動物の生活や習慣が良く見る事が出
来るように建物を工夫したりしてい
るようですが、何よりもその動物達
が暮らしやすく工夫されているので
はないかと思いました。園内には多
くの案内板があり、その中には手書
きのものも多く、飼育員さんの暖か
さが伝わってくるようでした。平日
にもかかわらず、あまりの人の多さ
に動物たちをゆっくり見ることも出
来ず、慌ただしく園内を見学しなけ
ればならない事が少し残念でした。
これが休日だったらどうなるんでし
ょうね。経営する側は、人が多けれ
ば多いほど利益が上がり良いのでし
ょうが、見る側にとっては、多過ぎ
るとせっかく行ってもゆっくり動物
を見ることが出来なくなります。ま
た、逆に人が少な過ぎても物足りな
さを感じてしまうという難しさもあ
りますが、経営する側、お客さん、
そして動物たちが共に良くなる方法
が何かあればいいのにと思いまし
た。
No.3
昼食後、旭川冬まつりの会場に行
かせて頂きました。メインとなる大
雪像は韓国の城でしたが、これがま
た大きくてビックリしました。札幌
雪祭りの雪像も大きいと思ったので
すが、こちらはさらに大きくて迫力
がありました。さすがにギネスブッ
ク載るだけの事はありますね。ただ
大きいだけではなく、細かい所まで
も気を遣って丁寧に作られているの
が印象的でした。
層雲峡観光ホテル様に到着し、氷
爆まつり会場へ向かいました。外はあいにくの吹雪でしたが、会場に着い
た途端その寒さも忘れるほどきれいにライトアップされた氷像がありまし
た。雪像や氷像は、昼に見るのも良いのですが、やはり夜にライトアップ
された時に見るのが幻想的ですばらしいですね。そんな氷像を見させて頂
いて、私達も普段の生活や仕事の
中で、周りにいる人達のお陰様で、
活かされている時が数多くあると
思います。その事を常に忘れるこ
となく、感謝の気持ちを持って、
少しでもお返しすることが出来た
らと思いました。
3日目は網走に移動して、流氷
を見るため網走港へ行き砕氷船に
乗り込み、ワクワクとした気持ち
の中で船が出港。しばらくすると、
薄暗くなった海面に漂う流氷の姿
が見え歓喜の声。そして、その流
氷群に船が入って行くと船のあちこちから感動の声が聞こえてきました。
もちろん私もその中の一人で、船が氷にぶつかる音と、いつの間にか暗く
なった景色の中で、ライトアップされ浮かび上がる流氷を見て、なんとも
幻想的で言葉に出来ないほどの感動を頂くことが出来ました。砕氷船は何
度も何度も氷にぶつかっては前に進
み、後退することなく流氷の中を突き
進んで行きます。そんな光景を目の当
たりにして心の中に浮かんできたこと
は「こんな生き方が出来たらいいな」
という事でした。困難な事があっても、
それを乗り越えて前へ前へと進んで行
く。もしかしたら自分は、困難から逃
げてばかりで前進していない事が多く
あるのではないだろうか。そんな自分
に欠けている事を砕氷船に乗って気が
付かせて頂いたような気がします。
No.4
4日目。出発のためホテルの
玄関に行くと、マイナス20℃
近い気温で冷え込んでいたので
すが、外に出ると張りつめた空
気の中にダイヤモンドダストを
見ることが出来て、気持ちの良
い旅の最終日を迎えることが出
来ました。昨日見た流氷の感動
が覚めやらない中、再び砕氷船
に乗り込み、今度は日中の流氷
見学。天気にも恵まれ青空の下
で流氷が待っていてくれました。
昨夕見た流氷とまた表情が異なり、一面に広がり遠くまでつながっている
氷の群れを見ることが出来ました。空の青さと氷の白。その氷と氷の間か
ら見える海の青。言葉にすると青と白だけなのに、その中には何百色、何
千色もの青と白を感じる事が出来たように思います。「百聞は一見にしか
ず」と言いますが、この光景を
他の人に伝えることの難しさを
考えたとき、実際に見て感動を
頂いていることに感謝の気持ち
でいっぱいでした。帰り道、予
定には無かった天都山の展望台
へ行き、海に浮かぶ流氷を見て、
網走に来ても運が良くなければ
見ることの出来ない流氷を二度
も見ることが出来た喜びを心に
刻み帰路につきました。
今回、冬の北海道に来て、色
々な面でマイナスをプラスに考
え実行する北海道の人達の底知れない開拓精神を、以前より増して感じる
ことが出来ました。今の自分には欠けている前向きな考え方を改めて思い
出させて頂きました。本当にありがとうございました。
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