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天翼種(ジブリール)の戯れ ID:109251

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天翼種(ジブリール)の戯れ ID:109251
天翼種(ジブリール)の戯れ
劉征
︻注意事項︼
このPDFファイルは﹁ハーメルン﹂で掲載中の作品を自動的にP
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小説の作者、
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じます。
︻あらすじ︼
空と白...二人の主に仕える天翼種であるジブリールが何やら企
んでいるようです
目 次 ポッキーゲーム │││││││││││││││││││││
1
ポッキーゲーム
白﹁Zzz...﹂
﹂
空﹁...白さーん白さーん起きてますかー﹂
白﹁Zzz...﹂
空﹁...よっし
人類種を主体とするエルキア連合の勢力はだんだんと広げつつあ
り、凄まじい功績を残してきた﹁ ﹂
︵くうはく︶は、外交のほと
んどをステフに委ねているのはもはや周知の事実である。
それゆえ自由に使える時間というものも結構多くあるのだが、最近
は熾烈なゲームが続いたため、その時間の多くをそれらに費やしてい
た。
﹁ ﹂
︵くうはく︶にとってゲームに時間を費やすというのは極めて
自然なことであり、別に苦とも感じていないのだが、18歳かつ童貞
街道を全力で突っ走ってるナウの空には一つ重大な問題があった。
そう...イタしてないのだ
﹂
ようやくありつける
!
というもの。テンション上がってきたァァァァァ
空﹁さすがに3ヶ月はきついわ...しかぁし
!!!
﹂
れらをフルに活用して情事に臨もうとしているその姿はさながら獣
﹂
人種のようだった。
空﹁...いざ
﹁マ、マスター。その、夜分遅くにすみません﹂
ど、どしたジブリーーーーール
﹂
!?
空﹁おっほおおおおおおお
﹂
空﹁いやいやいやいや、全然そんなことはないないない
ジブ﹁も、もしかして取り込み中...でしたか
!??
ジブリール﹂
?
ジブ﹁不躾ながら、近頃学んだゲームをマスターとやりたいと思い
空﹁で、なんの用だ
の落ち着きを取り戻し、問うた。
百戦錬磨の空といえども考慮していなかったようだ。なんとか普段
扉を開けることなく部屋に入れる天翼種が割り込んでくる状況は
!!!
!
1
!
今空の手元には大量の風呂写真があった...溜まりに溜まったそ
!!!
?
???
まして♪﹂
空﹁わざわざ、夜中に
﹂
﹂
?
︶
﹂
﹂
どうしてポッキーゲームなんて天翼種が知ってる
空﹁ど、どこでポッキーゲームなんて知ったんだ
んだ
空︵そ、そうだ
かつ臆病にさせていた。
い男﹄のレッテルを貼られるのはごめんだとする精神から、空を慎重
ましてや現実世界でのトラウマが尾を引いており、いわゆる﹃勘違
という長所は完全に機能していなかった。
ポッキーゲームという単語に過剰反応してしまい、駆け引きに強い
けのはずだ落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け︶
ないないない俺のこと好きなんじゃねとか絶対ないただの服従心だ
じゃない。さらに感情はないとか自分で言ってたし他意はないない
着け落ち着け落ち着け相手は6000歳オーバー、年増なんてレベル
落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち
空︵落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け
こう。
予想の斜め上をいく回答に平静を取り乱した空。今の彼の心中は
空﹁.....ふぁ
ジブ﹁ポッキーゲームにございます♪﹂
空﹁で、そのゲームって
で発揮させつつ、再び問うた。
なにやらイケない妄想が繰り広げられる言い回しに童貞力を全開
空﹁ほほう...﹂
ジブ﹁夜中でなければ意味がありませんので。﹂
?
やつらしいですが...﹂
空﹁なんでお前勝手に俺の私物漁ってんの
﹂
に話したところ、快く貸してくださいました﹂
ジブ﹁以前マスターがやっているところを見て興味を抱いたと白様
!??
2
!?!!??!?
!
ジブ﹁マスターの私物からです♪確か、白様曰く﹃えろげ﹄という
!?
!?
﹂
いつ俺がやってるところ見たんだよ
空﹁マイシスタァァァァァァ
空﹁いや待て
﹂
!!
!
ました♪﹂
!
気は動転していた。
ジブ﹁それではマスター♪そろそろ始めませんか
﹂
そもそもポッキーはどうするんだ
?
﹂
モグモグ
空﹁なんで味まで完璧なんだよォォォォ﹂
﹂
?
挑まれた側には要求権があったはずだ
ジブ﹁ではそろそろよろしいですか
空﹁待て
﹂
ジブ﹁それなら私が生成しておきました。試しに食べてみますか
空﹁いや待て待て
﹂
は明らかにおかしい事実だったが、そのことに頭が回らないほど空の
かいうレベルじゃなかった。ていうか服従を誓った主の私生活監視
完全にチートだった。現実世界なら犯罪。プライバシーの侵害と
空﹁天翼種なんでもありかよォォォォ
﹂
ジブ﹁共感覚というやつです♪正確にはマスターの視覚を通して見
!
物が﹂
空﹁悪かった
俺が悪かった
﹂
今考えるから
﹂
ウェイトウェイト
!
ジブ﹁で、要求は孕む、でよろしいですか
空﹁いやいやいや
﹂
!
!
空﹁ん
なに
﹂
ジブ﹁マスター、提案なのですが﹂
性から別の案を考えるが、どうもいい要求が思いつかなかった。
18歳童貞といえどシチュは選びたいという思春期男子らしい習
!
?
!
ジブ﹁ですが、マスターの勤しんでいるゲームの中にそのような代
!?
子を孕みましょう。﹂
空﹁まだ何も言ってないんすけど
﹂
俺そんな鬼畜じゃないからね
ジブ﹁忘れておりました。不肖このジブリール、喜んでマスターの
!
?
ジブ﹁私が挑まれたことにして、私から要求させていただけません
?
3
!
?
!
?
!?
か
﹂
空﹁ほほう、内容によるな。あっ、孕むはなしな
﹂
girlはもっと恥じらいをもつべき
ジブ﹁...残念ですが、仕方ないですね。﹂
空﹁本気で残念がるな
﹂
!
﹂
﹂
﹂
ジブ﹁それではマスター...私が勝ったら、
﹃コイビト﹄という関係
﹂
になっていただけませんか
空﹁ぶふっ
ジブ﹁マスター、ダメですか
空﹁待て待て待て待て。俺には妹という大事なヒトがッッ
?
?
﹂
それをすれば良いのでは
どこで知ったァァァ
!
う制度があったのでしょう
空﹁おいこらァァァ
﹂
!
﹂
?
服従とは違う、本物の愛が﹂
しています♪そうだ
﹂
私が勝ったら、服従関係を無
!
﹂
こうしましょう
くして﹃コイビト﹄になりましょう
空﹁ぐふぉッ
!
!
ジブ﹁だったら、問題ないですね。私はマスターのことを心から愛
ぞ
空﹁いやでもな、ジブリール。そういうのは愛がないとダメらしい
室を設ける権利はあるはずです♪﹂
ジブ﹁嫁が30人いる獣人種もいるようですし、マスターだって側
空﹁くっそおおおおおおお
ジブ﹁もちろんマスターの私物です♪﹂
!
?
ジブ﹁聞いたところによると、マスターの世界では﹃ふりん﹄とい
!
!!?
男としての器が小さい最低人間ではないかと。こんなに美しい︵60
ここで、空には一つの疑問が浮かんだ。今これを断ったら、自分は
て生きたいのです。﹂
ちゃんの次で﹃3番目﹄でも構いません。愛するマスターに付き添っ
承知しております。わたくしめはあくまで﹃2番目﹄、いや最悪ドラ
ジブ﹁もちろん、マスターにとっての一番が白様であることは重々
らぎかけていた。
からこのように迫られてしまっては完全にアウトであり、実際心は揺
何度もいうが、空は童貞である。彫刻品のように美しいジブリール
!!?
4
!
?
?
?
00歳オーバーだが︶少女が間接的に告白してくれているのに、自分
は誠意を見せなくて良いのか、と。
さらに、すっかり失念していた。﹃﹁ ﹂
︵くうはく︶に黒星はあ
りえない﹄のだと。ジブリールにより一つだけついてしまったもの
の、そのコンセプトは変わっていないのだと。
﹂
ならば、勝てばいいじゃあないか。勝てば何の問題もない。そう思
いついた空は返答した。
空﹁いいだろう、その勝負のった。﹂
ジブ﹁ではマスター、﹂
2人﹁盟約に誓って︵アッシェンテ︶
そうしてジブリールが生成したポッキーの端を互いに加えた2人
だったが...空はようやく気づいた
空︵あ、このゲーム俺勝つ要素ないじゃん︶
ポッキーゲームというのはいつの間にか夜に広がっていたいわゆ
る﹃リア充の遊び﹄だが、世界の共通認識であるそのルールは、
﹃先に
口を離した方が負け﹄である。
それは裏を返せば、﹃口を離す気がないものにとっては必勝のゲー
ム﹄とも言えた。
そして、少なからず空に好意を抱いていると思われるジブリールに
は離す理由は特になく、空には引き分けか負けしか残されていないの
だった。
空︵引き分けっつってもな...︶
このゲームにおける引き分けというのはもちろん互いに口を離さ
ない、すなわちキスをしてしまう事にほかならない。
別にそれが嫌という訳ではないが、発情状態の自分がいったいどう
なってしまうのか、空には予測がつかなかったのだ。
空︵まあ、為せば成るってやつかな...︶
ゲーマーとしての誇りだとか、神霊種すらも下した威厳はそこには
なく、真の童貞力がいかんなく発揮されているようだった。
空︵ゴメンな白...お兄ちゃん1個引き分けちゃううえに大人の階
段登っちゃうぜ...︶
5
!
ポッキーはその3分の2がすでになく、なにやら頬を赤らめたジブ
︶
リールと顔が若干とろけている空は、もうその結末を受け入れていた
のだった。
空︵ええい、ままよっ
ジブ︵空様の﹃ふぁーすときす﹄とやらをいただける幸せ...もう
思い残すことはありません︶
両者目を閉じてラストスパートを一気にかけ、ついに...
いつの間に起きたのでございましょう
﹂
﹂
?
?
chu︰♡
︶
︶
空︵ジブリールの唇柔らかいな...でもなんか表面積広くないか
タラコ唇だったっけか
ジブ︵ああ...幸せ。でもなんかひらべったいですわね
疑問を感じたふたりが目を開けるとそこには...
空﹁し、白さん
ジブ﹁あ、あの、その﹂
白﹁...ぼけ...あほ...ちにかえれ...﹂
完全におこだった。激おこプンプン丸だった。
﹂
﹂
白﹁...にぃ...しろの、こと...うら...ぎった﹂
空﹁め、面目ない﹂
白﹁...じぶ...りーる
ジブ﹁な、なんでございましょう
ジブ﹁は、はいいいいいっ
白﹁...つぎ...おんなじこと、したら...ころす﹂
?
?
...結局勝負は有耶無耶になり、罪悪感に苛まれる空、そして申し
!
6
!
...2人の唇の間に手をはさむ小さく真っ白な修羅がいた
?
?
白﹁...そん、なの...どうでも...いい﹂
?
訳なさに相まって残念がっている様子のジブリールは延々と白様の
それは
﹂
その、ポッキーゲームとやらを、私とやりません
説教を正座で聞かされるのであった
││別の夜
﹂
ステフ﹁そ、空
こと
空﹁お、おいステフ
!
!
理不尽ですわぁぁぁぁぁ
!?
﹂
!!!!
白﹁....てめぇ、の...つみを...かぞえな﹂
ステフ﹁ええっ
おしまい
7
!
!?
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