...

投資のヒント - 三井住友トラスト・アセットマネジメント

by user

on
Category: Documents
8

views

Report

Comments

Transcript

投資のヒント - 三井住友トラスト・アセットマネジメント
Column
ご参考資料
「投資のヒント」
2016年3月1日
※以下、レッグ・メイソン・アセット・マネジメント提供のレポートをご紹介します。
足元の豪ドルの対円相場の動向と当面の注目点
・足元の豪ドル/円相場は80円台前半へ豪ドル安が進行。日銀の政策決定後の急速な円高・米ドル安が主要因。
・対米ドルでは豪ドルは底堅い推移が続く。投機筋は豪ドルの買い持ちに転じ、豪ドルへの見直し買いが拡がる兆し。
・①中国向け鉄鉱石市況の回復、②豪州の底堅い内需、③相対的な金利水準の高さ、などが豪ドル相場を下支え。
・主要国との金融政策の方向性の違いが豪ドル相場の注目材料に。豪政策金利は当面据え置かれる公算が高い。
2016年2月の豪ドル・円相場下落の主要因
2016年初以降の豪ドル/円相場は、1豪ドル=80~87
100
96
円のレンジで値動きの荒い展開が続いています。足元で
92
は、2月1日の86.07円から2月24日には80円台後半へ
88
豪ドル安・円高が進行しています。
豪ドル/円のクロスレート(①)は、「米ドル/円レート(②)」
と「豪ドル/米ドル・レート(③)」の要因に分解することがで
きます(①=②×③)。こうしたクロスレートの考え方を基に
図1:豪ドル/円クロスレートの推移
(円)
84
80
80.73
①豪ドル/円レート(=②×③)
76
(2016年1月29日)日銀、マイナス金利政策導入
(円)
126
すると、足元での豪ドル/円相場の軟調の主要因は「円
122
高・米ドル安の進行」にあったことが分かります(図1)。
118
114
日銀の緩和策公表を受けて円高・米ドル安が進行
1月29日に日本銀行がマイナス金利政策の導入を公表
して以降、米ドル/円相場は1米ドル=112円台まで急速
な円高・米ドル安が進んできました(図1中段)。
足元の円高進行の背景には、日銀が導入を決定したマ
イナス金利政策の効果に対する不透明感だけでなく、米
国景気の先行き懸念や欧州での信用不安などの外部要
因も少なからず影響していると考えられます。今後、個人
消費を中心にした米国景気の底堅さが示され、欧州での
(米ドル)
0.85
0.80
0.75
0.72
0.70
③豪ドル/米ドルレート
0.65
15年1月
15年4月
16年1月
(米ドル)
(千枚)
1.1
豪ドル買い持ち
80
豪ドル/米ドル相場(右軸)
投機筋による
豪ドル先物ポジション(左軸)
一方、豪ドルの対米ドル相場は足元でも底堅い推移が
1.0
0.9
0
0.8
‐40
0.7
段)。
米シカゴ・マーカンタイル取引所上場の豪ドル先物に対
する投機筋のポジションは、2月16日には豪ドルの買い持
ちに転じるなど、市場参加者の中で豪ドルに対する見直し
買いの動きが広がる兆しがあります(図2)。
豪ドル安
40
豪ドル高
120
米ドル前後での安定傾向が維持されています(図1下
15年10月
図2:豪ドル先物のポジション
晩落ち着きを取り戻すものと期待されます。
続いており、2015年下半期以降の1豪ドル=0.70~0.75
15年7月
(出所)ブルームバーグ (期間)2015年1月1日~2016年2月24日
信用不安が緩和に向かう過程では、米ドル/円相場も早
豪ドルは米ドルに対しては底堅い推移が続く
112.18
②米ドル/円レート
110
豪ドル売り持ち
0.6
‐80
13/1
14/1
15/1
16/1
(年/月)
(出所)ブルームバーグ、米商品先物取引委員会(CFTC)
(期間)2013年1月1日~2016年2月19日(建玉の直近は2月16日時点)
※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
当資料はレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社の情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、
金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終
ページをご覧ください。
1/3
ご参考資料
足元の豪ドルの底堅さを支える3つの背景
足元で豪ドルが米ドルに対して底堅さを維持している背
景には、主に次の3つの要因が挙げられます。
図3:鉄鉱石価格と原油価格の推移
(米ドル)
80
中国向け鉄鉱石のスポット価格
(トン当たり)
70
60
①中国向け鉄鉱石市況の回復
2016年初から原油などの商品市況の軟調が続く中、豪
州の主要輸出産品である鉄鉱石の価格は緩やかな回復
50
40
WTI原油先物価格
(バレル当たり)
傾向に転じています(図3)。豪州の実質GDPに占める資源
30
セクターの比率も8.8%(2015年7-9月期)と必ずしも高く
20
15年1月
はないものの、鉄鉱石価格の動向は豪ドル相場になお一
定の影響を与える要因となっています。中国経済の先行き
には慎重な評価が必要ですが、足元の鉄鉱石価格回復
となっていると考えられます。労働市場の基調的なトレンド
30
を示す3ヵ月移動平均ベースの雇用者数増減は、2015
20
10
豪州準備銀行(RBA)によれば、豪州の実質GDP成長率
3.0%、2017年は+2.5~3.5%と、主要国の中でも安定し
た成長が続くと予想されています(IMFによれば先進国の
実質GDP成長率予想は2016年・2017年ともに+2.1%)。
16年1月
(千人)
50
40
は2015年(推定)の+2.5%から、2016年は+2.0~
15年10月
図4:豪州の雇用者数(前月比増減)
一方、豪州の底堅い内需が豪ドルの信認を支える要因
年以降の安定的な雇用拡大を示しています(図4)。
15年7月
(出所)メタル・ブレティン、ブルームバーグ
(期間)2015年1月1日~2016年2月24日
は当面の豪ドル相場の安定に寄与すると期待されます。
②雇用回復に支えられた豪州の底堅い内需
15年4月
0
‐10
パートタイム雇用
正規雇用
‐20
雇用者数
‐30
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
15年1月
15年7月
16年1月
(出所)豪州政府統計局 (期間)2013年1月~2016年1月
(注)3ヵ月移動平均値。
③主要国と比較した相対的な金利水準の高さ
日本や欧州でマイナス金利政策が拡がり、米国でも今後
図5:豪州と日・米・独の2年国債利回りの推移
の利上げ観測が後退しつつある中、海外と比較した相対
的な金利水準の高さも豪ドル相場の下支え役となってい
3.0
ます(図5)。今後は欧州や日本などマイナス金利政策を
2.5
採る主要国との金融政策の方向性の違いが豪ドル相場の
2.0
注目材料となりそうです。
RBAの金融政策に関しては、海外経済の下振れリスクが
高まれば小幅の追加利下げの可能性も否定はできないも
のの、RBAが想定する緩やかな景気回復が進展すれば、
政策金利は2.00%で当面据え置かれる公算が高いと考
えられます(市場コンセンサスでも政策金利は2016年末
まで据え置きとの見方が大勢)。
(%)
豪州準備銀行の政策金利
豪州
1.80%
1.5
1.0
米国
0.75%
0.5
日本
-0.22%
0.0
‐0.5
‐1.0
14年1月
-0.52%
ドイツ
14年7月
15年1月
15年7月
16年1月
(出所)ブルームバーグ (期間)2014年1月1日~2016年2月24日
※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
当資料はレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社の情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、
金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終
ページをご覧ください。
2/3
ご参考資料
【 ご留意事項 】
● 当資料はレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社の情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが
投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではあり
ません。
● ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判
断ください。
● 投資信託は値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替変動リスクを伴います。)に投資しますので基準価
額は変動します。したがって、投資元本や利回りが保証されるものではありません。ファンドの運用による損益
は全て投資者の皆様に帰属します。
● 投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対象ではあり
ません。また、証券会社以外でご購入いただいた場合は、投資者保護基金の保護の対象ではありません。
● 当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが、その正確性、完全性を保証するもので
はありません。また、今後予告なく変更される場合があります。
● 当資料中の図表、数値、その他データについては、過去のデータに基づき作成したものであり、将来の成果を示
唆あるいは保証するものではありません。
● 当資料で使用している各指数に関する著作権等の知的財産権、その他の一切の権利はそれぞれの指数の開
発元もしくは公表元に帰属します。
当資料は、レッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社の情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したもので
あり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。
3/3
Fly UP